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第10章 旅立ちの塔
第236話 7つのオーブ
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第236話 7つのオーブ
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
『ではオーブを台座に』
塔を守る者の声に呼応するように、マリン、キャッツ、マリア、リーフ、ローズ、フィスト、ブラドのキューブが強く輝きはじめました。
7つのキューブが、7色に輝き、光の玉がキューブから離れます。
光の玉は宙に浮いたまま形を持ち、オーブになりました。
オーブは7人の腕の中にゆっくりと降ります。
マリン「おぉー、オーブ出てきた」
ジャンヌ「それじゃ、みんな……お願い」
ローズ「オッケー」
ジャンヌとサリーが見守る中、7人がオーブを台座に運びます。
7つの台座もオーブと同じ色の光をぼんやりと湛えています。
台座の上部はくぼんでいて、球体のオーブが収まるようになっています。
7人の少女はそれぞれの台座の前に立ち、オーブをそっと置きました。
すると、オーブと台座の光が一体となり、さらに強い光を放ちました。
7人の少女は、示し合わせたわけでもないのに、再びジャンヌとサリーのそばに歩み寄りました。
9人の少女が塔の頂上の真ん中で集まります。
9人を囲むように円形に配置された台座とオーブが、さらに強く輝きます。
そしてその光が、形を変えました。
ブラド「み、みて!」
マリア「光が……つながる?」
円形に並んだ7色の光が、左右に伸びるように広がりました。
そして7色の光は円形につながったのです。
光の輪は9人を囲んだまま、さらにその姿を変えました。
それぞれ分かれていた7色の光は、溶け合うように交じります。
そして内側から、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の色を持った光の輪になりました。
サリー「…………きれい」
7色の光の輪はその形を保ったまま、上空へと浮かんでいきました。
青空に、輝く太陽、そして、7色の光が浮かびます。
フィスト「こ、これが……虹?」
リーフ「これが、昔は空にあったの?」
キャッツ「これからは、ずっと空に……?」
7色の環状の光はさらに上昇しました。
そして、唐突に、とてつもなく大きく広がったのです。
それは光の波紋でした。
9人は光の輪が広がっていくのを目で追うのがやっとでした。
7色の光の輪が、塔を中心として、世界中の空を走り抜けたのです。
そして走り抜けたあと、9人は感じました。
光が世界に満ち溢れたのを。
大気そのものが光輝いているようにも見えたのです。
ジャンヌ「……これで、虹が甦ったのね」
『そうだ。大変な仕事、ご苦労だった』
フィスト「おわったのねー」
『お前たちがオーブを集める旅の中で、オーブだけではなく、世界の心をひとつにするため、世界の心をも集めてきたはずだ』
ブラド「うん、そうだったわね」
『それについて教えてほしい。ひとつずつ』
マリン「わかったわ。じゃあ順番に、私からね」
マリンが虚空に向かって語りかけます。
マリン「私がレッドオーブを託してもらったのは、火山地帯にあるドワーフの里よ。そこでは『外の世界に目を向ける心』の大切さがわかったわ」
マリンが言い終えると、塔と遠く離れた地との間に、虹が架かりました。
サリー「え!?虹が、また」
『かの地とこの塔がつながったのだ。マリンよ、ご苦労だった』
マリン「いいえー!どってことないわ!」
『では次は』
キャッツ「私ねー」
このとき、サリーが微かな異変を感じました。
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
『ではオーブを台座に』
塔を守る者の声に呼応するように、マリン、キャッツ、マリア、リーフ、ローズ、フィスト、ブラドのキューブが強く輝きはじめました。
7つのキューブが、7色に輝き、光の玉がキューブから離れます。
光の玉は宙に浮いたまま形を持ち、オーブになりました。
オーブは7人の腕の中にゆっくりと降ります。
マリン「おぉー、オーブ出てきた」
ジャンヌ「それじゃ、みんな……お願い」
ローズ「オッケー」
ジャンヌとサリーが見守る中、7人がオーブを台座に運びます。
7つの台座もオーブと同じ色の光をぼんやりと湛えています。
台座の上部はくぼんでいて、球体のオーブが収まるようになっています。
7人の少女はそれぞれの台座の前に立ち、オーブをそっと置きました。
すると、オーブと台座の光が一体となり、さらに強い光を放ちました。
7人の少女は、示し合わせたわけでもないのに、再びジャンヌとサリーのそばに歩み寄りました。
9人の少女が塔の頂上の真ん中で集まります。
9人を囲むように円形に配置された台座とオーブが、さらに強く輝きます。
そしてその光が、形を変えました。
ブラド「み、みて!」
マリア「光が……つながる?」
円形に並んだ7色の光が、左右に伸びるように広がりました。
そして7色の光は円形につながったのです。
光の輪は9人を囲んだまま、さらにその姿を変えました。
それぞれ分かれていた7色の光は、溶け合うように交じります。
そして内側から、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の色を持った光の輪になりました。
サリー「…………きれい」
7色の光の輪はその形を保ったまま、上空へと浮かんでいきました。
青空に、輝く太陽、そして、7色の光が浮かびます。
フィスト「こ、これが……虹?」
リーフ「これが、昔は空にあったの?」
キャッツ「これからは、ずっと空に……?」
7色の環状の光はさらに上昇しました。
そして、唐突に、とてつもなく大きく広がったのです。
それは光の波紋でした。
9人は光の輪が広がっていくのを目で追うのがやっとでした。
7色の光の輪が、塔を中心として、世界中の空を走り抜けたのです。
そして走り抜けたあと、9人は感じました。
光が世界に満ち溢れたのを。
大気そのものが光輝いているようにも見えたのです。
ジャンヌ「……これで、虹が甦ったのね」
『そうだ。大変な仕事、ご苦労だった』
フィスト「おわったのねー」
『お前たちがオーブを集める旅の中で、オーブだけではなく、世界の心をひとつにするため、世界の心をも集めてきたはずだ』
ブラド「うん、そうだったわね」
『それについて教えてほしい。ひとつずつ』
マリン「わかったわ。じゃあ順番に、私からね」
マリンが虚空に向かって語りかけます。
マリン「私がレッドオーブを託してもらったのは、火山地帯にあるドワーフの里よ。そこでは『外の世界に目を向ける心』の大切さがわかったわ」
マリンが言い終えると、塔と遠く離れた地との間に、虹が架かりました。
サリー「え!?虹が、また」
『かの地とこの塔がつながったのだ。マリンよ、ご苦労だった』
マリン「いいえー!どってことないわ!」
『では次は』
キャッツ「私ねー」
このとき、サリーが微かな異変を感じました。
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