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【アルフレッドの家出】
53.アルフレッドの家出⑪
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「やっとワイバーンに乗れる…」
自分の失言のせいで遅れてしまったが、今日はセドと一緒にワイバーンに乗れる日。
トルセンが呼んでくれたテイマーの講師に一通り基本を教えてもらってから実践に移ったんだけど…。
「気持ちいいな!」
バランスを取るのは意外にも簡単で、慣れたらあっという間に気持ちよく飛べるようになった。
それはセドも一緒だったようであっさり乗りこなしてたから、これならこのままブルーグレイに帰れるなと思って、降りてからそう口にしたら何故か嬉しそうに笑っていた。
「アルフレッド」
「ストップ。なんかイチャイチャしようとしてないか?」
「しているが?」
「なんで?」
「……お前が可愛いことばかり言ってくるから?」
(俺、何か言ったっけ?)
そんなセドが喜ぶようなことは言ってないと思うんだけどなと首を傾げてたら、天然だから尚良いって言われた。
中身を言えよ、中身を!!
隙を突いては俺にくっついてこようとするセドを押しやり邪険にしてたらオーガストにまで仲がいいなって言われてしまった。
心外だし実に腹立たしい。
そんな中、セドに声をかけてくる人物がいた。
「ラブラブな新婚旅行中にすみません。ノヴァ、ただいま参りました」
「来たか」
どうやら一足早くこっちに向かったセドを追って急ぎの仕事を纏めてからこちらまで来たらしい。
側近も大変だ。
「こちら、出る直前にガヴァム王国から届いたその後の報告書でございます」
「そうか」
(ガヴァム王国から?)
そう言えば俺、王子がいつ帰ったのか知らされなかったんだよな。
後から聞いた話だけど、どうやらあの時滞在が伸びたのは病気になってしまったかららしい。
姫がなんか遠い目をしながら「カリン王子はご病気になって国に帰ったそうよ。私も油断せず明日は我が身と気を引き締めないと」とかなんとか言ってたっけ。
その時は病気と姫の言う『明日は我が身』が今一繋がらなかったから『お互い病気には気をつけましょうね』って口にしたんだけど、何故か姫に俺は大丈夫だろうって返されたんだよな。
「アルフレッドは戦場経験があるからか物凄く図太いし、頑丈だし、ちょっとやそっとじゃ壊れないでしょう?絶対大丈夫よ」
まあそう言われてたけど、結局ただの風邪で寝込む羽目になったという……。
やっぱり病気は怖いよな。うん。
油断しないようにもっともっと体を鍛えておかないと!
取り敢えず、こうして報告書が来るってことはあの王子に何かあったからってことだったりするんだろうか?
「セド。カリン王子、病気になったって聞いたけど病状はどうなんだ?快復したのか?」
その手紙はそのことかって聞いたらどこか楽し気にしながら教えてくれる。
「いや。…快復はしていないようだが、弟王子が献身的に介抱してやっているそうだぞ?ククッ…。優しい弟がいて幸せだな」
「そっか。よかった」
なんかちょっと引っ掛かる言い方だけど、まあ快方に向かってくれていたらそれでいい。
どうせこの性悪王子は聞いても詳しくは教えてくれないんだからこの話はこれでおしまいだろう。
「それで?ノヴァが来たってことはセドはもう帰るのか?」
「帰るならお前と帰るが?」
「え~…。俺、もっとオーガストと手合わせしたいんだけど?」
今日やっと一回手合わせさせてもらえたばかりなのだ。
もっとやりたい。このまま帰ったら消化不良だ。
そんな不満が顔に出たんだろう。
だからなのかなんなのか、物凄く渋い顔で午後からも一合わせしていいって言ってもらえた。
「やった!」
満面の笑みでセドにお礼を言ったらセドも笑ってくれたから、ノヴァに無事仲直りできたようでよかったですと言ってもらえた。
***
【Side.セドリック】
ガヴァム王国からの文を手にノヴァがやってきた。
手紙の内容は単純なもので、あの快楽堕ちさせて壊してやった王子を弟王子が囲ったというものだ。
ガヴァム王国の隠されたスペアの王子は『狂王子』だと聞いているし、きっとカリン王子はもう再起不能だろう。
狂王子なら王太子となっても身内への恨みしか頭にないだろうし、国を潰す方向で動くだろうしこちらに歯向かってくる事もなく安心だ。
結果的にそれで国が潰れようとどうなろうとどうでもいい。
いずれにせよ二度とアルフレッドを狙ってくることはないだろう。
念のため監視はつけているが、半年で引き揚げて良さそうだなと笑みが浮かんだ。
そんなことよりノヴァが来たということはそろそろ休暇もおしまいだ。
アルフレッドとの甘い休暇は終わりを迎えてしまうが、アルフレッドはゴッドハルトでもミラルカでもなく、ブルーグレイに帰ると言ってくれた。
アルフレッドはその言葉がどれほど俺の中で意味を持ち、どれだけ嬉しく感じられたのかきっとわからないだろう。
これを機に少しは側妃としての自覚を持ってくれたのならこれほど嬉しいことはない。
ちなみにアルフレッドには言ってはいないが、ちゃんと公式文書にはアルフレッドの名を入れさせてある。
アルフレッド=ゴッドハルト=ブルーフェリア────。
ミドルに入る出身地をゴッドハルトかミラルカかで悩んだが、トルセンに手紙で聞いたらゴッドハルトが出身で間違いないしそちらの方が自分の片腕だったとわかりやすくていいのではと言われたからこうなった。
側妃にまでブルーフェリアを名乗らせるのはと最初父は渋ったが、俺の本命の妃に名乗らせないのはおかしいと押し切ってやった。
法律にはそのまま『正妃と共に嫁いできた側妃は、挙式後の初夜を過ごすことを条件とし、男女問わず特例としてブルーフェリアを名乗ってもよいこととする』と一文足させたので問題はない。
前代未聞の男の側妃を公式文書に残した最初で最後の王太子となるかもしれないが、そこは別にいいのだ。
すぐに逃げ出すアルフレッドへのカードの一つとしても、アルフレッドを狙う他国にも使えるカードとしてもいい働きをすることだろう。
ちなみに周囲から反対意見なんてものは一切出なかった。
父は渋ったが、それ以外は『愛が深いですね!』の一言で終わりだ。
議会でも即決。皆実に協力的で助かる。
そうしてしみじみしながら満足していたのに、アルフレッドはすぐに俺を怒らせてくるからたまらない。
「そうだ!姫のところに帰る前にトルセンの奥さんに話を聞こうと思ってたんだった」
『姫のところに帰る』────。
「…………アル?」
確かに護衛騎士として主人のところに帰るという意味では正しいが、ここでそれはおかしくないかと言ってやりたい。
ぬか喜びもいいところだ。
つい声も低くなるがアルフレッドは全く意に介すことなくトルセンに話しかけている。
この天然め!
「トルセン!姫が今懐妊中なんだけど、奥さんに話を聞けないか?何か喜んでもらえそうなお土産とかも買って行きたいし、他にも色々聞きたいんだけど…」
「ああ、いいぞ。妻も会いたいって言ってたからちょうどいい」
「そっか!じゃあセド、俺ちょっと行ってくるから仕事頑張れよ」
姫、姫、姫────。そんなに姫が大事か?
あっさり去っていくアルフレッドが恨めしい。
その姿はまるで妻を思い遣る夫のようだ。
(お前は俺の妃なのに…!)
「王子、ここはご一緒されては?」
「……俺がか?」
何のために?
姫のために嬉々として話し動くアルフレッドを近くで見て嫉妬の炎を燃やせとでも?
殺気を滲ませながら視線でそう問うとノヴァは「アルメリア姫の夫は王子です。自分も妻のために話が聞きたいと言えば簡単に同席できるでしょう?姫は今ここにいないのですから、いい夫アピールでもしてアルフレッド殿に好印象を与えてみては?」と告げてきた。
それは正直目から鱗の意見でしかなかったが、確かにそうだなと納得がいった。
すっかり記憶の彼方に飛んでしまっていたが、姫の夫は自分だったと今更ながら思い出す。
我ながら酷いなと思わないでもないが、俺の中では妃=アルフレッドだし、きっと姫の中でもそれは同じだろう。
そんな実情に思わず苦笑が漏れたが、アルフレッドと一緒に居られるのならそれくらいの嘘は吐いても罰は当たらないだろうとも思った。
だからそのままノヴァに軽く礼を言い、素早くアルフレッドを追い掛ける。
「アルフレッド!やはり俺も同席しよう」
「え?セドが?」
どうしてとアルフレッドは首をひねるがノヴァに言われたように言ってやったらあっさり頷いてくれる。
「セドもちょっとは親の自覚が出てきたのか?自分の子供は特別って言うもんな」
ニコニコ笑うアルフレッドには悪いがそこは別にどうでもいい。
お前と一緒に居たいだけだと心の中でこっそり溢す。
(アルフレッドが産んでくれるなら少しは可愛がるんだろうがな…)
言っても仕方のないことだが、取り敢えずこうして並んで歩ける幸せを満喫しようと微笑んだ。
自分の失言のせいで遅れてしまったが、今日はセドと一緒にワイバーンに乗れる日。
トルセンが呼んでくれたテイマーの講師に一通り基本を教えてもらってから実践に移ったんだけど…。
「気持ちいいな!」
バランスを取るのは意外にも簡単で、慣れたらあっという間に気持ちよく飛べるようになった。
それはセドも一緒だったようであっさり乗りこなしてたから、これならこのままブルーグレイに帰れるなと思って、降りてからそう口にしたら何故か嬉しそうに笑っていた。
「アルフレッド」
「ストップ。なんかイチャイチャしようとしてないか?」
「しているが?」
「なんで?」
「……お前が可愛いことばかり言ってくるから?」
(俺、何か言ったっけ?)
そんなセドが喜ぶようなことは言ってないと思うんだけどなと首を傾げてたら、天然だから尚良いって言われた。
中身を言えよ、中身を!!
隙を突いては俺にくっついてこようとするセドを押しやり邪険にしてたらオーガストにまで仲がいいなって言われてしまった。
心外だし実に腹立たしい。
そんな中、セドに声をかけてくる人物がいた。
「ラブラブな新婚旅行中にすみません。ノヴァ、ただいま参りました」
「来たか」
どうやら一足早くこっちに向かったセドを追って急ぎの仕事を纏めてからこちらまで来たらしい。
側近も大変だ。
「こちら、出る直前にガヴァム王国から届いたその後の報告書でございます」
「そうか」
(ガヴァム王国から?)
そう言えば俺、王子がいつ帰ったのか知らされなかったんだよな。
後から聞いた話だけど、どうやらあの時滞在が伸びたのは病気になってしまったかららしい。
姫がなんか遠い目をしながら「カリン王子はご病気になって国に帰ったそうよ。私も油断せず明日は我が身と気を引き締めないと」とかなんとか言ってたっけ。
その時は病気と姫の言う『明日は我が身』が今一繋がらなかったから『お互い病気には気をつけましょうね』って口にしたんだけど、何故か姫に俺は大丈夫だろうって返されたんだよな。
「アルフレッドは戦場経験があるからか物凄く図太いし、頑丈だし、ちょっとやそっとじゃ壊れないでしょう?絶対大丈夫よ」
まあそう言われてたけど、結局ただの風邪で寝込む羽目になったという……。
やっぱり病気は怖いよな。うん。
油断しないようにもっともっと体を鍛えておかないと!
取り敢えず、こうして報告書が来るってことはあの王子に何かあったからってことだったりするんだろうか?
「セド。カリン王子、病気になったって聞いたけど病状はどうなんだ?快復したのか?」
その手紙はそのことかって聞いたらどこか楽し気にしながら教えてくれる。
「いや。…快復はしていないようだが、弟王子が献身的に介抱してやっているそうだぞ?ククッ…。優しい弟がいて幸せだな」
「そっか。よかった」
なんかちょっと引っ掛かる言い方だけど、まあ快方に向かってくれていたらそれでいい。
どうせこの性悪王子は聞いても詳しくは教えてくれないんだからこの話はこれでおしまいだろう。
「それで?ノヴァが来たってことはセドはもう帰るのか?」
「帰るならお前と帰るが?」
「え~…。俺、もっとオーガストと手合わせしたいんだけど?」
今日やっと一回手合わせさせてもらえたばかりなのだ。
もっとやりたい。このまま帰ったら消化不良だ。
そんな不満が顔に出たんだろう。
だからなのかなんなのか、物凄く渋い顔で午後からも一合わせしていいって言ってもらえた。
「やった!」
満面の笑みでセドにお礼を言ったらセドも笑ってくれたから、ノヴァに無事仲直りできたようでよかったですと言ってもらえた。
***
【Side.セドリック】
ガヴァム王国からの文を手にノヴァがやってきた。
手紙の内容は単純なもので、あの快楽堕ちさせて壊してやった王子を弟王子が囲ったというものだ。
ガヴァム王国の隠されたスペアの王子は『狂王子』だと聞いているし、きっとカリン王子はもう再起不能だろう。
狂王子なら王太子となっても身内への恨みしか頭にないだろうし、国を潰す方向で動くだろうしこちらに歯向かってくる事もなく安心だ。
結果的にそれで国が潰れようとどうなろうとどうでもいい。
いずれにせよ二度とアルフレッドを狙ってくることはないだろう。
念のため監視はつけているが、半年で引き揚げて良さそうだなと笑みが浮かんだ。
そんなことよりノヴァが来たということはそろそろ休暇もおしまいだ。
アルフレッドとの甘い休暇は終わりを迎えてしまうが、アルフレッドはゴッドハルトでもミラルカでもなく、ブルーグレイに帰ると言ってくれた。
アルフレッドはその言葉がどれほど俺の中で意味を持ち、どれだけ嬉しく感じられたのかきっとわからないだろう。
これを機に少しは側妃としての自覚を持ってくれたのならこれほど嬉しいことはない。
ちなみにアルフレッドには言ってはいないが、ちゃんと公式文書にはアルフレッドの名を入れさせてある。
アルフレッド=ゴッドハルト=ブルーフェリア────。
