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8.副業は聖女には内緒!
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俺は帰ってからレイと食事をし、その日もレイを寝室に追いやったところでポーション作りを始めた。
教会のミサで売っていいと言ってもらえたので、大体の用意する量の目安がついたからだ。
「ふんふ~ん♪」
ついつい鼻歌まじりになってしまうが、それだけ嬉しかったのだから仕方がない。
「あ、そうだ。子供向けにも何か作っとこ」
子供というのは得てして煩いものだ。
親が買い物中でも関係なしに急かして帰ってしまおうとする。
それを阻止すべく、俺は子供向けにポーションとは別のものを作ることにした。
「さてさて…気に入ってもらえるかな?」
その名も『声変わりキャンディー』。
お喋り草という草から成分を抽出し、砂糖と水の中へ。
そのまま魔法で色が変わるまで加熱して、型に入れて冷やしたら出来上がり。
お喋り草の成分はそんなに沢山入れるつもりはないから、声が変わると言っても5分くらいの短時間だ。
飴を美味しく舐めるのに5分。食べ終わってから声が変わるのを楽しむのが5分。
合わせて10分もあったら親もポーションを選べるだろう。
ごねる子供にこっそり渡して時間稼ぎしてもらえるようシスターに頼んでおこうと思う。
「あとは…俺が作ったって聖女様や購入者達にバレないようにしておかないとな」
それにはちゃんと理由があり、今日の空き時間に司教様達にも一応相談はしておいたし、それに伴いその他諸々もすでに対処済みだ。
一般的に聖女の従者には聖女と同じく厄介なイメージがある。
慈悲深い聖女様の従者は清貧で慎ましく過ごしているというイメージだ。
そんな従者が副業で稼ぐのはどう考えてもあり得ないし、下手をしたら無料で配れとか言い出す輩だって出てくるかもしれない。
聖女様に大金渡して治療してもらってるんだからおまけでそれくらい貰ってもいいだろう、とか言う者だって出ないとも限らない。
聖女がその話に万が一にでも乗って俺をタダ働きでいいように使ってくる可能性だって否定できないし、そうなると副業で得られるはずの収入が下手したらゼロになってしまう。
そんなことはお断りだ。
なのでどうしても俺がポーション製作者だとは大っぴらにはできなかった。
そこで俺は司教様や司祭様達を味方につけて、俺が作ったポーションということは隠し『J印ポーション』として売り出してもらうことにした。
ちなみにJはジェイドの頭文字だけど、これ単体だとトランプのジャックと読めるので、要するにジャック印ポーションって感じで売り出されるのだ。
これなら素性はバレないだろうし、ちゃんと利益は懐に入ってくる。
売り子をするのも俺じゃなくてシスター達だし、俺の仕事は各ポーション類を作って教会に卸す、ただそれだけだから簡単だ。
その分売り上げからいくらかは人件費として教会に回すことになるけれど、それくらいは必要経費と考えていいだろう。
試供品を試した人達は皆俺に協力的だし、むしろバレてそのポーションが手に入らなくなった時の方が自分達にとってマイナスだから絶対に秘密は厳守するとまで言ってもらえた。有難いことだ。
これなら安心して売り出すことができる。
「レイが気兼ねなく過ごせるようにしっかり稼がないとな」
記憶喪失で誰に刺されたのかわからず不安になっているレイ。
そんな彼のために安心安全な居場所を確保してやらないといけない。
取り敢えずはイメチェンポーションで見た目を変えさせることができたし、記憶喪失なら相手のこともわからないだろうから会っても気づかないはず。そこまでくると最早別人と言っても過言ではないかもしれない。
記憶喪失前の事情は分からないけど、これである程度の安全は確保できただろう。
あれからそれとなく昼食時などに聖女にも貴族の中で行方不明になってる男の話などは聞いたことがないかと訊いてみたけど、そういった話は聞かないと返ってきた。
どこそこの嫡男が駆け落ちしたけどすぐに見つかって連れ戻されただとか、誰それが娼婦との間に子供を作って逃げ出したとか、そういう話は聞けたけど、若い貴族の男がいなくなったという話は聞かないと言われたのだ。
それならと思い、直近で誰か若くして亡くなった貴族はいないかと聞いても、そちらも特に聞かないと返された。
ここまで来たらレイは普通の貴族ではないのかもしれないと思い始めた。
王の落胤等、隠し子の可能性。そこまでいかなくても貴族が愛人に産ませた庶子とか?
