【完結】王子の本命~姫の護衛騎士は逃げ出したい~

オレンジペコ

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【恋の自覚なんてしたくない】

39.※恋の自覚なんてしたくない⑥ Side.セドリック

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今夜も一人寝かと寂しく自室にいると、珍しくアルフレッドの方から俺の元へとやってきてくれた。
姫に貸し出すのは三日と言っていたため、三日目の今日は絶対にこちらには来ないだろうと思っていただけに喜びもひとしおだった。
そんなアルフレッドの用事は、姫に言われたことの確認だったらしい。

「お前さ、俺が万が一攫われても戦争なんてしないよな?」

喜びを隠しながらソファに誘い、さり気なく動きを封じながら抱き寄せるとすっかりそれが当たり前になっているアルフレッドは全く抵抗することなく俺の腕の中へと納まってそんなことを口にしてきた。

(アルが攫われたら?)

そんなもの、使える手は全て使って即奪還するに決まっている。
それで国が滅びようがどうしようが自業自得だ。知ったことではない。
俺のアルフレッドに手を出す方が悪い。
だからそれを全くわかっていないアルフレッドに言い聞かせるようにそれを教えてやった。

「お前には国一つを潰しても逃がしたくないほどの価値がある。それを忘れるな」

その言葉はアルフレッドにとって寝耳に水だとでも言わんばかりに衝撃的な言葉だったのだろう。
愕然とした表情で完全に固まってしまっていた。
けれどそんなアルの心境など慮ってやるつもりはない。

「アルフレッド…お前は愛しい俺の寵姫だ。誰にも奪わせはしない」
「は?ちょっ…あっ……!」

ジュッと思い切り首筋を吸い上げ、お前は俺のものだと所有の印を刻んでやる。

「ん…んふッ……」
「いい声だ。今日は三日…いや二日ぶりだな。お前も寂しかっただろう?思う存分啼かせてやるからな」
「あ…ッ、待っ……!やっ、ぁあっ…!」

飛んで火にいる夏の虫とはこのことだ。
わざわざ来なくてもよかったものをと思いながら、可愛い寵姫をそのまま愛でる。
そして後孔を愛撫しながら体と心に言い聞かせるよう言葉を紡いだ。

「アルフレッド、お前が好きに動く分には構わないが…攫われたが最後、国がほろぶと知って動けよ?」
「そんな…っ!」
「俺の愛しいアル…」

囁きながらそっとそのままソファに押し倒し、腕で囲うようにしながら耳を舐め責めてやると、あっという間におとなしくなった。
これまでの経験上ここまでくれば最早逃げられないとわかっているからだ。

「ほら、俺に思う存分愛して嬲ってほしいと言ってみろ」
「ぜ……ったいに、言わない……っ」
「ふっ…そう言うところがたまらなく俺を滾らせるのにな…」

(言葉では強気でも、もうここは俺を待ちわびているだろうに……)

ヒクヒクと物欲しげに疼いているのはわかり切っているので、ゆっくりとそれをわからせるかのように挿入を開始する。

「あ…まだ…キツ……い…っ」
「大丈夫だ。ほら…お前のここはすでにどこまでも俺に従順だからな。二、三日抱かなかったからといって忘れたりはしていないだろう?」
「んひっ…!や…っ……あぁッ!そこ…やめ…て……っ!」

弱い場所と知りつつ前立腺をツンツンと突いてやるとたちまちやめてくれと懇願が入ったが、当然そんなものは聞いてはやらない。

「んやぁ…ぁああっ!!」

逃げられないようにしっかりと囲い込んで思い切り突き上げてやると、アルフレッドは甘い声を溢しながら軽く達してしまう。

「アルフレッド…ッ」

キュッと締め付けてくるアルフレッドに持っていかれそうになるが、流石に挿れてすぐに達するわけにはいかないのでなんとかそれをやり過ごし、お返しだと言わんばかりに虐めてやった。

「セドッセドッ……!」

俺の名を必死に呼びながら縋りついてくるアルフレッドが愛おしい。
いつもの悪態を吐いているアルフレッドとのギャップがまたいいのだ。

「もっと俺の名を呼べ、アル。お前をこうして愛していいのは…俺だけだ」

素直なアルフレッドも、素直じゃないアルフレッドも、脳筋でどこか楽観的なアルフレッドも全部全部好きだった。
そうしていつものように抱いていたつもりだったのに────。
何故か途中からアルフレッドの様子が変わった。

「あ…どうして……」
「アル?」
「な…でも、ない……」

なんでもないと言っている割には身体は貪欲に俺を求めているように感じられる。
何故かいつも以上に敏感になっていないだろうか?

