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第2章 龍神の滝
龍神の滝
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みんみんみんみんみんみんみんみん・・・
シャワシャワシャワシャワシャワ・・・・・・
セミの鳴き声に混じって
ざあーーーーーーーーーーーー・・・
ザワザワ・・・ザワザワ・・・・・・
心地の良い風が吹き抜けるたびに、樹々のざわめきも響いた。
ふたりは、神社の境内の奥にあった階段をあがり、その先のけもの道へと進んだ。
軽やかに階段をあがる仁に、悠太は「はぁはぁ」言いながら、必死についていく。
その、けもの道を、15分ほど歩いた頃。
ザアアアアアアアアアアア・・・・・・・・・
激しい水の流れる音が響き始めた。
「ほら、見えてきた!あれが、この神社の御神体の龍神が住んでるって噂の滝!」
「うわぁ・・・すごい!」
「だろ~!えっへん!」
数メートルの小高い場所から落ちる滝の先に、底が見えるほど澄んだ、きれいな池が広がっていた。
「悠太!こっちこっち!この岩場から、飛び込んで遊べるんだ!」
「おおすげぇ!」
岩場から池の中をのぞき込んでから、ふたりは顔を見合わせニヤっとして。
ドッボーーーーーーーーーーーーーーーン!!
と、さっそく飛び込んだ。
ひんやりとした水の中。
ふたりが飛び込んだときの水泡に、差し込んだ夏の陽射しが当たってキラキラした。
ザバァ・・・
「ふー!気持ちいいー!」
「だろ~?」
「あ!そうだ忘れてた!悠太、この池に住んでる生き物は殺したらダメだぞ!」
「え?なんで?」
「ここの龍神さまはやさしいから、遊ぶのは大丈夫なんだけど、生き物を殺したら怒るから」
「・・・そうなんだ。うん!わかった!絶対しない!」
「大事なことは伝えたし、よし!あっちにデカい魚とかカニとかいるから、追っかけて遊ぼうぜ」
「(それはいいんだ?)・・・うん!」
ふたりは、魚やカニを追いかけまわし、いっぱい泳ぎ、夢中で遊んだ。
シャワシャワシャワシャワシャワ・・・・・・
セミの鳴き声に混じって
ざあーーーーーーーーーーーー・・・
ザワザワ・・・ザワザワ・・・・・・
心地の良い風が吹き抜けるたびに、樹々のざわめきも響いた。
ふたりは、神社の境内の奥にあった階段をあがり、その先のけもの道へと進んだ。
軽やかに階段をあがる仁に、悠太は「はぁはぁ」言いながら、必死についていく。
その、けもの道を、15分ほど歩いた頃。
ザアアアアアアアアアアア・・・・・・・・・
激しい水の流れる音が響き始めた。
「ほら、見えてきた!あれが、この神社の御神体の龍神が住んでるって噂の滝!」
「うわぁ・・・すごい!」
「だろ~!えっへん!」
数メートルの小高い場所から落ちる滝の先に、底が見えるほど澄んだ、きれいな池が広がっていた。
「悠太!こっちこっち!この岩場から、飛び込んで遊べるんだ!」
「おおすげぇ!」
岩場から池の中をのぞき込んでから、ふたりは顔を見合わせニヤっとして。
ドッボーーーーーーーーーーーーーーーン!!
と、さっそく飛び込んだ。
ひんやりとした水の中。
ふたりが飛び込んだときの水泡に、差し込んだ夏の陽射しが当たってキラキラした。
ザバァ・・・
「ふー!気持ちいいー!」
「だろ~?」
「あ!そうだ忘れてた!悠太、この池に住んでる生き物は殺したらダメだぞ!」
「え?なんで?」
「ここの龍神さまはやさしいから、遊ぶのは大丈夫なんだけど、生き物を殺したら怒るから」
「・・・そうなんだ。うん!わかった!絶対しない!」
「大事なことは伝えたし、よし!あっちにデカい魚とかカニとかいるから、追っかけて遊ぼうぜ」
「(それはいいんだ?)・・・うん!」
ふたりは、魚やカニを追いかけまわし、いっぱい泳ぎ、夢中で遊んだ。
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