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【ミラルカ旅行】
閑話10.※その騎士服は…
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※あちらが書き終わったので、コメント欄で触れられていた衣服の話を書いてみました。
Rと言うには微妙ですが、よろしければお暇つぶしにどうぞ。
****************
「ん…あ…セド……」
散々剣を打ち合い、一頻り汗をかいたところで俺の勝利に終わったはずだったのに、どうして俺はセドに襲われているんだろう?
シャワーに行こうと言われたのはいつもと変わらない。
でも服を脱ぐ前に頭からシャワーを掛けられたのは想定外だ。
服がびしょびしょだと怒ったら、「透けていていやらしいな」と言いながら楽し気に笑われた。
見ると本当にシャツが透けてて、物凄く恥ずかしい気持ちになった。
でも脱ぐのは別な意味で恥ずかしい気がして、どうしようとあたふたしてたらセドに腰を引き寄せられながら胸をたっぷり虐められてしまった。
服の上から唇で食まれたり、舌で嬲られたり。
もう恥ずかしいなんてものじゃない。
焦れったくてなんだか身体がムズムズするし、離せとばかりに抵抗したけど、いつもの通り俺の動きはあっさりと封じられてしまった。
そもそも今日の来客が悪いんだ。
ロキ陛下にセドが『話の分かるいい人だ』と聞いたから安心して来たとかなんとか言っていた。
ヴィンセント陛下は微笑まし気にそんな話を聞いていたけど、俺からしたら何を言ってくれてるんだと冷や汗ものだった。
そんな評価をセドにするのはどう考えてもあの人だけだろう。
『怒らせらたセドは本当に怖いんだぞ』と思いながら何かあったら止めようとかなり警戒して話に耳を傾けていた。
でもそんな俺を前にして、その来客があり得ない言葉を紡いでくる。
「この様子ですとロキ陛下と愛人関係にあるという噂の方は嘘八百でしょうな。実に良い関係をお築きのご様子。安堵いたしました」
(はぁあああっ?!)
にこやかに爆弾発言をしないでほしい。
そんな怖い噂が広がっているなんて初耳だ。
これはセドが怒る案件だろうし、あちらの耳に入りでもしたらそれこそ怖いことになる気がする。
この二人は似てないようで怒ると怖い所だけは似ているんだから。
でも話の流れ的に別に悪い感じで言ってきたわけでもなかったからか、セドは珍しく面白そうに笑っていた。
その場の空気的には世間話程度か?
取り敢えず怒りを買わなかったようで良かったとは思ったものの…。
(あの人がセドの愛人……)
確かに仲は良かったけど、良かったけどな?
なんだろう。物凄くモヤッとする。
確かに抱かれる側でもおかしくない容姿だとは思う。
そもそもあんな優しそうな柔和な顔してドSだなんて誰も想像しないはず。
あの人は怒った時に壊れたような狂気が顔を覗かせてその雰囲気が一変するのだ。
普通に怖い。
俺より弱い相手だとわかっていても、わざわざ近寄りたくはないくらいには怖い。
いやまあ、それはいいんだけど、そんなロキ陛下がセドの愛人とか言うのはやめてほしい。
セドは俺が好きで、ロキ陛下はカリン陛下が好きなんだから。
いくら仲が良くてもそこだけは間違って欲しくないと言うかなんと言うか…。
だからちょっとそんなことをつらつら考えていて物憂げにしてただけなんだ。
別に嫉妬とか、そういうのをしてたわけじゃなくて、不満だった。ただそれだけの話。
そんな俺を見て、剣の打ち合いに誘ってくれたのはセドの方だった。
どこか嬉しそうな顔で「俺の可愛いアル。随分不満げだな?」って言ってきたから、つい「気のせいだ!」って答えたら、「気晴らしに打ち合いでもどうだ?」って誘ってくれたんだ。
だから俺はこれ幸いとそれに乗っかった。
バサッと上着を脱いで、剣を手に嬉々としてセドに斬りかかったんだ。
セドも同じように上着を脱ぎ捨て、それをキンッと軽くしのいでくれたから、それを合図に本格的に打ち合いが始まった。
そこから楽しく打ち合っているうちに気も晴れ段々本調子になってきて、更にスピードを上げてそれはもう伸び伸びと色んな技を堪能した。
セドもそれをしっかり受け止めて流して返してくるからどんどん興奮度は上がったと言っていい。
で、俺の勝利で終わったのに────。
「なるほど。ストレッチが利いているから濡れていても脱がせやすいな」
セドは勝手に俺からズボンを取り去って行く。
やめろ!脱がすな!
そのストレッチは剣を振る時に動きやすいように姫が設計してくれたんであって、断じて脱がせやすい仕様で設計したんじゃない!
「シャツも透け具合が卑猥で最高だし、姫もなかなかいい仕事をしてくれる」
「お前、姫に失礼だぞ?!」
(俺の主人である姫がそんなことを考えて服を作るわけないだろ?!)
そう思って怒りのままにシャツを握ったんだけど、セドは何かおかしなことを言ったかと言わんばかりに俺の胸の突起を摘まんで強く引っ張ってきた。
「んんっ…!」
「褒めたのに文句を言われる筋合いはないな」
それはそうかもしれないけど、俺が怒ってるのはそこじゃない。
姫を誤解しているところを怒ってるんだ!
「折角姫が俺の為を思って動きやすい服を作ってくれたのに」
「そうかそうか。そう思いたければそう思っていろ」
俺より姫をわかってる風に言うのはやめろ。
姫はお前の正妃かもしれないけど、付き合いは俺の方が長いんだからな!
そう思ってギッと睨んでやったら、余裕の中に劣情を滲ませた眼差しで見つめられ、後孔へと指を伸ばされてあっという間にほぐされてしまった。
ここまで来たらもう絶対に逃げられない。
そうして俺は下だけ脱いだおかしな格好でセドに散々啼かされて、ここぞとばかりに卑猥な格好で沢山犯された。
「最高に良かった。また是非やろう」
終わってからそんな風に満面の笑みで言われたけど、次なんてない!
俺は絶対にしないから!
この服は戦闘特化で機能性を重視した服であって、お前を喜ばせるために作らせた服じゃないんだからな!!
そう憤った俺を、何故か周囲の皆は生温かい目で見ていたとかなんとか。
Rと言うには微妙ですが、よろしければお暇つぶしにどうぞ。
****************
「ん…あ…セド……」
散々剣を打ち合い、一頻り汗をかいたところで俺の勝利に終わったはずだったのに、どうして俺はセドに襲われているんだろう?
シャワーに行こうと言われたのはいつもと変わらない。
でも服を脱ぐ前に頭からシャワーを掛けられたのは想定外だ。
服がびしょびしょだと怒ったら、「透けていていやらしいな」と言いながら楽し気に笑われた。
見ると本当にシャツが透けてて、物凄く恥ずかしい気持ちになった。
でも脱ぐのは別な意味で恥ずかしい気がして、どうしようとあたふたしてたらセドに腰を引き寄せられながら胸をたっぷり虐められてしまった。
服の上から唇で食まれたり、舌で嬲られたり。
もう恥ずかしいなんてものじゃない。
焦れったくてなんだか身体がムズムズするし、離せとばかりに抵抗したけど、いつもの通り俺の動きはあっさりと封じられてしまった。
そもそも今日の来客が悪いんだ。
ロキ陛下にセドが『話の分かるいい人だ』と聞いたから安心して来たとかなんとか言っていた。
ヴィンセント陛下は微笑まし気にそんな話を聞いていたけど、俺からしたら何を言ってくれてるんだと冷や汗ものだった。
そんな評価をセドにするのはどう考えてもあの人だけだろう。
『怒らせらたセドは本当に怖いんだぞ』と思いながら何かあったら止めようとかなり警戒して話に耳を傾けていた。
でもそんな俺を前にして、その来客があり得ない言葉を紡いでくる。
「この様子ですとロキ陛下と愛人関係にあるという噂の方は嘘八百でしょうな。実に良い関係をお築きのご様子。安堵いたしました」
(はぁあああっ?!)
にこやかに爆弾発言をしないでほしい。
そんな怖い噂が広がっているなんて初耳だ。
これはセドが怒る案件だろうし、あちらの耳に入りでもしたらそれこそ怖いことになる気がする。
この二人は似てないようで怒ると怖い所だけは似ているんだから。
でも話の流れ的に別に悪い感じで言ってきたわけでもなかったからか、セドは珍しく面白そうに笑っていた。
その場の空気的には世間話程度か?
取り敢えず怒りを買わなかったようで良かったとは思ったものの…。
(あの人がセドの愛人……)
確かに仲は良かったけど、良かったけどな?
なんだろう。物凄くモヤッとする。
確かに抱かれる側でもおかしくない容姿だとは思う。
そもそもあんな優しそうな柔和な顔してドSだなんて誰も想像しないはず。
あの人は怒った時に壊れたような狂気が顔を覗かせてその雰囲気が一変するのだ。
普通に怖い。
俺より弱い相手だとわかっていても、わざわざ近寄りたくはないくらいには怖い。
いやまあ、それはいいんだけど、そんなロキ陛下がセドの愛人とか言うのはやめてほしい。
セドは俺が好きで、ロキ陛下はカリン陛下が好きなんだから。
いくら仲が良くてもそこだけは間違って欲しくないと言うかなんと言うか…。
だからちょっとそんなことをつらつら考えていて物憂げにしてただけなんだ。
別に嫉妬とか、そういうのをしてたわけじゃなくて、不満だった。ただそれだけの話。
そんな俺を見て、剣の打ち合いに誘ってくれたのはセドの方だった。
どこか嬉しそうな顔で「俺の可愛いアル。随分不満げだな?」って言ってきたから、つい「気のせいだ!」って答えたら、「気晴らしに打ち合いでもどうだ?」って誘ってくれたんだ。
だから俺はこれ幸いとそれに乗っかった。
バサッと上着を脱いで、剣を手に嬉々としてセドに斬りかかったんだ。
セドも同じように上着を脱ぎ捨て、それをキンッと軽くしのいでくれたから、それを合図に本格的に打ち合いが始まった。
そこから楽しく打ち合っているうちに気も晴れ段々本調子になってきて、更にスピードを上げてそれはもう伸び伸びと色んな技を堪能した。
セドもそれをしっかり受け止めて流して返してくるからどんどん興奮度は上がったと言っていい。
で、俺の勝利で終わったのに────。
「なるほど。ストレッチが利いているから濡れていても脱がせやすいな」
セドは勝手に俺からズボンを取り去って行く。
やめろ!脱がすな!
そのストレッチは剣を振る時に動きやすいように姫が設計してくれたんであって、断じて脱がせやすい仕様で設計したんじゃない!
「シャツも透け具合が卑猥で最高だし、姫もなかなかいい仕事をしてくれる」
「お前、姫に失礼だぞ?!」
(俺の主人である姫がそんなことを考えて服を作るわけないだろ?!)
そう思って怒りのままにシャツを握ったんだけど、セドは何かおかしなことを言ったかと言わんばかりに俺の胸の突起を摘まんで強く引っ張ってきた。
「んんっ…!」
「褒めたのに文句を言われる筋合いはないな」
それはそうかもしれないけど、俺が怒ってるのはそこじゃない。
姫を誤解しているところを怒ってるんだ!
「折角姫が俺の為を思って動きやすい服を作ってくれたのに」
「そうかそうか。そう思いたければそう思っていろ」
俺より姫をわかってる風に言うのはやめろ。
姫はお前の正妃かもしれないけど、付き合いは俺の方が長いんだからな!
そう思ってギッと睨んでやったら、余裕の中に劣情を滲ませた眼差しで見つめられ、後孔へと指を伸ばされてあっという間にほぐされてしまった。
ここまで来たらもう絶対に逃げられない。
そうして俺は下だけ脱いだおかしな格好でセドに散々啼かされて、ここぞとばかりに卑猥な格好で沢山犯された。
「最高に良かった。また是非やろう」
終わってからそんな風に満面の笑みで言われたけど、次なんてない!
俺は絶対にしないから!
この服は戦闘特化で機能性を重視した服であって、お前を喜ばせるために作らせた服じゃないんだからな!!
そう憤った俺を、何故か周囲の皆は生温かい目で見ていたとかなんとか。
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※皆様いつもありがとうございます♪この度スピンオフ作品をアップしましたので、ご興味のある方はそちらも宜しくお願いしますm(_ _)m『王子の本命~ガヴァム王国の王子達~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/91408108/52430498
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