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【国際会議】
89.国際会議㉗
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※明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願いします(*´꒳`*)
****************
翌朝、俺は腰砕けになってしまったから布団の中に籠城し『愛してるなんて二度と言わないからな!』と怒りを露にしたのに、セドは全くこたえた様子もなく満面の笑みでサラリと流してきた。
そんな姿に物凄く悔しい気持ちでいっぱいになる。
でもセドはそんな俺にそうだと言って、不思議そうに『どうしてあっちのしっぽを選んだんだ?』と聞いてきた。
「あれは本当に意外だったぞ?」
「…………おもちゃ」
「…?」
「だから、手に持ってフリフリする玩具だと思ったんだよっ!」
そこでやっと俺が言っている意味が分かったのか、物凄く大笑いされた。
確かに玩具ではあるけれど、あれは子供の玩具じゃなく大人の玩具だぞって…そんなの知るか!!
「くくくっ…。それで?ど、どうやって遊ぶと思ったんだ?」
笑い過ぎて目に涙まで滲ませてセドがそう聞いてきたから、俺は怒ったようにしながら言ってやった。
「だから!こう、目の前で振って俺ににゃんにゃん言わせたいのかと思ったんだよ!!」
そこまで言ったらまたブハッと思い切り吹き出された。
なんて失礼な奴なんだ!
本当に酷すぎる。
こっちは物凄く恥ずかしかったのに…!
「もう絶対遊んでやらないからな!」
「そうか。残念だ。だがそれだけ嫌がるならお仕置きで使うのはありかもしれないな?」
「……え?」
「恥ずかしいし、二度と使いたくないほど嫌だったんだろう?」
セドはそれならそれでお仕置きに最適だと言い出した。
「ちょ、ちょっと待て!そこまで嫌とは言ってないだろ?!」
ここでうっかりお仕置き用にされてしまってはたまらないと、俺は慌ててストップをかける。
「いや。言っていたな」
「言ってない!」
「じゃあまた使ってもいいと思ってるのか?」
それならお仕置きにならないからなとセドが言ってきたので、俺はよしと思って力強く頷いた。
「ああ」
でもそこでまた笑われて、結局どっちを選んでも使うことになってることに気がついた。
(また嵌められた!)
結局俺はセドに勝てなくて、単純で可愛いと不本意な評価をされてしまったのだった。
その後セドは仕事に行ってしまったので俺はゆっくりさせてもらい、夕食の席でアンシャンテの件はどうなったかを聞いた。
するとセドは物凄く性格が悪そうな顔で、こう言った。
「表ではこちらからの経済制裁で大変な事になっているぞ?」
「表では?」
「ああ。裏では嬲るように暗殺を仕掛けるよう指示を出しておいたから、今頃憔悴しきっている頃だろう」
本気で殺す気は今のところないがなと言うが、どちらも順調だと極悪に笑うセドが怖い。
どうしてアンシャンテ王はこんなセドを敵に回したのか…。
これはもう追い込んで退位させる気満々だなと思わざるを得ない。
俺はげっそりしながらその話を聞いたのだった。
それから3日ほどして、セドと夕食を食べている時に不意にロキ王子達の話を振ってこられた。
「ロキ王子が無事に昨日戴冠式を終えたと連絡を受けた」
「あれ?あ、そうか。時期的におかしくないもんな」
俺達は帰ってきたばかりだけど、ゴッドハルトに滞在した分日程は増えている。
下手にお詫びの品やらを受け取ってすぐだったからつい首を傾げてしまったが、戴冠式が昨日だったとしても全くおかしくはない。
「ロキ王子が王様かぁ…」
本当にあっという間だった。
これからはもうロキ王子とは呼べない。
ロキ陛下もしくはガヴァム王と呼ばないと…。
そんなことを考えていると、急にセドがおかしな事を言い出した。
「アルフレッド…。戴冠式後、ロキ王子はカリン王子と二人きりで先に秘密の結婚式をしたらしいぞ?」
「へ?」
どうしてそうなったんだろう?
