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番外編
番外小話3.※初詣 Side.伊集院 誉
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※BL大賞結果出ましたね。投票してくださった皆様、ありがとうございました(^^)
ささやかながらお礼小話を書かせていただきましたので、少しでもお楽しみいただければ幸いです。
時系列的に学園時代の初詣話→大学時代の初詣話という感じです。
宜しくお願いしますm(_ _)m
****************
雪がチラチラ空から降ってくる。
気温は当然低くて、吐き出す息は白い。
でもそれとは裏腹に向かう足は軽やかで、心の中はホカホカと温かかった。
それは向かう先が愛しい恋人(仮)の待つ、彼の実家だからこそかもしれない。
「いらっしゃい、伊集院君。外は寒かったでしょう?」
そう言って迎えてくれたのは知臣の母親だ。
後ろには知臣と父親の姿もある。
「さあさあ入って。ゆっくりしていってね」
そう言ってくれるのは有り難いが、今日は初詣に行く予定だったのだけど…。
戸惑う俺に気にせず温まっていけと言ってくる知臣の言葉に甘えて上がらせてもらうことに。
通されたリビングでは知臣の弟である雅臣くんを紹介された。
俺達より三つ年下らしく、俺も初対面だ。
「伊集院誉です。よろしく」
「雅臣です。いつも鈍い兄がお世話になっています」
「ちょっ?!雅臣?鈍いってなんだ、鈍いって!」
「え?だって母さんが…」
「母さん?!」
「まあいいじゃないの。本当のことなんだから」
未だに俺を恋人だと認めていない知臣の姿に母親も呆れている様子。
「ごめんなさいね、伊集院君。でも初詣デートに誘ってもらえて良かったわ。この子ったら別に会えなくても困らないって言う割にずっとそわそわそわそわしてたのよ?」
「母さん!」
「やっぱり毎日会ってた伊集院君に会えなくて寂しかったのね」
「べ、別に寂しがってなんかないから!」
「兄貴。そんなこと言ってずっとスマホ片手に睨めっこしてたくせに」
「雅臣まで!俺はそんなことしてない!ちょっと、どうしてるかなって気にしてただけで…!」
その言葉に思わず頬が緩んでしまう。
知臣のことだからきっとこれ幸いと一人を満喫してるのかと寂しく思っていただけに、かなり嬉しく感じてしまった。
(……俺だけじゃなかった)
寂しかったのは俺だけじゃない。
それが確認できたのは非常に大きい。
これを機にちょっとでも自覚してくれればもっと嬉しいのだけど。
それから少しだけ知臣の家族と一緒に過ごしてから初詣に出掛けるために外に出た。
並んで歩く二人の距離は友人同士と然程変わらない。
ちょっとだけ距離を詰めてもさり気なくまた同じだけの距離が開く。
部屋の中での距離感は近いのに、外だとまだまだ距離があるのが現状だ。
そんな知臣と一緒に神社に行って柏手を打つ。
(どうか今年こそ、知臣が俺のことを意識してくれますように)
毎年そんな風に同じことを祈ってきた俺だけど、今年は新しいことをお願いしてみようかな?
(今年はどうか知臣と無事に本当の恋人同士になれますように)
そして────。
「伊集院君、いらっしゃい」
去年と変わらず今年も迎えてくれる知臣の家族達。
違うのは知臣がちゃんと俺の恋人になってくれて、家族にもちゃんとそうだって紹介してくれたこと。
「それにしても本当に良かったわ~。これで今年も友人だって言ってきたらどうしようかと思っていたのよ?」
「兄貴の話、学園に入ってから先輩達から聞いたけど、かなり笑った。ツンデレとか言われてたけど、鈍いだけだよな。プハッ!」
「伊集院君。知臣がいつもすまないね。これからもよろしく頼むよ」
どうやら全員俺を歓迎してくれているらしい。
本当に有難いことだ。
「今日はこのまま泊っていってくれてもいいわよ?」
「いえ。ご迷惑になるので」
「初詣が終わったら俺、そのまま誉と一緒にマンションに帰るし、荷物だけ玄関に置かせておいて」
「え?もう帰るのか?兄貴」
「いいだろ、別に」
ちょっと拗ねたように言う知臣に知臣の母親がクスリと笑う。
「そうね。今は伊集院君と一緒の方が嬉しいのよね、知臣は」
ふふふと笑う母親をキッと一瞬睨んだけど、特に否定せずフイッと目をそらしたから、可愛すぎて悶えるかと思った。
離れてたのは大みそかと元旦、つまり今朝までの二日間だけなのに、それでも寂しく思ってくれたんだろうか?