「うっ…頼む、から…今は絶対殺気を向けるなよ?」
「……?」

しかもそんな訳の分からないことを言ってくるから……つい試したくなったのだ。
そしてわかりやすく強めの殺気を放ってみたら、アルフレッドがいつも以上に発情して溺れ始めてしまった。

「あぁああぁッ!」

ビクビクと身体を跳ねさせ、突き上げる度に悲鳴のような嬌声を上げイキっぱなしになってしまう。
まさに歓喜と言わんばかりに全身が喜び始めたとでも言うのだろうか?
いつもならもっと時間をかけてそこまで持っていくのだが、今日はあっという間にその境地に到達してしまったようだ。
まるでもっとと言わんばかりにこちらを締め上げ、何度も甘い悲鳴を上げ続ける。

「ダメ…!あ、それ…は……っ!あ、いいッ、いいッ!」
「なるほど?最中に殺気を向けたら興奮して褒美になるのか…。これはいいな」
「やっ…頼むッ…から!」

やめてくれと懇願してくるが快感が過ぎて言っているのは明らかだった。

「いやっいやっ……!こんなの嫌だ…ッ!」

甘イキしまくる身体を持て余し、アルフレッドの目から涙がポロポロ勝手に零れ落ちていく。
けれどだからと言って許す気はなかった。
どうせならここから更に責めてみるべきだろう。

「あぁあ────ッ!!」

そして嬉々として責め立ててやると、アルは背をのけぞらせながらヒクンヒクンと身を震わせ潮を吹いた。
その顔は驚愕と羞恥で真っ赤に染まっていて愛らしい。

「そんなによかったのか?」
「や…こんなの違う……」

アルは必死に否定するが、潮を吹くほど感じたのは事実だし、よかったと言わんばかりに未だに蕾は甘く締め付けてきている。

「殺気が大好きなお前らしいな」

そしてふるふると首を振り気恥ずかしさからなんとか腰を逃がそうとするアルフレッドをしっかりと捕まえ、まだまだ終わらせないぞと口づけ更に快楽の境地へといざなった。


***


可愛いアルフレッドを抱きしめながら目を覚ますと、一生懸命に腕の中から抜け出そうとしていたアルフレッドと目が合った。

「くくっ…逃げられなかっただろう?」

それもそのはず。
今朝は入れっぱなしにしていたからそう簡単に逃げられるはずがない。

「早く抜けよ!腹壊すだろ?!」

中出しが大好きなくせにそんなことを言ってくるアルフレッドに、二ッと笑ってその心配はいらないぞと言ってやる。

「ちゃんと昨日は後始末をしてからもう一度入れて寝たからな。大丈夫だ」
「は…?え?は?」

意味が分からないという顔をするアルフレッドには悪いが、元々昨日で交渉を終える予定だったから今日は一日アルを抱き潰す気満々で休みを入れておいたのだ。
カリン王子の相手は姫に丸投げしているし、他にも優秀な者をつけておいたから何の問題もない。
本当なら朝一番で呼び出して捕まえる予定だったのが、昨夜アルの方からやってきてくれたので時間のロスも考えずに済んだ。

「今日は二人の休日だ。少々予定は狂ったが、良い方にズレたし構わないだろう」

今日は一日中抱いてやるというその言葉に蒼白になったアルが何やらゴチャゴチャ言っていたが、三日も自由にさせてやったのだから聞き分けてもらいたいものだ。

そうして俺は朝から美味しく寵姫を味わい、寂しかった夜を取り戻すかのようにアルフレッドを可愛がったのだった。

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