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【国際会議】
74.国際会議⑫ Side.セドリック
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暫く待っていると、ドアから正気になったカリン王子が出てきた。
ロキ王子の宥め方が良かったのだろうか?
先程よりもずっと落ち着いている。
「…目は覚めたか?カリン王子」
「……見苦しい姿を見せて申し訳ない」
「いや?快楽堕ちさせたのは無駄ではなかったとわかってよかったが?」
けれどそこでロキ王子が兄を虐めるのは自分の特権だと言いたげにカリン王子の腰を引き寄せたので、少し微笑ましく思った。
こう言うところは少し自分に似ているのかもしれない。
「セドリック王子。お話の方を進めて頂きたいのですが?」
「そうだな」
そうして先程の襲撃について詳しく話をした後、ガヴァム側の事情を余さず話せと言ってやった。
事情が分からなければ対処のしようがないからだ。
それに対しカリン王子は意を決したように真っ直ぐにこちらを見つめ、その事情を話し始めた。
「国を出る前に父に不穏なものを感じて調べさせたらロキの暗殺を企んでいることが発覚した」
「…………」
「今回の国際会議でロキを殺し、俺を王太子に復権させようとしたものだ」
どうやらガヴァム王国の王はロキ王子を殺してカリン王子を王太子に戻したいらしい。
随分舐められたものだ。
それを俺が許すとでも思ったのだろうか?
「…………それで?」
「当然ロキを殺させるわけにはいかないから、暗部に帰るまでに父を引退させておけと命令してこちらに来た」
「なるほど?」
カリン王子としては自分を快楽堕ちから救ったロキ王子を大事に思っているらしく、殺されるのは嫌なのだろう。
そもそも先程の様子から抱かれること自体大好きというのが伝わってきたから、恋人を殺されては困ると言ったところか。
「後はこちらに送り込まれる暗殺者達さえ何とかすれば問題ないと……そう、思っていた」
「つまり、そちらからすればこちらに飛び火するとは一切考えていなかったと…そういうことか?」
「…………申し訳ない」
その苦渋に満ちた表情には全く嘘偽りはなさそうだし、これはもうこちらに手を出してきたこと自体ガヴァム王の独断なのだろうと思えた。
「そうか。では先程ロキ王子が騎士と外にいたのは?」
「あ、それはまだ暗殺者がいるのか調べようとちょっと囮になっただけで……」
どうやらこちらはカリン王子の知らないことだったらしく、驚愕の表情でロキ王子を見遣る。
「ロキ?!」
「何か?」
「勝手に危ないことをするな!……無事でよかった」
叱られたにもかかわらずカリン王子に抱き締められてロキ王子は物凄く嬉しそうだ。
「……すみません」
そんなロキ王子は先程よりもずっと人間らしく見える。
どうやらロキ王子はカリン王子と一緒に居る時だけは人間らしくなるらしい。
それならそれでこのタイミングで暴露してやったら少しは反省もするのではないだろうか?
「本当に命を大事にしない弟を持って大変だな?カリン王子」
「…………」
「驚くことにその男はさっき俺が剣を突きつけてやっても簡単に命を捨てようとしたぞ?」
「…………え?」
「命乞いさえしない。それどころか笑ってどうぞと命を差し出されたのは初めてだ」
「ロキ?!」
兄に本当かと言う目を向けられて困ったようにロキ王子がこちらを見てくるが、その眼差しには批難の色が含まれている。
「…それをここで言いますか?」
「お前は少しカリン王子に叱られた方が堪えるのではないかと思ってな?」
「……嫌がらせがお好きですね」
「そうだな」
バツが悪そうにするロキ王子を見て少しだけ楽しい気持ちになり、思わずククッと笑ってしまった。
「さて、カリン王子。そう言う訳で、改めて確認をしたい」
「なんなりと」
「ガヴァム王国はブルーグレイと戦争がしたいか?」
「……いや」
「国の存続を願うか?」
「ああ。当然そうであればと」
「なるほど?やはりロキ王子よりずっと交渉がし易そうだ」
「……?」
「いや。それなら話は早い。ではガヴァム王の首をもらおうか」
「つまり、王位を引かせるだけではなく、殺して差し出せ…と?」
カリン王子は確認を兼ねてそう言ってくるが、実際は少しだけ違う。
「いや?カリン王子はそのまま国王をどこぞへ引き籠らせてくれるだけでいい」
「…………では?」
「ああ。後は俺の手の者が始末をつけよう。国王の死にノータッチを貫いてくれれば今回の件は特に追及することはない」
「…………」
元々国王を引退させようとしていたのだから、この話はカリン王子にも悪くはない話のはずだ。
納得できないとしたらそれはロキ王子だけだろう。
「あの…そうなると国王がいなくなるように思うんですが?」
「当然だな。ロキ王子の即位には俺が直々に祝いに駆け付けてやろう」
「「え?!」」
兄弟が揃って驚きの声を上げる。
カリン王子の方は純粋に俺がガヴァム王国に祝いに行くことに驚いたようだが、ロキ王子はどう見ても王になるのが嫌だとでも言いたそうな顔をしていた。
「…………兄上。国王になりませんか?」
その面倒臭そうな様子に思わずまた笑いが込み上げてくる。
どうやらロキ王子は本気で王位は望んでいないらしく、心底嫌がっているように見えた。
だが、だからこそ罰にもなるというものだ。
「ロキ王子。勘違いをするな。俺が今回の件を単に国王の首一つで許すとでも思ったのか?」
「と言いますと?」
「つまり、王としてより相応しいであろうカリン王子の復権を認めず、嫌がるロキ王子を王位に就ける。それこそが最大の嫌がらせ且つ最高の罰になると言っている」
「…………本当に嫌がらせがお好きな方ですね」
どうせなら王族皆殺しと言われた方がよかったとブツブツ文句を言われたが、それだとロキ王子にはなんの罰にもならないだろうと笑い飛ばしてやる。
「ロキ王子。罰というものはな、相手が本気で嫌がることをしてやるものだ。王太子としてまだまだ未熟なお前にはわからないかもしれないが、今回の件は王の暴挙を止められなかったお前にも責任がある。死を恐れないお前に死を与えてやるほど俺は優しくはないぞ?諦めて王になれ」
けれどその答えにカリン王子の方は驚いたように目を見開いている。
まあカリン王子からしたら王の引退を命令した時点でロキ王子の戴冠は当然だっただろうし、嫌がるロキ王子をどう説得しようかと頭を悩ませていただろうから、今回の話は俺がそれを手伝ったとしか映らないことだろう。
精々恩を着せてやろうではないか。
「…………どうしてもですか?」
「ロキ王子。忘れたか?あのふざけたレオナルド皇子の面倒もお前が見なければならないんだ。俺からすれば死なれるより王となって国を存続させ、厄介者を引き受けてくれるほうがいいに決まっている」
「……もしかしてあれはそのフリだったんですか?」
「いいや。ただの思い付きだ」
「食えない方ですね」
「お前はそれ以上に面白く、読めない奴だと思うが?」
そんなやり取りはあるものの、ロキ王子はどこか諦めたように息を吐いた。
「それが罰と言うのなら飲みましょう。でも、俺は結婚はしませんよ?兄上しか抱く気はありませんから」
「国を一代で潰すのか?」
「別にいいでしょう?次の王には…そうですね。面倒なので希望者を募った後、国民全員に投票用紙でも配って誰が王に相応しいか決めてもらえばいいんじゃないですか?俺の後は王になりたいという人に任せます」
「なかなか面白い発想だな」
「あんなもの、やりたい人がやればいいんですよ」
そんな事を言いながら絶対戴冠後はすぐに遺言状を書いておくのでと念を押してプイッとそっぽを向いてしまった。
どうやら余程気に入らなかったのか拗ねてしまったらしい。
こういうところは年相応なのかもしれない。
「ロキ!セドリック王子、弟が申し訳ない」
「いいや。だいぶ人間らしさが増して安心したところだ。カリン王子。ロキ王子を立派な王にするのは大変だろうが、その分罰にもなるだろう。精々国を傾けないよう優秀な者達で周りを固めることだ」
「……ありがとうございます」
そう言ってカリン王子は深々と頭を下げた。
これでこの件についてはもう大丈夫だろう。
「では今日は夜分に押し掛けてすまなかったな。後は精々可愛がってもらうといい」
邪魔をしたなと席を立ち、真っ赤になったカリン王子に思わせぶりに言ってやってから部屋を出た。
後はアルフレッドを抱いたらやっと長かった一日が終わる。
(本当に…最後の最後に厄介な一日だった)
ロキ王子の宥め方が良かったのだろうか?
