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【亡国からの刺客】
195.警備の穴 Side.レオナルド皇子&アルメリア
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新婚旅行を兼ねてブルーグレイまでやってきた。
ミラルカからブルーグレイへは馬車でのんびりアルメリアやヴィンセント陛下と向かった。
二人ともどこかの怖い王子と違って優しいからユフィも穏やかに過ごせていたと思う。
帰りだけは苦手なワイバーンになってしまうけど、折角の新婚旅行だしいっぱい楽しんでから帰りたいなと思っていた。
だからブルーグレイの城に滞在するのは最低限の三日にして、後は各所を回るという理由をつけたんだ。
それくらいなら怖い思いもせずに済むだろうって。
なのについて早々甥のルカ襲撃話を聞かされ、警備を厳重にした上でのピクニックは襲撃を受け、その夜中にまさかの再襲撃って…あり得なくない?
まさかブルーグレイの厳重な警備を搔い潜ってこんなに連続して襲撃が行える者がいるなんて思いもしなかった。
「ミラルカは大丈夫かな…」
一応かなり警備の見直しはしているつもりだけど、それでもブルーグレイより万全かと聞かれたらそれはないと言い切れる。
「そうだ!こういう時はロキに聞こうっと」
名案だと思いながらツンナガールで大親友へと連絡を取ると珍しく話し中だった。
仕方がないからカリン陛下の方に掛けたら今シャイナー陛下と話し中だって返ってきたんだけど、即折り返しが入ったから特に気にしなくていいんだろう。
『レオ。おはよう』
「おはよう。ロキ。シャイナー陛下は良かったのかな?」
『逆に助かったかな。しつこいから朝から罵ってたら喜ばれてウンザリだった』
どうやら相変わらずの関係性らしい。
そんなロキにクスッと笑ってしまう。
『それで?何の用でこんな時間に?』
「ああ、そうそう!実はさぁ」
そしてセドリック王子襲撃の話をして、ミラルカの警備が心配になったと話したら確かに警備は完璧とは言えないなって感じで教えてもらえた。
『ブルーグレイはかなり対策を取ってるから、入るなら肩を外して出入りできるトイレの窓とかそういう場所くらいしか穴はないけど、ミラルカは…30か所以上あると思う』
「そんなに?!」
『ミラルカの王宮はガヴァムから近いから、うちの連中が研修でよく侵入しに行ってるし、武勇伝も聞いてるから間違いないかな』
「うちがまさかの研修所扱い?!酷い!」
『難易度が中の上くらいだから研修にもってこいなんだって聞いたけど?』
「じゃ、じゃあアンシャンテとかレトロンは?!」
『アンシャンテは難易度がブルーグレイの次に高いって聞いたけど、レトロンは……中の中かな』
「ぐぅっ…!微妙だ…」
それにしてもガヴァムの連中はどこにでも侵入してるな。
なんでバレないんだろう?
それが不思議。
そこからロキは珍しく面倒がらずにいくつか対策を教えてくれた。
有難い。
「すごく助かった。参考にさせてもらう!」
『ありがとう』と礼を言うと、何故か結婚祝いみたいなものだからと返された。
もういっぱい貰ったんだけどな。
なんだかんだで心配して教えてくれたってことかな?
だとしたら凄く嬉しいんだけど。
(敬語も抜けてきたし、嬉しいな)
「じゃあカリン陛下との時間をあまり邪魔するのも悪いし今日はこの辺で」
『ええ。良い旅行を』
そう言って通話は切れた。
珍しく平和的に会話が終わった。
なんかたまにはこういうのもいいな。
「ロキ陛下はなんと?」
「ああ、そうそう。うちの警備は中の上で、30か所以上穴があるんだって。ブルーグレイはトイレの窓くらいしかないって話だったのにさ」
そう言ったところで何故かバーンッと扉が開かれた。
思わずビクッと飛び上がりつつサッとユフィを守るように立ったものの、飛び込んできた相手を見て胸を撫で下ろす。
「アルメリア。驚かさないでくれよ」
「それは私のセリフです!お兄様、今のお話を詳しく!」
「え?」
「トイレの窓とかなんとか言っておられたでしょう?!」
「え…ああ。ロキがブルーグレイには肩を外さないとダメなトイレの窓くらいしか穴はないけど、ミラルカは30か所以上侵入ルートがあるとか言っててさ」
「ミラルカの王宮がそんなに?!それはそれで気になりますが、トイレの窓!トイレの窓ですね?!」
「うん。ロキはそう言ってたけど?」
「ありがとうございます!」
そう言ってアルメリアは嵐のように去っていった。
もしかして賊の侵入ルートの把握に手間取ってたのかな?
