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【英雄トルセンの弟子】
閑話2.※英雄トルセンの弟子~帰ったその後で~
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※このお話はリクエストで書いたカッツェのR‐18話なので、興味のない方はスルーしてください。
リバが地雷な方は特にスルーを推奨します。宜しくお願いしますm(_ _)m
****************
「あ…あぁん…ッ!」
どうしてこんなことになったんだろう?
俺はちょっと愚痴をこぼしただけだったのに────。
その日、俺はブルーグレイ王国からゴッドハルトへと帰ってきて、師匠であるトルセンから明日から一週間の謹慎を申し渡された。
その間鍛錬に参加できないのは本当に苦痛で仕方がない。道中は説教されるしもう散々だ。
「酷いと思わないか?!」
だから同僚でもあり、セフレでもあるパトリックを呼び出してこうして夕飯を一緒に摂りつつ愚痴をこぼしているわけだが……。
「ん~…今回の場合はあんまり同情の余地はないかな」
可愛い顔をしてパトリックはそんな風に笑ってきた。
「どうして?!」
「だって人の奥さんに手を出そうとして牢に入れられたんでしょ?トルセン様がそれで迎えに行く羽目になったって補佐官が怒ってたよ?」
「ぐっ…」
パトリックは事実をサクッと口にして俺を笑顔で見つめてくる。
ちなみにパトリックとはかれこれ半年の付き合いで、これまで何度か誘われて抱いてきた相手だった。
自分よりも少し背が低く、柔らかなプラチナの髪と優しい垂れ目のグリーンの瞳の美少年。
懐いてくれているし可愛い感じなので気に入っていて、年下ではあるが一番仲の良い同僚でもある。
そんな彼が本当に何気なく今回の件を聞いてきた。
「そもそも噂のアルフレッドと手合わせに行ったはずなのに、どうして側妃様に手を出そうとしたのさ」
そこがそもそもわからないとパトリックは言うが、確かに普通に考えたらそうだよなと思わざるを得ない。
誰だって王子の側妃=アルフレッドだとは思いもしないだろう。
だからそこをはっきりさせておこうと思って、俺はパトリックにその件を溢したのだ。
「だから、アルフレッドがブルーグレイの王子の嫁だったんだ!」
「…………は?」
「信じられないだろ?俺だってそうだ。あんなに強いのにどうして側妃なんかになってんだよって思って、窮屈な城から連れ出してやろうと思ったんだ」
「……それをアルフレッドが望んだの?」
「いや?俺の知り合いに王子より強い奴はいるかって聞かれたから正直にいないって答えたら、じゃあ行かないって言われて、悔しいから男に抱かれるのが好きなら俺が相手するし試してみないかって誘ってたら王子に見つかって牢に入れられたんだ」
あれは本当にビビってしまった。
一体いつからそこにいたんだと言うくらい、声を掛けられるまで気配を全く感じなかったのだから。
しかもその後からの威圧と殺気────。正直本気で殺されるかと思った。
「…………」
「大体側妃なんて言ったってブルーグレイでは同性婚は認められてないんだし、所詮性欲処理係だろう?それならあんなに怒らなくてもいいと思うんだよな~」
それよりもアルフレッドをあんな場所で腐らせるほうが勿体ないと思わないかと訴えると、パトリックはにっこりと笑いながら俺に言った。
「そんなの当人同士にしかわからない何かがあるんでしょ。まあ…ストレスも溜まってることだし、取り敢えずこの後僕の部屋にこない?いつもより楽しませてあげるからさ」
「ん~、じゃあ行こうかな」
パトリックとは身体の相性もいいし、いつも可愛い顔で抱かれてくれるから寝ること自体嫌じゃなかった。
だからいつもの軽いノリでそう答えたんだ。
いつものように抱いていつものように終わる、後腐れなく続く関係────それが俺達の関係で、ずっとそれは変わらないはずだったのに…。
「ふ…ぁ……ッ!」
どうして俺はタイで手首を拘束されながらパトリックに押し倒されてケツをいじられてるんだ?!
これじゃあいつもと逆じゃないか?!
