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【亡国からの刺客】
193.毒矢 Side.セドリック
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牢を出て暫くしたところで罠にかかった犯人が二人確保されたと聞いた。
実にあっさりしたものだ。
これで事件は終局かとホッと安堵の息を吐く。
まだ夜明けまで十分に時間はある。
アルフレッドの元へ戻り抱きしめながら眠るのも悪くはない。
責めて責めて焦らしまくったお陰でアルフレッドから求められ、思った以上に心は満たされている。
きっと今夜は穏やかに眠れるだろう。
そう思って油断した。
ヒュッと矢が飛んできたのに対する反応が遅れたのだ。
狙われたのは剣を抜く方の利き手。
意外にも程がある。
単に相手が下手くそだったのかもしれないが、反応が遅れ咄嗟に剣へと手を伸ばそうとした際に手の甲を矢が掠り、ほんの僅か傷を作った。
ただそれだけ。
そう思ったが、そこから腕に痺れが生じ小さく舌を打つ。
「毒か…」
これはマズい。
さっさと対処をしないと場合によっては腕が使い物にならなくなるし、毒の種類によっては致命傷になりかねない。
(油断した…!)
犯人は全て捕まえてやったという慢心があったのは否めない。
しかも襲撃犯達はそこから襲ってくるでもなく、そのまま逃走を図った。
最悪だ。
「賊がまだいる!複数だ!すぐに追え!」
声を張り、暗部や近くにいるはずの警備兵、騎士達へと聞こえるように指示を出す。
その間にも腕の痺れはどんどん広がっていき、身体を蝕んでいく。
だがここで自分を優先し賊を逃がすという選択肢はなかった。
だから俺は腰帯を解いて思い切り腕を縛り上げ、毒を吸い出し少しでも毒の周りを遅らせることにしたのだが、暗部の一人が目敏く俺の手の傷を確認し俺の行動と共に毒が使われたと判断。
即、アルフレッドの為にまだ城に待機させていた闇医者を呼びに走った。
一先ず別室で待機していると、そこに闇医者が案内されてやってくる。
「セドリック王子。お召しと伺い参上しました」
「闇医者。寝ているところを起こしてすまないな。擦り傷だが毒矢が使われた。一応吸い出したが痺れが広がっている。診てもらえるか?」
「わかりました。失礼します」
そう言って傷表面に何やら魔道具を翳し、スイッチを押すとその機器から紙が吐き出される。
「ああ、この毒数値なら【魔蜘蛛の一矢】ですね」
その言葉に焦燥が湧く。
魔蜘蛛が死際に敵に一矢報いるために出す猛毒で、毒が回り切った時点で確実に死に至る。
当然だが慣らし毒では防げない。
量によって回るのが早いか遅いかの違いがあるだけで、擦り傷とは言え待っているのは確実な死だった。
まさか自分がこんな間抜けな死に方をするとは…。
悔しくて思わず歯噛みしてしまう。
(仕方がない。死ぬ前に指示を出せるだけ出しておくか)
そう思い腹を決めたのに────。
「大丈夫ですよ。耐毒薬にはこれも含まれているので死にはしません。ちょっと小一時間ほど痺れるだけです」
『あの毒は擦り傷程度でも成分の分解に時間がかかるのがネックなんです』と闇医者は何でもないことのように言った。
「……死なないのか?」
「死にませんよ?こんなメジャーな毒で死んでいたらガヴァムの裏の者はひと月も生きていけませんから」
『それこそナイフにたっぷり塗られた物で深々と刺されても、怪我で死ぬ事はあっても毒自体で死ぬ事はないですし、後遺症も出ませんね』とサラリととんでもないことを言われた。
思い付きとは言え今程自身で耐毒薬を試行しておいて良かったと思ったことはない。
「助かった」
「礼には及びません。貴方はロキ陛下の貴重な相談相手でもありますし、今後ともよろしくお願いします」
どうやらそこに闇医者は俺の存在価値を見出しているらしい。
普通ならこういう時にこそこちらに取り入ろうとしてきそうなものだが、あくまでも本拠地や所属を変える気はない様子。
「では私はこれで」
そしてそう言ってさっさと帰っていく闇医者を見送り、俺はそっと息を吐いた。
死なないとわかっただけでも心は軽くなるものだ。
「セドリック様」
「ポワロか」
暗部のトップである男がどこか安堵したように声を掛けてくる。
「ご無事で良かったです。ですがどうか御自愛を。指示さえ出していただければ即動きますので、ご安静になさってください」
「わかっている。俺もまだまだだな。どうやら裏の者達を甘く見過ぎていたようだ」
そもそもこの城に忍び込めるような賊なのだ。
ブルーグレイの裏組織の一つ、末端の者が多いシグマと言えど油断すべきではなかった。
組織そのものは潰れるが、今後も気を引き締めておくべきだろう。
(二度はない)
偶々ロキとの縁で耐毒薬を試すことができたから助かっただけ。
こんなものはただの運に等しい。
恨みなどそれこそあちらこちらで買っているのだ。
それだけ狙われる可能性が高いのだから、これからは慢心などせず油断せずに生きて行こう。
そして逃げ回っている裏の者達を捕まえ終えたのは、すっかり夜も明けた早朝の事。
その頃にはすっかり痺れも抜けていた。
「これで全部か?」
「はっ!牢に捕らえていた二人からもきっちり聞き出したところ間違いないかと」
「そうか」
それを聞きながら、俺は剣を手に目の前の男達へと目を向ける。
男達は俺の無事な姿を目にして驚愕の目を向け、次いで蒼白になりながらガクガクと震え始めた。
「な、なんで生きて……」
「どうしてあの毒で死んでないんだよ?!」
どうやらこの男達は闇医者の耐毒薬の事を知らないらしい。
(そう言えばいつだったか、あの男のオリジナルだと言っていたな)
それなら知らなくてもおかしくはないのかもしれない。
「さあな。悪魔だからじゃないか?」
そして俺は酷薄な笑みを浮かべ、男達をその場で斬り殺した。
この俺に本来なら致命傷である傷をつけたのだ。
誇りを持って死ね。
ヒュッ…と血を払い、剣を鞘へと納め踵を返す。
後は後始末をするだけ。
とは言え疲れたものは疲れた。
一応痺れが取れるまで横にはなっていたが、いつ報告が来るかわからないため眠りは非常に浅かった。
(はぁ…アルフレッドに仕置きをする前に一度しっかり寝ないとな)
そう考えながらアルフレッドの眠る部屋へと向かっていると、シグマの方も無事に壊滅したと報告が入ってくる。
今度こそ全てが終わったと見て大丈夫だろうか?
もう油断する気はないが、兎に角眠い。
その後アルフレッドの元へと戻ると何故か膝を貸してもらえた。
余程疲れて見えたのかもしれない。
(ああ。ここは安全だ)
その事にホッとしながらアルフレッドの膝に頭を乗せて、睡魔と戦いながら説明をする。
「じゃあ犯人は全部捕まったってことか」
促されながら簡単に経緯を説明してやると、アルフレッドはごく普通に俺の頭を撫でてきた。
まるで『お疲れ』と労っているかのようだ。
あんな目に合わせてやった俺にこうして何でもないことのように膝を貸し、頭を撫で、気負う様子もなくいつも通り振舞ってくるアルフレッドにクスリと笑みがこぼれてしまう。
(本当に…アルフレッドらしいな)
何をしても許してくれて、どんな俺でも認めて受け入れてくれる。
そんなアルフレッドが愛おしい。
だからだろうか?
少しだけ弱みを見せてもいいかと思えたのは。
「敵は全部始末したから、もうお前を狙う者はいない」
「俺を狙う奴なんて早々いないって。それよりもお前だろう?恨みばっかり買ってるんだから」
「そうだな。今回の毒矢は流石に焦ったぞ。初めて死を覚悟した」
「ど、毒矢?!しかもお前に当てるってどんな腕だよ?!」
毒と聞いてアルフレッドが焦りの声を上げる。
(確かに普通に考えたら凄腕のように思えるかもしれないな)
多分違うだろうが。
けれどそんなことは知らないアルフレッドは、真剣な顔で言い募ってくる。
「そう言うことは早く言えよ!解毒剤は?!もう飲んだのか?!取り敢えずちゃんと寝ないと…!」
そうやって俺を気遣い、ちゃんと寝ろと心配してくる姿に愛しさが込み上げてきてたまらない。
「アルフレッド。愛してる」
「ちょっ?!そんな今生の別れみたいなこと急に言うな!気をしっかり持てよ?!俺が医者を連れてきてやるからな!」
そう言ってアルフレッドは凄い勢いで部屋から飛び出していった。
大丈夫だから俺は今ここに居るというのに。
「焦り過ぎだろう」
でもそれだけ俺を大事にしてくれているのが伝わってきて、心が温かくなった。
「取り敢えず寝るか」
(いい加減眠気が限界だ)
そうして俺はゆっくりと深い眠りに引き込まれていったのだった。
****************
※エピローグまで後三話。
宜しくお願いしますm(_ _)m
実にあっさりしたものだ。
これで事件は終局かとホッと安堵の息を吐く。
まだ夜明けまで十分に時間はある。
アルフレッドの元へ戻り抱きしめながら眠るのも悪くはない。
責めて責めて焦らしまくったお陰でアルフレッドから求められ、思った以上に心は満たされている。
きっと今夜は穏やかに眠れるだろう。
そう思って油断した。
ヒュッと矢が飛んできたのに対する反応が遅れたのだ。
狙われたのは剣を抜く方の利き手。
意外にも程がある。
単に相手が下手くそだったのかもしれないが、反応が遅れ咄嗟に剣へと手を伸ばそうとした際に手の甲を矢が掠り、ほんの僅か傷を作った。
ただそれだけ。
そう思ったが、そこから腕に痺れが生じ小さく舌を打つ。
「毒か…」
これはマズい。
さっさと対処をしないと場合によっては腕が使い物にならなくなるし、毒の種類によっては致命傷になりかねない。
(油断した…!)
