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生徒会室
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「湊人!一緒に食堂行こうぜ!」
お昼休みになった瞬間一宮に制服の袖を引っ張られた。
「悪い、今日お弁当持ってきちゃったんだよ。食堂一応持ち込み禁止だから」
食堂はタダだが、料理をするのが好きなのでいつもお弁当を持ってきている。生活費は支給されるので自炊してもタダなことに変わりない。こちらも同じくお弁当派(ただし材料費も全て自腹で払って作っている)の朝比奈といつも教室で食べている。たまにおかずを交換するのだが、これがまたとてつもなくおいしい。イケメンで料理がうまいなんて罪作りなやつだ。
そのとき廊下が突然騒がしくなった。
「紫音、一緒に食堂に行きましょう。」
「あ!要!みんなも!」
教室に入ってきたのは副会長、書記、庶務の双子だ。廊下からは他クラスの親衛隊の憎々しげな視線が送られる。
「俺、湊人と一緒じゃなきゃやだ!」
副会長がチラリとこっちを見てくる。
「しょうがないですね。あなたお弁当ですか。じゃあ、一緒に生徒会室にいきますよ。生徒会室ならご飯も頼むことができますし。」
「ほんとか!?湊人、行こうぜ!」
「ちょ、待ってください。生徒会室への一般生徒の立ち入りは禁止されています。」
すかさず朝比奈が止めようとしてくれる。
「部外者は黙ってください。私がいいと言ったらいいんです。さ、行きますよ。」
「やったー!」
一宮は俺の手首を引っ掴んでグイグイ引っ張ってくる。外せる気配がない。しょうがないからついて行くことにした。朝比奈に口パクでありがと、と言っておく。
「一宮、行くから手を離してくれ。」
「やだ!着くまで離さないから!」
冷ややかな視線を送ってくる副会長たち。
「全く、図々しいひとですね。」
「ほーんと」「じゃまだよ」
「い……ら…ない」
「そんなこと言うなよ!」
そうこうしているうちに生徒会室に着いてしまった。
「ここが生徒会室ですよ。どうぞ」
コンコン
「入りますよー」
生徒会室に入ると生徒会長と会計が仕事をしていた。
「あっれ~、紫音ちゃんじゃん!湊人ちゃんまでいる~」
「鏑木。一般生徒の立ち入りは禁止だよ。」
「いいじゃないですか、少しくらい。紫音だけです。」
「特別扱いはできないよ。「お前!!!かっこいいな!!!なんで名前だ???」」
生徒会長の姿を見た一宮が生徒会長に迫る。
「僕は七瀬響也です。生徒会長をしています。一宮紫音くん、君は生徒会室に立ち入り禁止です。せっかくきてもらって申し訳ないのですが、教室に戻りましょう。藤崎くん、きみも。」
「うわぁ、ほんとにかいちょーって全校生徒の名前覚えてるんだ。」
会計が感心したように呟いている。
「響也!俺この学校ホモばっかって聞いて理解できなかったけど、お前すっごくかっこいい!」
「紫音、なんてこと言うんですか⁉︎」
「紫音⁉︎」「嘘だよね!」
会長に迫る一宮に、それを見て慌てる副会長たち。会長は相手にしていなさそうだ。
「ねぇ、湊人ちゃん。そのお弁当って自分で作ったの~?」
「はい。」
「なんで?食堂使えばいいじゃん。」
「料理が好きなだけですよ。」
「ねぇ、それ僕にも食べさせてよ。」
そういってさっとお弁当を手から奪われた。
「ちょ、何するんですか!返してください。」
「一口でいいからさ。」
「「「「あっ」」」」
タイミングが悪かった。お弁当を返してもらおうと会計と揉み合っていると、何かのはずみで手からポーンとお弁当が飛んでいってしまった。ガシャンと大きな音をたてて床に落ちる。とその衝撃で蓋が開いて中身が飛び散ってしまった。そしてその中身の上に、一宮の勢いに怯んで後退りした会長の左足が…………。
