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66.気持ちが通じ合った夜―宰相視点―
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長い一日が終わりを迎えようとしている。
怒涛のような一日だった。
けれど…ジフリートはフィーアの手で連れていかれ、その罪を償うこととなった。
この国を襲った厄災は当初思ったものとは大きく違ったが国の根幹を揺るがしたことには変わりなかった。
王太子が戻った今、これからこの国は彼を頂きに徐々に立て直しを進めていくことになるのだと思う。
それはいい。
けれど、それは同時にマナとの別れも意味するのではないかと感じられて怖くなった。
勇者トモがジフリートに最後に叫んだ言葉が思い出される。
『生憎だが、お前にはさっさと退場してもらわないといけないんだ!俺が、日本に帰るためにな!』
それはつまり、全てが終われば勇者は元の世界に帰るということなのではないだろうか?
それが意味することは……彼だけではなくマナもここからいなくなるということに相違なかった。
もしかしたらマナは聖女同様帰還魔法が使えるようになったのかもしれない。
【賢者】の力は偉大だ。
だから…使えるようになったとしても全く不思議ではない。
行かないで欲しい。
帰らないで欲しい。
自分の傍に…ずっといて欲しいと願ってはいけないだろうか?
部屋へと送ってくれると言ってくれたマナの言葉に甘えて回廊を二人並んで歩く。
ずっと部屋になんてつかなければいいのに……。
ずっとマナと一緒にこうして肩を並べて歩いていたい。
けれどそれはただの自分のエゴにしか過ぎない。
でも…帰らないで欲しいと言いたかった。
「マナ…その…」
どう切り出せばいいだろう?
いっそのことここで自分の気持ちを伝えた方がいいのだろうか?
「なんですか?」
優しいマナは言いあぐねているこちらを気遣い、急かそうとはしない。
穏やかにただ言葉を待ってくれている。
そしてなかなか言葉を紡げないまま歩を進めていると、本当に小さな声でマナが笑った。
「ふふっ…」
「マナ?」
どうして笑ったのだろう?
もしかしてあまりにもこちらが何も言い出さないから、あちらの世界に帰ったらやってみたいことでも考えていたのかもしれないと一瞬不安になった。
けれど何を思ったのかマナはそっと壁際へと誘導して、そのままそっと背へと手を回し優しく抱き込んだ来た。
「すみません。少しだけ…こうさせてください」
そこに含まれる切ない声音が胸をギュッと締め付けてくる。
これは────もしや別れの抱擁なのではないだろうか?
全てが終わった今、元の世界に戻れるなら戻りたい────マナがそう思っても何もおかしなことはない。
王太子を前にしてカテオロスに一緒に行ってもいいかと言ってくれていたからすぐに帰るということはないと思うけれど、いつ気が変わってもおかしくはないのだ。
それこそ明日にでも帰ってしまうかもしれない。
今確かに側にいるのに……この手を────すり抜けていこうとしている。
気持ちを伝えないままそんなことになってもいいのか?
居なくなってから後悔するつもりなのか?
そんなことは御免だと思った。
勇者トモに取られるのも嫌だが、この世界からマナがいなくなってしまうのはもっと嫌だった。
二度と手が届かなくなってしまうなんて、考えたくもなかった。
せめて気持ちを伝えて、受け入れてもらえなくてもこの世界に留まってほしかった。
だからそっとその身を捕まえて、心を決める。
「マナ…私の部屋で少し話して行かないか?」
「…………」
別れを決めているからなのかマナは何も返事を返してはくれなかったけれど、ここで諦めることなんてできなくてついそのまま言葉を重ねてしまう。
「その…な?私はトモやハイジのように強くはないし、情けない姿ばかりみせているからこんなことを言われても迷惑なのはわかっているんだが……」
トモのようにマナを守ってやるなんて言ってやれない。
住むべき世界も違うし、迷惑ばかりかけていることだって自覚している。
それでも…伝えたい思いがここにあった─────。
「私は…マナが好きだ」
好き…なんだ。
ただ好きなだけじゃなくて…人として誰よりも愛している。
「マナに恋をしていると言ったら……迷惑だろうか?」
そう尋ねると、マナは震える声で答えを返してくれた。
「俺も…好き。ヴェルが……ヴェルだから好き」
マナが名を呼びながら泣き笑いのような表情で懸命に伝えてくれる。
「いつも頑張ってるヴェルが、俺は好きで…ヴェルとずっと一緒に居て離れたくないって思うくらい…どうしようもなく好き……」
マナが…自分のことを好きだと言ってくれた。
それは…自分が欲しくて欲しくて仕方がなかった言葉だった────。
***
二人で部屋に行って、扉をくぐったところでどちらからともなく唇が合わさった。
互いの吐息が熱く絡み合って止められなかった。
この腕の中にマナがいてくれるのが信じられなくて、気持ちに応えてくれているのが信じられなくて、何度も何度も確認するように口づけてしまう。
こんなにも愛しく感じる存在がいること自体が信じられないことだった。
「ヴェル……」
合間に名を呼んでくれるのが素直に嬉しかった。
愛称で呼んで欲しいと言ってからもマナはずっとほとんど名を呼んではくれなかったから…。
「マナ。お前に名を呼ばれるのが嬉しい」
ずっと、こうやって呼んで欲しかった。
自然と浮かぶ笑みにマナが少し恥ずかしそうにしながらそれを誤魔化すように唇を重ねていく。
「はぁ……っ」
どれくらいそうして口づけをしていたのかはわからない。
けれど、それが終わる頃には二人共熱の籠った目で相手を見つめていた。
ここまできたら誘ってみてもいいかと思うのはまあ普通だろう。
「マナ…今日は…このまま泊まっていかないか?」
その言葉にマナはあっさりと頷いてくれて、幸せの絶頂を味わったのは言うまでもない。
でも抱けなかったんだろうって?