パトリックの部屋に入ってすぐ、食後のお茶でも淹れるよと言ってもらって一杯ご馳走になった。
それからいつものように服を脱いでベッドに二人で飛び込んだはずだったのに、焦らないでと言いながらパトリックに笑われて気づけばパトリックの首元にあったはずのタイが俺の手を拘束していたのだ。
「パ…パトリック?」
俺はそれの意味が分からなくてパトリックを見遣りながら尋ねたのだが、パトリックは綺麗な顔でニッコリ笑うだけだ。
俺の上に馬乗りになってきたから騎乗位で楽しませてくれるつもりなのかとも思ったが、流石にこれはない。
「パトリック。騎乗位でやりたいならやってやるから、これ、外してくれないか?」
だから素直にそうお願いしたのに、パトリックはクスリと笑うだけ笑って外してはくれなかった。
しかもそのまま何故か俺の肌をまさぐりだして、胸の突起まで舐め始めてしまう。
「んぅ…っ!や、やめろッ!」
どうしてこの俺がそんな前戯のような真似をされているのか理解できなくてジタバタと暴れるが、パトリックは一向にやめる気配がなかった。
「おいっ!やめろって…ッ!」
「ああ…そろそろ効いてきたかな?」
「なにが…ッッ?!」
「最高に気持ち良くしてあげるから、カッツェはおとなしく抱かれてること」
そしてパトリックはどこかギラリとした獣のような目で俺を見た後、艶やかに笑って俺の後ろをいじり始めた。
どこか爽やかな香りがする潤滑油をトロリと垂らしてパトリックの指が俺の中へと侵入する。
「え?ちょっ…!待って…!」
絶対感じたりしないという思いがあったのも束の間、俺の身体は予想を裏切りあっさりとパトリックを受け入れた。
「うぁッ!」
くちゅくちゅという卑猥な音が部屋へと響き、俺はなされるがまま腰を揺らしてしまう。
「気持ちいいでしょ?軽い媚薬とこのローションの組み合わせはたまらなくなるって店の人も言ってたから」
「ふぅ…、んぁ…ッ」
正直段々頭がぼんやりしてしまうくらいじわじわとした快感が俺を侵略してくる。
身体が勝手にパトリックの指を締め付け、薬で過敏になった内がもっとと強請るように蠢いた。
「ひ…ひぅぅッ……」
しかもその合間合間に胸もまたいじられて、耐えきれず声が漏れてしまう。
「あ…やぁッ!やめて…!」
「やめないよ?だってカッツェが悪いんだから」
「おれ…が?」
「そう。浮気しようとしたんだからこれは当然のお仕置きだよね?」
パトリック曰く、抱きたいのを我慢して俺のために受けに徹していたのに酷い裏切り行為だとのことだった。
「そんなの、知らない…っ!」
「そう来ると思った。まあちゃんと付き合ってくれって言ったわけじゃなかったし、外堀だけ埋めてもうカッツェが僕のだって思い込んでた僕も悪いんだけど…。それにしても、女じゃなく男に手を出されそうになるなんて…許せないな。それって僕が受けとしてカッツェを引き留めて置ける魅力がなかったってことだろ?」
それは…確かに一理あるかもしれない。
だってこれまでパトリックをただのセフレだと思い込んでいたし、特に特別好きだと思っていたわけでもない。
可愛いから気に入っていた、ただそれだけの話だ。
でもここでそれを口にしたら酷い目に合わされそうな気がしたので当然口を閉じる。
「…………ふぅん?じゃあやっぱりこうして正解だったかな」
そう言いながらパトリックが前立腺をグリグリと嬲り始めた。
「ひっ!」
「ここ、気持ちいいでしょ?」
「や、やめ…ッ……」
「ほら、二本目も入れてあげる」
「んんッ!」
グチュグチュと中を広げるように指を動かされ、気づけば四本も入れてしっかりとほぐされていた。
「もうビンビンだね。ふふっ」
言われた通り俺の前はもういつ弾けてもおかしくないほどにそそり立ち、先からは先走りがこぼれ落ちている。
「あ…パトリック、頼む。お前の中に挿れさせてくれ」
「……ダメ」
「どうして?!」
「今日は僕が抱くって決めてるから」
「うぅ…俺、俺は抱く方がいいんだ…ッ!」
「うん。知ってる」
「だったらッ!」
「ふふっ…じゃあ挿れてから考えてあげる」
そしてパトリックはどこかうっとりとした表情で俺を見遣った後、しっかりと立ち上がった自分の雄をすっかりほぐれ切った俺の後孔へと宛がい、一気に押し込んだ。
「あーーーーッ!!」
それは媚薬の効果だったのか、それとも潤滑油のお陰だったのか…。
初めてだったのにも関わらず俺の身体はあっさりとパトリックを奥まで受け入れ、あろうことかそのまま達してしまった。
まさか自分がところてんになるなんてとショックを受けてしまう。
「ひ…ひぅう…っ」
「挿れられただけでイッたの?カッツェ。そんなに僕に挿れられて感じたんだ?」
初めてなのに淫乱な身体だと耳元で囁かれてカッと顔が熱くなる。
「こんなにきゅうきゅう締め付けて…抱く方がいいなんて嘘だよね?」
「う…嘘なんかじゃ……あんッ!」
「中、凄いうねってるよ?もっと欲しいって言ってるみたいだ」
「ち、違う…っ!」
それはイッたばかりだからだと訴えるけれど、パトリックは全く聞いてくれなかった。
「さて…と。もう二度と浮気できない身体にしてあげるから、覚悟はいい?」
「え…?あ、あぁぁッ!それ、ダメッ!」
腰を抱え上げられ、腰を突き出すような恥ずかしい格好でパトリックに奥を蹂躙される。
「あ、あぁんッ!あんっ、ふぁッ!やぁッ!」
「可愛い声。こんなことならもっと早く抱いておけばよかった」
そしてパトリックは見たこともないような色香を滲ませた顔でぺろりと舌なめずりをしてパンパンと激しく腰を叩きつけてくる。
「はぁ…思う存分感じさせてあげる」
「はぁんッ!あんッあぁんッ!」
「気持ちいいね、カッツェ。僕のでもっともっと乱れていいよ」
そう言っていつもと違う男の顔で俺を見遣るパトリックに俺は喘ぎながらも思わず目を奪われてしまった。
こう言うのをギャップ萌えとでも言うんだろうか?
(こいつのこんな顔…知らなかった……)
可愛い顔で俺の下で喘いでいた時とは違うパトリックの姿に心臓が鷲掴みされてしまったような気がして、思わず胸を押さえたくなってしまう。
それだけ俺は今自分を抱いているパトリックに魅了されていたのだ。
「あっあっ…、パト、パトリックッ!」
「ん…っ、もっと奥?突いてあげる」
「ひぁぁッ!そこ、ダメぇッ!」
こうして俺は腕を拘束されながら淫らに乱れ、パトリックの意外な一面にドはまりしながらしっかり捕まってしまったのだった。
リバが地雷な方は特にスルーを推奨します。宜しくお願いしますm(_ _)m
****************
「あ…あぁん…ッ!」
どうしてこんなことになったんだろう?
俺はちょっと愚痴をこぼしただけだったのに────。
その日、俺はブルーグレイ王国からゴッドハルトへと帰ってきて、師匠であるトルセンから明日から一週間の謹慎を申し渡された。
その間鍛錬に参加できないのは本当に苦痛で仕方がない。道中は説教されるしもう散々だ。
「酷いと思わないか?!」
だから同僚でもあり、セフレでもあるパトリックを呼び出してこうして夕飯を一緒に摂りつつ愚痴をこぼしているわけだが……。
「ん~…今回の場合はあんまり同情の余地はないかな」
可愛い顔をしてパトリックはそんな風に笑ってきた。
「どうして?!」
「だって人の奥さんに手を出そうとして牢に入れられたんでしょ?トルセン様がそれで迎えに行く羽目になったって補佐官が怒ってたよ?」
「ぐっ…」
パトリックは事実をサクッと口にして俺を笑顔で見つめてくる。
ちなみにパトリックとはかれこれ半年の付き合いで、これまで何度か誘われて抱いてきた相手だった。
自分よりも少し背が低く、柔らかなプラチナの髪と優しい垂れ目のグリーンの瞳の美少年。
懐いてくれているし可愛い感じなので気に入っていて、年下ではあるが一番仲の良い同僚でもある。
そんな彼が本当に何気なく今回の件を聞いてきた。
「そもそも噂のアルフレッドと手合わせに行ったはずなのに、どうして側妃様に手を出そうとしたのさ」
そこがそもそもわからないとパトリックは言うが、確かに普通に考えたらそうだよなと思わざるを得ない。
誰だって王子の側妃=アルフレッドだとは思いもしないだろう。
だからそこをはっきりさせておこうと思って、俺はパトリックにその件を溢したのだ。
「だから、アルフレッドがブルーグレイの王子の嫁だったんだ!」
「…………は?」
「信じられないだろ?俺だってそうだ。あんなに強いのにどうして側妃なんかになってんだよって思って、窮屈な城から連れ出してやろうと思ったんだ」
「……それをアルフレッドが望んだの?」
「いや?俺の知り合いに王子より強い奴はいるかって聞かれたから正直にいないって答えたら、じゃあ行かないって言われて、悔しいから男に抱かれるのが好きなら俺が相手するし試してみないかって誘ってたら王子に見つかって牢に入れられたんだ」
あれは本当にビビってしまった。
一体いつからそこにいたんだと言うくらい、声を掛けられるまで気配を全く感じなかったのだから。
しかもその後からの威圧と殺気────。正直本気で殺されるかと思った。
「…………」
「大体側妃なんて言ったってブルーグレイでは同性婚は認められてないんだし、所詮性欲処理係だろう?それならあんなに怒らなくてもいいと思うんだよな~」
それよりもアルフレッドをあんな場所で腐らせるほうが勿体ないと思わないかと訴えると、パトリックはにっこりと笑いながら俺に言った。
「そんなの当人同士にしかわからない何かがあるんでしょ。まあ…ストレスも溜まってることだし、取り敢えずこの後僕の部屋にこない?いつもより楽しませてあげるからさ」
「ん~、じゃあ行こうかな」
パトリックとは身体の相性もいいし、いつも可愛い顔で抱かれてくれるから寝ること自体嫌じゃなかった。
だからいつもの軽いノリでそう答えたんだ。
いつものように抱いていつものように終わる、後腐れなく続く関係────それが俺達の関係で、ずっとそれは変わらないはずだったのに…。
「ふ…ぁ……ッ!」
どうして俺はタイで手首を拘束されながらパトリックに押し倒されてケツをいじられてるんだ?!
これじゃあいつもと逆じゃないか?!
パトリックの部屋に入ってすぐ、食後のお茶でも淹れるよと言ってもらって一杯ご馳走になった。
それからいつものように服を脱いでベッドに二人で飛び込んだはずだったのに、焦らないでと言いながらパトリックに笑われて気づけばパトリックの首元にあったはずのタイが俺の手を拘束していたのだ。
「パ…パトリック?」
俺はそれの意味が分からなくてパトリックを見遣りながら尋ねたのだが、パトリックは綺麗な顔でニッコリ笑うだけだ。
俺の上に馬乗りになってきたから騎乗位で楽しませてくれるつもりなのかとも思ったが、流石にこれはない。
「パトリック。騎乗位でやりたいならやってやるから、これ、外してくれないか?」
だから素直にそうお願いしたのに、パトリックはクスリと笑うだけ笑って外してはくれなかった。
しかもそのまま何故か俺の肌をまさぐりだして、胸の突起まで舐め始めてしまう。
「んぅ…っ!や、やめろッ!」
どうしてこの俺がそんな前戯のような真似をされているのか理解できなくてジタバタと暴れるが、パトリックは一向にやめる気配がなかった。
「おいっ!やめろって…ッ!」
「ああ…そろそろ効いてきたかな?」
「なにが…ッッ?!」
「最高に気持ち良くしてあげるから、カッツェはおとなしく抱かれてること」
そしてパトリックはどこかギラリとした獣のような目で俺を見た後、艶やかに笑って俺の後ろをいじり始めた。
どこか爽やかな香りがする潤滑油をトロリと垂らしてパトリックの指が俺の中へと侵入する。
「え?ちょっ…!待って…!」
絶対感じたりしないという思いがあったのも束の間、俺の身体は予想を裏切りあっさりとパトリックを受け入れた。
「うぁッ!」
くちゅくちゅという卑猥な音が部屋へと響き、俺はなされるがまま腰を揺らしてしまう。
「気持ちいいでしょ?軽い媚薬とこのローションの組み合わせはたまらなくなるって店の人も言ってたから」
「ふぅ…、んぁ…ッ」
正直段々頭がぼんやりしてしまうくらいじわじわとした快感が俺を侵略してくる。
身体が勝手にパトリックの指を締め付け、薬で過敏になった内がもっとと強請るように蠢いた。
「ひ…ひぅぅッ……」
しかもその合間合間に胸もまたいじられて、耐えきれず声が漏れてしまう。
「あ…やぁッ!やめて…!」
「やめないよ?だってカッツェが悪いんだから」
「おれ…が?」
「そう。浮気しようとしたんだからこれは当然のお仕置きだよね?」
パトリック曰く、抱きたいのを我慢して俺のために受けに徹していたのに酷い裏切り行為だとのことだった。
「そんなの、知らない…っ!」
「そう来ると思った。まあちゃんと付き合ってくれって言ったわけじゃなかったし、外堀だけ埋めてもうカッツェが僕のだって思い込んでた僕も悪いんだけど…。それにしても、女じゃなく男に手を出されそうになるなんて…許せないな。それって僕が受けとしてカッツェを引き留めて置ける魅力がなかったってことだろ?」
それは…確かに一理あるかもしれない。
だってこれまでパトリックをただのセフレだと思い込んでいたし、特に特別好きだと思っていたわけでもない。
可愛いから気に入っていた、ただそれだけの話だ。
でもここでそれを口にしたら酷い目に合わされそうな気がしたので当然口を閉じる。
「…………ふぅん?じゃあやっぱりこうして正解だったかな」
そう言いながらパトリックが前立腺をグリグリと嬲り始めた。
「ひっ!」
「ここ、気持ちいいでしょ?」
「や、やめ…ッ……」
「ほら、二本目も入れてあげる」
「んんッ!」
グチュグチュと中を広げるように指を動かされ、気づけば四本も入れてしっかりとほぐされていた。
「もうビンビンだね。ふふっ」
言われた通り俺の前はもういつ弾けてもおかしくないほどにそそり立ち、先からは先走りがこぼれ落ちている。
「あ…パトリック、頼む。お前の中に挿れさせてくれ」
「……ダメ」
「どうして?!」
「今日は僕が抱くって決めてるから」
「うぅ…俺、俺は抱く方がいいんだ…ッ!」
「うん。知ってる」
「だったらッ!」
「ふふっ…じゃあ挿れてから考えてあげる」
そしてパトリックはどこかうっとりとした表情で俺を見遣った後、しっかりと立ち上がった自分の雄をすっかりほぐれ切った俺の後孔へと宛がい、一気に押し込んだ。
「あーーーーッ!!」
それは媚薬の効果だったのか、それとも潤滑油のお陰だったのか…。
初めてだったのにも関わらず俺の身体はあっさりとパトリックを奥まで受け入れ、あろうことかそのまま達してしまった。
まさか自分がところてんになるなんてとショックを受けてしまう。
「ひ…ひぅう…っ」
「挿れられただけでイッたの?カッツェ。そんなに僕に挿れられて感じたんだ?」
初めてなのに淫乱な身体だと耳元で囁かれてカッと顔が熱くなる。
「こんなにきゅうきゅう締め付けて…抱く方がいいなんて嘘だよね?」
「う…嘘なんかじゃ……あんッ!」
「中、凄いうねってるよ?もっと欲しいって言ってるみたいだ」
「ち、違う…っ!」
それはイッたばかりだからだと訴えるけれど、パトリックは全く聞いてくれなかった。
「さて…と。もう二度と浮気できない身体にしてあげるから、覚悟はいい?」
「え…?あ、あぁぁッ!それ、ダメッ!」
腰を抱え上げられ、腰を突き出すような恥ずかしい格好でパトリックに奥を蹂躙される。
「あ、あぁんッ!あんっ、ふぁッ!やぁッ!」
「可愛い声。こんなことならもっと早く抱いておけばよかった」
そしてパトリックは見たこともないような色香を滲ませた顔でぺろりと舌なめずりをしてパンパンと激しく腰を叩きつけてくる。
「はぁ…思う存分感じさせてあげる」
「はぁんッ!あんッあぁんッ!」
「気持ちいいね、カッツェ。僕のでもっともっと乱れていいよ」
そう言っていつもと違う男の顔で俺を見遣るパトリックに俺は喘ぎながらも思わず目を奪われてしまった。
こう言うのをギャップ萌えとでも言うんだろうか?
(こいつのこんな顔…知らなかった……)
可愛い顔で俺の下で喘いでいた時とは違うパトリックの姿に心臓が鷲掴みされてしまったような気がして、思わず胸を押さえたくなってしまう。
それだけ俺は今自分を抱いているパトリックに魅了されていたのだ。
「あっあっ…、パト、パトリックッ!」
「ん…っ、もっと奥?突いてあげる」
「ひぁぁッ!そこ、ダメぇッ!」
こうして俺は腕を拘束されながら淫らに乱れ、パトリックの意外な一面にドはまりしながらしっかり捕まってしまったのだった。
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