170 / 189
第10章 旅立ちの塔
第238話 異変の正体
しおりを挟む
第238話 異変の正体
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
サリー(……なに?これ……この場所……何かおかしい……)
サリーは空に架かる虹を見つめます。
ジャンヌ「ね、ねぇ、サリー……ほんとに何もないの?」
サリー「えっ?」
ジャンヌ「ごめんね、しつこくて……ほんとに何もないなら、いいんだけどさ……」
サリー「うん……ありがとう。なんか……」
ジャンヌ「うん。どうかした?」
サリー「さっきからすごく、不思議な感覚なの……今まで感じたことがないような」
ジャンヌ「今まで、感じたことない……?」
マリン「ん?どうしたの?ふたりとも」
キャッツ「何かあった?」
すでに報告を終え、することがなくなったマリンとキャッツが、ふたりのやり取りに気づきました。
順番が回ってきたローズや、終えたばかりのマリアとリーフ、順番を待っているフィストとブラドは、それに気づく余裕がありません。
~~~~~~~~~
ローズ「えーっと、海底神殿から潮流に乗って、砂漠の国に行きました。そこで女王様と出会って、穴に落とされました」
リーフ「びっくりしたよねー!あれ」
マリア「穴もそうだけど、ローズの思い切りの良さにびっくりしたわね」
フィスト「あれは怖いもの知らずなだけよ」
ローズ「えっと、それで、なんだかんだあってオーブが手に入りました」
ブラド「はしょりすぎやん」
『なんだかんだとは』
ローズ「あ、ごめんなさい!えっと、ご先祖様と女王様の真意を確かめて、『先人を貴ぶ心』を知りました」
ローズの話が終わると、5本目の虹が架かりました。
塔から伸びる虹の先には、砂漠の国があるはずです。
~~~~~~~~~
サリー「……ま、また……」
ジャンヌ「サリー?ほんと、どうしたの?わかる範囲でいいんだけど、教えてもらえる?」
サリー「えっと、ごめんなさい……自分でもよくわからなくて……なんだろ……これ」
マリア「?どうしたの?」
キャッツ「なんか、落ち着かないみたいよ、サリー」
マリン「虹が世界に復活したから、なんていうか、『気』が乱れてる、とか?」
サリー「……うん。そうかも……『気』が、乱れてる……というか、おかしい……」
~~~~~~~~~
フィスト「それじゃあ、次は私ね。……えっと、私たちは砂漠の国からロック鳥に運んでもらって、地の果てを歩いてたら、みんなで夢の国に迷いこみました。そこで、世界に必要な心のひとつ、『夢見る心』と出会いました」
6本目の虹が空に架かりました。
ローズ「あれはどこにつながってるんだろうね?夢の国まで届いてるのかな?」
~~~~~~~~~
リーフ「?どうしたの?」
ジャンヌ「うん、サリーがね。何か感じ取ってるらしいんだけど……」
サリー「……『気』が乱れてる……?でも、何か違うような……」
キャッツ「そりゃこんだけ虹が増えてるんだもん。何かは起きるわよね」
サリー「そう!それ!増えてる!」
ローズ「うん。もう6本になったよ。かなり増えたけど、あとはブラドだけ」
サリー「ち、違うの!この塔で、『気』が……人の気配が増えてるの!なんで気づかなかったんだろう……虹が増えるたびに……人が増えてるの!」
ブラド「え?なに?どうしたん?次、私やけど、やっていいの?」
マリン「あー、うん。いいよいいよ。みんなやったし。やっといて」
ブラド「え、扱いひどない?」
マリア「た、確かに言い方はひどいけど、こっちはみんないるから大丈夫よ。ブラドには安心してそっちに集中しててほしいのよ」
ブラド「そういうことなら……ォホンッ、えっと。夢の国から出てきた私たちは、さらに地下深くへと進み、魔界に辿りつきました」
~~~~~~~~~
リーフ「人の気配が増えてる?この塔に?でも、この塔、誰も入れないんでしょ?」
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
サリー(……なに?これ……この場所……何かおかしい……)
サリーは空に架かる虹を見つめます。
ジャンヌ「ね、ねぇ、サリー……ほんとに何もないの?」
サリー「えっ?」
ジャンヌ「ごめんね、しつこくて……ほんとに何もないなら、いいんだけどさ……」
サリー「うん……ありがとう。なんか……」
ジャンヌ「うん。どうかした?」
サリー「さっきからすごく、不思議な感覚なの……今まで感じたことがないような」
ジャンヌ「今まで、感じたことない……?」
マリン「ん?どうしたの?ふたりとも」
キャッツ「何かあった?」
すでに報告を終え、することがなくなったマリンとキャッツが、ふたりのやり取りに気づきました。
順番が回ってきたローズや、終えたばかりのマリアとリーフ、順番を待っているフィストとブラドは、それに気づく余裕がありません。
~~~~~~~~~
ローズ「えーっと、海底神殿から潮流に乗って、砂漠の国に行きました。そこで女王様と出会って、穴に落とされました」
リーフ「びっくりしたよねー!あれ」
マリア「穴もそうだけど、ローズの思い切りの良さにびっくりしたわね」
フィスト「あれは怖いもの知らずなだけよ」
ローズ「えっと、それで、なんだかんだあってオーブが手に入りました」
ブラド「はしょりすぎやん」
『なんだかんだとは』
ローズ「あ、ごめんなさい!えっと、ご先祖様と女王様の真意を確かめて、『先人を貴ぶ心』を知りました」
ローズの話が終わると、5本目の虹が架かりました。
塔から伸びる虹の先には、砂漠の国があるはずです。
~~~~~~~~~
サリー「……ま、また……」
ジャンヌ「サリー?ほんと、どうしたの?わかる範囲でいいんだけど、教えてもらえる?」
サリー「えっと、ごめんなさい……自分でもよくわからなくて……なんだろ……これ」
マリア「?どうしたの?」
キャッツ「なんか、落ち着かないみたいよ、サリー」
マリン「虹が世界に復活したから、なんていうか、『気』が乱れてる、とか?」
サリー「……うん。そうかも……『気』が、乱れてる……というか、おかしい……」
~~~~~~~~~
フィスト「それじゃあ、次は私ね。……えっと、私たちは砂漠の国からロック鳥に運んでもらって、地の果てを歩いてたら、みんなで夢の国に迷いこみました。そこで、世界に必要な心のひとつ、『夢見る心』と出会いました」
6本目の虹が空に架かりました。
ローズ「あれはどこにつながってるんだろうね?夢の国まで届いてるのかな?」
~~~~~~~~~
リーフ「?どうしたの?」
ジャンヌ「うん、サリーがね。何か感じ取ってるらしいんだけど……」
サリー「……『気』が乱れてる……?でも、何か違うような……」
キャッツ「そりゃこんだけ虹が増えてるんだもん。何かは起きるわよね」
サリー「そう!それ!増えてる!」
ローズ「うん。もう6本になったよ。かなり増えたけど、あとはブラドだけ」
サリー「ち、違うの!この塔で、『気』が……人の気配が増えてるの!なんで気づかなかったんだろう……虹が増えるたびに……人が増えてるの!」
ブラド「え?なに?どうしたん?次、私やけど、やっていいの?」
マリン「あー、うん。いいよいいよ。みんなやったし。やっといて」
ブラド「え、扱いひどない?」
マリア「た、確かに言い方はひどいけど、こっちはみんないるから大丈夫よ。ブラドには安心してそっちに集中しててほしいのよ」
ブラド「そういうことなら……ォホンッ、えっと。夢の国から出てきた私たちは、さらに地下深くへと進み、魔界に辿りつきました」
~~~~~~~~~
リーフ「人の気配が増えてる?この塔に?でも、この塔、誰も入れないんでしょ?」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
魔法少女になれたなら【完結済み】
M・A・J・O
ファンタジー
【第5回カクヨムWeb小説コンテスト、中間選考突破!】
【第2回ファミ通文庫大賞、中間選考突破!】
【第9回ネット小説大賞、一次選考突破!】
とある普通の女子小学生――“椎名結衣”はある日一冊の本と出会う。
そこから少女の生活は一変する。
なんとその本は魔法のステッキで?
魔法のステッキにより、強引に魔法少女にされてしまった結衣。
異能力の戦いに戸惑いながらも、何とか着実に勝利を重ねて行く。
これは人間の願いの物語。
愉快痛快なステッキに振り回される憐れな少女の“願い”やいかに――
謎に包まれた魔法少女劇が今――始まる。
・表紙絵はTwitterのフォロワー様より。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる