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第四章 思わぬ誤解とライバル出現に焦る俺
72.気になる男の影
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今日も今日とてディオとの貴重な通話時間がやってきた。
体調は崩していないか、ちゃんと寝ているか等をいつも通り確認する。
「ディオ。無理はするなよ?」
『ありがとうルーセウス。こっちは大丈夫だ。この間使えない連中に辞職か去勢か選べって通達を出したら、『仕事は大好きです!辞職なんて考えたこともありません!一生懸命頑張ります』ってちゃんと働き始める者と、『去勢は勘弁してください!大人しく辞職します!』と言って泣いて辞める者で綺麗に真っ二つに分かれたんだ。お蔭でだいぶスッキリしたし、仕事内容も見直して簡易化させたりしたから、やりやすくなったって好評だし、やっと上手く回り出した気がする』
久方ぶりに穏やかな声で言うディオの様子に、ホッと胸を撫で下ろす。
「そうか。良かった。じゃあ今日はゆっくり休んでくれ」
『…え?』
「おやすみ、ディオ。また明日」
『待っ、ルー…っ!』
折角仕事が落ち着いて来たならしっかり休むべきだよな。
「我慢我慢!」
名残惜しい気持ちを振り切るように通話を切って、思い切り溜め息を吐く。
「会いたい。ディオ…」
ここ最近日課となりつつある枕をギュッと抱き締めて、今日も一人寂しく眠りについた。
その翌日、公務を終わらせ、午後から兵達の指導に当たっていたら、ディア王女が真っ青な顔で俺へと言ってきた。
「ルーセウス王子」
「どうしたんだ?」
「ディオに…」
「ディオに何かあったのか?!」
緊迫した空気に思わず肩を掴んで問い詰める。
もしかして過労で倒れたとかだろうか?
それとも暗殺者に襲われたとかか?
どうなんだとガックンガックン揺さぶったら、思い切り頭を叩かれ、そうじゃないと叫ばれた。
「いいですか?冷静になって聞いてください」
「?ああ」
取り敢えず落ち着こう。
そう思いながらディア王女の次の言葉を待った。
「ディオに…見限られたかもしれません」
「え?」
意味がわからない。
見限られた?誰が?ディア王女が?
「浮気相手ができたっぽいんです」
「浮気相手?」
「ええ。おかしいと思ったんです。最初は嫉妬して牽制してきたりしてたのに、ここ最近は探るような、それでいてどこか悲しそうな感じで話す事が多くなっていたから…」
「え?」
「でもルーセウス王子はいつも通りだし、会いに行くなりツンナガールでちゃんと話すなりしたら大丈夫だって思ったのが間違いでしたわ」
泣きそうになりながらディア王女がそんな事を言ってくる。
とても冗談には聞こえない。
「…ディオに浮気相手ができたと言う根拠は?」
「あくまでも私の所見ですわ」
そしてディア王女は先程ディオにツンナガールで連絡した時のことを話してくれた。
それによると、通話口に出た瞬間から既に話したくないと言った雰囲気で、今取り込み中だからと言われたらしい。
しかもただの言い訳的なものじゃなく、向こうから他の男の声が聞こえてきたんだとか。
「すごく親しげで、『ディオ、早く戻ってこい』とか『折角の時間が台無しだ』とか『今回は何をしてもらおうか…今から楽しみだ』とか言っていたんです。怪しいでしょう?」
「…ディオはその時その男に何か言ってたか?」
「しょうがないなって言って、すぐに通話は切られてしまいましたわ」
どうやらディア王女よりも相手を優先したのは間違いないらしい。
でもそれだけで浮気と判断するのもどうかと思う。
確かにただの来客という感じじゃないし、言ってる内容的にはかなり怪しいけど、ディオは俺とラブラブだから浮気なんてするはずがない。
そもそも忙しい中、仕事を放って浮気なんてディオがするか?
(ないない)
そう思うのに、ディア王女は更に続けて言ってくる。
「すごく気になってその後すぐ暗部に連絡を取ってみたら、『ディオ様は今、私的な客人と一緒にお楽しみ中です。ストレス解消も兼ねているので、出来るだけこの時間は邪魔しないであげてくださいね?』って釘を刺されましたわ。どうもここ数日昼間に足繁く通ってきている相手らしくて、ディオと二人きりで部屋に一時間半くらい籠ってるそうなんです。だからその男と寝てるのかもって…」
落ち込んだようにディア王女は言うが、俺はどこか他人事のようにそれを聞いていた。
実感が全然湧いてこない。
だってあんなに毎日ツンナガールで話していたし、浮気相手の割り込む余地なんて俺達の間には絶対にないだろう。
でもそう考えたところで、ふとカリン陛下の言葉を思い出した。
『ルーセウス王子。この際だから言っておくが、ディオを快楽堕ちさせたなら絶対に責任は取るように』
そう言えば以前ロキ陛下はどれくらい我慢できると言っていただろうか?