それはその通りなんだが、マナの申し出でしてもらったフェラは最高だったんだ。
これまで一度も誰とも寝たことなんてないと言われた時は信じられなかったんだが、その言葉通りマナの後ろは慎ましやかで、とても準備なしに出来そうにはなかった。
でも初めてが自分だと言うのなら、これほど嬉しいこともない。
だからそのまま眠るだけでいいと思っていたのに、こちらのことを思いやってマナはそんな申し出をしてくれて、躊躇うことなく口で奉仕してくれた。
たどたどしくも懸命に決して小さくはないそれを頬張ってくれる姿に愛しさが込み上げてこないはずがない。
でも……。
(頼むからそんなに物欲しそうに見上げないでくれ…!)
熱っぽく潤む瞳でこちらを見上げられると、できないとわかっていつつもたまらない気持ちになってしまう。
そうして身悶えながら限界を迎えさせられたのだが、マナはあろうことかそれを飲もうとしてくれた。
慌てて止めたものの、マナは艶のある顔で大丈夫だと笑って、コクリとそれを飲み込んだ。
そんないじらしい姿にまた胸が締め付けられる。
しかもその後、そっと髪を掻き上げながらキスまでしてくれたのだ。
それはもう疑いようがないくらい『好き』が込められた口づけだった。
(今すぐ潤滑油が欲しい────!)
襲いたい!
そんな気持ちを知ってか知らずかマナはニッコリと笑って今日はもう休もうと言ってきた。
今日もまた前回に引き続き生殺し状態が決定したようだ。
けれど────以前とは違い、気持ちが通じ合った幸せな夜だったことには間違いないだろう。
怒涛のような一日だった。
けれど…ジフリートはフィーアの手で連れていかれ、その罪を償うこととなった。
この国を襲った厄災は当初思ったものとは大きく違ったが国の根幹を揺るがしたことには変わりなかった。
王太子が戻った今、これからこの国は彼を頂きに徐々に立て直しを進めていくことになるのだと思う。
それはいい。
けれど、それは同時にマナとの別れも意味するのではないかと感じられて怖くなった。
勇者トモがジフリートに最後に叫んだ言葉が思い出される。
『生憎だが、お前にはさっさと退場してもらわないといけないんだ!俺が、日本に帰るためにな!』
それはつまり、全てが終われば勇者は元の世界に帰るということなのではないだろうか?
それが意味することは……彼だけではなくマナもここからいなくなるということに相違なかった。
もしかしたらマナは聖女同様帰還魔法が使えるようになったのかもしれない。
【賢者】の力は偉大だ。
だから…使えるようになったとしても全く不思議ではない。
行かないで欲しい。
帰らないで欲しい。
自分の傍に…ずっといて欲しいと願ってはいけないだろうか?
部屋へと送ってくれると言ってくれたマナの言葉に甘えて回廊を二人並んで歩く。
ずっと部屋になんてつかなければいいのに……。
ずっとマナと一緒にこうして肩を並べて歩いていたい。
けれどそれはただの自分のエゴにしか過ぎない。
でも…帰らないで欲しいと言いたかった。
「マナ…その…」
どう切り出せばいいだろう?
いっそのことここで自分の気持ちを伝えた方がいいのだろうか?
「なんですか?」
優しいマナは言いあぐねているこちらを気遣い、急かそうとはしない。
穏やかにただ言葉を待ってくれている。
そしてなかなか言葉を紡げないまま歩を進めていると、本当に小さな声でマナが笑った。
「ふふっ…」
「マナ?」
どうして笑ったのだろう?
もしかしてあまりにもこちらが何も言い出さないから、あちらの世界に帰ったらやってみたいことでも考えていたのかもしれないと一瞬不安になった。
けれど何を思ったのかマナはそっと壁際へと誘導して、そのままそっと背へと手を回し優しく抱き込んだ来た。
「すみません。少しだけ…こうさせてください」
そこに含まれる切ない声音が胸をギュッと締め付けてくる。
これは────もしや別れの抱擁なのではないだろうか?
