152 / 215
【ミラルカ旅行】
142.ミラルカ旅行⑥
しおりを挟む
レオナルド皇子と会ったついでに剣を振ってもいい場所を聞いたら、穴場を教えてもらうことができた。
元々その穴場の場所はなかったらしいのだけど、俺がセドと一緒にここに来ることを聞いたロキ陛下がレオナルド皇子にアドバイスしてくれたらしい。
有難い限りだ。
場所はすぐにわかるからと言われ、教えられた場所へと足を向けてみると、広々とした場所で思い切り打ち合える穴場スポットだった。
なんて素敵な場所なんだろう?
もしかしたら俺はロキ陛下に初めて感謝したかもしれない。
(ありがとう、ロキ陛下!この御礼は必ずするから!)
そんなことを思いながら早速俺は機嫌よく剣を振り始めた。
爽やかな風が吹き抜けて気持ちいい。
本当にいい場所だなと思いながら嬉々として鍛錬を進めていく。
これなら毎日ここに来てもいいかも知れない。
(セドも後で連れてこようかな…)
今朝はセドより素早く着替えて朝食も摂らずに部屋を飛び出してきたのだけど、これなら連れてくればよかったなとちょっと後悔してしまった。
広々とした場所で打ち合ったらきっと最高だっただろうに…。
そんな事を考えていたら向こうの方から来てくれた。
多分レオナルド皇子に場所を教えてもらったんだろう。
剣を手にしているから手合わせをしてくれる気もあるようでホッとする。
「アルフレッド。勝手に先に行くな」
「悪い。でもお前に捕まったらまた襲われるだろ?」
「……昨日はお前から抱いてくれと言ってきたくせに」
「うっ…」
そんなこと、わざわざ楽し気に言ってこなくてもいいのに。
「まあいい。ちゃんと付き合ってやるから昼は食べるんだぞ?」
騎士は身体が資本なんだからとセドが尤もらしいことを言ってくる。
でもそれは本当のことだから俺は素直に頷くしかない。
「悪かった。ちゃんと昼は食べる」
そんな俺にセドは満足げに笑って、手合わせに誘ってくれる。
「やるか?」
「ああ!もちろん!」
ここ暫くセドとは剣を合わせていなかったから実は結構欲求不満だったんだ。
だから誘われるままに嬉々として剣を振るって打ち込んでいく。
どこに打ち込んでも心地よく受け止めてもらえるのが楽しくて仕方がない。
仕事で忙しかったはずなのに全然腕が鈍っていないところは流石だと思う。
本当にセドは一体いつ鍛錬をしているんだろう?
兎に角こんなに心躍る打ち合いも久しぶりだった。
(本当にたまらない…!)
血が滾ってこれでもかと興奮しながら長々と打ち合う俺達。
もう本気で最高だった。
「あ~…すっごい達成感…スカッとした」
「本当にな。ここまで打ち合うのは久しぶりだ」
セドも大満足の様子。
いっぱい汗をかいたし、取り敢えず部屋に戻ってシャワーが浴びたい。
そう思ってホテルに戻ったのはいいけれど、途中でレトロンの王女に遭遇した。
一応彼女とは俺もミラルカに居た頃に面識があるのだ。
向こうもこちらに気づいたようで礼を取ってくる。
「これは…ブルーグレイのセドリック殿下。アルフレッド妃殿下。お初にご挨拶させて頂きます。レトロン国第一王女、ユーフェミア=クロス=レトロンでございます」
「ユーフェミア王女か。ブルーグレイのセドリックだ。そなた…身体の方はもうよいのか?」
「……父が無礼を承知で縁談の件をお断りしたと聞き及んでおります。どうかご容赦を」
二人の間にピリッとした空気を感じたから、もしかしたらレトロンの王は王女を病床とでも偽りブルーグレイからの婚約の打診を断ったとかだったのかもしれない。
そりゃあ微妙な空気にもなるだろう。
「ふん。まあいい。できるだけこちらに関わって来ぬように」
「かしこまりました。ですが、アルメリア姫との旧交を深めることはどうかお許しくださいませ」
「…許そう」
「感謝いたします」
そして王女は優雅にお辞儀をするとそのままその場から去って行った。
実に鮮やかだ。
そんな中、今度はレオナルド皇子と昨日の彼女が並んで歩いている姿を遠目に見掛けた。
かなり二人の仲は良さそうだ。
なんとなく初々しい感じで見ていて微笑ましい。
(あれはもう決定かな?)
