虹の騎士団物語

第7章 砂漠の国

第184話 王家の墓

第184話 王家の墓
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ジャンヌ：騎士団長
フィスト：近衛兵長
サリー：魔法使い
マリン：海の冒険者
ブラド：吸血鬼の姫
ローズ：貴族令嬢
キャッツ：トレジャーハンター
マリア：シスター
リーフ：エルフ
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キャッツ「王宮と王家の墓は地下でつながってたってことね」

事前に見ていたキャッツ以外の8人は、山と積まれた金銀財宝から目を離せないでいました。

サリー「すごい……本当にきれい……」

マリン「あ！見て！あの耳飾り、めっちゃかわいい！」

マリア「小さい物でも、恐ろしく高級な材料を使ってるんでしょうね」

リーフ「すごいね、金貨があんなにたくさん……箱からあふれてるし、あの箱についてる宝石も、うわぁ……すごくきれい」

ジャンヌ「みんなー、わかってると思うけど、触っちゃだめよー」

「「「「はーい！」」」」

9人は財宝に囲まれながら、その美しさ、精巧さをじっくりと目に焼き付けました。

キャッツ「そろそろいいですかー？本題に入りますよー？」

ジャンヌ「あ、ごめん、なに？」

キャッツ「触っちゃだめっていうのはよぉくわかるんだけどね。こればっかりは、触らないわけにいかないかな？ってね」

サリー「もしかして、オーブ？」

マリン「うそ！？あったの？」

ブラド「まぁここになきゃないわよねー」

キャッツ「いやぁ、それがさ、ちょっと自信ないのよ」

マリア「？どういうこと？オーブかどうかわからないってこと？」

キャッツ「うん……まぁ、とりあえずこっち来て」

8人は不思議がりましたが、キャッツの後をついて行きました。
10秒ほどで先頭のキャッツが立ち止まりました。

キャッツ「これよ」

リーフ「え？なにこれ？オーブなの？」

キャッツ「ねぇ？困っちゃうでしょ？」

9人の目の前にあるのは、大きさも形も、これまで集めてきた4つのオーブと同じでした。
両手に抱えて持てるほどの、きれいな球形。
ただ、レッドオーブ、ブルーオーブ、グリーンオーブ、コバルトオーブと違って、色がないのです。

フィスト「こ、これ、なにオーブ？」

ローズ「無色オーブ？」

ブラド「そんなんないやろ」

サリー「で、でも、オーブだよね？」

キャッツ「ね？そうなるでしょ？」

マリア「もしかして、オーブのレプリカとか、かな？各地に伝わるオーブを模して造られた、とか」

ジャンヌ「なるほど、可能性あるね」

マリン「ちょっと触ってみてよ、ローズ」

ローズ「わ、私！？」

マリン「あんたのせいでこうなってるんだからやんなさいよ！」

ローズ「怖い(笑)」

ローズはためらうことなく、そのオーブらしき無色透明の球体に触れました。

ローズ「んー」

最初はそっと触り、何も起きないとみると、大胆にペチペチといろんな角度から触りました。

ローズ「何も起きないね」

フィスト「オーブじゃないってこと？」

マリア「どうかしらね……でも、全く無関係って考えるのも、不自然でしょ？今までのオーブと、大きさだって、多分まったく同じ……それに、キューブの光は王宮と王家の墓の真ん中あたりを指したんだから」

ブラド「まさにここ、ってわけよね」

サリー「それだけの条件がそろってるなら、やっぱり、オーブじゃないの？」

ジャンヌ「こんなものがあったんじゃ、キャッツも困惑するわね」

キャッツ「そー！でも、まだ一個悩みの種がね……どう考えても腑に落ちなくて……」

サリー「？なに？」