王子の本命~無自覚王太子を捕まえたい〜

オレンジペコ

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第五章 油断大敵

85.※確認と嫉妬

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ガヴァムへとやってきて10日が過ぎた。
騎士達は勿論、弛み切った文官達も一緒に鍛え直す日々。
うん。実にやりがいがある。
こうして俺にもできる事があるってわかっていたらもっと早く来てたのにとさえ思ってしまう今日この頃。

仕事のことはわからなくても、これなら間接的にディオの手伝いができる!
最近ではディオへ業務時間外に仕事を持ってくる不届者も減ったし、ミスもほぼなくなってきたとも聞いた。
皆やればできるんだから頑張れ!

そして肝心のディオだ。
ディオがまた頑張り過ぎだった。
飯も食わずに仕事漬け?過労死するぞ?!
通りであんなに痩せてる上に心に余裕もないわけだ。
心身共に弱ってたらマイナス思考にだってなる!
いや。勿論俺が悪かったんだが。

と言う訳で、絶賛俺はディオを甘やかし中だ。
食事も毎食一緒に摂って、仕事中も適度な休憩を挟ませる。
夜は短時間で抱き潰してぐっすり寝かせ、睡眠時間をしっかり確保。
抜かりはない。

なのに────どうしてこんなモノがベッドの枕元にあるのか、ちょっと問い質したいんだが?

「ディオ?ちょっと聞きたいんだが…コレは?」
「え?ああ。それ?実は今日ヴィオレッタ王女が来て、初夜で必要になるかもしれないから、サイズ確認しておいてくれって渡してきたんだ」

ディオは全く隠すことなく教えてくれたけど、どう考えてもおかしいだろう?!

(ディルド禁止って言ったのに!)

いや。ディオが用意した訳じゃないからいいのか?
でも初夜で必要ってなんだ?
コレが必要って…?
サイズ確認って事はヴィオレッタ王女本人が使う用じゃなくて、ディオ用だよな?
思わずディルドをジッと見た後、俺のとディオのに目を走らせて大きさ確認してしまったくらいだ。
意味がわからない。

「ルーセウスに抱かれてる時なら俺のも勃ってるし、サイズ確認しやすいかと思ったんだけど、いいかな?」

つまりディオ的には初夜で万が一勃たなかった時にヴィオレッタ王女を可愛がるようにって認識っぽい。
それならいい…のか?
でも────。

ジッ。

どう見てもこのディルド…俺のに形が似てる気がする。
何故だ。

そう思ってたらディオの口から思いがけない言葉が転がり出た。

「元々それ、俺が発注しようと思ってたルーセウスのものが元になってるみたいだから、ちょっと既視感があるんじゃないかな?ヴィオレッタ王女からシグに話が入ってきたらしくて、用意して渡したらしいよ?俺のはルーセウスのほど大きくはないから、ちょっと削って調整したらいけると思うんだけど、どうかな?」

(ディオぉおおおっ?!)

サラッと言ってるけど、やっぱり作る気満々だったんじゃないか!
多分予めダメだって言って止めてなかったら確実に作ってた。
それで俺が来ない間それで自分を慰めてたはず。
そうなってなくてよかったけど、これは一体どうしたら?!

いや。落ち着け。
これはディオのと同じサイズに作り直すから、ディオはこれを使わない。
これを使うのはヴィオレッタ王女。

「…………」

本当に?
ディオが当日勃たなかったら、ディオの後ろにコレを突っ込んで、なんとか勃たせてスル気とかじゃ…?
ん?
それならディオの後ろにディオのが入ることにならないか?
ディオの尻に俺以外のモノが入る…。
それが俺のを模した物かディオのを模した物かの違いだ。

(うぉおおおっ!悩むっ!どっちだ?どっちなんだ、ヴィオレッタ王女?!)

いや、落ち着け俺!
そもそもそれだとディオがヴィオレッタ王女にアンアン啼かされるって可能性も出てくるぞ?!

思わぬ重大な問題発生だ。
もしそうだとしたら早急に釘を刺さないと。

「ディオ。ちょっとヴィオレッタ王女に確認したい事が出来たから、近々会いたいんだが」
「ヴィオレッタ王女に?」
「そう。コレについて」
「ルーセウスが確認することなんてないと思うけど?」
「すごく大事なことなんだ。絶対確認しておきたい」
「ふーん?まあいいけど。それなら明日来た時に会うといいよ。サイズ確認後のコレを受け取りに来るって言っていたから」
「わかった」

きっちりしっかり用途を確認しよう。
でないと俺が落ち着かない!

「それよりルーセウス。早く…」

甘えるように囁いて、チュッ、チュッとディオが誘うように首筋にキスを落としながらチロリとくすぐる様に舐めてくる。
本当に俺の嫁は誘うのが上手い。

「ディオ。じゃあ一応サイズ確認だけさっさと終わらせて、いっぱい愛し合おうか」
「ん…」

そして互いの服を脱がせ合って、向かい合って双方のものを一緒に握り込み、潤滑油を垂らして扱き始めた。

「ほら、ディオ。しっかり観察して確認してくれ」
「んっんっ、ちょっと…待って。シャメルで一応撮っておく、からっ」

カシャッ。とディオはディルドを手に持ちながら比較するように普通に撮ってるけど。

(エロいぃいっ!)

ヴィオレッタ王女もそんなの渡されても困るだろうに。
いや。ディルドを作る職人が見るからいいのか?

「うーん…ルーセウスの方がコレよりちょっと大きいな。カリの形もちょっと違うし、やっぱり記憶だけだと微妙に違うか…」

しみじみ言ってるけど、今まさに自分用にこっそり作ろうとか思ってないよな?!
頼むから純粋に自分のと比べてくれ!

「ダメだからな?!」
「え?うん。使わないよ?でも御守りとして持っておきたいなって」

はにかむように可愛く微笑むディオに悩殺される!

え?どうしよう?
いやダメだ。
でも今回みたいに他の男の影がチラつくよりは…。
うぅん……悩むっ!

「………………ま、まあじゃあ御守りなら、いい、かな?」

ぱぁあっと嬉しそうに顔が輝くディオが可愛い過ぎるぅうっ!

「ありがとう、ルーセウス。大事にする」

喜んでくれたのはいいけど、即指をパチンって鳴らして暗部に発注指示するなんて…!どれだけ欲しかったんだ?!
俺の男心は複雑だ。

「さ、続き続き。今日は俺が上に乗るから」

上機嫌で騎乗位で乗ってこようとするけど、ここで簡単に流される気はないぞ?

「ダメだ。今日も俺が上」
「ルーセウスに包まれたら、すぐに気持ち良くなってあっという間に堕とされるから、今日は俺が乗りたい」

ちょっと拗ねたように言ってくるディオが可愛過ぎるっ!

「気にせず堕ちてくれていいんだぞ?」
「それで飽きられたら自分で自分が許せないから、今日は上がいい」

どうしよう?嫁の我儘に頬が緩みまくる。
飽きるとか、絶対にないだろう。
俺の心はディオに鷲掴みにされてるのに。

「ディオ…メチャクチャ貪りたい」
「え?」
「いっぱい可愛い声で啼かせたい」

チュッ。

「ルーセウス…」
「二回目にちゃんと上に乗せるから、先にディオを襲わせてくれ」
「ルーセウスは相変わらず性欲が強いな」
「こんなに我慢しきれないほど襲いたくなるのは、ディオだからだと思う」

ディオだけが欲しいとそっと耳元で熱く囁くと、嬉しそうな、でも恥ずかしそうな顔でしょうがないなとばかりに抱きついてきてくれる。

「二回目は俺が上だから」
「勿論。下からディオが悶えて可愛い声で啼いてくれるのを堪能しながら、胸もいっぱい開発したい。色香が滲んだディオは目の保養だし、いっぱい喘いでくれていいからな?」

桃色に染まってぷっくり膨れた胸を突き出して喘ぐディオも可愛いし、大好物だ。
それでエロいセリフがいっぱい口から飛び出すこともあるから、益々夢中にさせられるんだ。
『奥でもしゃぶらせて』とか『ルーセウスが中まで優しく愛撫するから、もっと欲しくなる』とか言われたら胸がキュンキュンしないか?
俺だけか?
色んな体位でリクエストもしてくれるし、うん。絶対飽きない自信があるぞ?