そう思う程のイチャイチャっぷり。
とうとうレオナルド皇子にも春が来たのかと思いながら温かく見守り、セドに行こうかと声を掛けたんだけど、セドは何故かレオナルド皇子の方をチラッと見て、深々と溜息を吐いていた。
「セド?どうかしたのか?」
「いや。馬鹿に拍車がかかりそうだなと思っただけだ」
「…?」
「気にするな。行くぞ」
そうして俺達は部屋へと戻り、軽くシャワーを浴びてから昼食を摂りに併設のレストランへと向かった。
***
【Side.レオナルド】
「レオナルド皇子とお話ししているととても楽しいです」
ふわっと可愛く笑うミーシャ嬢が凄く可愛い。
母上にもリサーチして今日の日の為に令嬢達が好む話題を集めておいて本当に良かった。
流行りのドレスにミラルカで今話題のスイーツ。
新鋭デザイナーによるアクセサリーの話。
そう言った諸々を話してあげたら凄く喜ばれて、お返しとばかりにガヴァムで流行っているドレスやアクセサリーの話も教えてもらった。
今ガヴァムではちょっと胸元が開いたドレスでデコルテを強調して、そこに大粒の宝石を使ったネックレスをつけるのが流行っているらしく、彼女も公爵家で開かれるパーティーなどではそういった装いをしているのだとか。
「へぇ…そういう話はロキからは聞いたことがなかったから、なんだか新鮮だな」
「うふふ。ガヴァムでは今パーティーは基本的に各貴族間でしか開いておりませんから。知らないのも無理はございませんわ」
「そうなんだ。やっぱり男同士で結婚すると、城でやるそういった催し物が減るのかな?」
「そうですわね。それよりもレオナルド皇子。今回の件の御礼として今度我が家で開催されるパーティーにお招きしても構わないでしょうか?」
「え?!いいの?!」
「はい。父も是非と申しておりますので」
「嬉しい!じゃあ是非ミーシャ嬢をエスコートさせてほしいな」
「光栄ですわ。それならドレスもそれに合わせて仕立てておかないと」
「なら俺がプレゼントするよ。ドレスだけじゃなくアクセサリーと靴、手袋もね」
「よろしいんですか?」
「もちろん!それくらいお安い御用だよ!」
「まあ。嬉しいですわ。ありがとうございます」
恥じらうように微笑み、そっと甘えるように腕を取られて思わずデレッとなってしまった。
(か、可愛い~!)
これこれ、これだよ!
癒し系!
やっぱり女の子は可愛くないと!
「でももらってばかりも良くありませんわ。私からもレオナルド皇子にドレスと同じ色合いでタイを贈りたいのですが、構いませんか?」
「もちろん!色を揃えておけばパーティーですぐにパートナーだってわかっていいし、是非やろう!」
「では、その方向で父には伝えておきますわ」
「ああ!」
お揃いなんて最高!
嬉しいなとウキウキしながら彼女との時間を過ごし、予約しておいたレストランへと二人で向かう。
恋人繋ぎとか初めてだから凄く嬉しい!
予約したのは個室だからゆっくり食事を楽しめるし、まだまだ彼女との時間を楽しむぞ!
そう思っていたらレストラン前でアルメリアに遭遇した。
「アルメリア!もしかして今からかな?」
「ええ。お兄様も……そちらのミーシャ嬢とご一緒に?」
「ああ。そうなんだ」
「そうですか。浮かれて躓かないようご注意くださいませ」
どこか『信じられない』と言う顔でこちらを見た後アルメリアはさっさと行ってしまったけど、何か気に障ったんだろうか?
そうやって首を傾げていたらミーシャ嬢が不安そうにポツリと言葉を溢した。
「もしかして私…アルメリア様に何か失礼な事でもしてしまったのでしょうか?」
「え?そんなことないと思うけど?」
「でも…なんだか怒っていらっしゃったような気がして」
「気のせいだって!アルメリアはいつもあんな感じだから」
「それならいいのですけど…」
不安げに身を寄せてくるミーシャ嬢に物凄く庇護欲が擽られる。
なんだか俺が守ってあげなくちゃって気にさせられるな。
「大丈夫。何かあっても俺が守から、ドンと構えててよ」
「ありがとうございます。レオナルド皇子」
「あ、それなんだけど、もしよかったら俺のことはレオって呼んでくれないかな?その方が嬉しいし」
「嬉しいですわ。ではレオ様と」
「うん!じゃあ行こうか」
そうして俺達は美味しい食事に舌鼓を打ち、楽しい時間を過ごした。
元々その穴場の場所はなかったらしいのだけど、俺がセドと一緒にここに来ることを聞いたロキ陛下がレオナルド皇子にアドバイスしてくれたらしい。
有難い限りだ。
場所はすぐにわかるからと言われ、教えられた場所へと足を向けてみると、広々とした場所で思い切り打ち合える穴場スポットだった。
なんて素敵な場所なんだろう?