全てが終わった今、元の世界に戻れるなら戻りたい────マナがそう思っても何もおかしなことはない。
王太子を前にしてカテオロスに一緒に行ってもいいかと言ってくれていたからすぐに帰るということはないと思うけれど、いつ気が変わってもおかしくはないのだ。
それこそ明日にでも帰ってしまうかもしれない。
今確かに側にいるのに……この手を────すり抜けていこうとしている。
気持ちを伝えないままそんなことになってもいいのか?
居なくなってから後悔するつもりなのか?
そんなことは御免だと思った。
勇者トモに取られるのも嫌だが、この世界からマナがいなくなってしまうのはもっと嫌だった。
二度と手が届かなくなってしまうなんて、考えたくもなかった。
せめて気持ちを伝えて、受け入れてもらえなくてもこの世界に留まってほしかった。
だからそっとその身を捕まえて、心を決める。
「マナ…私の部屋で少し話して行かないか?」
「…………」
別れを決めているからなのかマナは何も返事を返してはくれなかったけれど、ここで諦めることなんてできなくてついそのまま言葉を重ねてしまう。
「その…な?私はトモやハイジのように強くはないし、情けない姿ばかりみせているからこんなことを言われても迷惑なのはわかっているんだが……」
トモのようにマナを守ってやるなんて言ってやれない。
住むべき世界も違うし、迷惑ばかりかけていることだって自覚している。
それでも…伝えたい思いがここにあった─────。
「私は…マナが好きだ」
好き…なんだ。
ただ好きなだけじゃなくて…人として誰よりも愛している。
「マナに恋をしていると言ったら……迷惑だろうか?」
そう尋ねると、マナは震える声で答えを返してくれた。
「俺も…好き。ヴェルが……ヴェルだから好き」
マナが名を呼びながら泣き笑いのような表情で懸命に伝えてくれる。
「いつも頑張ってるヴェルが、俺は好きで…ヴェルとずっと一緒に居て離れたくないって思うくらい…どうしようもなく好き……」
マナが…自分のことを好きだと言ってくれた。
それは…自分が欲しくて欲しくて仕方がなかった言葉だった────。
***
二人で部屋に行って、扉をくぐったところでどちらからともなく唇が合わさった。
互いの吐息が熱く絡み合って止められなかった。
この腕の中にマナがいてくれるのが信じられなくて、気持ちに応えてくれているのが信じられなくて、何度も何度も確認するように口づけてしまう。
こんなにも愛しく感じる存在がいること自体が信じられないことだった。
「ヴェル……」
合間に名を呼んでくれるのが素直に嬉しかった。
愛称で呼んで欲しいと言ってからもマナはずっとほとんど名を呼んではくれなかったから…。
「マナ。お前に名を呼ばれるのが嬉しい」
ずっと、こうやって呼んで欲しかった。
自然と浮かぶ笑みにマナが少し恥ずかしそうにしながらそれを誤魔化すように唇を重ねていく。
「はぁ……っ」
どれくらいそうして口づけをしていたのかはわからない。
けれど、それが終わる頃には二人共熱の籠った目で相手を見つめていた。
ここまできたら誘ってみてもいいかと思うのはまあ普通だろう。
「マナ…今日は…このまま泊まっていかないか?」
その言葉にマナはあっさりと頷いてくれて、幸せの絶頂を味わったのは言うまでもない。
でも抱けなかったんだろうって?
それはその通りなんだが、マナの申し出でしてもらったフェラは最高だったんだ。
これまで一度も誰とも寝たことなんてないと言われた時は信じられなかったんだが、その言葉通りマナの後ろは慎ましやかで、とても準備なしに出来そうにはなかった。
でも初めてが自分だと言うのなら、これほど嬉しいこともない。
だからそのまま眠るだけでいいと思っていたのに、こちらのことを思いやってマナはそんな申し出をしてくれて、躊躇うことなく口で奉仕してくれた。
たどたどしくも懸命に決して小さくはないそれを頬張ってくれる姿に愛しさが込み上げてこないはずがない。
でも……。
(頼むからそんなに物欲しそうに見上げないでくれ…!)
熱っぽく潤む瞳でこちらを見上げられると、できないとわかっていつつもたまらない気持ちになってしまう。
そうして身悶えながら限界を迎えさせられたのだが、マナはあろうことかそれを飲もうとしてくれた。
慌てて止めたものの、マナは艶のある顔で大丈夫だと笑って、コクリとそれを飲み込んだ。
そんないじらしい姿にまた胸が締め付けられる。
しかもその後、そっと髪を掻き上げながらキスまでしてくれたのだ。
それはもう疑いようがないくらい『好き』が込められた口づけだった。
(今すぐ潤滑油が欲しい────!)
襲いたい!
そんな気持ちを知ってか知らずかマナはニッコリと笑って今日はもう休もうと言ってきた。
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