虹の騎士団物語

第7章 砂漠の国

第183話 砂漠の国の地下

第183話 砂漠の国の地下
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ジャンヌ：騎士団長
フィスト：近衛兵長
サリー：魔法使い
マリン：海の冒険者
ブラド：吸血鬼の姫
ローズ：貴族令嬢
キャッツ：トレジャーハンター
マリア：シスター
リーフ：エルフ
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9人はキャッツを先頭に歩き始めました。

ローズ「ね、ね、罠ってどんなだったの？」

キャッツ「どんなって言われてもね……例えば……あ、マリン、そこの壁のレンガ、ちょっと色違うじゃん？ちょっと触ってみて」

マリン「これ？」

カタン……バシュッ

キャッツ「そんなふうに斧が目の前」

マリン「危ないわね！！実演はいいのよ！」

ローズ「こわーい！！」

リーフ「当たったら痛そう……」

キャッツ「ま、マリンみたいに変なところ触らなきゃ平気よ」

マリン「あんたが触れっつったんでしょうが！」

ブラド「ローズが聞いたのにな(笑)」

フィスト「でも、すごいね、そういうの見破れるんだ？」

キャッツ「慣れよ慣れ。不自然なすき間があったらそこから何か飛び出すし、不自然な坂道があれば大きな鉄球が転がってくる。そういうもんよ」

マリア「へぇーすごいわね。頼りになるわ」

キャッツ「あ、ここの床は落とし穴になってて、下は針が敷き詰めてるから飛び越えてね。3メートルくらいだからがんばって」

キャッツ「ここはコウモリと蛇がめっちゃ出てくる部屋だから、急いでね。絶対出てくるから」

キャッツ「この通路は振り子の刃物がずっと動いてるから、タイミングよく通らないと怪我するよ。がんばってね」

ブラド「いや、ちょお、待って、しんどぉ……」

キャッツ以外の8人は、数々の罠をなんとか乗り越え、息を切らしていました。

ジャンヌ「これは、脱出させないための監獄って、本当ね……」

キャッツ「安心して、危ないエリアはもう終わりよ」

サリー「ほ、ほんと！？」

キャッツ「ホント。で、ある意味ここからが本題かな……あの部屋だよ」

キャッツが指さす先には、大きな扉があり、扉のすき間から光が漏れていました。

マリア「あれ、出口？」

キャッツ「ううん、出口はもうちょい先。でも、あの扉の奥のものは、なかなかすごいよ」

ローズ「へー！なんだろ」

ジャンヌ「休憩ポイントくらいにはなりそうね。みんな！もうひとがんばりよ！」

9人は扉に向かって歩いていきました。
近づくにつれ、扉から漏れる光が強くなります。
9人が暗闇に慣れていたということを差し引いても、目もくらむほどのまぶしさです。
地下空間にこれだけの光を放つものはなんなのか、8人には見当もつきませんでした。
扉を開けて、強い光の中に入ったとき、8人は歓声を上げました。

山と積まれた金銀財宝だったのです。

ジャンヌ「こ、これって……？」

キャッツ「多分、距離的にはここ、王宮から少し離れたところなのよね。で、今私たちがいるところが、多分……」

マリン「……王家の墓の地下、ってことね？これだけのもの、王家に伝わる財宝じゃないと説明できないもんね」

リーフ「あ、だからボチボチで墓地が合ってるって言ったのね」

キャッツ「そういうことよ。王宮と王家の墓は地下でつながってたってことね」