確かに万全だと思い込んでたら逆にわからないかも。
「トイレの窓は小さいですし、余計にでは?」
「ああ、確かに」
セドリック王子始め、警備にあたる騎士達は皆身体は大きい者ばかり。
だからこそトイレの小窓なんて出入りできるはずがないと余計に思ってしまうのかもしれない。
自分だってロキから聞かなかったら全く気づかなかったと思う。
身軽且つ細身で、更に肩の関節を外せる者しか入り込めない難攻不落の城。
それがブルーグレイの警備かぁと感心してしまった。
まあそこに入り込める輩はもっと凄いのかもしれないけど。
「本当に、ロキと親友になれて良かったな」
ちょっとお祝いを貰い過ぎたかもしれないし、お土産をいっぱい買って帰ってあげよう。
きっとカリン陛下と二人で楽しめる嗜好品だったら喜んで受け取ってもらえることだろう。
「アルメリアが言ってたロキが好きなお茶って言うのも買って帰りたいな」
そう言ったらユフィが微笑まし気にこちらを見て、珍しく『そんなに親しげだと少々妬けてしまいそうですわ』なんて言ってくれた。
嬉しい!
「もちろんユフィが一番好きだよ」
好きって気持ちはやっぱりストレートに伝えないとね。
ここに来るまでにもいっぱい伝えてきたけど、これからもいっぱいいっぱい伝えたい。
「二人でミラルカを豊かにして、子供もいっぱい作って、ずっと仲良く幸せに暮らそうね」
約束。
そう言って笑顔で小指を差し出したらユフィは照れたように指切りをしてくれた。
本当に可愛いなぁ。
いつもは完璧な淑女だけど、俺にだけデレてくれるところが大好き!
さあ、新婚旅行を楽しむぞ!
***
【Side.アルメリア】
「セドリック王子!」
思いがけず兄の部屋から有益な情報が聞こえてきたから勢い込んで飛び込み、詳しく尋ねたらロキ陛下から教えてもらったと言って侵入ルートを話してもらうことができた。
これは確かに盲点とも言える侵入ルートだ。
気づくはずがない。
だから報告に来たのだけど……。
「あ…っ!そんなの無理ぃいっ!挿れなっ、あっあっ、もっ、死ぬぅ…!」
「そんな顔で言われても、説得力はないぞ?可愛いな。アルフレッド」
部屋の奥からそんな切羽詰まった声と愉しげな声がうっすら聞こえた時点で回れ右をしてヴィンセント陛下の方へと向かった。
(アルフレッド。頑張って!)
あの悪魔ならきっと絶妙な加減で甚振って、絶対死なせたりはしないと思うから。
(絶倫悪魔に愛されるって本当に大変よね)
心の中でいつも通りエールだけ送り、素早くヴィンセント陛下の執務室へと足を運ぶ。
そして居住まいを正してノックをするとすぐに入室許可が下りた。
「姫。どうかしたか?」
「お忙しいところ申し訳ございません。セドリック王子がお取込み中だったので、ヴィンセント陛下に先に賊の侵入ルートと思しき情報を伝えさせていただきたいと思い、こちらに参りました」
「おお!判明したのか?!」
「はい。実は先程兄がロキ陛下とツンナガールでお話したらしく…」
そしてトイレの窓の件を話すと早速とばかりに動いて対策を取ってもらえることに。
「これは完全に盲点だったな。また礼を伝えておかないと」
「そう言えばロキ陛下がこちらに別荘をと言っていた件はもうご用意されたのですか?」
「ああそうだ、それを伝え忘れていたな。ついでに連絡を入れておこう」
きっと気に入ってもらえるだろうと言いながらヴィンセント陛下はロキ陛下に連絡を取り始めた。
(平和だわ)
穏やかなヴィンセント陛下と可愛らしいロキ陛下の会話は癒しそのもの。
とっても微笑ましくて、つい笑顔になった。
殺伐としているのはセドリック王子の周囲だけなんじゃないかしら?
(結局のところ今回の件もセドリック王子が国を滅ぼしたことに端を発しているのよね)
言ってみれば自業自得。
自ら蒔いた種だったのだ。
(ロロイアの方は大丈夫なのかしら?)
似たような国に対して警戒してしまうのは仕方がないと思う。
国を滅ぼしたわけではなくとも恨み自体は買っている可能性は高いのだから。
(私もこれからはもっと気を引き締めないと!)
ブルーグレイに嫁いで随分経つし、王子の相手をアルフレッドに任せてしまっている負い目もあることだし、正妃として立派に他の仕事をこなして見せよう。
そんなことを考えながら私は通話を終えたヴィンセント陛下に請い、今の私にできることを色々教わったのだった。
ミラルカからブルーグレイへは馬車でのんびりアルメリアやヴィンセント陛下と向かった。
二人ともどこかの怖い王子と違って優しいからユフィも穏やかに過ごせていたと思う。
帰りだけは苦手なワイバーンになってしまうけど、折角の新婚旅行だしいっぱい楽しんでから帰りたいなと思っていた。
だからブルーグレイの城に滞在するのは最低限の三日にして、後は各所を回るという理由をつけたんだ。
それくらいなら怖い思いもせずに済むだろうって。
なのについて早々甥のルカ襲撃話を聞かされ、警備を厳重にした上でのピクニックは襲撃を受け、その夜中にまさかの再襲撃って…あり得なくない?
まさかブルーグレイの厳重な警備を搔い潜ってこんなに連続して襲撃が行える者がいるなんて思いもしなかった。
「ミラルカは大丈夫かな…」
一応かなり警備の見直しはしているつもりだけど、それでもブルーグレイより万全かと聞かれたらそれはないと言い切れる。
「そうだ!こういう時はロキに聞こうっと」
名案だと思いながらツンナガールで大親友へと連絡を取ると珍しく話し中だった。
仕方がないからカリン陛下の方に掛けたら今シャイナー陛下と話し中だって返ってきたんだけど、即折り返しが入ったから特に気にしなくていいんだろう。
『レオ。おはよう』
「おはよう。ロキ。シャイナー陛下は良かったのかな?」
『逆に助かったかな。しつこいから朝から罵ってたら喜ばれてウンザリだった』
どうやら相変わらずの関係性らしい。
そんなロキにクスッと笑ってしまう。
『それで?何の用でこんな時間に?』
「ああ、そうそう!実はさぁ」
そしてセドリック王子襲撃の話をして、ミラルカの警備が心配になったと話したら確かに警備は完璧とは言えないなって感じで教えてもらえた。
『ブルーグレイはかなり対策を取ってるから、入るなら肩を外して出入りできるトイレの窓とかそういう場所くらいしか穴はないけど、ミラルカは…30か所以上あると思う』
「そんなに?!」
『ミラルカの王宮はガヴァムから近いから、うちの連中が研修でよく侵入しに行ってるし、武勇伝も聞いてるから間違いないかな』
「うちがまさかの研修所扱い?!酷い!」
『難易度が中の上くらいだから研修にもってこいなんだって聞いたけど?』
「じゃ、じゃあアンシャンテとかレトロンは?!」
『アンシャンテは難易度がブルーグレイの次に高いって聞いたけど、レトロンは……中の中かな』
「ぐぅっ…!微妙だ…」
それにしてもガヴァムの連中はどこにでも侵入してるな。
なんでバレないんだろう?
それが不思議。
そこからロキは珍しく面倒がらずにいくつか対策を教えてくれた。
有難い。
「すごく助かった。参考にさせてもらう!」
『ありがとう』と礼を言うと、何故か結婚祝いみたいなものだからと返された。
もういっぱい貰ったんだけどな。
なんだかんだで心配して教えてくれたってことかな?
だとしたら凄く嬉しいんだけど。
(敬語も抜けてきたし、嬉しいな)
「じゃあカリン陛下との時間をあまり邪魔するのも悪いし今日はこの辺で」
『ええ。良い旅行を』
そう言って通話は切れた。
珍しく平和的に会話が終わった。
なんかたまにはこういうのもいいな。
「ロキ陛下はなんと?」
「ああ、そうそう。うちの警備は中の上で、30か所以上穴があるんだって。ブルーグレイはトイレの窓くらいしかないって話だったのにさ」
そう言ったところで何故かバーンッと扉が開かれた。
思わずビクッと飛び上がりつつサッとユフィを守るように立ったものの、飛び込んできた相手を見て胸を撫で下ろす。
「アルメリア。驚かさないでくれよ」
「それは私のセリフです!お兄様、今のお話を詳しく!」
「え?」
「トイレの窓とかなんとか言っておられたでしょう?!」
「え…ああ。ロキがブルーグレイには肩を外さないとダメなトイレの窓くらいしか穴はないけど、ミラルカは30か所以上侵入ルートがあるとか言っててさ」
「ミラルカの王宮がそんなに?!それはそれで気になりますが、トイレの窓!トイレの窓ですね?!」
「うん。ロキはそう言ってたけど?」
「ありがとうございます!」
そう言ってアルメリアは嵐のように去っていった。
もしかして賊の侵入ルートの把握に手間取ってたのかな?