そういった可能性は低くはないと思う。
それだけレイの所作は教育の行き届いたものだったからだ。
本妻に邪魔に思われて暗殺なんて言う話は物語ではありがちな話だし、現実でだってなくはない話だろう。
いずれにせよ今できることなど知れている。
ここはレイの身元はこれ以上下手に探らず、イメチェンポーションを使ってでもその殺そうとした相手から隠してやるのがベストだろう。
せめて記憶が戻るまでは平穏に暮らしてもらいたいし、力になれることがあれば手を貸してやりたいと思う。
出会ってまだ二日だけど、どこか放っておけないレイが俺は気になりだしていた。
「さてと。今日もそろそろ寝るか」
レイのことも心配だが、取り敢えず今は副業が上手くいくことの方を考えよう。
昨日に引き続きソファへとそっと寝転がると、俺はそのまま目を閉じた。
***
俺が教会でポーションを売り出してからひと月が経過した。
ミサに来た人達は最初見たことも聞いたこともないポーションに疑心暗鬼だったが、実際に使った司教様や司祭様、シスター達が笑顔で効果を保証してくれたのが利いたようで、お試しにと買って行ってくれて、そこからは口コミでどんどん広がってバンバン売れていった。
今ではJ(ジャック)印のポーションの名はすっかり街に浸透し始めているほど。
俺の懐はかなり温まった。
だから聖女にだっていつも以上に笑顔を振りまいてしまう。
「ジェイド、随分ご機嫌ね」
「ええ。懐が温まったばかりなので」
「そう。そう言ってもらえたらお給料を少し上乗せした甲斐があったわ」
(え?上乗せしてくれてたのか?)
ポーションで荒稼ぎ状態だからうっかりしていたけど、そう言えば一万だけ先月よりも増えていたような気がする。
これは聖女なりに気を遣ってくれたと言っていいのだろうか?
「ありがとうございます」
「ふふ。ジェイドにはいつも美味しいものを食べさせてもらっているし、当然よ」
「まあ仕事ですから」
「…………。それよりも、最近話題のJ(ジャック)印のポーションって知っている?」
知ってるも何も俺のお手製だ。
「ええ、まあ」
「どれもこれも巷では見かけない特殊なポーションばかりらしいのよ。でも効果は高いって聞いたわ。だから私も一つ欲しいのよね。買ってきてくれないかしら?」
「わかりました。どれにします?」
「もちろん美肌ポーションよ!」
「………自分で肌に回復魔法を掛けたらいいんじゃ…」
「煩いわね。疲れている時に使うからいいのよ!文句を言ってないで買ってきて!」
「はいはい。代金の方は?」
「そうね。私……ジェイドからのプレゼントがいいわ」
「つまり俺の懐から出せと?」
「まあ無粋ね!むしろそこは喜んでプレゼントしますと言ってくれてもいいのよ?」
「……給料上乗せ分で買っておきます」
「よろしくね」
まあ俺が作るポーションだから実質懐は全く痛まないからいいんだけど…。
なんだろう?このやりきれない気分は。
「はぁ……」
「なによ。文句ある?」
「いいえ」
「綺麗になった私の傍で働けるのよ?嬉しいでしょう?」
「いや、別に」
「照れなくてもいいのに」
「別に照れてないんで」
「もうっ!ジェイドったら!」
そしてその日もプンプン怒る聖女を宥めながら俺は仕事をこなし、レイに癒されてからポーションを作ってソファへと横になった。
ポーションが売れたことで懐も潤ったことだし、そろそろこのソファを買い直してもいいかもしれない。
もっと寝心地の良いものに変えるか、いっそソファベッドに買い替えるのもありかも。
また明日の朝食時にでもレイに相談してみようか?
