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第一章 俺がディオを堕とすまで
4.※悩み相談
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今日は親友であるブルーグレイの王太子、ルカが遊びに来ている。
ルカは10才くらいの頃から毎年ゴッドハルトへとやってきて剣を合わせる仲だ。
その腕はかなりなもので、俺も妹のセレナも楽しく打ち合うことができるから大歓迎。
俺としてはセレナとくっついてくれたらいいなと思ってたりする。
俺の双子の妹のセレナは文句なしに可愛い。
剣の腕もピカ一で、仲が良く息がピッタリなルカとはお似合いだと思う。
なのに二人の仲はちっとも恋愛へは発展していかない。
やっぱりルカがアルフレッドへの思いを諦めるまでは無理なんだろうか?
早くくっつけばいいのに。
アルフレッドは俺の父トルセンがここゴッドハルトで革命を起こす際、右腕としてその手腕を振るってくれた剣豪で、今はブルーグレイの王太子セドリック王子の側妃になっている。
ルカはセドリック王子の正妃の子だから、アルフレッドは言ってみれば義理の母?いや、義理の父か?
まあそんな関係だ。
でもルカは小さい頃からアルフレッドが大好きで、今もずっと想い続けている。
それで親子喧嘩もしょっちゅう発生していて、何度も父親であるセドリック王子に戦いを挑み、返り討ちに合う始末。
よくやるなと思いつつ、特に害はないから放っておいたのだけど…。
(でもそうか。ちょっとディオの境遇に近いのかも)
幼い頃からずっと想い続けてきた相手。
そんな相手にフラれたとして、どうやったら別な相手に目を向けることができるか、参考までに聞いてみようか?
「なあルカ」
「ん?」
「ちょっと聞きたいんだけど、幼い頃からずっと好きだった相手にフラれた人がいるとして、どうやったら俺はその相手を忘れさせられると思う?」
「やけに具体的だな。誰かに惚れたのか?」
「取り敢えず参考までに聞きたいだけだ」
「そうだな…その振られた相手への好き具合にもよるだろうし、一概には何とも言えないな」
「夜眠れなくなるくらいはずっと好きだった相手だ」
「それなら下手に慰められるより、落ち着くまでそっとしておいて欲しいんじゃないか?何も知らないくせにって向こうも思うだろうし」
「え…っと、抱いて忘れさせてやるって言ったら頷いてくれるようなタイプではあるんだ」
「それ、騙されてないか?どう考えても失恋を口実にお前に取り入って、王太子妃の座を狙ってる可能性大だろう。変な女に引っ掛かってるなら今すぐ距離を置いた方がいいぞ?」
「……そうか」
ダメだ。
全く参考にならなかった。
寧ろ積極的に妃の座を狙って欲しいくらいの相手なのに、それが叶わないから悩んで相談したんだけどな…。
他に誰か良い相談相手はいないだろうか?
(そうだ!セレナにも聞いてみよう)
「セレナ。遠距離恋愛の相手を落とすにはどうしたらいいと思う?」
ルカが帰ってから妹に聞いてみたら、少し考えて答えをくれる。
「やっぱりデートを重ねるのが一番じゃないかしら?信用に値するかどうかは接する回数が多ければ多いほど判断しやすいもの。だからしっかり相手を見極めてね?絶対に絆されたり、流されたりしちゃダメよ?お願いだから変な女には引っ掛からないでね?ルーは王太子なんだから」
どうやらルカがセレナに余計な事を吹き込んでから帰って行ったらしく、やけに慎重な答えが返ってきた。
とは言えデートを重ねるという意見には賛成だ。
身体の相性は良いから、都度抱いて俺に抱かれる悦びを教え込んだらそのうち落ちてくれるかも知れないし、情が湧いて俺から離れようと思わなくなるかもしれない。
引き続き頑張ろう。
「ディオ」
『ルーセウス。こんばんは』
今夜も寝る前の貴重な時間をこうしてツンナガール越しに堪能する。
「ディオ。今度はいつ会える?会いたい」
『この間会ったばかりだろう?』
「毎日でも会いたい」
『無理だってわかってるのに、今日はやけに会いたがるんだな』
ああ。困った声になっている。
きっといつものあの表情になっているんだろう。
そう考えるだけで愛しい感情が湧き上がってくる。
「抱きたい。ディオ…」
切ない声で訴えてしまう。
お前が欲しいんだ。
そんな俺の気持ちをどう捉えたのか、ディオは沈黙してしまった。
重かったんだろうか?
