3 / 105
第一章 俺がディオを堕とすまで
2.※会いたくて
しおりを挟む
ディオを国に帰した後、俺はツンナガールという魔道具を早速ディオへと送った。
これで離れていてもいつでも話す事ができる。
それから寝る前はディオの声を聞くのが日課になった。
色んな話をして、気になっていたガヴァムの閨指導の本も送ってもらうことができた。
全12巻と結構なボリュームだが、自慰という初歩の初歩から複数プレイという驚きの上級者編まで網羅しつつ、且つハニートラップ対策と、仕掛け方まで事細かな解説付き。
これさえあれば万事OK間違いなしというのも納得の内容だ。
当然熟読はするが、その後は家宝にしよう。
王太子同士だからか国の今後の話などで盛り上がることも多く、問題点を考察しあったりする時もあって、自分とは違う視点で考えられる切っ掛けにもなって凄く勉強になる。
特にうちは新興国でまだまだ手探りの政策が多いから、非常に有り難かった。
「やっぱりガヴァムは歴史がある国だからすごいな」
『え?ああ。違うよ。うちの政策はロキ父様が各国の首脳陣をたぶらか…ゴホン、有意義な話を引き出してきて、それを元にカリン父様達がガヴァムの事情に合わせてベストな政策を打ち出して、少しずつ作り上げてきたものが多いんだ。だから歴史云々は関係ないかな』
困ったような声でそんな意外なことを聞かされて、情報収集の大切さを学んだ。
そこからは俺もこれまで以上に国をより良くすべく、アドバイスももらいながら勉強に励み始めた。
今のままじゃダメだ。
もっと頑張らないと。
周囲もそんな俺を見て頼もしいと言ってくれ、沢山協力してくれた。
ディオと出会ってから三か月も経った頃には、ディオは俺にとってすごく大事で、大好きな人になっていた。
ディオの耳に心地良く響くしっとりとした声が好きだ。
一緒に話していて楽しいのも、相手がディオだから。
(会いたいな…)
こうして毎日声を聞いているのに、ディオに会いたくて仕方がない。
自他共に認める剣バカの俺が、誰かに対して恋しいなんて思う日が来るなんて思いもしなかった。
ディオに会って抱きしめて、温もりを感じながらその笑顔を見つめたい。
キスをしてそのままその先も堪能したい。
そこまで考えたところで俺の愚息が大きくなった。
今日も通話が切れたら一人寂しく自慰をしてから眠ろう。
ディオの痴態を思い出しながらするのは最早日課になっているくらいだ。
ディオを抱きたい。
早く会いたい。
「……っ、ディオ!」
荒く息を吐き出しながら扱きあげると、パタパタッと白濁が手を汚した。
次にディオに会えるのはいつだろう?
一か月先?それよりももっと先?
そんなもの、とても耐えられる気がしない。
(何か口実を作らないと…)
恋心は募るばかりだ。
俺は後片付けをして眠りについた。
***
翌日、早速俺はディオに会う口実を考え始めた。
それまでの俺は受け身の姿勢過ぎたんだ。
勿論チャンスがあれば会いに行く気満々だったが、こちらからチャンスを作ろうなんて考えもしていなかった。
これじゃあダメだ。
向こうは現状俺をただの毎日話す友達程度にしか思っていないのだし、ここから一歩踏み込むにはこちらから積極的に動くしかない。
(公務を重ねるか)
向こうの予定を聞き出して、俺の公務をそちらに寄せて『近場だし会おう』と持ちかける。
よし。これで行こう!
こうして努力の甲斐もあって俺はディオに会えるようになって、デートや食事、勿論身体の関係を幾度も持つ事が可能になった。
告白だってちゃんとした。
恋人関係になることについては断られたけど、その後特に避けられることもなく、二人の関係は続いている。
「ルーセウス…ッ」
「ディオ。どんどん俺色に染まってくるな。ほら、こっちも好き…だろ?」
「あっあぁっ!ルー…ッ!」
グリッと弱いところを突いてやりながら好きなだけ擦ってやると、身を捩りながら俺を締めつけディオが嬌声を上げる。
とても気持ち良さそうだ。
でもここで一旦動くのをやめ、シーツを握りしめるディオの手をそっとほぐし、指を絡めて縫い止めるように手を繋ぐ。
するとディオが俺へとそっと視線を向けてきて、動いてと言うように物欲しげに見つめ返してくれた。
求めてくれている────それを感じて胸が熱くなる。
「もっと…もっともっと感じて落ちてくれ。ディオ」
早く俺に堕ちきれ。
そうしたらちゃんとした恋人になってくれるはず。
国のことは確かに大事だけど、それはそれ。これはこれだ。
たとえ結ばれなくても、恋人にくらいなってくれてもいいじゃないか。
頷いてほしい。
「ディオ。そろそろいいだろう?恋人になってくれないか?」
「は…はぁ…っ、ダメッ、だって言ってるっ!」
「どうして?…チュッ」
「んぅっ…!そ…なの、聞かなくてもっ、わかるだろう?アッ!」
「じゃあ頷いてもらえるようにもっと頑張る」
「あぅっ!アッアッ…!それっ、弱いのにぃっ!」
「大好きの間違いだろう?ほら掴まって」
優しく腕を取り俺に抱きつくよう促すと、ディオは素直に俺に抱きつき腰を揺らしてきた。
気持ち良過ぎてどうにかなってしまいそうだ。
「ルー…ッ!アッアッ!ルー、もっ、気持ちい?」
自分だけが快楽を一方的に与えられるのを良しとしないディオが、紅潮した表情で感じ入りながら俺へと問い掛けてくるから煽られてどうしようもなくなってしまった。
しかもディオのこの腰使いがたまらなく唆られて気持ちよくて腰が止まらなくなった。
「ディオッ!このまま一緒にっ…!」
「あっああっ!それダメッ!アッアッ!も、イク────ッ!」
奥深くへと子種を注ぎ込むように腰を打ちつけ、中へと思い切り注ぎ込む。
これまでもう何度こうしてディオの中へと注いだだろう?
