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【国際会議】
66.国際会議④ Side.セドリック
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国際会議がミラルカ皇国で開かれると聞き、父の代理で出席すると決まった時からこういうこともあるかもしれないと思ってはいたが、まさか本当にその通りになるとは思ってもみなかった。
ここに来るまでの道中馬車の中で散々な目に合い、宿でも酷い目に合い続けてきたアルフレッドは、国に着いたのをこれ幸いと俺からするりと逃げ出した。
そんなアルフレッドを追って捜し歩いていると、カリン王子と話している姿が目に入り、一気に殺気が噴き出してしまった。
二度と立ち直れないようにしたつもりだったのにどういうことだとそちらへと近づくと、カリン王子の隣にもう一人男がいることに気が付いた。
カリン王子の側近だろうか?
まあいい。どうせすぐに怯えてどこかへ行くだろう。
そう思い声をかけたのだが……。
「カリン王子。今すぐアルフレッドから離れろ」
意外なことに男は全く怯えなかった。
むしろ逆に落ち着いているとも言えた。
悲鳴を上げ震えるカリン王子とは大違いだ。
しかも小さく息を吐き、こんなことまで口にしてきた。
「どこのどなたかは存じませんが、兄が怯えているのでここは引いてもらえませんか?」
正直自分の耳を疑ってしまった。
まさかこの自分にこんなことを言ってくる男がいるなんて思ってもみなかったからだ。
「…………」
「俺に威嚇しても無駄ですよ?正直言って兄以外どうでもいいと思っているので」
目の前のこの男は別にアルフレッドのように強いわけでもない。
剣を振るえば一太刀で首が飛ぶのは明らかだ。
それなのに殺気を正面から受け止めても全く怯えた様子がないのはある意味異様だった。
まるで死ぬことなんてどうでもいいとさえ思っていそうで、一目で危うい男だなと思った。
どうやったらこう育つのだろう?
「……お前は?」
「ガヴァム王国から参りました、ロキ=アーク=ヴァドラシアと申します」
「そうか。お前が噂の狂王子という訳か」
どうやら彼がカリン王子の弟で狂王子と呼ばれる相手だったらしい。
報告ではかなり頭のおかしい王子のようだが……。
「ブルーグレイ王国の王太子。セドリックだ。そこのカリン王子とは以前少し関わりがあったのでな」
「ああ、貴方がブルーグレイの。ではここで御礼を。貴方のお陰で兄と仲良くなる事ができました。ありがとうございます」
いきなり柔和な顔でそんな風に礼を言われて、こちらの耳がおかしくなったのかと再度思ってしまった。
これが「兄がお世話になりました」と言ったのなら話は別だっただろう。
それならこちらに対する皮肉と取ることができたからだ。
けれど真っ直ぐに告げられた言葉には皮肉などは全く込められておらず、その目も穏やかで心からの感謝を示してきていた。
(自分の隣で明らかに兄が怯えているにもかかわらずこんなセリフを口にしてくるとは…)
一体どういう神経をしてるんだろうと思い更に言葉を紡ごうとしたのだが、彼とはこれ以上話すことはできなかった。
なんとか自分を取り戻し気力を奮い立たせたカリン王子が動いたからだ。
「ロ、ロキっ!」
「なんですか?兄上」
「は、早く行こうっ!」
「ふふっ。そんなに俺と二人きりになりたいんですか?いいですよ?ではセドリック王子。我々はこれで失礼します」
「ああ」
優し気に兄に言っているが、その熱を孕んだ眼差しは恋人に向けるようなものにしか見えない。
どうやら先程言っていた兄以外どうでもいいと思っているというのは本当のようで、最早こちらには一切の興味を示さなかった。
その眼差しはカリン王子しか見てなくてすっかり二人の世界と言った感じだ。
その姿に少しだけイラッとさせられる。
折角快楽堕ちさせてやったというのに幸せになられるのは少々業腹だ。
そして速やかに去っていく二人の背を見送りながら、報告書にあった彼のことを思い返す。
ガヴァム王国の隠された王子────『狂王子』。
まさかその姿を実際に目にすることになるとは思ってもみなかったが、聞いていた通りのおかしな王子ではあった。
快楽堕ちした兄を父王からもらい受け、嬉々として抱いていると聞いたがあれなら納得だ。
憎しみが丸ごと愛情へと変わってしまったとでもいうのだろうか?兄以外全く目に入ってはいなかった。
こちらに媚びるでもなく、殺気にも反応してこない姿は心底国なんてどうでもいいと考えていそうで、まさに報告書通りだ。
あれなら放っておいても勝手に国は傾くだろうし、わざわざこちらが手を下すまでもないなと改めて確信を抱くことができた。
その点は本当にいい気味だと思う。
けれど────このまま放置でいいのかと思ってしまうのは、二人がどこか幸せそうに見えたせいだろう。
ロキ王子は初対面だから兎も角、カリン王子の方が問題だった。
(……少し見極めた方が良さそうだな)
本当に完全に元通りになったのか?
だとしたら一体どうやって?
そう考えていたら横からアルフレッドが溜息を吐きながらあの王子について話してきた。
「あの王子、飄々としてるだけじゃなく、すっごい命知らずだったな」
「そうだな」
「カリン王子が怯えてるのに全く気にしてなかったみたいだし」
「ああ」
「かと思えば大事そうに見てるし」
「そうだな」
「何考えてるのかさっぱりわからなくて逆に怖かったんだけど?」
まあアルフレッドの言いたいこともわからないでもない。
普通に考えたら大事に思う相手が怯えていたら守ろうと動く。
敵対心を膨れ上がらせ、睨みつけてきても全くおかしくはない状況だった。
けれどあの王子は違った。
確かに兄を守ろうと前に出てきてはいたのだが……色々おかしかったし、笑顔で礼を言ってくること自体おかしすぎて理解不能だ。
事情を何も知らないアルフレッドから見ても頭がおかしい奴としか思えなかっただろう。
取り敢えず兄にしか興味はなさそうだったし、あの男が好んでアルフレッドに接触してくることはまずないと思う。
カリン王子の方もあれだけ怯えていたらこの期間中に何かしてくるとは思えないし、気にする必要もないだろう。
(それにしても……初めてだな)
ある意味狂王子だからこそこの場を平和的に乗り切れたと言えるのかもしれない。
こちらの敵対心をあんな風に削いでくる相手は生まれて初めてだった。
「さあアルフレッド。捕まえたからもう逃がさないぞ?」
「え…?あっ!」
ここで気を取り直し、一先ず彼らのことは置いておいて当初の目的を達成しておこうと速やかに行動に移す。
アルフレッドの方はどうやら自分が逃げていたことを一瞬忘れてしまっていたらしいし、本当に狂王子さまさまだ。
「アル?国際会議は明日からだ。わかっているな?」
「…………俺、ちょっと皇太子に挨拶を…」
「姫の兄、レオナルド皇太子にか?それなら俺も行こう」
「いや!俺一人で行ってくるから!」
「遠慮するな。お前は俺の側妃だろう?」
「いやいやいや?!側妃として挨拶に行くんじゃなくて、一騎士として明日の警備の話を聞きに行こうと思って…!」
「騎士としてのお前の配置は常に俺の後ろだと姫がさっき伝えてきてくれたぞ?良かったな?」
「はぁっ?!」
「姫曰く、アルフレッドの剣の腕はミラルカ一と言えるので、大国ブルーグレイ王国の王太子を一人で守るのに一番向いていると思いますとのことだ」
「それ、前にも言ってなかったか?!そんなのブルーグレイの近衛達に任せたらいいだけの話だろ?!そっちが本来の役割なんだから!」
「近衛は赤子の護衛に揃って回ると言っていたな。ブルーグレイの大事な世継ぎだから大勢で大事に守らないととかなんとか言っていた。ほら、何も問題はないだろう?」
「なぁっ?!それ、明らかに言い訳じゃないか!どうせお前の計画的な犯行だろう?!」
「人聞きの悪いことを言うな。俺が側妃と合理的に一緒に居られるようにとの皆の配慮だ。ありがたく受け取れ」
「有難いわけあるかー!!」
そうやって不服を申し立ててくるアルフレッドを捕まえて、いつものように部屋へと連れ帰った。
今日はもう逃がさないからなとソファに押し倒してやったら必死に抵抗していたけれど、そんなアルフレッドも可愛く思う。
「さあ、国際会議まであと少しだ。それまで楽しむとしようか」
けれどそっと口づけこれから楽しく戯れようと思っていたそのタイミングで、姫の兄レオナルド皇子から呼び出されてしまった。
「アルフレッド殿。皇太子殿下がアルフレッド殿をお呼びです」
「い、今行く!」
助かったと言わんばかりに急いで身支度を整え部屋を出て行こうとするアルフレッドについ舌打ちをしたくなる。
当然だが折角捕まえたアルフレッドをこのまま一人送り出す気はない。
(皇太子がアルフレッドに一体何の用だ?)
気になって仕方がないので、ごねるアルフレッドを適度にあしらいながら仕方なく付き添った。
ここに来るまでの道中馬車の中で散々な目に合い、宿でも酷い目に合い続けてきたアルフレッドは、国に着いたのをこれ幸いと俺からするりと逃げ出した。
そんなアルフレッドを追って捜し歩いていると、カリン王子と話している姿が目に入り、一気に殺気が噴き出してしまった。
二度と立ち直れないようにしたつもりだったのにどういうことだとそちらへと近づくと、カリン王子の隣にもう一人男がいることに気が付いた。
カリン王子の側近だろうか?
まあいい。どうせすぐに怯えてどこかへ行くだろう。
そう思い声をかけたのだが……。
「カリン王子。今すぐアルフレッドから離れろ」
意外なことに男は全く怯えなかった。
むしろ逆に落ち着いているとも言えた。
悲鳴を上げ震えるカリン王子とは大違いだ。
しかも小さく息を吐き、こんなことまで口にしてきた。
「どこのどなたかは存じませんが、兄が怯えているのでここは引いてもらえませんか?」
正直自分の耳を疑ってしまった。
まさかこの自分にこんなことを言ってくる男がいるなんて思ってもみなかったからだ。
「…………」
「俺に威嚇しても無駄ですよ?正直言って兄以外どうでもいいと思っているので」
目の前のこの男は別にアルフレッドのように強いわけでもない。
剣を振るえば一太刀で首が飛ぶのは明らかだ。
それなのに殺気を正面から受け止めても全く怯えた様子がないのはある意味異様だった。
まるで死ぬことなんてどうでもいいとさえ思っていそうで、一目で危うい男だなと思った。
どうやったらこう育つのだろう?
「……お前は?」
「ガヴァム王国から参りました、ロキ=アーク=ヴァドラシアと申します」
「そうか。お前が噂の狂王子という訳か」
どうやら彼がカリン王子の弟で狂王子と呼ばれる相手だったらしい。
報告ではかなり頭のおかしい王子のようだが……。
「ブルーグレイ王国の王太子。セドリックだ。そこのカリン王子とは以前少し関わりがあったのでな」
「ああ、貴方がブルーグレイの。ではここで御礼を。貴方のお陰で兄と仲良くなる事ができました。ありがとうございます」
いきなり柔和な顔でそんな風に礼を言われて、こちらの耳がおかしくなったのかと再度思ってしまった。
これが「兄がお世話になりました」と言ったのなら話は別だっただろう。
それならこちらに対する皮肉と取ることができたからだ。
けれど真っ直ぐに告げられた言葉には皮肉などは全く込められておらず、その目も穏やかで心からの感謝を示してきていた。
(自分の隣で明らかに兄が怯えているにもかかわらずこんなセリフを口にしてくるとは…)
一体どういう神経をしてるんだろうと思い更に言葉を紡ごうとしたのだが、彼とはこれ以上話すことはできなかった。
なんとか自分を取り戻し気力を奮い立たせたカリン王子が動いたからだ。
「ロ、ロキっ!」
「なんですか?兄上」
「は、早く行こうっ!」
「ふふっ。そんなに俺と二人きりになりたいんですか?いいですよ?ではセドリック王子。我々はこれで失礼します」
「ああ」
優し気に兄に言っているが、その熱を孕んだ眼差しは恋人に向けるようなものにしか見えない。
どうやら先程言っていた兄以外どうでもいいと思っているというのは本当のようで、最早こちらには一切の興味を示さなかった。
その眼差しはカリン王子しか見てなくてすっかり二人の世界と言った感じだ。
その姿に少しだけイラッとさせられる。
折角快楽堕ちさせてやったというのに幸せになられるのは少々業腹だ。
そして速やかに去っていく二人の背を見送りながら、報告書にあった彼のことを思い返す。
ガヴァム王国の隠された王子────『狂王子』。
まさかその姿を実際に目にすることになるとは思ってもみなかったが、聞いていた通りのおかしな王子ではあった。
快楽堕ちした兄を父王からもらい受け、嬉々として抱いていると聞いたがあれなら納得だ。
憎しみが丸ごと愛情へと変わってしまったとでもいうのだろうか?兄以外全く目に入ってはいなかった。
こちらに媚びるでもなく、殺気にも反応してこない姿は心底国なんてどうでもいいと考えていそうで、まさに報告書通りだ。
あれなら放っておいても勝手に国は傾くだろうし、わざわざこちらが手を下すまでもないなと改めて確信を抱くことができた。
その点は本当にいい気味だと思う。
けれど────このまま放置でいいのかと思ってしまうのは、二人がどこか幸せそうに見えたせいだろう。
ロキ王子は初対面だから兎も角、カリン王子の方が問題だった。
(……少し見極めた方が良さそうだな)
本当に完全に元通りになったのか?
だとしたら一体どうやって?
そう考えていたら横からアルフレッドが溜息を吐きながらあの王子について話してきた。
「あの王子、飄々としてるだけじゃなく、すっごい命知らずだったな」
「そうだな」
「カリン王子が怯えてるのに全く気にしてなかったみたいだし」
「ああ」
「かと思えば大事そうに見てるし」
「そうだな」
「何考えてるのかさっぱりわからなくて逆に怖かったんだけど?」
まあアルフレッドの言いたいこともわからないでもない。
普通に考えたら大事に思う相手が怯えていたら守ろうと動く。
敵対心を膨れ上がらせ、睨みつけてきても全くおかしくはない状況だった。
けれどあの王子は違った。
確かに兄を守ろうと前に出てきてはいたのだが……色々おかしかったし、笑顔で礼を言ってくること自体おかしすぎて理解不能だ。
事情を何も知らないアルフレッドから見ても頭がおかしい奴としか思えなかっただろう。
取り敢えず兄にしか興味はなさそうだったし、あの男が好んでアルフレッドに接触してくることはまずないと思う。
カリン王子の方もあれだけ怯えていたらこの期間中に何かしてくるとは思えないし、気にする必要もないだろう。
(それにしても……初めてだな)
ある意味狂王子だからこそこの場を平和的に乗り切れたと言えるのかもしれない。
こちらの敵対心をあんな風に削いでくる相手は生まれて初めてだった。
「さあアルフレッド。捕まえたからもう逃がさないぞ?」
「え…?あっ!」
ここで気を取り直し、一先ず彼らのことは置いておいて当初の目的を達成しておこうと速やかに行動に移す。
アルフレッドの方はどうやら自分が逃げていたことを一瞬忘れてしまっていたらしいし、本当に狂王子さまさまだ。
「アル?国際会議は明日からだ。わかっているな?」
「…………俺、ちょっと皇太子に挨拶を…」
「姫の兄、レオナルド皇太子にか?それなら俺も行こう」
「いや!俺一人で行ってくるから!」
「遠慮するな。お前は俺の側妃だろう?」
「いやいやいや?!側妃として挨拶に行くんじゃなくて、一騎士として明日の警備の話を聞きに行こうと思って…!」
「騎士としてのお前の配置は常に俺の後ろだと姫がさっき伝えてきてくれたぞ?良かったな?」
「はぁっ?!」
「姫曰く、アルフレッドの剣の腕はミラルカ一と言えるので、大国ブルーグレイ王国の王太子を一人で守るのに一番向いていると思いますとのことだ」
「それ、前にも言ってなかったか?!そんなのブルーグレイの近衛達に任せたらいいだけの話だろ?!そっちが本来の役割なんだから!」
「近衛は赤子の護衛に揃って回ると言っていたな。ブルーグレイの大事な世継ぎだから大勢で大事に守らないととかなんとか言っていた。ほら、何も問題はないだろう?」
「なぁっ?!それ、明らかに言い訳じゃないか!どうせお前の計画的な犯行だろう?!」
「人聞きの悪いことを言うな。俺が側妃と合理的に一緒に居られるようにとの皆の配慮だ。ありがたく受け取れ」
「有難いわけあるかー!!」
そうやって不服を申し立ててくるアルフレッドを捕まえて、いつものように部屋へと連れ帰った。
今日はもう逃がさないからなとソファに押し倒してやったら必死に抵抗していたけれど、そんなアルフレッドも可愛く思う。
「さあ、国際会議まであと少しだ。それまで楽しむとしようか」
けれどそっと口づけこれから楽しく戯れようと思っていたそのタイミングで、姫の兄レオナルド皇子から呼び出されてしまった。
「アルフレッド殿。皇太子殿下がアルフレッド殿をお呼びです」
「い、今行く!」
助かったと言わんばかりに急いで身支度を整え部屋を出て行こうとするアルフレッドについ舌打ちをしたくなる。
当然だが折角捕まえたアルフレッドをこのまま一人送り出す気はない。
(皇太子がアルフレッドに一体何の用だ?)
気になって仕方がないので、ごねるアルフレッドを適度にあしらいながら仕方なく付き添った。
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※皆様いつもありがとうございます♪この度スピンオフ作品をアップしましたので、ご興味のある方はそちらも宜しくお願いしますm(_ _)m『王子の本命~ガヴァム王国の王子達~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/91408108/52430498
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