もしかしたら俺はロキ陛下に初めて感謝したかもしれない。
(ありがとう、ロキ陛下!この御礼は必ずするから!)
そんなことを思いながら早速俺は機嫌よく剣を振り始めた。
爽やかな風が吹き抜けて気持ちいい。
本当にいい場所だなと思いながら嬉々として鍛錬を進めていく。
これなら毎日ここに来てもいいかも知れない。
(セドも後で連れてこようかな…)
今朝はセドより素早く着替えて朝食も摂らずに部屋を飛び出してきたのだけど、これなら連れてくればよかったなとちょっと後悔してしまった。
広々とした場所で打ち合ったらきっと最高だっただろうに…。
そんな事を考えていたら向こうの方から来てくれた。
多分レオナルド皇子に場所を教えてもらったんだろう。
剣を手にしているから手合わせをしてくれる気もあるようでホッとする。
「アルフレッド。勝手に先に行くな」
「悪い。でもお前に捕まったらまた襲われるだろ?」
「……昨日はお前から抱いてくれと言ってきたくせに」
「うっ…」
そんなこと、わざわざ楽し気に言ってこなくてもいいのに。
「まあいい。ちゃんと付き合ってやるから昼は食べるんだぞ?」
騎士は身体が資本なんだからとセドが尤もらしいことを言ってくる。
でもそれは本当のことだから俺は素直に頷くしかない。
「悪かった。ちゃんと昼は食べる」
そんな俺にセドは満足げに笑って、手合わせに誘ってくれる。
「やるか?」
「ああ!もちろん!」
ここ暫くセドとは剣を合わせていなかったから実は結構欲求不満だったんだ。
だから誘われるままに嬉々として剣を振るって打ち込んでいく。
どこに打ち込んでも心地よく受け止めてもらえるのが楽しくて仕方がない。
仕事で忙しかったはずなのに全然腕が鈍っていないところは流石だと思う。
本当にセドは一体いつ鍛錬をしているんだろう?
兎に角こんなに心躍る打ち合いも久しぶりだった。
(本当にたまらない…!)
血が滾ってこれでもかと興奮しながら長々と打ち合う俺達。
もう本気で最高だった。
「あ~…すっごい達成感…スカッとした」
「本当にな。ここまで打ち合うのは久しぶりだ」
セドも大満足の様子。
いっぱい汗をかいたし、取り敢えず部屋に戻ってシャワーが浴びたい。
そう思ってホテルに戻ったのはいいけれど、途中でレトロンの王女に遭遇した。
一応彼女とは俺もミラルカに居た頃に面識があるのだ。
向こうもこちらに気づいたようで礼を取ってくる。
「これは…ブルーグレイのセドリック殿下。アルフレッド妃殿下。お初にご挨拶させて頂きます。レトロン国第一王女、ユーフェミア=クロス=レトロンでございます」
「ユーフェミア王女か。ブルーグレイのセドリックだ。そなた…身体の方はもうよいのか?」
「……父が無礼を承知で縁談の件をお断りしたと聞き及んでおります。どうかご容赦を」
二人の間にピリッとした空気を感じたから、もしかしたらレトロンの王は王女を病床とでも偽りブルーグレイからの婚約の打診を断ったとかだったのかもしれない。
そりゃあ微妙な空気にもなるだろう。
「ふん。まあいい。できるだけこちらに関わって来ぬように」
「かしこまりました。ですが、アルメリア姫との旧交を深めることはどうかお許しくださいませ」
「…許そう」
「感謝いたします」
そして王女は優雅にお辞儀をするとそのままその場から去って行った。
実に鮮やかだ。
そんな中、今度はレオナルド皇子と昨日の彼女が並んで歩いている姿を遠目に見掛けた。
かなり二人の仲は良さそうだ。
なんとなく初々しい感じで見ていて微笑ましい。
(あれはもう決定かな?)
