虹の騎士団物語

舞子坂のぼる

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第1章 旅立ち

第28話~第32話

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第28話 合流 その3
(ジャンヌ・フィスト・サリー・マリン・ブラド・ローズ・キャッツ)


ジャンヌ「これで7人か」

ブラド「大所帯になってきたわねー。楽しくていいけど♪」

ザワザワ……ザワザワ……

フィスト「またなんか来たのかな?」

キャッツ「ん?この匂い……」

サリー「この波動……」

キャッツ「エルフ!」
サリー「エルフ!」

ブラド「え、なに、キャッツは匂いでわかるの?」

ローズ「エルフ?……私、本でしか見たことない」

マリン「そのエルフを、修道女が連れてるわよ」

ザワザワ……ザワザワ……

マリア「ここがお城ですね」

リーフ「ねぇ、マリア……やっぱりエルフって目立つのかな?」




**********
第29話 9人になった
(全員)


ザワザワ……ザワザワ……

リーフ「ねぇ?やっぱり私、目立つ?」

マリア「んー、半分は私のせいじゃない?エルフも修道女も、基本的に住んでるところから出てこないから」

リーフ「そ、そうなのかな……?」

マリア「そういうもんよ。堂々とすればいいの。悪いことなんかしてないでしょ?」

ブラド「あなたたち目立ってるわねー!」

リーフ「うっ…………」

ジャンヌ「やめなさいよ」

フィスト「ブラドは人のこと言えないでしょ。城門の前に吸血鬼がいるんだから」

ローズ「みんなおそろいの箱なんだね」

サリー「みんな、選ばれたってこと?」

マリン「選ばれたのか偶然かわからないけど…………」



**********
第30話 全員集合
(全員)


マリア「町外れの孤児院にいました、マリアです」

リーフ「エルフのリーフです。よろしく……」

フィスト「結局9人か」

キャッツ「なーんだ、この箱、そんなに珍しいものじゃないのかもね」

サリー「そんなことないと思います!お師匠様が言ってました。これは、昔あった虹に関わる、何かだって」

マリア「虹かぁ……素敵ねー、一度は見てみたいわー」

ローズ「私も本でしか見たことない……ブラドは?」

ブラド「私もしらないわー、そもそもあんまり外出ないしね(笑)」

マリン「世界で9個ってのも、かなり珍しいってことになるかな?」

ジャンヌ「いずれにしても、私たち全員、あの光に集められたみたいね」

リーフ「全員一緒に集まる時間も同じなんて、すごい」

キャッツ「ねぇ、さっきからさ」

ジャンヌ「?」



**********
第31話 王の間へ
(全員)


キャッツ「さっきから、なんで私たち当たり前のように『これで全員だ』って思ってるんだろ」

マリア「!?ほんとだ……」

サリー「確かに……でも、疑いようがない、そんな気持ちです」

ブラド「さっきまでは、あと何人来るか、わかってなかったのに」

ローズ「この箱が、教えてくれてるのかな?」

そのとき、9人の持つ箱が再び光を放ちました。
その光は筋になり、城の一点を指しました。

フィスト「!あそこって……」

ジャンヌ「……王の間」

リーフ「王様に会いに行けってこと?」

マリン「おもしろそうじゃん」



**********
第32話 国王の噂
(全員)


9人全員で城の中に入り、王の間に行くことになりました。

リーフ「ねーねー、ローズちゃんは王様って会ったことある?」

ローズ「ううん、まだないよ」

マリア「どんな人なんだろうねー?」

ブラド「そっちの賊のふたりはもちろん見たことないよね」

マリン「賊じゃないわよ!」
キャッツ「賊じゃないわよ!」

サリー「軍にいるふたりは、やっぱり、見たことあるの?」

フィスト「うん、まぁね」

ジャンヌ「仕事上、会うわよ」

ブラド「どんな人なの?王様って」

ジャンヌ「見た目は、ごく普通だよ。いかにも王様って感じのおじいさんよ」

キャッツ「どんなおじいさんよ」

フィスト「いやほんと、王様って感じなんだって」

ジャンヌ「そうそう、それ以外、言いようがないなぁ」

マリン「やっぱりあれ?旅立ちの資金とかくれるのかな?」

ブラド「私は嫌よ……棒と服と小銭だけくれる王様なんて」

マリア「威厳たっぷりでそんなもの授けられたら、どうしよう……」

ローズ「とりあえず受け取るしかないよね(笑)」

フィスト「ちょっと、仮にも王様よ」

ジャンヌ「仮じゃないわよ……」

サリー「ん?ねえ、あれかな?おっきな扉……」

キャッツ「あ、ほんとね、着いたみたい」

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