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リョウタからの誕生日プレゼント
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1日の授業が終わり、放課後になると、生徒達は一斉にゾロゾロ動き出す。
友達との会話もそこそこにして。生徒達をかき分けるようにヒナノは屋上へと急いだ。
ガチャ‥‥‥…
ギイィィィィィィィィ…………
屋上の重たい扉を開くと、フェンス越しに校庭を見つめるリョウタの背中が見えた。
「リョウタっ、お待たせっ」
「おっ来たか。悪いな。なんか呼び出すみたいになって。」
「ううん、大丈夫。で?なに?渡したいものって。誕生日プレゼントでもくれるの~?」
「へへ。はい!ヒナ、16歳の誕生日おめでと!」
そう言って、リョウタは手に持っていた包みを、ポンっとヒナノに渡す。
「わあ!ほんとにくれるんだ!ありがと~!何なに?開けていい??」
「うん。」
少し照れたように、リョウタは笑った。
ヒナノがその包みを開くと、淡い金色のブレスレットが出てきた。
「あっかわいい~!ちっちゃな星がいっぱいついてる~。ありがと~リョウタ!」
「気に入ってくれたみたいで良かった。」
そして、リョウタは一瞬、迷ったような表情でヒナノを見つめてから、唐突にポツリと呟いた。
「あのさ、ヒナ。……オレ‥‥‥‥‥‥今日でお別れなんだ。」
「え?」
ブレスレットをはめるのに苦労していたヒナノは、驚いてブレスレットを落としそうになっていた。
そんなヒナノの様子に、リョウタはちょっと笑った。
「え?は?ちょっと待って…」
「ごめん、ゆっくりでいいよ」
「えへへ。うん。…しょっと…えい!よしはまったぁ!……って?!お別れってなんで?なんで?!‥‥‥‥あっ転校とか…?」
ヒナノの様子に笑顔だったリョウタの表情が、一気に暗くなる。
二人の間に微妙な空気が流れ、しばらくヒナノとリョウタは見つめあった。
そして、リョウタが、意を決したような表情で言った。
「ダメだー。やっぱオレ、お前に黙ったままいくのヤダわ。」
「……ん?え?」
「なあヒナ。今からオレが言うこと聞いてくれる?」
「………うん…ってさっきから聞いてるでしょーもう!」
「ははっ、そういやそうだわ。」
友達との会話もそこそこにして。生徒達をかき分けるようにヒナノは屋上へと急いだ。
ガチャ‥‥‥…
ギイィィィィィィィィ…………
屋上の重たい扉を開くと、フェンス越しに校庭を見つめるリョウタの背中が見えた。
「リョウタっ、お待たせっ」
「おっ来たか。悪いな。なんか呼び出すみたいになって。」
「ううん、大丈夫。で?なに?渡したいものって。誕生日プレゼントでもくれるの~?」
「へへ。はい!ヒナ、16歳の誕生日おめでと!」
そう言って、リョウタは手に持っていた包みを、ポンっとヒナノに渡す。
「わあ!ほんとにくれるんだ!ありがと~!何なに?開けていい??」
「うん。」
少し照れたように、リョウタは笑った。
ヒナノがその包みを開くと、淡い金色のブレスレットが出てきた。
「あっかわいい~!ちっちゃな星がいっぱいついてる~。ありがと~リョウタ!」
「気に入ってくれたみたいで良かった。」
そして、リョウタは一瞬、迷ったような表情でヒナノを見つめてから、唐突にポツリと呟いた。
「あのさ、ヒナ。……オレ‥‥‥‥‥‥今日でお別れなんだ。」
「え?」
ブレスレットをはめるのに苦労していたヒナノは、驚いてブレスレットを落としそうになっていた。
そんなヒナノの様子に、リョウタはちょっと笑った。
「え?は?ちょっと待って…」
「ごめん、ゆっくりでいいよ」
「えへへ。うん。…しょっと…えい!よしはまったぁ!……って?!お別れってなんで?なんで?!‥‥‥‥あっ転校とか…?」
ヒナノの様子に笑顔だったリョウタの表情が、一気に暗くなる。
二人の間に微妙な空気が流れ、しばらくヒナノとリョウタは見つめあった。
そして、リョウタが、意を決したような表情で言った。
「ダメだー。やっぱオレ、お前に黙ったままいくのヤダわ。」
「……ん?え?」
「なあヒナ。今からオレが言うこと聞いてくれる?」
「………うん…ってさっきから聞いてるでしょーもう!」
「ははっ、そういやそうだわ。」
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