先程よりもずっと落ち着いている。
「…目は覚めたか?カリン王子」
「……見苦しい姿を見せて申し訳ない」
「いや?快楽堕ちさせたのは無駄ではなかったとわかってよかったが?」
けれどそこでロキ王子が兄を虐めるのは自分の特権だと言いたげにカリン王子の腰を引き寄せたので、少し微笑ましく思った。
こう言うところは少し自分に似ているのかもしれない。
「セドリック王子。お話の方を進めて頂きたいのですが?」
「そうだな」
そうして先程の襲撃について詳しく話をした後、ガヴァム側の事情を余さず話せと言ってやった。
事情が分からなければ対処のしようがないからだ。
それに対しカリン王子は意を決したように真っ直ぐにこちらを見つめ、その事情を話し始めた。
「国を出る前に父に不穏なものを感じて調べさせたらロキの暗殺を企んでいることが発覚した」
「…………」
「今回の国際会議でロキを殺し、俺を王太子に復権させようとしたものだ」
どうやらガヴァム王国の王はロキ王子を殺してカリン王子を王太子に戻したいらしい。
随分舐められたものだ。
それを俺が許すとでも思ったのだろうか?
「…………それで?」
「当然ロキを殺させるわけにはいかないから、暗部に帰るまでに父を引退させておけと命令してこちらに来た」
「なるほど?」
カリン王子としては自分を快楽堕ちから救ったロキ王子を大事に思っているらしく、殺されるのは嫌なのだろう。
そもそも先程の様子から抱かれること自体大好きというのが伝わってきたから、恋人を殺されては困ると言ったところか。
「後はこちらに送り込まれる暗殺者達さえ何とかすれば問題ないと……そう、思っていた」
「つまり、そちらからすればこちらに飛び火するとは一切考えていなかったと…そういうことか?」
「…………申し訳ない」
その苦渋に満ちた表情には全く嘘偽りはなさそうだし、これはもうこちらに手を出してきたこと自体ガヴァム王の独断なのだろうと思えた。
「そうか。では先程ロキ王子が騎士と外にいたのは?」
「あ、それはまだ暗殺者がいるのか調べようとちょっと囮になっただけで……」
どうやらこちらはカリン王子の知らないことだったらしく、驚愕の表情でロキ王子を見遣る。
「ロキ?!」
「何か?」
「勝手に危ないことをするな!……無事でよかった」
叱られたにもかかわらずカリン王子に抱き締められてロキ王子は物凄く嬉しそうだ。
「……すみません」
そんなロキ王子は先程よりもずっと人間らしく見える。
どうやらロキ王子はカリン王子と一緒に居る時だけは人間らしくなるらしい。
それならそれでこのタイミングで暴露してやったら少しは反省もするのではないだろうか?
「本当に命を大事にしない弟を持って大変だな?カリン王子」
「…………」
「驚くことにその男はさっき俺が剣を突きつけてやっても簡単に命を捨てようとしたぞ?」
「…………え?」
「命乞いさえしない。それどころか笑ってどうぞと命を差し出されたのは初めてだ」
「ロキ?!」
兄に本当かと言う目を向けられて困ったようにロキ王子がこちらを見てくるが、その眼差しには批難の色が含まれている。
「…それをここで言いますか?」
「お前は少しカリン王子に叱られた方が堪えるのではないかと思ってな?」
「……嫌がらせがお好きですね」
「そうだな」
バツが悪そうにするロキ王子を見て少しだけ楽しい気持ちになり、思わずククッと笑ってしまった。
「さて、カリン王子。そう言う訳で、改めて確認をしたい」
「なんなりと」
「ガヴァム王国はブルーグレイと戦争がしたいか?」
「……いや」
「国の存続を願うか?」
「ああ。当然そうであればと」
「なるほど?やはりロキ王子よりずっと交渉がし易そうだ」
「……?」
「いや。それなら話は早い。ではガヴァム王の首をもらおうか」
「つまり、王位を引かせるだけではなく、殺して差し出せ…と?」
カリン王子は確認を兼ねてそう言ってくるが、実際は少しだけ違う。
「いや?カリン王子はそのまま国王をどこぞへ引き籠らせてくれるだけでいい」
「…………では?」
「ああ。後は俺の手の者が始末をつけよう。国王の死にノータッチを貫いてくれれば今回の件は特に追及することはない」
「…………」
元々国王を引退させようとしていたのだから、この話はカリン王子にも悪くはない話のはずだ。
納得できないとしたらそれはロキ王子だけだろう。
「あの…そうなると国王がいなくなるように思うんですが?」
