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【ノルディック視点】
3.※初めての夜
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俺は帰ってからすぐさま明日のために準備に取り掛かった。
屋敷の者達にも根回しをして、明日俺の部屋でダリィを抱くから絶対に邪魔をするなと言い置いて、父にも話を通しておく。
父はとても驚いたようだったけど、俺が本気だとわかると悪くはない選択だと言ってくれた。
この国は同性婚は認められているし、女王がいたこともあるので王配制度もしっかりしている。
何も問題はないだろう。
ただ、将来的に王配になる気なら城への根回しは十全にと忠告される。
なので予めその日の内に手紙を用意し、明日邪魔が入らないタイミングを見計らって送付するよう手配しておいた。
責任を取るに当たっての計画も書き添えておいたので説得力はある。
ダリィの性格も踏まえた上で利点も多々書いておいたから、あの王なら確実に一考してくれるはずだ。
恐らくお手並み拝見とばかりに静観してくれると思う。
後は潤滑剤の準備と着替えの準備。
(ああ、早く明日になればいいのに…)
そう思ってその日は早めにベッドに入った。
***
翌日、学園での授業中もそわそわしたが、放課後ダリィを攫うように馬車に乗せ街へと向かう。
これが終わればお待ちかねの時間になるが、その前にダリィの好みもきちんと知っておきたい。
色々見て回りながらダリィが何を好むのかリサーチを行う。
「そう言えばダリィは大振りな宝石と小ぶりな宝石、どっちが好きとかあるか?」
「俺?そうだな。ごてごてしてるより物が良くて上品なデザインが好きだから、サイズは特にこだわらないかな」
「サイズより品質とデザイン重視ってことか」
「そうそう。ノルは?」
「俺?俺も一緒かな」
「そっか。気が合うな」
そんな話をしたり、どんな色が好きだとか今一番欲しいものは何かとか、色々話しながら歩いた。
そうして一通り時間が過ぎて遅くなったので、今日は俺の家で夕食が食べられるよう頼んできたって言ったらあっさりお持ち帰りに成功し、その後のんびり夕食を食べた後シャワーへ連れて行って、キスで雰囲気をしっかり作ってからなし崩し的に押し倒した。
本当にこんな悪い男に捕まってダリィも可哀想に。
屋敷に入った瞬間から屋敷の者達が気の毒そうに見ていたのにもきっと気づいていないだろう。
だって気づいてたら夕食の席で俺のことをあんなに褒め倒さないだろうし。
「ノルは会話上手でいつも楽しませてくれるから一緒に居てすごく楽しい」なんて言ってくれたっけ。
そりゃ将来の宰相候補なんだから口が上手くて当たり前だろ?
他国の人達とだって渡り合わないといけないんだから。
楽しませつつ隙を狙ってここ一番ってところで懐に潜り込むんだから話術は必須だ。
ダリィはきっとそれをわかっていないと思う。
だから俺なんかに付け込まれるんだ。
「ん…ノ、ノルっ…も、腰…力入らな…ぃ」
初めてでも痛みがないよう潤滑剤でこれでもかと後孔をほぐし、ダリィを翻弄してやる。
だって最初に試しに『ここ、弄ったことあるか?』て聞いたら『ない』って答えてきたんだ。
絶対処女だろ。
俺はそれを聞いて嬉しすぎてたまらなかった。
ダリィの初めては全部俺がもらうんだ。
誰にもやる気はない。
だから俺に夢中になってもらえるよう最善を尽くす。
万が一にでも痛いから二度とやらないなんて言われないようにしっかりと手順は調べておいたし、大丈夫だろう。
「ノル…も、きて…」
「うん。そろそろいいかな」
すっかり敏感になった身体をベッドに沈ませ力なく荒い息を整えているダリィを前に、俺は興奮を隠しきれない声でそう言い放った。
これでやっとダリィと繋がれるのかと思うと嬉しすぎてたまらない。
「ダリィ、そのまま力を抜いててくれ」
念のためそう声を掛けて、ゆっくりとダリィの中へと身を沈めていく。
「ん…んうぅっ!」
初めての挿入はダリィにとっては違和感しか感じられないだろう。
それなのに健気に俺を受け入れ、身を震わせながらその違和感に必死に耐えている。
そんなダリィに愛しさが込み上げてきて仕方がない。
「ダリィ、全部入ったけど…平気か?」
「あ…ノル…、俺、変…!苦しっ!」
「ゴメンな。すぐに気持ちよくしてやるから」
(大事に大事に抱いて、何度でもイカせてやるから)
そう思いながらゆっくりと馴染ませるように俺は動き始めた。
そこからダリィが泣き言を言ってくるたびに優しく声を掛けて宥めるようにキスを繰り返す。
怖くないから、もっと一緒に気持ち良くなろうと愛情を込めて丁寧に抱いていく。
俺の手で花開いていくダリィを見て、俺は生まれて始めて心満たされていくような気持ちになった。
俺がこの人をこんな風にしたんだという、奇妙なほどの満足感。
愛しさが込み上げて、もう絶対に手放したくないとさえ思ってしまう。
そう。俺の中でダリィはとっくに火遊びの相手ではなく、愛しい恋人に変わっていたんだ。
根回ししてでも確実に手に入れたくなるほどに。
「ダリィ…ダリィっ…!」
「はぁっ……ノルッ!」
切なげな表情を浮かべ俺に抱かれるダリィは本当に可愛くて、たまらなく愛おしい。
だからダリィが俺のものになった証をその身にわからせるよう、奥へと熱い飛沫を注ぎ込んだ。
その時のダリィの表情は絶対に忘れられない。
熱いと言いながら『気持ちいい』『嬉しい』『出されて幸せ』そんな思いが全部伝わってくるような蕩けきったそんな表情。
もう可愛すぎて可愛すぎてどうしてやろうかと思った。
だから俺は愛しいと思う気持ちをこれでもかと込めてキスの雨を降らせ、また復活してしまった自分の分身に苦笑しながら再度ダリィを抱いた。
元々今夜は城に返す気はなかったし、手紙にも一応書いておいたから大丈夫だろう。
俺に溺れて俺色に染まっていくダリィ。
昼も夜も俺のことで頭がいっぱいになるほどもっともっと俺に夢中にさせてやる。
もう俺なしじゃいられないくらい、好きになってしまえばいい。
「愛してるよ。俺のダリィ」
そう言って俺は気を失うように眠ったダリィにそっとキスを落とした。
屋敷の者達にも根回しをして、明日俺の部屋でダリィを抱くから絶対に邪魔をするなと言い置いて、父にも話を通しておく。
父はとても驚いたようだったけど、俺が本気だとわかると悪くはない選択だと言ってくれた。
この国は同性婚は認められているし、女王がいたこともあるので王配制度もしっかりしている。
何も問題はないだろう。
ただ、将来的に王配になる気なら城への根回しは十全にと忠告される。
なので予めその日の内に手紙を用意し、明日邪魔が入らないタイミングを見計らって送付するよう手配しておいた。
責任を取るに当たっての計画も書き添えておいたので説得力はある。
ダリィの性格も踏まえた上で利点も多々書いておいたから、あの王なら確実に一考してくれるはずだ。
恐らくお手並み拝見とばかりに静観してくれると思う。
後は潤滑剤の準備と着替えの準備。
(ああ、早く明日になればいいのに…)
そう思ってその日は早めにベッドに入った。
***
翌日、学園での授業中もそわそわしたが、放課後ダリィを攫うように馬車に乗せ街へと向かう。
これが終わればお待ちかねの時間になるが、その前にダリィの好みもきちんと知っておきたい。
色々見て回りながらダリィが何を好むのかリサーチを行う。
「そう言えばダリィは大振りな宝石と小ぶりな宝石、どっちが好きとかあるか?」
「俺?そうだな。ごてごてしてるより物が良くて上品なデザインが好きだから、サイズは特にこだわらないかな」
「サイズより品質とデザイン重視ってことか」
「そうそう。ノルは?」
「俺?俺も一緒かな」
「そっか。気が合うな」
そんな話をしたり、どんな色が好きだとか今一番欲しいものは何かとか、色々話しながら歩いた。
そうして一通り時間が過ぎて遅くなったので、今日は俺の家で夕食が食べられるよう頼んできたって言ったらあっさりお持ち帰りに成功し、その後のんびり夕食を食べた後シャワーへ連れて行って、キスで雰囲気をしっかり作ってからなし崩し的に押し倒した。
本当にこんな悪い男に捕まってダリィも可哀想に。
屋敷に入った瞬間から屋敷の者達が気の毒そうに見ていたのにもきっと気づいていないだろう。
だって気づいてたら夕食の席で俺のことをあんなに褒め倒さないだろうし。
「ノルは会話上手でいつも楽しませてくれるから一緒に居てすごく楽しい」なんて言ってくれたっけ。
そりゃ将来の宰相候補なんだから口が上手くて当たり前だろ?
他国の人達とだって渡り合わないといけないんだから。
楽しませつつ隙を狙ってここ一番ってところで懐に潜り込むんだから話術は必須だ。
ダリィはきっとそれをわかっていないと思う。
だから俺なんかに付け込まれるんだ。
「ん…ノ、ノルっ…も、腰…力入らな…ぃ」
初めてでも痛みがないよう潤滑剤でこれでもかと後孔をほぐし、ダリィを翻弄してやる。
だって最初に試しに『ここ、弄ったことあるか?』て聞いたら『ない』って答えてきたんだ。
絶対処女だろ。
俺はそれを聞いて嬉しすぎてたまらなかった。
ダリィの初めては全部俺がもらうんだ。
誰にもやる気はない。
だから俺に夢中になってもらえるよう最善を尽くす。
万が一にでも痛いから二度とやらないなんて言われないようにしっかりと手順は調べておいたし、大丈夫だろう。
「ノル…も、きて…」
「うん。そろそろいいかな」
すっかり敏感になった身体をベッドに沈ませ力なく荒い息を整えているダリィを前に、俺は興奮を隠しきれない声でそう言い放った。
これでやっとダリィと繋がれるのかと思うと嬉しすぎてたまらない。
「ダリィ、そのまま力を抜いててくれ」
念のためそう声を掛けて、ゆっくりとダリィの中へと身を沈めていく。
「ん…んうぅっ!」
初めての挿入はダリィにとっては違和感しか感じられないだろう。
それなのに健気に俺を受け入れ、身を震わせながらその違和感に必死に耐えている。
そんなダリィに愛しさが込み上げてきて仕方がない。
「ダリィ、全部入ったけど…平気か?」
「あ…ノル…、俺、変…!苦しっ!」
「ゴメンな。すぐに気持ちよくしてやるから」
(大事に大事に抱いて、何度でもイカせてやるから)
そう思いながらゆっくりと馴染ませるように俺は動き始めた。
そこからダリィが泣き言を言ってくるたびに優しく声を掛けて宥めるようにキスを繰り返す。
怖くないから、もっと一緒に気持ち良くなろうと愛情を込めて丁寧に抱いていく。
俺の手で花開いていくダリィを見て、俺は生まれて始めて心満たされていくような気持ちになった。
俺がこの人をこんな風にしたんだという、奇妙なほどの満足感。
愛しさが込み上げて、もう絶対に手放したくないとさえ思ってしまう。
そう。俺の中でダリィはとっくに火遊びの相手ではなく、愛しい恋人に変わっていたんだ。
根回ししてでも確実に手に入れたくなるほどに。
「ダリィ…ダリィっ…!」
「はぁっ……ノルッ!」
切なげな表情を浮かべ俺に抱かれるダリィは本当に可愛くて、たまらなく愛おしい。
だからダリィが俺のものになった証をその身にわからせるよう、奥へと熱い飛沫を注ぎ込んだ。
その時のダリィの表情は絶対に忘れられない。
熱いと言いながら『気持ちいい』『嬉しい』『出されて幸せ』そんな思いが全部伝わってくるような蕩けきったそんな表情。
もう可愛すぎて可愛すぎてどうしてやろうかと思った。
だから俺は愛しいと思う気持ちをこれでもかと込めてキスの雨を降らせ、また復活してしまった自分の分身に苦笑しながら再度ダリィを抱いた。
元々今夜は城に返す気はなかったし、手紙にも一応書いておいたから大丈夫だろう。
俺に溺れて俺色に染まっていくダリィ。
昼も夜も俺のことで頭がいっぱいになるほどもっともっと俺に夢中にさせてやる。
もう俺なしじゃいられないくらい、好きになってしまえばいい。
「愛してるよ。俺のダリィ」
そう言って俺は気を失うように眠ったダリィにそっとキスを落とした。
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