嫌われた?
もしそうだったらどうしよう?
これで離れて行かれたらと考えると焦燥感が込み上げてくる。
なのにディオはそんな俺の焦燥を吹き飛ばすような事を言ってきた。
『ルーセウス。そんなに溜まってるなら、ツンナガール越しにやってみないか?』
一瞬何を言われているのかわからなくて、思考が停止してしまう。
『ほら。閨本第5巻にあった…』
「やる!!」
即答だ。
閨本第5巻は特殊ケースごとに書かれてあるもので、通話越しにお互いが自慰をする方法も確か書かれてあったはず。
「ディオ。嬉しい」
嫌われたわけじゃなかった上にそんな提案をされて、舞い上がらないはずがない。
いつも一人で自慰をしていたのに、ディオの一言で一気にレベルアップだ。
『良かった。じゃあまずはキスから』
クスクスという楽しげな声と共にツンナガール越しにチュッとリップ音が聞こえてきて心が浮き立つ。
「ディオ。俺も…チュッ」
『フフッ。じゃあ今度は服を脱がせあおうか。ルーセウス、いい?』
「勿論」
ああ、たまらない。
ディオが積極的に俺を悦ばせてくる。
嬉しすぎる。
毎日してくれないだろうか?
後で頼んでみよう。
『ルーセウス?』
その声にハッと我に返る。
そうだ。一方的にディオに任せたらダメだった。
俺は俺でディオを気持ち良くさせるべく言葉で促していかないと。
何事も最初が肝心で、次に繋げられるかどうかは今これからの自分に掛かっているのだ。
ここは一切気を抜かず、全力で言葉を尽くそう。
「ディオ。ゆっくりボタンをはずして?そう。上手に開けられたら俺がいつも触れるように愛撫して…」
『ンッ…ルーセウスも、ボタンをはずして上、全部脱いで』
俺はディオに促されるまま上の服を脱ぎ去って、ツンナガールへと耳を傾けそっと自分の男根へと指を這わす。
「ディオ。胸を弄りながら後ろを慣らそうか。うつ伏せで腰を上げて…そう。大事なディオを傷つけたくないから、じっくり丁寧に広げていこうか」
『う…っ、ルー、それはちょっと…』
「格好が恥ずかしい?」
『いや。そうじゃなくて…。ん…あっ…』
よくわからないけど続けてもよさそうだ。
「最初は一本から。ディオは前立腺も好きだろう?優しく押して、撫でたり捏ねたり可愛がろうか」
そこを可愛がった時の顔がまた可愛いんだ。
それを思い出しながら自分のものを擦り上げる。
いつも以上に興奮してたまらない。
でもそんな俺に気づかぬまま、ディオが不意打ちのように煽るような事を口にした。
『はぁ…じゃあ俺はルーセウスのを舐めてあげる。興奮して先走りが出てるから舐め取って、裏筋を舌でねっとり舐め上げて口に含むよ』
「なっ…!」
『んっ…ジュルッ…クチュッ…』
(エ、エロい!エロ過ぎる…っ!)
多分ディルドか何かを実際に口でしてるんだと思う。
音がやけにリアルで、本当にフェラをしてもらっている気になる。
「ディオ…っ、俺のを口に含むより先に、ディルドでしてるのかっ…!」
『今度ルーセウスにしてみようかと思って、ちょうど練習用に用意したばかりだったんだ』
役に立って良かったと悪びれることなく言ってくるディオに思わず興奮し過ぎて暴発してしまった。
ビュッビュッと勢いよく飛び出した白濁がベッドへと飛び散り、汚してしまう。
「くっ…!ディオが煽るから…!」
俺との閨の為の準備とか言われて、嬉しくないはずがない。
それでも先にイッてしまって悔しい気持ちになる。
『ンッ、イッた?良かった。俺もイカせて?』
これは絶対何が悪かったのかをわかっていない。
通話越しとは言え、先にイかされて俺が悦ぶとでも?
ツンナガール越しなのがもどかしい。
俺がどんな気持ちになったのか思い知らせてやりたかった。
「ディオ、ちゃんと良い子に俺が言うようにやるんだぞ?」
絶対に俺もイカせてやる。
それで、今度こそ一緒にイくんだ。
そんな気持ちでディオの痴態を頭に思い描きながら、言葉を尽くしてディオを追い上げていく。
「指を増やして強弱をつけながら動かして、そう…もっと強く」
潤滑剤もちゃんと使っているようで、ツンナガール越しにグチュグチュという音が荒い息遣いの合間に聞こえてくる。
こんなものを聞かされたら余裕でまた勃ち上がってしまう。
『あっあっ…ルー、ルーセウスッ!』
ディオの艶声が段々と気持ち良さそうに上擦っていくのに合わせて俺も自分のものを擦り上げていく。
「ディオ!ディオ!一緒にっ…うっ!」
『あっ!────ッ!』
俺もイけたし、ディオもちゃんと一緒にイけたようだ。
ツンナガール越しに聞こえてくる息が荒い。
(ヤバい。最高だった)
これは癖になりそうだ。
「ディオ?」
そろそろ声を掛けても大丈夫だろうか?
『はぁ…はぁ…。ルーセウス。気持ち良かった』
うっとりとした嘘のない満足そうな声にテンションが上がる。
きっとしどけなくベッドへと横たわっているんだろう。
その姿が脳裏に浮かぶようだ。
「俺もだ」
『良かった。今度会った時はフェラが上手にできるようにしておくから楽しみにしててくれ』
余韻に浸っていたらあっさり通話を切られそうになって、慌てて止めに入った。
「ま、待て!えっと、一緒に!一緒に練習しよう!ま、毎日こうしてツンナガールで練習したらいいんじゃないか?!」
俺の知らないところで練習なんてさせるかと思い、勢いよく言い募る。
『毎晩はちょっと…』
「じゃあ二日に一回!」
『俺の自慰の頻度は週に一、二回なんだけど?』
「…足りるのか?」
『普通に』
「…しょうがない。じゃあ三日に一回で」
『フフッ。じゃあ気が向いたらもう少し多めに付き合うよ』
笑われた。
まあディオからしたらそうなるか。
でも約束は取り付けられたし、進歩と言えば進歩だろう。
『ルーセウス。また明日。良い夢を』
「ああ。おやすみディオ。愛してるよ」
いつも通りチュッとキスをしてツンナガールを切ってそのままベッドへと倒れ込む。
夢じゃないだろうか?
ディオとのツンナガール越しのエッチ…最高か。
(風呂でもう一回だけ抜いて寝よう)
俺はさっきのディオとのやり取りを思い出しながら浴室で自慰をし、幸せな気持ちで眠りに入ったのだった。
ルカは10才くらいの頃から毎年ゴッドハルトへとやってきて剣を合わせる仲だ。
その腕はかなりなもので、俺も妹のセレナも楽しく打ち合うことができるから大歓迎。
俺としてはセレナとくっついてくれたらいいなと思ってたりする。
俺の双子の妹のセレナは文句なしに可愛い。
剣の腕もピカ一で、仲が良く息がピッタリなルカとはお似合いだと思う。
なのに二人の仲はちっとも恋愛へは発展していかない。
やっぱりルカがアルフレッドへの思いを諦めるまでは無理なんだろうか?
早くくっつけばいいのに。
アルフレッドは俺の父トルセンがここゴッドハルトで革命を起こす際、右腕としてその手腕を振るってくれた剣豪で、今はブルーグレイの王太子セドリック王子の側妃になっている。
ルカはセドリック王子の正妃の子だから、アルフレッドは言ってみれば義理の母?いや、義理の父か?
まあそんな関係だ。
でもルカは小さい頃からアルフレッドが大好きで、今もずっと想い続けている。
それで親子喧嘩もしょっちゅう発生していて、何度も父親であるセドリック王子に戦いを挑み、返り討ちに合う始末。
よくやるなと思いつつ、特に害はないから放っておいたのだけど…。
(でもそうか。ちょっとディオの境遇に近いのかも)
幼い頃からずっと想い続けてきた相手。
そんな相手にフラれたとして、どうやったら別な相手に目を向けることができるか、参考までに聞いてみようか?
「なあルカ」
「ん?」
「ちょっと聞きたいんだけど、幼い頃からずっと好きだった相手にフラれた人がいるとして、どうやったら俺はその相手を忘れさせられると思う?」
「やけに具体的だな。誰かに惚れたのか?」
「取り敢えず参考までに聞きたいだけだ」
「そうだな…その振られた相手への好き具合にもよるだろうし、一概には何とも言えないな」
「夜眠れなくなるくらいはずっと好きだった相手だ」
「それなら下手に慰められるより、落ち着くまでそっとしておいて欲しいんじゃないか?何も知らないくせにって向こうも思うだろうし」
「え…っと、抱いて忘れさせてやるって言ったら頷いてくれるようなタイプではあるんだ」
「それ、騙されてないか?どう考えても失恋を口実にお前に取り入って、王太子妃の座を狙ってる可能性大だろう。変な女に引っ掛かってるなら今すぐ距離を置いた方がいいぞ?」
「……そうか」
ダメだ。
全く参考にならなかった。
寧ろ積極的に妃の座を狙って欲しいくらいの相手なのに、それが叶わないから悩んで相談したんだけどな…。
他に誰か良い相談相手はいないだろうか?
(そうだ!セレナにも聞いてみよう)
「セレナ。遠距離恋愛の相手を落とすにはどうしたらいいと思う?」
ルカが帰ってから妹に聞いてみたら、少し考えて答えをくれる。
「やっぱりデートを重ねるのが一番じゃないかしら?信用に値するかどうかは接する回数が多ければ多いほど判断しやすいもの。だからしっかり相手を見極めてね?絶対に絆されたり、流されたりしちゃダメよ?お願いだから変な女には引っ掛からないでね?ルーは王太子なんだから」
どうやらルカがセレナに余計な事を吹き込んでから帰って行ったらしく、やけに慎重な答えが返ってきた。
とは言えデートを重ねるという意見には賛成だ。
身体の相性は良いから、都度抱いて俺に抱かれる悦びを教え込んだらそのうち落ちてくれるかも知れないし、情が湧いて俺から離れようと思わなくなるかもしれない。
引き続き頑張ろう。
「ディオ」
『ルーセウス。こんばんは』
今夜も寝る前の貴重な時間をこうしてツンナガール越しに堪能する。
「ディオ。今度はいつ会える?会いたい」
『この間会ったばかりだろう?』
「毎日でも会いたい」
『無理だってわかってるのに、今日はやけに会いたがるんだな』
ああ。困った声になっている。
きっといつものあの表情になっているんだろう。
そう考えるだけで愛しい感情が湧き上がってくる。
「抱きたい。ディオ…」
切ない声で訴えてしまう。
お前が欲しいんだ。
そんな俺の気持ちをどう捉えたのか、ディオは沈黙してしまった。
重かったんだろうか?
嫌われた?
もしそうだったらどうしよう?
これで離れて行かれたらと考えると焦燥感が込み上げてくる。
なのにディオはそんな俺の焦燥を吹き飛ばすような事を言ってきた。
『ルーセウス。そんなに溜まってるなら、ツンナガール越しにやってみないか?』
一瞬何を言われているのかわからなくて、思考が停止してしまう。
『ほら。閨本第5巻にあった…』
「やる!!」
即答だ。
閨本第5巻は特殊ケースごとに書かれてあるもので、通話越しにお互いが自慰をする方法も確か書かれてあったはず。
「ディオ。嬉しい」
嫌われたわけじゃなかった上にそんな提案をされて、舞い上がらないはずがない。
いつも一人で自慰をしていたのに、ディオの一言で一気にレベルアップだ。
『良かった。じゃあまずはキスから』
クスクスという楽しげな声と共にツンナガール越しにチュッとリップ音が聞こえてきて心が浮き立つ。
「ディオ。俺も…チュッ」
『フフッ。じゃあ今度は服を脱がせあおうか。ルーセウス、いい?』
「勿論」
ああ、たまらない。
ディオが積極的に俺を悦ばせてくる。
嬉しすぎる。
毎日してくれないだろうか?
後で頼んでみよう。
『ルーセウス?』
その声にハッと我に返る。
そうだ。一方的にディオに任せたらダメだった。
俺は俺でディオを気持ち良くさせるべく言葉で促していかないと。
何事も最初が肝心で、次に繋げられるかどうかは今これからの自分に掛かっているのだ。
ここは一切気を抜かず、全力で言葉を尽くそう。
「ディオ。ゆっくりボタンをはずして?そう。上手に開けられたら俺がいつも触れるように愛撫して…」
『ンッ…ルーセウスも、ボタンをはずして上、全部脱いで』
俺はディオに促されるまま上の服を脱ぎ去って、ツンナガールへと耳を傾けそっと自分の男根へと指を這わす。
「ディオ。胸を弄りながら後ろを慣らそうか。うつ伏せで腰を上げて…そう。大事なディオを傷つけたくないから、じっくり丁寧に広げていこうか」
『う…っ、ルー、それはちょっと…』
「格好が恥ずかしい?」
『いや。そうじゃなくて…。ん…あっ…』
よくわからないけど続けてもよさそうだ。
「最初は一本から。ディオは前立腺も好きだろう?優しく押して、撫でたり捏ねたり可愛がろうか」
そこを可愛がった時の顔がまた可愛いんだ。
それを思い出しながら自分のものを擦り上げる。
いつも以上に興奮してたまらない。
でもそんな俺に気づかぬまま、ディオが不意打ちのように煽るような事を口にした。
『はぁ…じゃあ俺はルーセウスのを舐めてあげる。興奮して先走りが出てるから舐め取って、裏筋を舌でねっとり舐め上げて口に含むよ』
「なっ…!」
『んっ…ジュルッ…クチュッ…』
(エ、エロい!エロ過ぎる…っ!)
多分ディルドか何かを実際に口でしてるんだと思う。
音がやけにリアルで、本当にフェラをしてもらっている気になる。
「ディオ…っ、俺のを口に含むより先に、ディルドでしてるのかっ…!」
『今度ルーセウスにしてみようかと思って、ちょうど練習用に用意したばかりだったんだ』
役に立って良かったと悪びれることなく言ってくるディオに思わず興奮し過ぎて暴発してしまった。
ビュッビュッと勢いよく飛び出した白濁がベッドへと飛び散り、汚してしまう。
「くっ…!ディオが煽るから…!」
俺との閨の為の準備とか言われて、嬉しくないはずがない。
それでも先にイッてしまって悔しい気持ちになる。
『ンッ、イッた?良かった。俺もイカせて?』
これは絶対何が悪かったのかをわかっていない。
通話越しとは言え、先にイかされて俺が悦ぶとでも?
ツンナガール越しなのがもどかしい。
俺がどんな気持ちになったのか思い知らせてやりたかった。
「ディオ、ちゃんと良い子に俺が言うようにやるんだぞ?」
絶対に俺もイカせてやる。
それで、今度こそ一緒にイくんだ。
そんな気持ちでディオの痴態を頭に思い描きながら、言葉を尽くしてディオを追い上げていく。
「指を増やして強弱をつけながら動かして、そう…もっと強く」
潤滑剤もちゃんと使っているようで、ツンナガール越しにグチュグチュという音が荒い息遣いの合間に聞こえてくる。
こんなものを聞かされたら余裕でまた勃ち上がってしまう。
『あっあっ…ルー、ルーセウスッ!』
ディオの艶声が段々と気持ち良さそうに上擦っていくのに合わせて俺も自分のものを擦り上げていく。
「ディオ!ディオ!一緒にっ…うっ!」
『あっ!────ッ!』
俺もイけたし、ディオもちゃんと一緒にイけたようだ。
ツンナガール越しに聞こえてくる息が荒い。
(ヤバい。最高だった)
これは癖になりそうだ。
「ディオ?」
そろそろ声を掛けても大丈夫だろうか?
『はぁ…はぁ…。ルーセウス。気持ち良かった』
うっとりとした嘘のない満足そうな声にテンションが上がる。
きっとしどけなくベッドへと横たわっているんだろう。
その姿が脳裏に浮かぶようだ。
「俺もだ」
『良かった。今度会った時はフェラが上手にできるようにしておくから楽しみにしててくれ』
余韻に浸っていたらあっさり通話を切られそうになって、慌てて止めに入った。
「ま、待て!えっと、一緒に!一緒に練習しよう!ま、毎日こうしてツンナガールで練習したらいいんじゃないか?!」
俺の知らないところで練習なんてさせるかと思い、勢いよく言い募る。
『毎晩はちょっと…』
「じゃあ二日に一回!」
『俺の自慰の頻度は週に一、二回なんだけど?』
「…足りるのか?」
『普通に』
「…しょうがない。じゃあ三日に一回で」
『フフッ。じゃあ気が向いたらもう少し多めに付き合うよ』
笑われた。
まあディオからしたらそうなるか。
でも約束は取り付けられたし、進歩と言えば進歩だろう。
『ルーセウス。また明日。良い夢を』
「ああ。おやすみディオ。愛してるよ」
いつも通りチュッとキスをしてツンナガールを切ってそのままベッドへと倒れ込む。
夢じゃないだろうか?
ディオとのツンナガール越しのエッチ…最高か。
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俺はさっきのディオとのやり取りを思い出しながら浴室で自慰をし、幸せな気持ちで眠りに入ったのだった。
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