確かに万全だと思い込んでたら逆にわからないかも。
「トイレの窓は小さいですし、余計にでは?」
「ああ、確かに」
セドリック王子始め、警備にあたる騎士達は皆身体は大きい者ばかり。
だからこそトイレの小窓なんて出入りできるはずがないと余計に思ってしまうのかもしれない。
自分だってロキから聞かなかったら全く気づかなかったと思う。
身軽且つ細身で、更に肩の関節を外せる者しか入り込めない難攻不落の城。
それがブルーグレイの警備かぁと感心してしまった。
まあそこに入り込める輩はもっと凄いのかもしれないけど。
「本当に、ロキと親友になれて良かったな」
ちょっとお祝いを貰い過ぎたかもしれないし、お土産をいっぱい買って帰ってあげよう。
きっとカリン陛下と二人で楽しめる嗜好品だったら喜んで受け取ってもらえることだろう。
「アルメリアが言ってたロキが好きなお茶って言うのも買って帰りたいな」
そう言ったらユフィが微笑まし気にこちらを見て、珍しく『そんなに親しげだと少々妬けてしまいそうですわ』なんて言ってくれた。
嬉しい!
「もちろんユフィが一番好きだよ」
好きって気持ちはやっぱりストレートに伝えないとね。
ここに来るまでにもいっぱい伝えてきたけど、これからもいっぱいいっぱい伝えたい。
「二人でミラルカを豊かにして、子供もいっぱい作って、ずっと仲良く幸せに暮らそうね」
約束。
そう言って笑顔で小指を差し出したらユフィは照れたように指切りをしてくれた。
本当に可愛いなぁ。
いつもは完璧な淑女だけど、俺にだけデレてくれるところが大好き!
さあ、新婚旅行を楽しむぞ!
***
【Side.アルメリア】
「セドリック王子!」
思いがけず兄の部屋から有益な情報が聞こえてきたから勢い込んで飛び込み、詳しく尋ねたらロキ陛下から教えてもらったと言って侵入ルートを話してもらうことができた。
これは確かに盲点とも言える侵入ルートだ。
気づくはずがない。
だから報告に来たのだけど……。
「あ…っ!そんなの無理ぃいっ!挿れなっ、あっあっ、もっ、死ぬぅ…!」
「そんな顔で言われても、説得力はないぞ?可愛いな。アルフレッド」
部屋の奥からそんな切羽詰まった声と愉しげな声がうっすら聞こえた時点で回れ右をしてヴィンセント陛下の方へと向かった。
(アルフレッド。頑張って!)
あの悪魔ならきっと絶妙な加減で甚振って、絶対死なせたりはしないと思うから。
(絶倫悪魔に愛されるって本当に大変よね)
心の中でいつも通りエールだけ送り、素早くヴィンセント陛下の執務室へと足を運ぶ。
そして居住まいを正してノックをするとすぐに入室許可が下りた。
「姫。どうかしたか?」
「お忙しいところ申し訳ございません。セドリック王子がお取込み中だったので、ヴィンセント陛下に先に賊の侵入ルートと思しき情報を伝えさせていただきたいと思い、こちらに参りました」
「おお!判明したのか?!」
「はい。実は先程兄がロキ陛下とツンナガールでお話したらしく…」
そしてトイレの窓の件を話すと早速とばかりに動いて対策を取ってもらえることに。
「これは完全に盲点だったな。また礼を伝えておかないと」
「そう言えばロキ陛下がこちらに別荘をと言っていた件はもうご用意されたのですか?」
「ああそうだ、それを伝え忘れていたな。ついでに連絡を入れておこう」
きっと気に入ってもらえるだろうと言いながらヴィンセント陛下はロキ陛下に連絡を取り始めた。
(平和だわ)
穏やかなヴィンセント陛下と可愛らしいロキ陛下の会話は癒しそのもの。
とっても微笑ましくて、つい笑顔になった。
殺伐としているのはセドリック王子の周囲だけなんじゃないかしら?
(結局のところ今回の件もセドリック王子が国を滅ぼしたことに端を発しているのよね)
言ってみれば自業自得。
自ら蒔いた種だったのだ。
(ロロイアの方は大丈夫なのかしら?)
似たような国に対して警戒してしまうのは仕方がないと思う。
国を滅ぼしたわけではなくとも恨み自体は買っている可能性は高いのだから。
(私もこれからはもっと気を引き締めないと!)
ブルーグレイに嫁いで随分経つし、王子の相手をアルフレッドに任せてしまっている負い目もあることだし、正妃として立派に他の仕事をこなして見せよう。
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