(抱き潰したい…!)
今日はお参りに行ってマンションに帰ったら、沢山沢山キスをして、そのまま姫初めに突入しようかな?
そんなことを考えながらウキウキとした足取りで初詣へと出掛けた。
二人の間にある距離は去年よりもずっと近くて、こっそり絡められた指が二人の関係を実感させてくれる。
「ひ、人が多いからな。しょうがなくだ」
知臣は照れ隠しにそう言ってくるけど、去年だって人は多かったし、何の言い訳にもなっていない。
「きょ、去年は一応はぐれないようにお前のコートの裾はつまんでたぞ?!でもその…はぐれそうだったし、今年ははぐれたら嫌だなと思って…」
(……え?)
どうやら気づいていなかっただけで、去年はそんな可愛いことをしていてくれたらしい。
(見逃した…!)
人込みが多いところでは知臣と離れないようにとさり気なく腰を抱くような位置で軽く手を添えていた俺。
あんまりあからさまにすると嫌がられるかと思いこっそりやってたから、そちらに気を取られて知臣の行動に全く気づいていなかった。
でもこの分なら今年は人込みに入ったら堂々と腰抱きにしていいかもしれない。
ぴったりくっついてたら絶対にはぐれないし、いっぱいイチャつきながらお参りしよう。
そして照れ隠しに『離れろ!』と言う知臣を宥めすかしながらお参りを済ませて、荷物を一度知臣の実家に引き取りに行った後、無事にマンションへと帰った。
「はぁ~…。やっぱりなんだかんだ、ここが一番落ち着く」
ソファに座るなりすっかり寛いだ顔でそんなことを言った知臣に俺は嬉しくなって、そのまま隣に腰を下ろし、グッと抱き寄せながら唇を重ねた。
「ん…誉…っ」
「知臣。今年もよろしく」
「は…ぁ…。ん…これからも、よろしく。誉。────って、え?ちょっ、待てっ…!」
そのままソファに押し倒されて目を白黒させてくる知臣。
でも新年の挨拶なのにこれからもよろしくなんて言うのが悪い。
「知臣。今日は姫初めだから、希望があったらなんでも言ってくれ。ちゃんと聞くから」
しかもそう言ったら、なんて言われたと思う?
『強引にされたら普段とのギャップでドキドキし過ぎて顔が見れなくなるし、感じ過ぎるから、それ以外で』だって!
ちょっと目をそらしながら恥ずかし気に頬を染めて、言い難そうに手を口元に持ってきてる姿がまたいい!
(たまらない…!)
もう今日は好きに貪ろう。
決定だ。
「知臣。あんまり俺を煽らないでくれ」
「…え?」
「ちょっと激しくなったらごめんな?」
「え?ちょっ?!」
取り敢えず最初はフェラからでいいかな?
沢山気持ちよくしてあげて、焦らして焦らして焦らしまくってから挿れよう。
でないと先に俺の方が暴発してしまいそうだから。
気持ちを落ち着けるためにも今は我慢だ。
その後、決めていた通り焦らしに焦らしてから挿入したら、そのまま触れてないのに達して、ところてんになったのが恥ずかしかったのか半泣きになっていた。
「や…ぃやだ……っ」
「大丈夫」
「大丈夫じゃないっ!お前が焦らすから…っ、うぅ…」
そうして泣くからそこから抱き上げて、繋がったままベッドに移動した。
駅弁。一回やってみたかったんだ。
知臣の反応?