孕ませたくてたまらない。
そうしたら問答無用で嫁にできるのに。
それが叶わないから口惜しい。
ビクビクッと身を震わせて恍惚とした顔でうっとりと俺を見つめてくるくせに、ディオは落ち着いたらいつもあっさり俺から離れていく。
どうすれば振り向いてもらえるんだろう?
失恋相手なんてもういい加減忘れてくれたよな?
ディオの口から俺だけだと言ってほしい。
「ディオ。絶対に俺以外の奴に抱かれるなよ?」
ギュッと抱きしめ乞い願う。
ガヴァムは昔は兎も角、今は解放的なお国柄だ。
油断したら誰かに掻っ攫われてしまう危険性は多分にある。
女だけじゃなく男だって要注意だ。
ディオはこんなに魅力的なんだから、本人に気を付けてもらうしかない。
なのにディオは俺の気持ちなんて全然わかっていないようで、薄く笑ってこう言うんだ。
「俺を抱きたがるのなんてルーセウスだけだから、わざわざ釘なんて刺さなくても大丈夫なのに」
「…………」
全く信用できない。
襲いかかられて、そのまま押し倒されたらどうするつもりだ?
こんなに小柄なのに、ちゃんと自衛できるのか?
心配でたまらない。
そう言えばディオの剣の腕はどれくらいなんだろう?
今度手合わせでもやってみないかと誘ってみようか?
それ次第で少しは安心できるかもしれない。
「俺のディオ…愛してる。早く諦めて俺のものになってくれ」
いつか同じ気持ちを返して欲しいと願いながら、いつも通り困った顔をして応えてはくれないディオを捕まえるべく、腕の中へと閉じ込めた。
これで離れていてもいつでも話す事ができる。
それから寝る前はディオの声を聞くのが日課になった。
色んな話をして、気になっていたガヴァムの閨指導の本も送ってもらうことができた。
全12巻と結構なボリュームだが、自慰という初歩の初歩から複数プレイという驚きの上級者編まで網羅しつつ、且つハニートラップ対策と、仕掛け方まで事細かな解説付き。
これさえあれば万事OK間違いなしというのも納得の内容だ。
当然熟読はするが、その後は家宝にしよう。
王太子同士だからか国の今後の話などで盛り上がることも多く、問題点を考察しあったりする時もあって、自分とは違う視点で考えられる切っ掛けにもなって凄く勉強になる。
特にうちは新興国でまだまだ手探りの政策が多いから、非常に有り難かった。
「やっぱりガヴァムは歴史がある国だからすごいな」
『え?ああ。違うよ。うちの政策はロキ父様が各国の首脳陣をたぶらか…ゴホン、有意義な話を引き出してきて、それを元にカリン父様達がガヴァムの事情に合わせてベストな政策を打ち出して、少しずつ作り上げてきたものが多いんだ。だから歴史云々は関係ないかな』
困ったような声でそんな意外なことを聞かされて、情報収集の大切さを学んだ。
そこからは俺もこれまで以上に国をより良くすべく、アドバイスももらいながら勉強に励み始めた。
今のままじゃダメだ。
もっと頑張らないと。
周囲もそんな俺を見て頼もしいと言ってくれ、沢山協力してくれた。
ディオと出会ってから三か月も経った頃には、ディオは俺にとってすごく大事で、大好きな人になっていた。
ディオの耳に心地良く響くしっとりとした声が好きだ。
一緒に話していて楽しいのも、相手がディオだから。
(会いたいな…)
こうして毎日声を聞いているのに、ディオに会いたくて仕方がない。
自他共に認める剣バカの俺が、誰かに対して恋しいなんて思う日が来るなんて思いもしなかった。
ディオに会って抱きしめて、温もりを感じながらその笑顔を見つめたい。
キスをしてそのままその先も堪能したい。
そこまで考えたところで俺の愚息が大きくなった。
今日も通話が切れたら一人寂しく自慰をしてから眠ろう。
ディオの痴態を思い出しながらするのは最早日課になっているくらいだ。
ディオを抱きたい。
早く会いたい。
「……っ、ディオ!」
荒く息を吐き出しながら扱きあげると、パタパタッと白濁が手を汚した。
次にディオに会えるのはいつだろう?