犯人は全て捕まえてやったという慢心があったのは否めない。
しかも襲撃犯達はそこから襲ってくるでもなく、そのまま逃走を図った。
最悪だ。
「賊がまだいる!複数だ!すぐに追え!」
声を張り、暗部や近くにいるはずの警備兵、騎士達へと聞こえるように指示を出す。
その間にも腕の痺れはどんどん広がっていき、身体を蝕んでいく。
だがここで自分を優先し賊を逃がすという選択肢はなかった。
だから俺は腰帯を解いて思い切り腕を縛り上げ、毒を吸い出し少しでも毒の周りを遅らせることにしたのだが、暗部の一人が目敏く俺の手の傷を確認し俺の行動と共に毒が使われたと判断。
即、アルフレッドの為にまだ城に待機させていた闇医者を呼びに走った。
一先ず別室で待機していると、そこに闇医者が案内されてやってくる。
「セドリック王子。お召しと伺い参上しました」
「闇医者。寝ているところを起こしてすまないな。擦り傷だが毒矢が使われた。一応吸い出したが痺れが広がっている。診てもらえるか?」
「わかりました。失礼します」
そう言って傷表面に何やら魔道具を翳し、スイッチを押すとその機器から紙が吐き出される。
「ああ、この毒数値なら【魔蜘蛛の一矢】ですね」
その言葉に焦燥が湧く。
魔蜘蛛が死際に敵に一矢報いるために出す猛毒で、毒が回り切った時点で確実に死に至る。
当然だが慣らし毒では防げない。
量によって回るのが早いか遅いかの違いがあるだけで、擦り傷とは言え待っているのは確実な死だった。
まさか自分がこんな間抜けな死に方をするとは…。
悔しくて思わず歯噛みしてしまう。
(仕方がない。死ぬ前に指示を出せるだけ出しておくか)
そう思い腹を決めたのに────。
「大丈夫ですよ。耐毒薬にはこれも含まれているので死にはしません。ちょっと小一時間ほど痺れるだけです」
『あの毒は擦り傷程度でも成分の分解に時間がかかるのがネックなんです』と闇医者は何でもないことのように言った。
「……死なないのか?」
「死にませんよ?こんなメジャーな毒で死んでいたらガヴァムの裏の者はひと月も生きていけませんから」
『それこそナイフにたっぷり塗られた物で深々と刺されても、怪我で死ぬ事はあっても毒自体で死ぬ事はないですし、後遺症も出ませんね』とサラリととんでもないことを言われた。
思い付きとは言え今程自身で耐毒薬を試行しておいて良かったと思ったことはない。
「助かった」
「礼には及びません。貴方はロキ陛下の貴重な相談相手でもありますし、今後ともよろしくお願いします」
どうやらそこに闇医者は俺の存在価値を見出しているらしい。
普通ならこういう時にこそこちらに取り入ろうとしてきそうなものだが、あくまでも本拠地や所属を変える気はない様子。
「では私はこれで」
そしてそう言ってさっさと帰っていく闇医者を見送り、俺はそっと息を吐いた。
死なないとわかっただけでも心は軽くなるものだ。
「セドリック様」
「ポワロか」
暗部のトップである男がどこか安堵したように声を掛けてくる。
「ご無事で良かったです。ですがどうか御自愛を。指示さえ出していただければ即動きますので、ご安静になさってください」
「わかっている。俺もまだまだだな。どうやら裏の者達を甘く見過ぎていたようだ」
そもそもこの城に忍び込めるような賊なのだ。
ブルーグレイの裏組織の一つ、末端の者が多いシグマと言えど油断すべきではなかった。
組織そのものは潰れるが、今後も気を引き締めておくべきだろう。
(二度はない)
偶々ロキとの縁で耐毒薬を試すことができたから助かっただけ。
こんなものはただの運に等しい。
恨みなどそれこそあちらこちらで買っているのだ。
それだけ狙われる可能性が高いのだから、これからは慢心などせず油断せずに生きて行こう。
そして逃げ回っている裏の者達を捕まえ終えたのは、すっかり夜も明けた早朝の事。
その頃にはすっかり痺れも抜けていた。
「これで全部か?」
「はっ!牢に捕らえていた二人からもきっちり聞き出したところ間違いないかと」
「そうか」
それを聞きながら、俺は剣を手に目の前の男達へと目を向ける。
男達は俺の無事な姿を目にして驚愕の目を向け、次いで蒼白になりながらガクガクと震え始めた。
「な、なんで生きて……」
「どうしてあの毒で死んでないんだよ?!」
どうやらこの男達は闇医者の耐毒薬の事を知らないらしい。
(そう言えばいつだったか、あの男のオリジナルだと言っていたな)
それなら知らなくてもおかしくはないのかもしれない。
「さあな。悪魔だからじゃないか?」
そして俺は酷薄な笑みを浮かべ、男達をその場で斬り殺した。
この俺に本来なら致命傷である傷をつけたのだ。
誇りを持って死ね。
ヒュッ…と血を払い、剣を鞘へと納め踵を返す。
後は後始末をするだけ。
とは言え疲れたものは疲れた。
一応痺れが取れるまで横にはなっていたが、いつ報告が来るかわからないため眠りは非常に浅かった。
(はぁ…アルフレッドに仕置きをする前に一度しっかり寝ないとな)
そう考えながらアルフレッドの眠る部屋へと向かっていると、シグマの方も無事に壊滅したと報告が入ってくる。
今度こそ全てが終わったと見て大丈夫だろうか?
もう油断する気はないが、兎に角眠い。
その後アルフレッドの元へと戻ると何故か膝を貸してもらえた。
余程疲れて見えたのかもしれない。
(ああ。ここは安全だ)
その事にホッとしながらアルフレッドの膝に頭を乗せて、睡魔と戦いながら説明をする。
「じゃあ犯人は全部捕まったってことか」
促されながら簡単に経緯を説明してやると、アルフレッドはごく普通に俺の頭を撫でてきた。
まるで『お疲れ』と労っているかのようだ。
あんな目に合わせてやった俺にこうして何でもないことのように膝を貸し、頭を撫で、気負う様子もなくいつも通り振舞ってくるアルフレッドにクスリと笑みがこぼれてしまう。
(本当に…アルフレッドらしいな)
何をしても許してくれて、どんな俺でも認めて受け入れてくれる。
そんなアルフレッドが愛おしい。
だからだろうか?
少しだけ弱みを見せてもいいかと思えたのは。
「敵は全部始末したから、もうお前を狙う者はいない」
「俺を狙う奴なんて早々いないって。それよりもお前だろう?恨みばっかり買ってるんだから」
「そうだな。今回の毒矢は流石に焦ったぞ。初めて死を覚悟した」
「ど、毒矢?!しかもお前に当てるってどんな腕だよ?!」
毒と聞いてアルフレッドが焦りの声を上げる。
(確かに普通に考えたら凄腕のように思えるかもしれないな)
多分違うだろうが。
けれどそんなことは知らないアルフレッドは、真剣な顔で言い募ってくる。
「そう言うことは早く言えよ!解毒剤は?!もう飲んだのか?!取り敢えずちゃんと寝ないと…!」
そうやって俺を気遣い、ちゃんと寝ろと心配してくる姿に愛しさが込み上げてきてたまらない。
「アルフレッド。愛してる」
「ちょっ?!そんな今生の別れみたいなこと急に言うな!気をしっかり持てよ?!俺が医者を連れてきてやるからな!」
そう言ってアルフレッドは凄い勢いで部屋から飛び出していった。
大丈夫だから俺は今ここに居るというのに。
「焦り過ぎだろう」
でもそれだけ俺を大事にしてくれているのが伝わってきて、心が温かくなった。
「取り敢えず寝るか」
(いい加減眠気が限界だ)
そうして俺はゆっくりと深い眠りに引き込まれていったのだった。
****************
※エピローグまで後三話。
宜しくお願いしますm(_ _)m
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※皆様いつもありがとうございます♪この度スピンオフ作品をアップしましたので、ご興味のある方はそちらも宜しくお願いしますm(_ _)m『王子の本命~ガヴァム王国の王子達~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/91408108/52430498
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