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第9章 魔界
第231話 意外な反応
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第231話 意外な反応
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
ブラド「……じゃ、じゃあさ、みんなにとって……私って、なに?」
マリア「だから……仲間でしょ?」
マリアの言葉に、7人がうなずきます。
同席していた2人の悪魔は、それぞれが手に持っていたグラスの酒を静かに飲み干しました。
2人の悪魔は微笑んでいます。
まるで9人の会話が、酒の肴にピッタリだと言わんばかりに。
そして、ブラドが一筋の涙を流しました。
ブラド「……みんな」
ジャンヌ「ちょっと!もー!なに!?泣かんでよ!」
マリン「泣く意味わかんないわよー」
マリア「いやそこはわかりなさいよ」
ブラド「うえーん!」
ローズ「うえーんって(笑)」
リーフ「ちょっと!笑っちゃだめだって!んふっ!」
サリー「…………んぐふっ!あはははは!」
フィスト「収拾つかなくなってるわよ」
キャッツ「はいはい!ちょっと落ち着いてー!楽しいパーティーの途中よ!準備してくれたみんなに申し訳ないじゃない。ごめんなさいね、ビフロンスさん」
キャッツがビフロンスの方を向きましたが、そこに彼はいませんでした。
ビフロンスと一緒に座っていたはずのグシオンもその場にいません。
キャッツ「……ビフロンスさん?グシオンさん?」
ブラド「クスン……はぁ……え?なに?どこかに行ったの?」
マリン「そうみたいね。あ!いたよ!あそこ!」
8人はマリンが指さす方を見ました。
9人がいる場所から20メートルほど離れている場所に、2人の悪魔は立っていました。
ビフロンスとグシオンは身を寄せ合って、こちらを見ています。
怯えているようにも見えます。
ブラド「ちょっとー!どうしたんですかー!」
2人の悪魔は何も言わず、こちらをじっと見ています。
キャッツ「え?なに?うちらなんかした?」
マリア「なんか、初めて悪魔を見た人みたいな反応ね」
グシオン「あ、あぁ、いや、すまん」
2人はゆっくりと近づいてきて、ようやく声が9人に届く距離になりました。
サリー「どうしたんですか?急に」
マリン「なになに?悪魔って、女の涙に弱いの?」
ローズ「えー!なにそれ!ほんとだったらすごいロマンチック!」
リーフ「そ、そう?ロマンチック……?」
グシオン「女がどうとかは置いといて、だな……こう、突然泣くのはやめてくれんか」
ブラド「どういうことですか?ビフロンスさんならともかく、物知りのグシオンさんまで、そんなこと言うなんて……」
ビフロンス「余計なお世話だ」
キャッツ「よくわかんないけど、悪魔があんなに怖がるなんて……女の涙は魔除けの効果もあるのかしら?」
グシオン「…………」
ビフロンス「…………」
サリー「え!うそ!?ほんとに?」
ジャンヌ「2人の反応を見る限り……ほんとっぽいね」
ローズ「涙が……魔除け?……あ!塩分!?」
グシオン「……そういうことだ」
リーフ「な、なに?どういうこと?」
ローズ「えっとさ、涙って、しょっぱいじゃん?それは、涙の中に塩分が入ってるからなの」
マリア「うん。そうよね」
ローズ「で、塩って、昔から、魔除けとかに使われてたのよ。国によっては、清めの塩、とか言って」
リーフ「へー!知らなかった!」
キャッツ「そ、その塩が、苦手だったの?」
ビフロンス「……あぁ」
フィスト「ちょっと待ってよ。じゃあなんでブラドは無事なの?」
サリー「そうだよね……自分の涙で消滅とかしちゃったら……」
ブラド「いや怖いな、言い方」
グシオン「ブラドは吸血鬼としての血も薄いから、ほとんど影響などないだろう。それに、純粋な悪魔だって、塩で消滅するわけではない。塩は古来から悪魔が苦手としてきたものだが、それは塩が魔除けだからではなく、魔を封じ込める、閉じ込める力があったからだ」
ブラド「……閉じ込める?」
マリア「悪魔を?ガラス瓶とかに?」
ビフロンス「知らんよ、そんなことは」
ブラド「それよ!」
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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ブラド「……じゃ、じゃあさ、みんなにとって……私って、なに?」
マリア「だから……仲間でしょ?」
マリアの言葉に、7人がうなずきます。
同席していた2人の悪魔は、それぞれが手に持っていたグラスの酒を静かに飲み干しました。
2人の悪魔は微笑んでいます。
まるで9人の会話が、酒の肴にピッタリだと言わんばかりに。
そして、ブラドが一筋の涙を流しました。
ブラド「……みんな」
ジャンヌ「ちょっと!もー!なに!?泣かんでよ!」
マリン「泣く意味わかんないわよー」
マリア「いやそこはわかりなさいよ」
ブラド「うえーん!」
ローズ「うえーんって(笑)」
リーフ「ちょっと!笑っちゃだめだって!んふっ!」
サリー「…………んぐふっ!あはははは!」
フィスト「収拾つかなくなってるわよ」
キャッツ「はいはい!ちょっと落ち着いてー!楽しいパーティーの途中よ!準備してくれたみんなに申し訳ないじゃない。ごめんなさいね、ビフロンスさん」
キャッツがビフロンスの方を向きましたが、そこに彼はいませんでした。
ビフロンスと一緒に座っていたはずのグシオンもその場にいません。
キャッツ「……ビフロンスさん?グシオンさん?」
ブラド「クスン……はぁ……え?なに?どこかに行ったの?」
マリン「そうみたいね。あ!いたよ!あそこ!」
8人はマリンが指さす方を見ました。
9人がいる場所から20メートルほど離れている場所に、2人の悪魔は立っていました。
ビフロンスとグシオンは身を寄せ合って、こちらを見ています。
怯えているようにも見えます。
ブラド「ちょっとー!どうしたんですかー!」
2人の悪魔は何も言わず、こちらをじっと見ています。
キャッツ「え?なに?うちらなんかした?」
マリア「なんか、初めて悪魔を見た人みたいな反応ね」
グシオン「あ、あぁ、いや、すまん」
2人はゆっくりと近づいてきて、ようやく声が9人に届く距離になりました。
サリー「どうしたんですか?急に」
マリン「なになに?悪魔って、女の涙に弱いの?」
ローズ「えー!なにそれ!ほんとだったらすごいロマンチック!」
リーフ「そ、そう?ロマンチック……?」
グシオン「女がどうとかは置いといて、だな……こう、突然泣くのはやめてくれんか」
ブラド「どういうことですか?ビフロンスさんならともかく、物知りのグシオンさんまで、そんなこと言うなんて……」
ビフロンス「余計なお世話だ」
キャッツ「よくわかんないけど、悪魔があんなに怖がるなんて……女の涙は魔除けの効果もあるのかしら?」
グシオン「…………」
ビフロンス「…………」
サリー「え!うそ!?ほんとに?」
ジャンヌ「2人の反応を見る限り……ほんとっぽいね」
ローズ「涙が……魔除け?……あ!塩分!?」
グシオン「……そういうことだ」
リーフ「な、なに?どういうこと?」
ローズ「えっとさ、涙って、しょっぱいじゃん?それは、涙の中に塩分が入ってるからなの」
マリア「うん。そうよね」
ローズ「で、塩って、昔から、魔除けとかに使われてたのよ。国によっては、清めの塩、とか言って」
リーフ「へー!知らなかった!」
キャッツ「そ、その塩が、苦手だったの?」
ビフロンス「……あぁ」
フィスト「ちょっと待ってよ。じゃあなんでブラドは無事なの?」
サリー「そうだよね……自分の涙で消滅とかしちゃったら……」
ブラド「いや怖いな、言い方」
グシオン「ブラドは吸血鬼としての血も薄いから、ほとんど影響などないだろう。それに、純粋な悪魔だって、塩で消滅するわけではない。塩は古来から悪魔が苦手としてきたものだが、それは塩が魔除けだからではなく、魔を封じ込める、閉じ込める力があったからだ」
ブラド「……閉じ込める?」
マリア「悪魔を?ガラス瓶とかに?」
ビフロンス「知らんよ、そんなことは」
ブラド「それよ!」
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