「当然だな。ロキ王子の即位には俺が直々に祝いに駆け付けてやろう」
「「え?!」」
兄弟が揃って驚きの声を上げる。
カリン王子の方は純粋に俺がガヴァム王国に祝いに行くことに驚いたようだが、ロキ王子はどう見ても王になるのが嫌だとでも言いたそうな顔をしていた。
「…………兄上。国王になりませんか?」
その面倒臭そうな様子に思わずまた笑いが込み上げてくる。
どうやらロキ王子は本気で王位は望んでいないらしく、心底嫌がっているように見えた。
だが、だからこそ罰にもなるというものだ。
「ロキ王子。勘違いをするな。俺が今回の件を単に国王の首一つで許すとでも思ったのか?」
「と言いますと?」
「つまり、王としてより相応しいであろうカリン王子の復権を認めず、嫌がるロキ王子を王位に就ける。それこそが最大の嫌がらせ且つ最高の罰になると言っている」
「…………本当に嫌がらせがお好きな方ですね」
どうせなら王族皆殺しと言われた方がよかったとブツブツ文句を言われたが、それだとロキ王子にはなんの罰にもならないだろうと笑い飛ばしてやる。
「ロキ王子。罰というものはな、相手が本気で嫌がることをしてやるものだ。王太子としてまだまだ未熟なお前にはわからないかもしれないが、今回の件は王の暴挙を止められなかったお前にも責任がある。死を恐れないお前に死を与えてやるほど俺は優しくはないぞ?諦めて王になれ」
けれどその答えにカリン王子の方は驚いたように目を見開いている。
まあカリン王子からしたら王の引退を命令した時点でロキ王子の戴冠は当然だっただろうし、嫌がるロキ王子をどう説得しようかと頭を悩ませていただろうから、今回の話は俺がそれを手伝ったとしか映らないことだろう。
精々恩を着せてやろうではないか。
「…………どうしてもですか?」
「ロキ王子。忘れたか?あのふざけたレオナルド皇子の面倒もお前が見なければならないんだ。俺からすれば死なれるより王となって国を存続させ、厄介者を引き受けてくれるほうがいいに決まっている」
「……もしかしてあれはそのフリだったんですか?」
「いいや。ただの思い付きだ」
「食えない方ですね」
「お前はそれ以上に面白く、読めない奴だと思うが?」
そんなやり取りはあるものの、ロキ王子はどこか諦めたように息を吐いた。
「それが罰と言うのなら飲みましょう。でも、俺は結婚はしませんよ?兄上しか抱く気はありませんから」
「国を一代で潰すのか?」
「別にいいでしょう?次の王には…そうですね。面倒なので希望者を募った後、国民全員に投票用紙でも配って誰が王に相応しいか決めてもらえばいいんじゃないですか?俺の後は王になりたいという人に任せます」
「なかなか面白い発想だな」
「あんなもの、やりたい人がやればいいんですよ」
そんな事を言いながら絶対戴冠後はすぐに遺言状を書いておくのでと念を押してプイッとそっぽを向いてしまった。
どうやら余程気に入らなかったのか拗ねてしまったらしい。
こういうところは年相応なのかもしれない。
「ロキ!セドリック王子、弟が申し訳ない」
「いいや。だいぶ人間らしさが増して安心したところだ。カリン王子。ロキ王子を立派な王にするのは大変だろうが、その分罰にもなるだろう。精々国を傾けないよう優秀な者達で周りを固めることだ」
「……ありがとうございます」
そう言ってカリン王子は深々と頭を下げた。
これでこの件についてはもう大丈夫だろう。
「では今日は夜分に押し掛けてすまなかったな。後は精々可愛がってもらうといい」
邪魔をしたなと席を立ち、真っ赤になったカリン王子に思わせぶりに言ってやってから部屋を出た。
後はアルフレッドを抱いたらやっと長かった一日が終わる。
(本当に…最後の最後に厄介な一日だった)
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※皆様いつもありがとうございます♪この度スピンオフ作品をアップしましたので、ご興味のある方はそちらも宜しくお願いしますm(_ _)m『王子の本命~ガヴァム王国の王子達~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/91408108/52430498
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