【完結】攻略対象×攻略対象はありですか?

オレンジペコ

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【ダレス視点】

3.※火遊び

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劇を観に行った翌日、俺は昨日と同じベンチにノルと一緒に居た。

「それでダリィ。火遊びはまだ続けるのか?」

結局昨日は劇の最後がどうなったかは知らない。
気づけばクタッとしながらノルにもたれ掛かってボンヤリしていたから。
それは何だか恋人同士みたいで不思議な感じだった。
その後落ち着いてから帰ったけど、正直ノルとのキスは凄く気持ちよくて思い出すだけでヤバかったから、部屋に戻ってすぐに一人で抜いた。
全然嫌じゃなかったし、俺としてはできればノルとの火遊びを続けたい。
だから頷いたのに、ノルからは意外そうな目を向けられてしまった。

「本当に?」
「ああ。その……別に嫌じゃなかったし」

言っててちょっと恥ずかしくなったけど、本当のことだから仕方ない。
するとノルは何故かちょっと嬉しそうにして、じゃあ続けようかって言ってくれた。

「昨日は観劇に行ったから…次は休みの日に遠駆けでも行ってみようか?」
「遠駆けか…。悪くはないけど護衛がぞろぞろついてきそうだな」
「ああ、そうか。それならやっぱり学園が終わってからの方がいいな」
「そうだな。今日は帰ってからの予定が詰まってるから…明日とかなら」
「明日…。じゃあ明日は街デートでもしようか」
「デ、デート…」
「そう。学生っぽくて楽しそうだし」
「確かに」
「じゃあ明日はその予定で」

そしてノルはさっと立ち上がるとそっと俺へと手を差し伸べてきた。
だから俺はつられるようにその手を取ったんだけど、そのままグイッと引っ張り上げられて偶然を装うようにチュッと口づけられた。

「照れてる」
「て、照れてない」
「もっとしたい?」
「~~~~っ!」

真っ赤になって少し悩んだけど、結局俺はノルの言葉に頷いた。

「じゃあこっち」

そうして茂みに誘い込まれ、俺達は何度も夢中になって口づけあったんだけど…。

「ダリィ…勃ってる」
「お、お前だって…!」
「……本当に俺相手に?」
「?」
「なんでもない。そう言うことなら…明日はちゃんと用意しておくから」
「何を?」
「火遊びに必要なもの」

そっと耳元に寄せられたノルの口からどこか官能的な艶のある声が飛び出して、ゾクッと背筋が震えた。

「ダリィ。明日、お前を抱いていいか?」
「え?」
「火遊びなんだし、身体の関係があっても別におかしくはないだろう?」

そう…なんだろうか?
俺にはよくわからない。
でも何故か断る気にはなれなくて────。

「ん……」
「楽しみにしてる」

俺はどうしていいかわからず結局返事の代わりに唇を重ね、ノルはどこか嬉しそうに笑った。


***


「ん…ノ、ノルっ…も、腰…力入らな…ぃ」

翌日、街デートを堪能した後ノルに連れられてノルの屋敷で夕食を摂った。
その後部屋へと連れ込まれて、シャワーを浴びた後キスでトロトロにされながら押し倒され、潤滑剤のようなものを垂らされて尻穴に指を挿れられた。
そこから執拗にグチュグチュとこれでもかと解されて、今現在既に身体に力が入らない状況に陥ってしまっている。
最初に『ここ、弄ったことあるか?』て聞かれて、正直に『ない』って答えたらこんな風にされてしまったんだけど、正直言って身体は熱いし中は疼くし息は乱れるしでぐったりだ。
なんでもいいから早くしてほしい。

「ノル…も、きて…」
「うん。そろそろいいかな」

そしてようやくノルがそう言ってきて、『そのまま力を抜いててくれ』と言われたからおとなしくベッドに突っ伏していた。
そんな俺にノルの猛ったものの切っ先が入口へと当てられ、グッと差し込まれたと思うとゆっくりと俺の中へと入ってきた。

「ん…んうぅっ!」

初めての圧迫感に身が震えるけど、ノルがじっくり慣らしてくれたお陰で痛みなどはなく、あるのはただただ初めての感覚だけ。

「ダリィ、全部入ったけど…平気か?」
「あ…ノル…、俺、変…!苦しっ!」
「ゴメンな。すぐに気持ちよくしてやるから」

そう言ってノルは緩々と腰を揺らして俺の中をゆっくりと擦り始める。
怖い、苦しい、壊れると言葉が溢れる度にノルは俺を宥めるようにキスをしてくれる。
そうして気づけば俺は嬌声を上げてノルに抱かれていた。
中を擦られる度に自分が内側から作り変えられていくかのように鮮烈な快感に襲われ、突かれる度に出したことのない甘くて艶のある甲高い声が勝手に口から飛び出していく。

「あ、ぁんんっ!ノルぅっ!」
「ダリィ…ダリィ…可愛い。俺の、俺のダリィ…!」

熱に浮かされるように俺の名を呼び、情熱的に抱いてくるノルの熱が気持ちいい。
ノルのものが前立腺を擦っていくたびに口からは甘い声が出て、初めてなのに凄く感じてしまった。

「あっあっ…」
「ダリィ…!」

そしてノルは一際強く突き上げたと思ったら俺をしっかりと抱きしめ、奥へと熱い飛沫を注ぎ込んだ。

「あ…あつ、熱い……」
「ダリィ…」

ヒクンヒクンと身を震わせその熱を受け止めている俺にノルがキスの雨を降らせてくる。

「ダリィ、悪い。まだ終われそうにない。今日はこのまま泊まっていってくれ。ちゃんと城に連絡は入れておくから」

そして俺はまたノルに何度も貫かれ、初めてなのに何度もイかされて、ノルの形を覚えさせられたのだった。

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