一か月先?それよりももっと先?
そんなもの、とても耐えられる気がしない。
(何か口実を作らないと…)
恋心は募るばかりだ。
俺は後片付けをして眠りについた。
***
翌日、早速俺はディオに会う口実を考え始めた。
それまでの俺は受け身の姿勢過ぎたんだ。
勿論チャンスがあれば会いに行く気満々だったが、こちらからチャンスを作ろうなんて考えもしていなかった。
これじゃあダメだ。
向こうは現状俺をただの毎日話す友達程度にしか思っていないのだし、ここから一歩踏み込むにはこちらから積極的に動くしかない。
(公務を重ねるか)
向こうの予定を聞き出して、俺の公務をそちらに寄せて『近場だし会おう』と持ちかける。
よし。これで行こう!
こうして努力の甲斐もあって俺はディオに会えるようになって、デートや食事、勿論身体の関係を幾度も持つ事が可能になった。
告白だってちゃんとした。
恋人関係になることについては断られたけど、その後特に避けられることもなく、二人の関係は続いている。
「ルーセウス…ッ」
「ディオ。どんどん俺色に染まってくるな。ほら、こっちも好き…だろ?」
「あっあぁっ!ルー…ッ!」
グリッと弱いところを突いてやりながら好きなだけ擦ってやると、身を捩りながら俺を締めつけディオが嬌声を上げる。
とても気持ち良さそうだ。
でもここで一旦動くのをやめ、シーツを握りしめるディオの手をそっとほぐし、指を絡めて縫い止めるように手を繋ぐ。
するとディオが俺へとそっと視線を向けてきて、動いてと言うように物欲しげに見つめ返してくれた。
求めてくれている────それを感じて胸が熱くなる。
「もっと…もっともっと感じて落ちてくれ。ディオ」
早く俺に堕ちきれ。
そうしたらちゃんとした恋人になってくれるはず。
国のことは確かに大事だけど、それはそれ。これはこれだ。
たとえ結ばれなくても、恋人にくらいなってくれてもいいじゃないか。
頷いてほしい。
「ディオ。そろそろいいだろう?恋人になってくれないか?」
「は…はぁ…っ、ダメッ、だって言ってるっ!」
「どうして?…チュッ」
「んぅっ…!そ…なの、聞かなくてもっ、わかるだろう?アッ!」
「じゃあ頷いてもらえるようにもっと頑張る」
「あぅっ!アッアッ…!それっ、弱いのにぃっ!」
「大好きの間違いだろう?ほら掴まって」
優しく腕を取り俺に抱きつくよう促すと、ディオは素直に俺に抱きつき腰を揺らしてきた。
気持ち良過ぎてどうにかなってしまいそうだ。
「ルー…ッ!アッアッ!ルー、もっ、気持ちい?」
自分だけが快楽を一方的に与えられるのを良しとしないディオが、紅潮した表情で感じ入りながら俺へと問い掛けてくるから煽られてどうしようもなくなってしまった。
しかもディオのこの腰使いがたまらなく唆られて気持ちよくて腰が止まらなくなった。
「ディオッ!このまま一緒にっ…!」
「あっああっ!それダメッ!アッアッ!も、イク────ッ!」
奥深くへと子種を注ぎ込むように腰を打ちつけ、中へと思い切り注ぎ込む。
これまでもう何度こうしてディオの中へと注いだだろう?
孕ませたくてたまらない。
そうしたら問答無用で嫁にできるのに。
それが叶わないから口惜しい。
ビクビクッと身を震わせて恍惚とした顔でうっとりと俺を見つめてくるくせに、ディオは落ち着いたらいつもあっさり俺から離れていく。
どうすれば振り向いてもらえるんだろう?
失恋相手なんてもういい加減忘れてくれたよな?
ディオの口から俺だけだと言ってほしい。
「ディオ。絶対に俺以外の奴に抱かれるなよ?」
ギュッと抱きしめ乞い願う。
ガヴァムは昔は兎も角、今は解放的なお国柄だ。
油断したら誰かに掻っ攫われてしまう危険性は多分にある。
女だけじゃなく男だって要注意だ。
ディオはこんなに魅力的なんだから、本人に気を付けてもらうしかない。
なのにディオは俺の気持ちなんて全然わかっていないようで、薄く笑ってこう言うんだ。
「俺を抱きたがるのなんてルーセウスだけだから、わざわざ釘なんて刺さなくても大丈夫なのに」
「…………」
全く信用できない。
襲いかかられて、そのまま押し倒されたらどうするつもりだ?
こんなに小柄なのに、ちゃんと自衛できるのか?
心配でたまらない。
そう言えばディオの剣の腕はどれくらいなんだろう?
今度手合わせでもやってみないかと誘ってみようか?
それ次第で少しは安心できるかもしれない。
「俺のディオ…愛してる。早く諦めて俺のものになってくれ」
いつか同じ気持ちを返して欲しいと願いながら、いつも通り困った顔をして応えてはくれないディオを捕まえるべく、腕の中へと閉じ込めた。
32
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる