【完結】王子の本命~ガヴァム王国の王子達~

オレンジペコ

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1.※ブルーグレイの牢にて Side.カリン王子

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どうしてこんなことになったんだろう?

何が悪かった?




事の始まりはブルーグレイ王国へ使節団の一員としてやってきたことだった。
一国を滅ぼしたブルーグレイ王国の冷酷王子────セドリック。
彼が迎えた側妃がゴッドハルトの英雄トルセンの片腕であるアルフレッドだと知り興味を持った。
アルフレッドの噂はゴッドハルトから遠く離れたガヴァム王国にも届くほどで、その剣の腕は凄まじく、戦場では一人で百人を斬り捨てたとさえ言われていた。
そんな彼が今はどうしているのかと言うと、なんとミラルカ皇国の姫の護衛騎士に収まっていたらしい。
そんなアルフレッドがブルーグレイで嫌々側妃になっていると聞けばこちらに攫ってきたいと思っても仕方のないことだろう。

彼を引き抜くことができればガヴァム王国の兵力は確実に上がる。
軍事力が上がれば国力も上がり、国も栄える。

(富国ブルーグレイと呼ばれているが、見ていろ)

きっとガヴァム王国をブルーグレイよりも栄えた国にしてみせると思いながら、意気揚々と城へと乗り込んだというのに……。


***


パーティーを利用して首尾よく媚薬を盛り、計画通りこのままアルフレッドを手中に入れようと思っていたのに、どうしてこうなった?

気づけば部下達は全て捕らえられ、俺自身もまた牢へと入れられていた。
俺が入れられたのは貴賓用の牢らしいが、その場所は確かに他の牢とは違う特別仕様ではあるものの、それは部屋が豪華とかそう言う類のものではなく、金をかけた責め具が多々置かれ、鎖がじゃらじゃらついた広いベッドが鎮座しているような場所だった。

「俺を誰だと思っているのだ!こんな場所に入れるなど言語道断!無礼だぞ!」

なけなしの虚勢を張ってそう言ってはみたものの、目の前にいる拷問官には全く通用しない。

「どれも素晴らしい責め具でしょう?すべてお金をかけた特別仕様なのですよ?ほら、これなんてカリン王子によく似合いそうですよね?」

そう言いながら見せつけられたのは銀鎖がついた高級そうな革製の首輪と、黒光りする玉がいくつも連なった物体。
この男はそれで俺をどうしようと言うのか?
ブルリと身を震わせ蒼白になる俺に、恐ろしく艶美な笑みを浮かべた拷問官は優しさを装いながら言い放つ。

「大丈夫。犯した後で殺したりはしませんよ?セドリック王子の御命令で、今回は快楽堕ちにしてやれとのことでしたので」
「な…ななな…っ……!」

(快楽堕ち?!快楽堕ちだと?!)

それはもしかしてもしかしなくても自分がアルフレッドにしようとしていたことと同じではないのだろうか?

「アルフレッド殿はある意味我が国の希望であり地雷なんですよ?そんな方に媚薬を盛って手を出そうとするなんて…命知らずもいいところです。さて、では念入りに躾けて差し上げましょうかね?」

拷問官の目が妖しく、けれどどこか楽し気に光ったような気がして逃げようとするが、それを許す拷問官ではなかった。

「さあ、お仕置きの時間です」
「ひ…っ…!や、やめ……」

グイッと腕を引っ張られベッドに放り投げられ、手近な鎖を四肢に取り付けられて、ナイフで衣服を切り刻まれる。

「大丈夫。いい子にしていたらちゃんと可愛がってあげますからね?」

そう言って笑った拷問官に俺は一から全てを叩き込まれ、最後の最後に媚薬で壊され快楽へと堕とされた。

媚薬で壊される前にすでにある程度は壊れていたのだと思う。

「は…はぁんっ!あぁんっ!」

尻穴を開発され、前を戒められて、気が狂う程身悶えさせられたのだから……。
胸もこれでもかと責められてシーツに擦れるだけでも身体は敏感に快感を拾うようになり、後孔は玩具で散々責められたせいで常にヒクヒクと疼くようになった。
なんでもいいから何か入れて欲しくて男に強請るようになったけど、ある程度開発が進むと何も入れてくれなくなった。
そんな状態で今度は前も開発されて、泣き叫びながら達するようになった。

「前も後ろも仕上がりは上々ですね」
「ひぅん…ひやぁっ…!ほし、ほしいよぉ…!」
「そんなに欲しいのですか?」
「ほしぃい…!なんでもいいから入れてぇ…!」
「上出来ですね。では、ご主人様と呼びなさい」
「あぁ…ご主人様ぁ…!早く、早くぅ…!」

淫らに腰を振って頼むから早く入れてくれと頼むと、男は楽し気にしながら初めて男自身を中へと挿入してきた。

「ひっ…!いやぁあああっ!!」

玩具とは全然違う温かくて硬い男根が俺を貫き夢中にさせる。

「ひ…あぁ……っ」
「ああ、とても気持ちよさそうですね。さあ、何度でも快楽に堕としてあげますから、淫らに身悶えて楽しんでくださいね?」

そう言いながら男は絶頂寸前にまで何度も何度も俺を突き落とし、顔が涙や涎などでぐちゃぐちゃになるまで責めまくり、一度も前でイカせてくれなかった。

「ひっ…ひぅうっ…ひぅ…」
「ふふっ…メスイキもすっかり覚えましたね?いい感じです」

過ぎた快楽にガチガチと鳴る歯など気にもせず、男は容赦なく俺を翻弄していく。
そして今度は結腸責めだと言ってあり得ないほど奥まで犯されて、尻が壊れるかと思った。
悲鳴を上げて何度も逃げようとするけれど、決して逃がしてはもらえず、気絶しても何度も起こされて正直半ば気が触れていたように思う。

「あへぇ……」

ビックンビックン身体は震えて最早指先一つまともには動かせなくて、ベッドに沈む以外に出来ることなど無かった。

「おやおや、ガヴァム王国の王太子ともあろう者がこんな風になって」

クスクスと笑う男の声がどこか遠くで聞こえてくる。

「私が出すまで終わりませんよ?もう少し、頑張ってくださいね?」
「うひぃ…!!ひやっ、ひやぁあっ!!」

それからどれくらい責められただろう?
媚薬を口移しで飲まされて、乳首を捻り上げられ、頑張ったご褒美をあげますねと優しく囁かれながらキスされて、思い切り奥まで突き込まれた。
その与えられた悦楽に歓喜を覚え、身を震わせながらご主人様と叫び絶頂を迎える。
それは途轍もなく気持ちがいいもので、それ以降俺は全てがどうでもよくなってしまったのだった。
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