最初は凄くびっくりした顔になって、次に怖くなったのか縋るように首に腕を巻き付けてきて、俺の名前を呼びながら必死に抱き着いてキスをねだってきたから滅茶苦茶可愛かった。
歩き出してからは奥でしゃぶりつくように咥えこんできて、物凄く身悶えてた。
ベッドに辿り着いた時には感じ過ぎてかなり出来上がってた気がする。
「あ…っ、誉…っ!凄いぃっ!はっ…あぁっ…!あぅう…っん!」
「凄っ…知臣…締めすぎ…っ」
それと、強引にされたら弱いというのは本当だったらしく、ベッドに辿り着いた後ちょっと激しめにしたらいつも以上に中が絡みつくように俺を締め付けてきて、肌もどこもかしこも触れる度に身を震わせながら凄く感じていた。
「あっ!あぁっ!ひ…うっ…誉っ…奥、疼いて…ずっと気持ちいっ…」
パンパンッと穿つ度に悦びに身を震わせ、ずっと甘イキしながら熱に浮かされたように俺を見つめる知臣が本当に可愛くて、ちょっと虐めたくなったほど。
「あ…もぅ溶ける…ぅ……」
「そうだな。中、凄く熱い」
「ひぁあっ!」
そしてグチュンッ!と最奥まで深く穿つと、シーツを強く握りしめ、背を逸らしてビクビクと身を震わせあっという間に達してしまうが、このままイキっぱなしにしてやりたくて何度も激しく奥を犯してしまう。
「あっ、あぁっ!そこ、そんなにする、なっ!イクッ!ひぁっ!も、イッてるからぁっ!」
「何度でもイッていいからな」
「あぁ────ッ!」
いつもより激しいのに嫌がることなくどんどん俺に溺れていってくれるその姿に、俺は夢中になった。
「はぁ…んっ…。ほまれ…、も、ダメ…っ」
そして何度かイッた後、ぐちゅぐちゅと中をかき混ぜる俺を見つめる知臣は、はふはふと息を整えながらトロトロに蕩け切った顔をしていて、物凄くエロ可愛かった。
こんなに感じてもらえるなら、たまには本能の赴くままに抱いてみようかな?
「知臣、折角の姫初めだから、まだまだ沢山愛し合おうな」
「やぁあっ…!も、無理っ!あっ!あぁんっ!イイッ!気持ちいいっ…!んあぁっ!」
正直この日初めて知臣の理性が飛ぶほど抱いたように思う。
後で滅茶苦茶怒られたけど、俺に後悔はない。
「こ、こんな風に抱き潰して許されるのは、次の日に予定がない時だけなんだからな!毎回許されると思うなよ!」
ベッドに突っ伏して枕を抱きながら真っ赤な顔で俺を睨みつけてくる知臣にチュッと優しくキスを落とし、俺は反省した態度は崩さぬままに『わかった。ちゃんと善処する』と笑顔で応えたのだった。
ささやかながらお礼小話を書かせていただきましたので、少しでもお楽しみいただければ幸いです。
時系列的に学園時代の初詣話→大学時代の初詣話という感じです。
宜しくお願いしますm(_ _)m
****************
雪がチラチラ空から降ってくる。
気温は当然低くて、吐き出す息は白い。
でもそれとは裏腹に向かう足は軽やかで、心の中はホカホカと温かかった。
それは向かう先が愛しい恋人(仮)の待つ、彼の実家だからこそかもしれない。
「いらっしゃい、伊集院君。外は寒かったでしょう?」
そう言って迎えてくれたのは知臣の母親だ。
後ろには知臣と父親の姿もある。
「さあさあ入って。ゆっくりしていってね」
そう言ってくれるのは有り難いが、今日は初詣に行く予定だったのだけど…。
戸惑う俺に気にせず温まっていけと言ってくる知臣の言葉に甘えて上がらせてもらうことに。
通されたリビングでは知臣の弟である雅臣くんを紹介された。
俺達より三つ年下らしく、俺も初対面だ。
「伊集院誉です。よろしく」
「雅臣です。いつも鈍い兄がお世話になっています」
「ちょっ?!雅臣?鈍いってなんだ、鈍いって!」
「え?だって母さんが…」
「母さん?!」
「まあいいじゃないの。本当のことなんだから」
未だに俺を恋人だと認めていない知臣の姿に母親も呆れている様子。
「ごめんなさいね、伊集院君。でも初詣デートに誘ってもらえて良かったわ。この子ったら別に会えなくても困らないって言う割にずっとそわそわそわそわしてたのよ?」
「母さん!」
「やっぱり毎日会ってた伊集院君に会えなくて寂しかったのね」
「べ、別に寂しがってなんかないから!」
「兄貴。そんなこと言ってずっとスマホ片手に睨めっこしてたくせに」
「雅臣まで!俺はそんなことしてない!ちょっと、どうしてるかなって気にしてただけで…!」
その言葉に思わず頬が緩んでしまう。
知臣のことだからきっとこれ幸いと一人を満喫してるのかと寂しく思っていただけに、かなり嬉しく感じてしまった。
(……俺だけじゃなかった)
寂しかったのは俺だけじゃない。
それが確認できたのは非常に大きい。
これを機にちょっとでも自覚してくれればもっと嬉しいのだけど。
それから少しだけ知臣の家族と一緒に過ごしてから初詣に出掛けるために外に出た。
並んで歩く二人の距離は友人同士と然程変わらない。
ちょっとだけ距離を詰めてもさり気なくまた同じだけの距離が開く。
部屋の中での距離感は近いのに、外だとまだまだ距離があるのが現状だ。
そんな知臣と一緒に神社に行って柏手を打つ。
(どうか今年こそ、知臣が俺のことを意識してくれますように)
毎年そんな風に同じことを祈ってきた俺だけど、今年は新しいことをお願いしてみようかな?
(今年はどうか知臣と無事に本当の恋人同士になれますように)
そして────。
「伊集院君、いらっしゃい」
去年と変わらず今年も迎えてくれる知臣の家族達。
違うのは知臣がちゃんと俺の恋人になってくれて、家族にもちゃんとそうだって紹介してくれたこと。
「それにしても本当に良かったわ~。これで今年も友人だって言ってきたらどうしようかと思っていたのよ?」
「兄貴の話、学園に入ってから先輩達から聞いたけど、かなり笑った。ツンデレとか言われてたけど、鈍いだけだよな。プハッ!」
「伊集院君。知臣がいつもすまないね。これからもよろしく頼むよ」
どうやら全員俺を歓迎してくれているらしい。
本当に有難いことだ。
「今日はこのまま泊っていってくれてもいいわよ?」
「いえ。ご迷惑になるので」
「初詣が終わったら俺、そのまま誉と一緒にマンションに帰るし、荷物だけ玄関に置かせておいて」
「え?もう帰るのか?兄貴」
「いいだろ、別に」
ちょっと拗ねたように言う知臣に知臣の母親がクスリと笑う。
「そうね。今は伊集院君と一緒の方が嬉しいのよね、知臣は」
ふふふと笑う母親をキッと一瞬睨んだけど、特に否定せずフイッと目をそらしたから、可愛すぎて悶えるかと思った。
離れてたのは大みそかと元旦、つまり今朝までの二日間だけなのに、それでも寂しく思ってくれたんだろうか?
(抱き潰したい…!)
今日はお参りに行ってマンションに帰ったら、沢山沢山キスをして、そのまま姫初めに突入しようかな?
そんなことを考えながらウキウキとした足取りで初詣へと出掛けた。
二人の間にある距離は去年よりもずっと近くて、こっそり絡められた指が二人の関係を実感させてくれる。
「ひ、人が多いからな。しょうがなくだ」
知臣は照れ隠しにそう言ってくるけど、去年だって人は多かったし、何の言い訳にもなっていない。
「きょ、去年は一応はぐれないようにお前のコートの裾はつまんでたぞ?!でもその…はぐれそうだったし、今年ははぐれたら嫌だなと思って…」
(……え?)
どうやら気づいていなかっただけで、去年はそんな可愛いことをしていてくれたらしい。
(見逃した…!)
人込みが多いところでは知臣と離れないようにとさり気なく腰を抱くような位置で軽く手を添えていた俺。
あんまりあからさまにすると嫌がられるかと思いこっそりやってたから、そちらに気を取られて知臣の行動に全く気づいていなかった。
でもこの分なら今年は人込みに入ったら堂々と腰抱きにしていいかもしれない。
ぴったりくっついてたら絶対にはぐれないし、いっぱいイチャつきながらお参りしよう。
そして照れ隠しに『離れろ!』と言う知臣を宥めすかしながらお参りを済ませて、荷物を一度知臣の実家に引き取りに行った後、無事にマンションへと帰った。
「はぁ~…。やっぱりなんだかんだ、ここが一番落ち着く」
ソファに座るなりすっかり寛いだ顔でそんなことを言った知臣に俺は嬉しくなって、そのまま隣に腰を下ろし、グッと抱き寄せながら唇を重ねた。
「ん…誉…っ」
「知臣。今年もよろしく」
「は…ぁ…。ん…これからも、よろしく。誉。────って、え?ちょっ、待てっ…!」
そのままソファに押し倒されて目を白黒させてくる知臣。
でも新年の挨拶なのにこれからもよろしくなんて言うのが悪い。
「知臣。今日は姫初めだから、希望があったらなんでも言ってくれ。ちゃんと聞くから」
しかもそう言ったら、なんて言われたと思う?