『言っても無駄ですよ。だってディオはルーセウス王子に快楽堕ちしちゃってるので。離れられるのは精々二週間が限度じゃないですか?』
二週間が限度────そう言ってなかっただろうか?
思い出してヒヤリと背筋が寒くなった。
だって俺はディオとはもう一ヶ月以上会っていないのだから。
(いや待て!これまでだって二週間くらい会えない日はあったはず!)
そう思い返して、ハッと気がついた。
「……マズい」
だってその時はまだディオは王太子で、しかも毎日ツンナガール越しに抱いていたようなものだったのだ。
今の自分達にはそれが一切ない。
それどころか会話も最低限だし、会いに行ってさえいない。
それに気づいてザッと血の気が引いた。
一気にディア王女の話に信憑性が出てきたのだ。
(ディオが…他の男に抱かれてる?)
考えただけで震えてくる。
「でも、ディオは何も…」
そう思ったところで昨夜の通話を思い出した。
切ろうとした際、ディオは何かを言おうとしていなかっただろうか?
特に気にせず切ったけど、もしかして何か伝えようとしていたとか?
今更ながらそれに気づいて、慌ててツンナガールを手に取った。
(ディオ、頼む!出てくれ!)
そう願うものの、コール音だけが虚しく響いて、一向に出てもらえる様子はない。
「今すぐガヴァムに行ってくる!」
俺がそう言ったら、ディア王女はどこかホッとしたように送り出してくれる。
「護衛はちゃんと連れて行ってくださいね!」
「わかってる!」
そうして急いで準備を整えてワイバーンへと飛び乗った。
(ディオ!俺が悪かった!)
だからどうか心変わりしないでほしい。
そう願いながら唸る風の中ワイバーンをかっ飛ばす。
これまでならたった二日の距離だったはずなのに、まるで行手を阻むかのように強風が邪魔をしてくる。
そのせいで最低限の休憩だけで飛んだのに、いつもよりも時間が掛かった。
風の音が煩すぎてディオからの折り返しや夜の定期連絡のコール音にさえ気づけなかったし、最悪だ。
一応毎回気づいてすぐ折り返したものの、既に寝ているか仕事に取り掛かっているかで全然連絡がつかない。
だから気が急いて、またワイバーンで急いだ。
通話が繋がったのは到着当日の昼だ。
先触れも兼ねてツンナガールを鳴らしたらやっと繋がった。
「ディオ!」
『ルーセウス。暗部からこっちに向かったって聞いたよ。近くで公務でもあった?』
(違う…!)
いつも通りと言えばいつも通りのディオだが、自分に会いにくると考えていない時点で見放された気持ちになって、必死に言い募る。
「ディオ!もう近くまで来てるから、ワイバーンの受け入れ連絡を頼みたい!」
『わかった。伝えておく。でも出迎えはできないかも…』
もしかしたら仕事で会議でも入ってるのかもしれない。
急な訪問になってしまったし、それは仕方がない。
「ディオも忙しいだろうし、それはしょうがない。部屋で大人しく待ってるから、仕事を優先してくれ」
『ありがとう。そうだ。ルーセウスに聞きたい事があったんだ』
「なんだ?なんでも聞いてくれ」
『うん。ディアとの結婚を早めたいって聞いたんだけど、本当?』
ちょっと言いにくそうに訊かれたものの、ここはしっかり断言しておくべきところだろうと思って、ハッキリと答える。
「ああ。できれば速やかに婚儀を挙げたいと思ってる」
浮気疑惑があるなら尚更だ。
さっさと結婚して、ディオの側に行きたい。
でないと全く安心できない。
『そうか。わかった。えっと……っゴメン。一旦切るよ。また掛け直すから…。いや後でちゃんと話そう。それまでにちゃんと気持ちは落ち着かせておくから』
「ディオ?」
何故か悲しげに通話が切られてしまった。
もっとホッとしてもらえるなり、喜んでもらえると思ったのに、どうしてこの反応になるのがちっともわからない。
「ディオ」
やっぱり早く顔を見て話さないとダメだ。
凄くすれ違ってる気がする。
込み上げてくるよくわからない不安に押し潰されてしまいそうだ。
そう思いながらガヴァムの城へと到着を果たした。
体調は崩していないか、ちゃんと寝ているか等をいつも通り確認する。
「ディオ。無理はするなよ?」