そんなことを考えながら眠りに落ちた。
教会のミサで売っていいと言ってもらえたので、大体の用意する量の目安がついたからだ。
「ふんふ~ん♪」
ついつい鼻歌まじりになってしまうが、それだけ嬉しかったのだから仕方がない。
「あ、そうだ。子供向けにも何か作っとこ」
子供というのは得てして煩いものだ。
親が買い物中でも関係なしに急かして帰ってしまおうとする。
それを阻止すべく、俺は子供向けにポーションとは別のものを作ることにした。
「さてさて…気に入ってもらえるかな?」
その名も『声変わりキャンディー』。
お喋り草という草から成分を抽出し、砂糖と水の中へ。
そのまま魔法で色が変わるまで加熱して、型に入れて冷やしたら出来上がり。
お喋り草の成分はそんなに沢山入れるつもりはないから、声が変わると言っても5分くらいの短時間だ。
飴を美味しく舐めるのに5分。食べ終わってから声が変わるのを楽しむのが5分。
合わせて10分もあったら親もポーションを選べるだろう。
ごねる子供にこっそり渡して時間稼ぎしてもらえるようシスターに頼んでおこうと思う。
「あとは…俺が作ったって聖女様や購入者達にバレないようにしておかないとな」
それにはちゃんと理由があり、今日の空き時間に司教様達にも一応相談はしておいたし、それに伴いその他諸々もすでに対処済みだ。
一般的に聖女の従者には聖女と同じく厄介なイメージがある。
慈悲深い聖女様の従者は清貧で慎ましく過ごしているというイメージだ。
そんな従者が副業で稼ぐのはどう考えてもあり得ないし、下手をしたら無料で配れとか言い出す輩だって出てくるかもしれない。
聖女様に大金渡して治療してもらってるんだからおまけでそれくらい貰ってもいいだろう、とか言う者だって出ないとも限らない。
聖女がその話に万が一にでも乗って俺をタダ働きでいいように使ってくる可能性だって否定できないし、そうなると副業で得られるはずの収入が下手したらゼロになってしまう。
そんなことはお断りだ。
なのでどうしても俺がポーション製作者だとは大っぴらにはできなかった。
そこで俺は司教様や司祭様達を味方につけて、俺が作ったポーションということは隠し『J印ポーション』として売り出してもらうことにした。
ちなみにJはジェイドの頭文字だけど、これ単体だとトランプのジャックと読めるので、要するにジャック印ポーションって感じで売り出されるのだ。
これなら素性はバレないだろうし、ちゃんと利益は懐に入ってくる。
売り子をするのも俺じゃなくてシスター達だし、俺の仕事は各ポーション類を作って教会に卸す、ただそれだけだから簡単だ。
その分売り上げからいくらかは人件費として教会に回すことになるけれど、それくらいは必要経費と考えていいだろう。
試供品を試した人達は皆俺に協力的だし、むしろバレてそのポーションが手に入らなくなった時の方が自分達にとってマイナスだから絶対に秘密は厳守するとまで言ってもらえた。有難いことだ。
これなら安心して売り出すことができる。
「レイが気兼ねなく過ごせるようにしっかり稼がないとな」
記憶喪失で誰に刺されたのかわからず不安になっているレイ。
そんな彼のために安心安全な居場所を確保してやらないといけない。
取り敢えずはイメチェンポーションで見た目を変えさせることができたし、記憶喪失なら相手のこともわからないだろうから会っても気づかないはず。そこまでくると最早別人と言っても過言ではないかもしれない。
記憶喪失前の事情は分からないけど、これである程度の安全は確保できただろう。
あれからそれとなく昼食時などに聖女にも貴族の中で行方不明になってる男の話などは聞いたことがないかと訊いてみたけど、そういった話は聞かないと返ってきた。
どこそこの嫡男が駆け落ちしたけどすぐに見つかって連れ戻されただとか、誰それが娼婦との間に子供を作って逃げ出したとか、そういう話は聞けたけど、若い貴族の男がいなくなったという話は聞かないと言われたのだ。
それならと思い、直近で誰か若くして亡くなった貴族はいないかと聞いても、そちらも特に聞かないと返された。
ここまで来たらレイは普通の貴族ではないのかもしれないと思い始めた。
王の落胤等、隠し子の可能性。そこまでいかなくても貴族が愛人に産ませた庶子とか?