あと半年もしないうちに結婚式のはずだし、女性みたいに孕んだから慌てて結婚というような事態にも陥らないはずなのに…。
「う~ん…もしかして好きすぎて待てなかった…とか?」
意外にもラブラブのようだったし、もしそうだったとしても然程俺に驚きはない。
「どうやらそのようだな。式は新郎新婦の二人と立会人一人いれば成り立つし、こっそり行ったらしい」
「へぇ…」
確かにそれなら仰々しくなくていいかも知れない。
きっと今頃幸せいっぱいな時間を送っていることだろう。
けれど『まあ良かったんじゃないか』と普通に話を聞けたのはそこまでだった。
「アルフレッド。俺達も気持ちが通じ合った記念に盛大に結婚式を挙げないか?」
「……は?」
正直言ってそれは寝耳に水な話で、俺は思わず間抜けな声を上げてしまう。
「いやいやいや?!そんなの必要ないだろ?!」
人の結婚話を利用してこちらを巻き込むのはやめてほしい。
俺達の関係自体は始まってもう一年は経っているんだから今更だ。
なのにセドは全く妥協してくれそうにない。
なんとか上手く誤魔化せないだろうか?
「ほらっ!下手にお金だって掛けたくないし、場所だって困るだろう?!身内だけ式に集めたとしても準備はそれなりに大変だぞ?!」
「ブルーグレイの経済力を舐めるな。そんなものなんとでもなる」
セドはなんだったら明日にでも教会を押さえそうな勢いだ。やめてほしい。
「そ、そもそもお前、そんなにロマンチストじゃないだろ?結婚式なんてどうでもいいって思っててもおかしくないよな?!」
でもその問いにセドは見事に勢いをなくした。
「……それはまあそうだな」
図星だったのか一応そうは言ってきたけど、何か納得がいかないらしく、凄く残念そうにされてしまう。
もしかしてロキ王子達の秘密の結婚式がよっぽど素敵だったとかそういう事なんだろうか?
それならそれでそう言えばいいのに。
「あ~……その、ロキ王子達の秘密の結婚式がどんなのだったか知らないけど、真似したかったなら話くらいは聞くぞ?」
ここで同じような結婚式をしようなんて絶対に言わない。
相手はセドだ。
どこに罠があるかわかったもんじゃない。
でもまあ話くらいは聞いてやって、安心できる要素があれば考えなくもないかなと思った。
『秘密の』と言うからにはさっきセドが言っていたような盛大なものとはかけ離れているはずだし。
そう思って話を促したら、セドが少し言いにくそうにしながら慎重に口を開いた。
「……ガヴァム式の結婚式については俺も今回初めて知ったんだが…」
どうやら歴史ある国なだけあって、ちょっと普通のものとは違うらしい。
(なんだろう?厳かな感じか?)
姫とセドの結婚式は厳かと言うより煌びやかな印象の結婚式だった。
ステンドグラスから入る光が煌めいてそれはもう美しい花嫁を皆がうっとり見つめていたものだ。
きっとガヴァムではそういったものとは大きく違う式なのだろう。
それに加えて戴冠式後にこっそり行ったらしいし、もしかしたら衣裳はそのまま使ったのかもしれないと想像する。
「挙式自体は王族だろうと平民だろうと教会で立会人と新郎新婦の三人だけで行われるシンプルなもので、金も全くかからない」
「へえ…」
それはちょっと意外だ。
「え?でも参列客は?中に入らないならどうしてるんだ?」
「教会前でパーティーを開いて、新郎新婦が教会から出てくるのを待ちながら前祝いを楽しむらしいぞ」
なんだか想像していたよりもずっと気楽なパーティー形式の結婚式らしい。
要するに教会で立会人の前で結婚宣言をして、終わったらみんなと合流してワイワイパーティーってことだよな?
参列客に見られながらキスとかしなくていいならずっと気楽でいい気がする。
「なんだ。気楽でやりやすそうな結婚式じゃないか。ビビッて損した」
何かの罠かと思ったって笑い飛ばしたら、セドがガヴァム式でなら式を挙げてくれるかって聞いてきたから、パーティーはなしで挙式だけならいいぞと言ってやった。
そしたらものすっごく嬉しそうな顔で、立会人は暗部の誰かに頼むからと言ってきた。
そう言えば神父ではなく立会人ということだったっけ。
その辺りも気楽でいい。
「祝詞の方もすぐに調べさせて、完璧に準備はさせておくからな」
神父はいらないし、場所は王宮内の教会でやればいいから準備が整い次第すぐ挙げようってセドはメチャクチャ乗り気だった。
正直言ってこの時点で何かがおかしいって気付けば良かったんだ。
ガヴァム王国がおかしな国だってちょっと考えればすぐにわかっただろうに…。
****************
※続きもすぐに上げたいのですが、携帯のバッテリーが死にかけてるので、PC環境に戻る5日以降に書かせてください。
すみませんが、宜しくお願いしますm(_ _)m
本年もどうぞ宜しくお願いします(*´꒳`*)
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翌朝、俺は腰砕けになってしまったから布団の中に籠城し『愛してるなんて二度と言わないからな!』と怒りを露にしたのに、セドは全くこたえた様子もなく満面の笑みでサラリと流してきた。
そんな姿に物凄く悔しい気持ちでいっぱいになる。
でもセドはそんな俺にそうだと言って、不思議そうに『どうしてあっちのしっぽを選んだんだ?』と聞いてきた。
「あれは本当に意外だったぞ?」
「…………おもちゃ」
「…?」
「だから、手に持ってフリフリする玩具だと思ったんだよっ!」
そこでやっと俺が言っている意味が分かったのか、物凄く大笑いされた。
確かに玩具ではあるけれど、あれは子供の玩具じゃなく大人の玩具だぞって…そんなの知るか!!
「くくくっ…。それで?ど、どうやって遊ぶと思ったんだ?」
笑い過ぎて目に涙まで滲ませてセドがそう聞いてきたから、俺は怒ったようにしながら言ってやった。
「だから!こう、目の前で振って俺ににゃんにゃん言わせたいのかと思ったんだよ!!」
そこまで言ったらまたブハッと思い切り吹き出された。
なんて失礼な奴なんだ!
本当に酷すぎる。
こっちは物凄く恥ずかしかったのに…!
「もう絶対遊んでやらないからな!」
「そうか。残念だ。だがそれだけ嫌がるならお仕置きで使うのはありかもしれないな?」
「……え?」
「恥ずかしいし、二度と使いたくないほど嫌だったんだろう?」
セドはそれならそれでお仕置きに最適だと言い出した。
「ちょ、ちょっと待て!そこまで嫌とは言ってないだろ?!」
ここでうっかりお仕置き用にされてしまってはたまらないと、俺は慌ててストップをかける。
「いや。言っていたな」
「言ってない!」
「じゃあまた使ってもいいと思ってるのか?」
それならお仕置きにならないからなとセドが言ってきたので、俺はよしと思って力強く頷いた。
「ああ」
でもそこでまた笑われて、結局どっちを選んでも使うことになってることに気がついた。
(また嵌められた!)
結局俺はセドに勝てなくて、単純で可愛いと不本意な評価をされてしまったのだった。
その後セドは仕事に行ってしまったので俺はゆっくりさせてもらい、夕食の席でアンシャンテの件はどうなったかを聞いた。
するとセドは物凄く性格が悪そうな顔で、こう言った。
「表ではこちらからの経済制裁で大変な事になっているぞ?」
「表では?」
「ああ。裏では嬲るように暗殺を仕掛けるよう指示を出しておいたから、今頃憔悴しきっている頃だろう」
本気で殺す気は今のところないがなと言うが、どちらも順調だと極悪に笑うセドが怖い。
どうしてアンシャンテ王はこんなセドを敵に回したのか…。
これはもう追い込んで退位させる気満々だなと思わざるを得ない。
俺はげっそりしながらその話を聞いたのだった。
それから3日ほどして、セドと夕食を食べている時に不意にロキ王子達の話を振ってこられた。
「ロキ王子が無事に昨日戴冠式を終えたと連絡を受けた」
「あれ?あ、そうか。時期的におかしくないもんな」
俺達は帰ってきたばかりだけど、ゴッドハルトに滞在した分日程は増えている。
下手にお詫びの品やらを受け取ってすぐだったからつい首を傾げてしまったが、戴冠式が昨日だったとしても全くおかしくはない。
「ロキ王子が王様かぁ…」
本当にあっという間だった。
これからはもうロキ王子とは呼べない。
ロキ陛下もしくはガヴァム王と呼ばないと…。
そんなことを考えていると、急にセドがおかしな事を言い出した。
「アルフレッド…。戴冠式後、ロキ王子はカリン王子と二人きりで先に秘密の結婚式をしたらしいぞ?」
「へ?」
どうしてそうなったんだろう?
あと半年もしないうちに結婚式のはずだし、女性みたいに孕んだから慌てて結婚というような事態にも陥らないはずなのに…。
「う~ん…もしかして好きすぎて待てなかった…とか?」
意外にもラブラブのようだったし、もしそうだったとしても然程俺に驚きはない。
「どうやらそのようだな。式は新郎新婦の二人と立会人一人いれば成り立つし、こっそり行ったらしい」
「へぇ…」
確かにそれなら仰々しくなくていいかも知れない。
きっと今頃幸せいっぱいな時間を送っていることだろう。
けれど『まあ良かったんじゃないか』と普通に話を聞けたのはそこまでだった。
「アルフレッド。俺達も気持ちが通じ合った記念に盛大に結婚式を挙げないか?」
「……は?」
正直言ってそれは寝耳に水な話で、俺は思わず間抜けな声を上げてしまう。
「いやいやいや?!そんなの必要ないだろ?!」
人の結婚話を利用してこちらを巻き込むのはやめてほしい。
俺達の関係自体は始まってもう一年は経っているんだから今更だ。
なのにセドは全く妥協してくれそうにない。
なんとか上手く誤魔化せないだろうか?
「ほらっ!下手にお金だって掛けたくないし、場所だって困るだろう?!身内だけ式に集めたとしても準備はそれなりに大変だぞ?!」
「ブルーグレイの経済力を舐めるな。そんなものなんとでもなる」
セドはなんだったら明日にでも教会を押さえそうな勢いだ。やめてほしい。
「そ、そもそもお前、そんなにロマンチストじゃないだろ?結婚式なんてどうでもいいって思っててもおかしくないよな?!」
でもその問いにセドは見事に勢いをなくした。
「……それはまあそうだな」
図星だったのか一応そうは言ってきたけど、何か納得がいかないらしく、凄く残念そうにされてしまう。
もしかしてロキ王子達の秘密の結婚式がよっぽど素敵だったとかそういう事なんだろうか?
それならそれでそう言えばいいのに。
「あ~……その、ロキ王子達の秘密の結婚式がどんなのだったか知らないけど、真似したかったなら話くらいは聞くぞ?」
ここで同じような結婚式をしようなんて絶対に言わない。
相手はセドだ。
どこに罠があるかわかったもんじゃない。
でもまあ話くらいは聞いてやって、安心できる要素があれば考えなくもないかなと思った。
『秘密の』と言うからにはさっきセドが言っていたような盛大なものとはかけ離れているはずだし。
そう思って話を促したら、セドが少し言いにくそうにしながら慎重に口を開いた。
「……ガヴァム式の結婚式については俺も今回初めて知ったんだが…」
どうやら歴史ある国なだけあって、ちょっと普通のものとは違うらしい。
(なんだろう?厳かな感じか?)
姫とセドの結婚式は厳かと言うより煌びやかな印象の結婚式だった。
ステンドグラスから入る光が煌めいてそれはもう美しい花嫁を皆がうっとり見つめていたものだ。
きっとガヴァムではそういったものとは大きく違う式なのだろう。
それに加えて戴冠式後にこっそり行ったらしいし、もしかしたら衣裳はそのまま使ったのかもしれないと想像する。
「挙式自体は王族だろうと平民だろうと教会で立会人と新郎新婦の三人だけで行われるシンプルなもので、金も全くかからない」
「へえ…」
それはちょっと意外だ。
「え?でも参列客は?中に入らないならどうしてるんだ?」
「教会前でパーティーを開いて、新郎新婦が教会から出てくるのを待ちながら前祝いを楽しむらしいぞ」
なんだか想像していたよりもずっと気楽なパーティー形式の結婚式らしい。
要するに教会で立会人の前で結婚宣言をして、終わったらみんなと合流してワイワイパーティーってことだよな?
参列客に見られながらキスとかしなくていいならずっと気楽でいい気がする。
「なんだ。気楽でやりやすそうな結婚式じゃないか。ビビッて損した」
何かの罠かと思ったって笑い飛ばしたら、セドがガヴァム式でなら式を挙げてくれるかって聞いてきたから、パーティーはなしで挙式だけならいいぞと言ってやった。
そしたらものすっごく嬉しそうな顔で、立会人は暗部の誰かに頼むからと言ってきた。
そう言えば神父ではなく立会人ということだったっけ。
その辺りも気楽でいい。
「祝詞の方もすぐに調べさせて、完璧に準備はさせておくからな」
神父はいらないし、場所は王宮内の教会でやればいいから準備が整い次第すぐ挙げようってセドはメチャクチャ乗り気だった。
正直言ってこの時点で何かがおかしいって気付けば良かったんだ。
ガヴァム王国がおかしな国だってちょっと考えればすぐにわかっただろうに…。
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すみませんが、宜しくお願いしますm(_ _)m
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