『ありがとうルーセウス。こっちは大丈夫だ。この間使えない連中に辞職か去勢か選べって通達を出したら、『仕事は大好きです!辞職なんて考えたこともありません!一生懸命頑張ります』ってちゃんと働き始める者と、『去勢は勘弁してください!大人しく辞職します!』と言って泣いて辞める者で綺麗に真っ二つに分かれたんだ。お蔭でだいぶスッキリしたし、仕事内容も見直して簡易化させたりしたから、やりやすくなったって好評だし、やっと上手く回り出した気がする』
久方ぶりに穏やかな声で言うディオの様子に、ホッと胸を撫で下ろす。
「そうか。良かった。じゃあ今日はゆっくり休んでくれ」
『…え?』
「おやすみ、ディオ。また明日」
『待っ、ルー…っ!』
折角仕事が落ち着いて来たならしっかり休むべきだよな。
「我慢我慢!」
名残惜しい気持ちを振り切るように通話を切って、思い切り溜め息を吐く。
「会いたい。ディオ…」
ここ最近日課となりつつある枕をギュッと抱き締めて、今日も一人寂しく眠りについた。
その翌日、公務を終わらせ、午後から兵達の指導に当たっていたら、ディア王女が真っ青な顔で俺へと言ってきた。
「ルーセウス王子」
「どうしたんだ?」
「ディオに…」
「ディオに何かあったのか?!」
緊迫した空気に思わず肩を掴んで問い詰める。
もしかして過労で倒れたとかだろうか?
それとも暗殺者に襲われたとかか?
どうなんだとガックンガックン揺さぶったら、思い切り頭を叩かれ、そうじゃないと叫ばれた。
「いいですか?冷静になって聞いてください」
「?ああ」
取り敢えず落ち着こう。
そう思いながらディア王女の次の言葉を待った。
「ディオに…見限られたかもしれません」
「え?」
意味がわからない。
見限られた?誰が?ディア王女が?
「浮気相手ができたっぽいんです」
「浮気相手?」
「ええ。おかしいと思ったんです。最初は嫉妬して牽制してきたりしてたのに、ここ最近は探るような、それでいてどこか悲しそうな感じで話す事が多くなっていたから…」
「え?」
「でもルーセウス王子はいつも通りだし、会いに行くなりツンナガールでちゃんと話すなりしたら大丈夫だって思ったのが間違いでしたわ」
泣きそうになりながらディア王女がそんな事を言ってくる。
とても冗談には聞こえない。
「…ディオに浮気相手ができたと言う根拠は?」
「あくまでも私の所見ですわ」
そしてディア王女は先程ディオにツンナガールで連絡した時のことを話してくれた。
それによると、通話口に出た瞬間から既に話したくないと言った雰囲気で、今取り込み中だからと言われたらしい。
しかもただの言い訳的なものじゃなく、向こうから他の男の声が聞こえてきたんだとか。
「すごく親しげで、『ディオ、早く戻ってこい』とか『折角の時間が台無しだ』とか『今回は何をしてもらおうか…今から楽しみだ』とか言っていたんです。怪しいでしょう?」
「…ディオはその時その男に何か言ってたか?」
「しょうがないなって言って、すぐに通話は切られてしまいましたわ」
どうやらディア王女よりも相手を優先したのは間違いないらしい。
でもそれだけで浮気と判断するのもどうかと思う。
確かにただの来客という感じじゃないし、言ってる内容的にはかなり怪しいけど、ディオは俺とラブラブだから浮気なんてするはずがない。
そもそも忙しい中、仕事を放って浮気なんてディオがするか?
(ないない)
そう思うのに、ディア王女は更に続けて言ってくる。
「すごく気になってその後すぐ暗部に連絡を取ってみたら、『ディオ様は今、私的な客人と一緒にお楽しみ中です。ストレス解消も兼ねているので、出来るだけこの時間は邪魔しないであげてくださいね?』って釘を刺されましたわ。どうもここ数日昼間に足繁く通ってきている相手らしくて、ディオと二人きりで部屋に一時間半くらい籠ってるそうなんです。だからその男と寝てるのかもって…」
落ち込んだようにディア王女は言うが、俺はどこか他人事のようにそれを聞いていた。
実感が全然湧いてこない。
だってあんなに毎日ツンナガールで話していたし、浮気相手の割り込む余地なんて俺達の間には絶対にないだろう。
でもそう考えたところで、ふとカリン陛下の言葉を思い出した。
『ルーセウス王子。この際だから言っておくが、ディオを快楽堕ちさせたなら絶対に責任は取るように』
そう言えば以前ロキ陛下はどれくらい我慢できると言っていただろうか?
『言っても無駄ですよ。だってディオはルーセウス王子に快楽堕ちしちゃってるので。離れられるのは精々二週間が限度じゃないですか?』
二週間が限度────そう言ってなかっただろうか?
思い出してヒヤリと背筋が寒くなった。
だって俺はディオとはもう一ヶ月以上会っていないのだから。
(いや待て!これまでだって二週間くらい会えない日はあったはず!)
そう思い返して、ハッと気がついた。
「……マズい」
だってその時はまだディオは王太子で、しかも毎日ツンナガール越しに抱いていたようなものだったのだ。
今の自分達にはそれが一切ない。
それどころか会話も最低限だし、会いに行ってさえいない。
それに気づいてザッと血の気が引いた。
一気にディア王女の話に信憑性が出てきたのだ。
(ディオが…他の男に抱かれてる?)
考えただけで震えてくる。
「でも、ディオは何も…」
そう思ったところで昨夜の通話を思い出した。
切ろうとした際、ディオは何かを言おうとしていなかっただろうか?
特に気にせず切ったけど、もしかして何か伝えようとしていたとか?
今更ながらそれに気づいて、慌ててツンナガールを手に取った。
(ディオ、頼む!出てくれ!)
そう願うものの、コール音だけが虚しく響いて、一向に出てもらえる様子はない。
「今すぐガヴァムに行ってくる!」
俺がそう言ったら、ディア王女はどこかホッとしたように送り出してくれる。
「護衛はちゃんと連れて行ってくださいね!」
「わかってる!」
そうして急いで準備を整えてワイバーンへと飛び乗った。
(ディオ!俺が悪かった!)
だからどうか心変わりしないでほしい。
そう願いながら唸る風の中ワイバーンをかっ飛ばす。
これまでならたった二日の距離だったはずなのに、まるで行手を阻むかのように強風が邪魔をしてくる。
そのせいで最低限の休憩だけで飛んだのに、いつもよりも時間が掛かった。
風の音が煩すぎてディオからの折り返しや夜の定期連絡のコール音にさえ気づけなかったし、最悪だ。
一応毎回気づいてすぐ折り返したものの、既に寝ているか仕事に取り掛かっているかで全然連絡がつかない。
だから気が急いて、またワイバーンで急いだ。
通話が繋がったのは到着当日の昼だ。
先触れも兼ねてツンナガールを鳴らしたらやっと繋がった。
「ディオ!」
『ルーセウス。暗部からこっちに向かったって聞いたよ。近くで公務でもあった?』
(違う…!)
いつも通りと言えばいつも通りのディオだが、自分に会いにくると考えていない時点で見放された気持ちになって、必死に言い募る。
「ディオ!もう近くまで来てるから、ワイバーンの受け入れ連絡を頼みたい!」
『わかった。伝えておく。でも出迎えはできないかも…』
もしかしたら仕事で会議でも入ってるのかもしれない。
急な訪問になってしまったし、それは仕方がない。
「ディオも忙しいだろうし、それはしょうがない。部屋で大人しく待ってるから、仕事を優先してくれ」
『ありがとう。そうだ。ルーセウスに聞きたい事があったんだ』
「なんだ?なんでも聞いてくれ」
『うん。ディアとの結婚を早めたいって聞いたんだけど、本当?』
ちょっと言いにくそうに訊かれたものの、ここはしっかり断言しておくべきところだろうと思って、ハッキリと答える。
「ああ。できれば速やかに婚儀を挙げたいと思ってる」
浮気疑惑があるなら尚更だ。
さっさと結婚して、ディオの側に行きたい。
でないと全く安心できない。
『そうか。わかった。えっと……っゴメン。一旦切るよ。また掛け直すから…。いや後でちゃんと話そう。それまでにちゃんと気持ちは落ち着かせておくから』
「ディオ?」
何故か悲しげに通話が切られてしまった。
もっとホッとしてもらえるなり、喜んでもらえると思ったのに、どうしてこの反応になるのがちっともわからない。
「ディオ」
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