あーあ、自信作のロールキャベツが……
お昼休みになった瞬間一宮に制服の袖を引っ張られた。
「悪い、今日お弁当持ってきちゃったんだよ。食堂一応持ち込み禁止だから」
食堂はタダだが、料理をするのが好きなのでいつもお弁当を持ってきている。生活費は支給されるので自炊してもタダなことに変わりない。こちらも同じくお弁当派(ただし材料費も全て自腹で払って作っている)の朝比奈といつも教室で食べている。たまにおかずを交換するのだが、これがまたとてつもなくおいしい。イケメンで料理がうまいなんて罪作りなやつだ。
そのとき廊下が突然騒がしくなった。
「紫音、一緒に食堂に行きましょう。」
「あ!要!みんなも!」
教室に入ってきたのは副会長、書記、庶務の双子だ。廊下からは他クラスの親衛隊の憎々しげな視線が送られる。
「俺、湊人と一緒じゃなきゃやだ!」
副会長がチラリとこっちを見てくる。
「しょうがないですね。あなたお弁当ですか。じゃあ、一緒に生徒会室にいきますよ。生徒会室ならご飯も頼むことができますし。」
「ほんとか!?湊人、行こうぜ!」
「ちょ、待ってください。生徒会室への一般生徒の立ち入りは禁止されています。」
すかさず朝比奈が止めようとしてくれる。
「部外者は黙ってください。私がいいと言ったらいいんです。さ、行きますよ。」
「やったー!」
一宮は俺の手首を引っ掴んでグイグイ引っ張ってくる。外せる気配がない。しょうがないからついて行くことにした。朝比奈に口パクでありがと、と言っておく。
「一宮、行くから手を離してくれ。」
「やだ!着くまで離さないから!」
冷ややかな視線を送ってくる副会長たち。
「全く、図々しいひとですね。」
「ほーんと」「じゃまだよ」
「い……ら…ない」
「そんなこと言うなよ!」
そうこうしているうちに生徒会室に着いてしまった。
「ここが生徒会室ですよ。どうぞ」
コンコン
「入りますよー」
生徒会室に入ると生徒会長と会計が仕事をしていた。
「あっれ~、紫音ちゃんじゃん!湊人ちゃんまでいる~」
「鏑木。一般生徒の立ち入りは禁止だよ。」
「いいじゃないですか、少しくらい。紫音だけです。」
「特別扱いはできないよ。「お前!!!かっこいいな!!!なんで名前だ???」」
生徒会長の姿を見た一宮が生徒会長に迫る。
「僕は七瀬響也です。生徒会長をしています。一宮紫音くん、君は生徒会室に立ち入り禁止です。せっかくきてもらって申し訳ないのですが、教室に戻りましょう。藤崎くん、きみも。」
「うわぁ、ほんとにかいちょーって全校生徒の名前覚えてるんだ。」
会計が感心したように呟いている。
「響也!俺この学校ホモばっかって聞いて理解できなかったけど、お前すっごくかっこいい!」
「紫音、なんてこと言うんですか⁉︎」
「紫音⁉︎」「嘘だよね!」
会長に迫る一宮に、それを見て慌てる副会長たち。会長は相手にしていなさそうだ。
「ねぇ、湊人ちゃん。そのお弁当って自分で作ったの~?」
「はい。」
「なんで?食堂使えばいいじゃん。」
「料理が好きなだけですよ。」
「ねぇ、それ僕にも食べさせてよ。」
そういってさっとお弁当を手から奪われた。
「ちょ、何するんですか!返してください。」
「一口でいいからさ。」
「「「「あっ」」」」
タイミングが悪かった。お弁当を返してもらおうと会計と揉み合っていると、何かのはずみで手からポーンとお弁当が飛んでいってしまった。ガシャンと大きな音をたてて床に落ちる。とその衝撃で蓋が開いて中身が飛び散ってしまった。そしてその中身の上に、一宮の勢いに怯んで後退りした会長の左足が…………。
あーあ、自信作のロールキャベツが……
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