「ルーセウス。毎日抱かれてもうすぐにでも入りそうなくらい柔らかいから、このまま挿れて?」

両足を大きく開き、挿れるところを示すようにそっと両手で後孔を開くディオ。
ヒクつく穴からほんの少し覗くピンク色が俺を今か今かと待ち侘びているかのようにも見えて、そのまま膝が顔の横につくほど両足を持ち上げ、可愛い後孔へと唇を寄せた。

「ひゃっ?!」

グチュグチュと舌を挿し入れ内壁を舐めると、甘い声で啼きながら腰を逃がそうとし始めるけど、誘ったのはディオの方だし、逃す気はない。

「嫌っ、嫌っ、それ、弱いっから、ダメっ!」
「じゃあ指でも可愛がる」

前立腺をコリコリしながら玉の裏をチロチロ舐めると、首を横に振りながら『出ちゃう』って涙目になってきた。

「ディオ。ちょっとだけ我慢」

キュッと男根の根元を押さえ、そのまま先走りの滲む先端を優しく親指の腹で撫でつつもう片方の手で前立腺をさっきより強めに捏ね回す。
段々追い込まれ、恍惚とした表情になって息が荒くなりピクピク甘イキし始めたところで指を引き抜いた。
そしてディオの前の根元は押さえたまま、グッと後ろへと身を沈めていく。

「あっ、あぁあああっ!」

ハフッハフッと息はしてるけど、完全に飛んでるな。
目の焦点が合ってないからすぐわかる。

「今日もいっぱい溺れような?」
「あぁあんっ!奥も前も気持ちいっ!大好きぃっ!」

素直に本音を口にして俺を求めるディオに俺もふふっと笑う。

「ディオは俺に抱かれるのが大好きだもんな」

理性的なディオも、この可愛く本能で俺を求めるディオもどっちも俺のだ。
玩具なんて使わなくても俺がいればそれでいいはず。

「ディオ。ほら。玩具じゃこうしてディオを包んでもらえないぞ?」
「アッアッ!」
「愛情も、俺だけがディオに与えられる。そうだろう?」

その問い掛けに、ディオはコクコクと頷き『ルー。好き。大好き』って言ってくれた。

「あ…あぅう、もっとぉ…」
「うん。今日もしっかり覚え込もうな?」

そう言ってカリッと胸の突起を甘噛みし、もう片方をコリコリと指で扱いて引っ張り、爪でカリカリと先を嬲ると思い切り下を締めつけられた。

「あっ、はぅうんっ!イくッイくぅうッ!」

パンッパンッと激しく腰を打ちつけると、それに合わせるかのようにディオが激しく腰を揺らし、キュウキュウと俺を恋しがるように締めつけてくる。

それに合わせて前を戒めていた指を離して、今度はそのまま丁寧に扱き上げていく。

「アッアッ!イッちゃっ…!んぅうううっ!」

ビクンビクンと激しくイくディオ。
でもまだだ。ここから更に責め立てる。

「やっ、ダメッ!イッてる!イッてるぅっ!」
「うんうん。ここからが二回目だ」

そう言って続けてディオの望んでいた騎乗位に持ち込み、腰砕けになりそうな腰をしっかり支えて下から激しく突き上げ揺さぶりにかかる。

「ひぁああぁっ!」

こうするとディオはあっという間に完落ちするんだ。
呂律は回らなくなるし、ひたすら腰を揺らして喘ぎまくる。
もう頭真っ白って感じの蕩け切った表情が無防備で、すごく唆られるんだ。

「ディオ。浮気は絶対ダメだぞ?」
「んっんっ、ルー、ルーっ」
「そう。俺の名前だけ呼んでくれ」
「あ…あぅっ。奥、奥っ、きもひ、いぃの…ぉ」
「玩具にも嫉妬はするからな?作っても使ったらダメだぞ?」

あくまでも『御守り』にするようにってちゃんとしっかり言い聞かせる。

「約束だ。ちゃんと約束するって言ってくれるなら、好きなところをもっと突いてやる」
「あんっ!するっ、約束するぅう…っ!」
「ん。忘れたらダメだぞ?」

ズンッと突いて、焦らすように奥を掻き混ぜてやると、『約束するから、もっといっぱい激しくして』とねだられた。
本当に快楽に染まり切ったディオは格別に可愛い。

「ほら、ディオ。今日も腹いっぱい俺の愛情を受け取ってくれ」

今度はまた押し倒し、片足を肩に抱え少し横向けに返しながら奥を穿ち、嬌声をあげて逃げようとする腰をしっかり引き寄せ弱いところを狙い撃つ。

同時に前も握り込んで、尿道口もクリクリと可愛いがった。

「アッ!でるっ、でちゃうっ!イくぅううっ!」

(イキっぱなしで潮まで噴いて…)

こんなに感じてくれて嬉しい。
自慰なら絶対ここまでできないだろうし、うん。ちゃんと俺のコレが一番だって今日もしっかり教え込んでおこう。

(玩具に抵抗のないディオだからこそ、予防線はしっかりと張っておかないとな)


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