『強引にされたら普段とのギャップでドキドキし過ぎて顔が見れなくなるし、感じ過ぎるから、それ以外で』だって!
ちょっと目をそらしながら恥ずかし気に頬を染めて、言い難そうに手を口元に持ってきてる姿がまたいい!
(たまらない…!)
もう今日は好きに貪ろう。
決定だ。
「知臣。あんまり俺を煽らないでくれ」
「…え?」
「ちょっと激しくなったらごめんな?」
「え?ちょっ?!」
取り敢えず最初はフェラからでいいかな?
沢山気持ちよくしてあげて、焦らして焦らして焦らしまくってから挿れよう。
でないと先に俺の方が暴発してしまいそうだから。
気持ちを落ち着けるためにも今は我慢だ。
その後、決めていた通り焦らしに焦らしてから挿入したら、そのまま触れてないのに達して、ところてんになったのが恥ずかしかったのか半泣きになっていた。
「や…ぃやだ……っ」
「大丈夫」
「大丈夫じゃないっ!お前が焦らすから…っ、うぅ…」
そうして泣くからそこから抱き上げて、繋がったままベッドに移動した。
駅弁。一回やってみたかったんだ。
知臣の反応?
最初は凄くびっくりした顔になって、次に怖くなったのか縋るように首に腕を巻き付けてきて、俺の名前を呼びながら必死に抱き着いてキスをねだってきたから滅茶苦茶可愛かった。
歩き出してからは奥でしゃぶりつくように咥えこんできて、物凄く身悶えてた。
ベッドに辿り着いた時には感じ過ぎてかなり出来上がってた気がする。
「あ…っ、誉…っ!凄いぃっ!はっ…あぁっ…!あぅう…っん!」
「凄っ…知臣…締めすぎ…っ」
それと、強引にされたら弱いというのは本当だったらしく、ベッドに辿り着いた後ちょっと激しめにしたらいつも以上に中が絡みつくように俺を締め付けてきて、肌もどこもかしこも触れる度に身を震わせながら凄く感じていた。
「あっ!あぁっ!ひ…うっ…誉っ…奥、疼いて…ずっと気持ちいっ…」
パンパンッと穿つ度に悦びに身を震わせ、ずっと甘イキしながら熱に浮かされたように俺を見つめる知臣が本当に可愛くて、ちょっと虐めたくなったほど。
「あ…もぅ溶ける…ぅ……」
「そうだな。中、凄く熱い」
「ひぁあっ!」
そしてグチュンッ!と最奥まで深く穿つと、シーツを強く握りしめ、背を逸らしてビクビクと身を震わせあっという間に達してしまうが、このままイキっぱなしにしてやりたくて何度も激しく奥を犯してしまう。
「あっ、あぁっ!そこ、そんなにする、なっ!イクッ!ひぁっ!も、イッてるからぁっ!」
「何度でもイッていいからな」
「あぁ────ッ!」
いつもより激しいのに嫌がることなくどんどん俺に溺れていってくれるその姿に、俺は夢中になった。
「はぁ…んっ…。ほまれ…、も、ダメ…っ」
そして何度かイッた後、ぐちゅぐちゅと中をかき混ぜる俺を見つめる知臣は、はふはふと息を整えながらトロトロに蕩け切った顔をしていて、物凄くエロ可愛かった。
こんなに感じてもらえるなら、たまには本能の赴くままに抱いてみようかな?
「知臣、折角の姫初めだから、まだまだ沢山愛し合おうな」
「やぁあっ…!も、無理っ!あっ!あぁんっ!イイッ!気持ちいいっ…!んあぁっ!」
正直この日初めて知臣の理性が飛ぶほど抱いたように思う。
後で滅茶苦茶怒られたけど、俺に後悔はない。
「こ、こんな風に抱き潰して許されるのは、次の日に予定がない時だけなんだからな!毎回許されると思うなよ!」
ベッドに突っ伏して枕を抱きながら真っ赤な顔で俺を睨みつけてくる知臣にチュッと優しくキスを落とし、俺は反省した態度は崩さぬままに『わかった。ちゃんと善処する』と笑顔で応えたのだった。
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