そういった可能性は低くはないと思う。
それだけレイの所作は教育の行き届いたものだったからだ。
本妻に邪魔に思われて暗殺なんて言う話は物語ではありがちな話だし、現実でだってなくはない話だろう。
いずれにせよ今できることなど知れている。
ここはレイの身元はこれ以上下手に探らず、イメチェンポーションを使ってでもその殺そうとした相手から隠してやるのがベストだろう。
せめて記憶が戻るまでは平穏に暮らしてもらいたいし、力になれることがあれば手を貸してやりたいと思う。
出会ってまだ二日だけど、どこか放っておけないレイが俺は気になりだしていた。
「さてと。今日もそろそろ寝るか」
レイのことも心配だが、取り敢えず今は副業が上手くいくことの方を考えよう。
昨日に引き続きソファへとそっと寝転がると、俺はそのまま目を閉じた。
***
俺が教会でポーションを売り出してからひと月が経過した。
ミサに来た人達は最初見たことも聞いたこともないポーションに疑心暗鬼だったが、実際に使った司教様や司祭様、シスター達が笑顔で効果を保証してくれたのが利いたようで、お試しにと買って行ってくれて、そこからは口コミでどんどん広がってバンバン売れていった。
今ではJ(ジャック)印のポーションの名はすっかり街に浸透し始めているほど。
俺の懐はかなり温まった。
だから聖女にだっていつも以上に笑顔を振りまいてしまう。
「ジェイド、随分ご機嫌ね」
「ええ。懐が温まったばかりなので」
「そう。そう言ってもらえたらお給料を少し上乗せした甲斐があったわ」
(え?上乗せしてくれてたのか?)
ポーションで荒稼ぎ状態だからうっかりしていたけど、そう言えば一万だけ先月よりも増えていたような気がする。
これは聖女なりに気を遣ってくれたと言っていいのだろうか?
「ありがとうございます」
「ふふ。ジェイドにはいつも美味しいものを食べさせてもらっているし、当然よ」
「まあ仕事ですから」
「…………。それよりも、最近話題のJ(ジャック)印のポーションって知っている?」
知ってるも何も俺のお手製だ。
「ええ、まあ」
「どれもこれも巷では見かけない特殊なポーションばかりらしいのよ。でも効果は高いって聞いたわ。だから私も一つ欲しいのよね。買ってきてくれないかしら?」
「わかりました。どれにします?」
「もちろん美肌ポーションよ!」
「………自分で肌に回復魔法を掛けたらいいんじゃ…」
「煩いわね。疲れている時に使うからいいのよ!文句を言ってないで買ってきて!」
「はいはい。代金の方は?」
「そうね。私……ジェイドからのプレゼントがいいわ」
「つまり俺の懐から出せと?」
「まあ無粋ね!むしろそこは喜んでプレゼントしますと言ってくれてもいいのよ?」
「……給料上乗せ分で買っておきます」
「よろしくね」
まあ俺が作るポーションだから実質懐は全く痛まないからいいんだけど…。
なんだろう?このやりきれない気分は。
「はぁ……」
「なによ。文句ある?」
「いいえ」
「綺麗になった私の傍で働けるのよ?嬉しいでしょう?」
「いや、別に」
「照れなくてもいいのに」
「別に照れてないんで」
「もうっ!ジェイドったら!」
そしてその日もプンプン怒る聖女を宥めながら俺は仕事をこなし、レイに癒されてからポーションを作ってソファへと横になった。
ポーションが売れたことで懐も潤ったことだし、そろそろこのソファを買い直してもいいかもしれない。
もっと寝心地の良いものに変えるか、いっそソファベッドに買い替えるのもありかも。
また明日の朝食時にでもレイに相談してみようか?
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