ミドルに入る出身地をゴッドハルトかミラルカかで悩んだが、トルセンに手紙で聞いたらゴッドハルトが出身で間違いないしそちらの方が自分の片腕だったとわかりやすくていいのではと言われたからこうなった。
側妃にまでブルーフェリアを名乗らせるのはと最初父は渋ったが、俺の本命の妃に名乗らせないのはおかしいと押し切ってやった。
法律にはそのまま『正妃と共に嫁いできた側妃は、挙式後の初夜を過ごすことを条件とし、男女問わず特例としてブルーフェリアを名乗ってもよいこととする』と一文足させたので問題はない。
前代未聞の男の側妃を公式文書に残した最初で最後の王太子となるかもしれないが、そこは別にいいのだ。
すぐに逃げ出すアルフレッドへのカードの一つとしても、アルフレッドを狙う他国にも使えるカードとしてもいい働きをすることだろう。
ちなみに周囲から反対意見なんてものは一切出なかった。
父は渋ったが、それ以外は『愛が深いですね!』の一言で終わりだ。
議会でも即決。皆実に協力的で助かる。
そうしてしみじみしながら満足していたのに、アルフレッドはすぐに俺を怒らせてくるからたまらない。
「そうだ!姫のところに帰る前にトルセンの奥さんに話を聞こうと思ってたんだった」
『姫のところに帰る』────。
「…………アル?」
確かに護衛騎士として主人のところに帰るという意味では正しいが、ここでそれはおかしくないかと言ってやりたい。
ぬか喜びもいいところだ。
つい声も低くなるがアルフレッドは全く意に介すことなくトルセンに話しかけている。
この天然め!
「トルセン!姫が今懐妊中なんだけど、奥さんに話を聞けないか?何か喜んでもらえそうなお土産とかも買って行きたいし、他にも色々聞きたいんだけど…」
「ああ、いいぞ。妻も会いたいって言ってたからちょうどいい」
「そっか!じゃあセド、俺ちょっと行ってくるから仕事頑張れよ」
姫、姫、姫────。そんなに姫が大事か?
あっさり去っていくアルフレッドが恨めしい。
その姿はまるで妻を思い遣る夫のようだ。
(お前は俺の妃なのに…!)
「王子、ここはご一緒されては?」
「……俺がか?」
何のために?
姫のために嬉々として話し動くアルフレッドを近くで見て嫉妬の炎を燃やせとでも?
殺気を滲ませながら視線でそう問うとノヴァは「アルメリア姫の夫は王子です。自分も妻のために話が聞きたいと言えば簡単に同席できるでしょう?姫は今ここにいないのですから、いい夫アピールでもしてアルフレッド殿に好印象を与えてみては?」と告げてきた。
それは正直目から鱗の意見でしかなかったが、確かにそうだなと納得がいった。
すっかり記憶の彼方に飛んでしまっていたが、姫の夫は自分だったと今更ながら思い出す。
我ながら酷いなと思わないでもないが、俺の中では妃=アルフレッドだし、きっと姫の中でもそれは同じだろう。
そんな実情に思わず苦笑が漏れたが、アルフレッドと一緒に居られるのならそれくらいの嘘は吐いても罰は当たらないだろうとも思った。
だからそのままノヴァに軽く礼を言い、素早くアルフレッドを追い掛ける。
「アルフレッド!やはり俺も同席しよう」
「え?セドが?」
どうしてとアルフレッドは首をひねるがノヴァに言われたように言ってやったらあっさり頷いてくれる。
「セドもちょっとは親の自覚が出てきたのか?自分の子供は特別って言うもんな」
ニコニコ笑うアルフレッドには悪いがそこは別にどうでもいい。
お前と一緒に居たいだけだと心の中でこっそり溢す。
(アルフレッドが産んでくれるなら少しは可愛がるんだろうがな…)
言っても仕方のないことだが、取り敢えずこうして並んで歩ける幸せを満喫しようと微笑んだ。
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※皆様いつもありがとうございます♪この度スピンオフ作品をアップしましたので、ご興味のある方はそちらも宜しくお願いしますm(_ _)m『王子の本命~ガヴァム王国の王子達~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/91408108/52430498
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