そう思う程のイチャイチャっぷり。
とうとうレオナルド皇子にも春が来たのかと思いながら温かく見守り、セドに行こうかと声を掛けたんだけど、セドは何故かレオナルド皇子の方をチラッと見て、深々と溜息を吐いていた。
「セド?どうかしたのか?」
「いや。馬鹿に拍車がかかりそうだなと思っただけだ」
「…?」
「気にするな。行くぞ」
そうして俺達は部屋へと戻り、軽くシャワーを浴びてから昼食を摂りに併設のレストランへと向かった。
***
【Side.レオナルド】
「レオナルド皇子とお話ししているととても楽しいです」
ふわっと可愛く笑うミーシャ嬢が凄く可愛い。
母上にもリサーチして今日の日の為に令嬢達が好む話題を集めておいて本当に良かった。
流行りのドレスにミラルカで今話題のスイーツ。
新鋭デザイナーによるアクセサリーの話。
そう言った諸々を話してあげたら凄く喜ばれて、お返しとばかりにガヴァムで流行っているドレスやアクセサリーの話も教えてもらった。
今ガヴァムではちょっと胸元が開いたドレスでデコルテを強調して、そこに大粒の宝石を使ったネックレスをつけるのが流行っているらしく、彼女も公爵家で開かれるパーティーなどではそういった装いをしているのだとか。
「へぇ…そういう話はロキからは聞いたことがなかったから、なんだか新鮮だな」
「うふふ。ガヴァムでは今パーティーは基本的に各貴族間でしか開いておりませんから。知らないのも無理はございませんわ」
「そうなんだ。やっぱり男同士で結婚すると、城でやるそういった催し物が減るのかな?」
「そうですわね。それよりもレオナルド皇子。今回の件の御礼として今度我が家で開催されるパーティーにお招きしても構わないでしょうか?」
「え?!いいの?!」
「はい。父も是非と申しておりますので」
「嬉しい!じゃあ是非ミーシャ嬢をエスコートさせてほしいな」
「光栄ですわ。それならドレスもそれに合わせて仕立てておかないと」
「なら俺がプレゼントするよ。ドレスだけじゃなくアクセサリーと靴、手袋もね」
「よろしいんですか?」
「もちろん!それくらいお安い御用だよ!」
「まあ。嬉しいですわ。ありがとうございます」
恥じらうように微笑み、そっと甘えるように腕を取られて思わずデレッとなってしまった。
(か、可愛い~!)
これこれ、これだよ!
癒し系!
やっぱり女の子は可愛くないと!
「でももらってばかりも良くありませんわ。私からもレオナルド皇子にドレスと同じ色合いでタイを贈りたいのですが、構いませんか?」
「もちろん!色を揃えておけばパーティーですぐにパートナーだってわかっていいし、是非やろう!」
「では、その方向で父には伝えておきますわ」
「ああ!」
お揃いなんて最高!
嬉しいなとウキウキしながら彼女との時間を過ごし、予約しておいたレストランへと二人で向かう。
恋人繋ぎとか初めてだから凄く嬉しい!
予約したのは個室だからゆっくり食事を楽しめるし、まだまだ彼女との時間を楽しむぞ!
そう思っていたらレストラン前でアルメリアに遭遇した。
「アルメリア!もしかして今からかな?」
「ええ。お兄様も……そちらのミーシャ嬢とご一緒に?」
「ああ。そうなんだ」
「そうですか。浮かれて躓かないようご注意くださいませ」
どこか『信じられない』と言う顔でこちらを見た後アルメリアはさっさと行ってしまったけど、何か気に障ったんだろうか?
そうやって首を傾げていたらミーシャ嬢が不安そうにポツリと言葉を溢した。
「もしかして私…アルメリア様に何か失礼な事でもしてしまったのでしょうか?」
「え?そんなことないと思うけど?」
「でも…なんだか怒っていらっしゃったような気がして」
「気のせいだって!アルメリアはいつもあんな感じだから」
「それならいいのですけど…」
不安げに身を寄せてくるミーシャ嬢に物凄く庇護欲が擽られる。
なんだか俺が守ってあげなくちゃって気にさせられるな。
「大丈夫。何かあっても俺が守から、ドンと構えててよ」
「ありがとうございます。レオナルド皇子」
「あ、それなんだけど、もしよかったら俺のことはレオって呼んでくれないかな?その方が嬉しいし」
「嬉しいですわ。ではレオ様と」
「うん!じゃあ行こうか」
そうして俺達は美味しい食事に舌鼓を打ち、楽しい時間を過ごした。
19
お気に入りに追加
3,645
あなたにおすすめの小説

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

番だと言われて囲われました。
桜
BL
戦時中のある日、特攻隊として選ばれた私は友人と別れて仲間と共に敵陣へ飛び込んだ。
死を覚悟したその時、光に包み込まれ機体ごと何かに引き寄せられて、異世界に。
そこは魔力持ちも世界であり、私を番いと呼ぶ物に囲われた。

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。

悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる