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再臨譚
41、調査局の見解と出動のための準備
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突然、調査局からの招集された護と翼は、地震が起きた直後というタイミングと現在調査局が追いかけている存在を結び付け、最悪の事態になった可能性を疑っていた。
それが事実であることを確かめるためにも、翼と護は調査局へと向かったのだが。
「おい、情報まだかっ?!」
「式紙の返信がまだ来てないんだ!わかるわけないだろ!!」
「……荒れてるなぁ」
「電話回線が混乱しているんだろう。あれだけの大きな地震があったんだ、こうなるのはある意味、必然だな」
どうにかして情報を得ようとしている職員たちが、せわしなく動いている様子を見ながらつぶやくまm牢に、翼はため息をつきながら返し、局長室へと向かっていく。
護もその後ろに続き、数分後。
局長室の前に到着するなり、翼はノックもすることなく、扉を開け。
「保通、入るぞ」
「もう入ってるだろうが!というか、ノックぐらいしろ!」
「ノックしたところで気づけるような状態か?」
奥の方で控えていた保通から文句を言われるも、あっけらかんとした態度で返す、コントのようなやり取りが繰り広げられた。
そんな様子を後ろの方から眺めていた護は、光とジョンの方へ視線を向け。
「で、このタイミングで呼び出してきたってことは何かあったのか?」
今現在、自分の父親が局長と繰り広げている口論をまったく気にしていない様子で光とジョンから話を聞きだそうとしていた。
仕事のこと以外に関しては無関心であるようなその態度に、光はため息をつきつつ。
「大方、君が予想した通りだ……それはそれとして、止めようとかそういう気にはならないのか?」
「いい年してじゃれ合いしてるだけだろ?手が出てないだけまだいいんじゃないか?」
「それは……そうかもしれないが、さすがに話が進まないだろう?」
「かもしれんが、やらせとけばいい。というか、途中で止めて矛先がこっちに向く方が面倒くさい」
護としては、自分に矛先が向くことが面倒くさいと感じているため、しばらくの間、放っておくことにしたらしい。
さっさと話を先に進めたい光としては、その態度は首をかしげるものであったが。
――確かに、こっちに飛び火するとそれはそれで面倒なことになりそうだな……
納得できる部分もあるため、ひとまず、見守ることを選んだ。
だが、事態が一刻を争う段階まで来ていることを誰よりも理解しているジョンは。
「あ、あの。そろそろ話を進めたいのですが?」
まだ不毛な言い争いをしているベテラン二人に声をかけていた。
すると。
「むっ……そうだな」
「あぁ、失礼しました」
翼と保通は言い争いをやめて、ジョンに謝罪した。
護と光ならば、そのまま二人に話題が飛び火していたかもしれない。
だが、声をかけた人間は調査局に協力依頼をしている人物であり、まったく無関係の人間だ。
悪ふざけで話題をふるわけにもいかず、素直に謝罪し、言い争いを中断し、本題に入った。
「で、式紙には緊急招集としか書かれていなかったが、いったい何があったんだ?」
「あらかた予想はついているだろう?」
「ある程度はな。だが、そちらの見解を聞きたい」
翼も護も、このタイミングでの緊急招集に、協力要請されていた案件が関与していることを疑っていた。
その見解が過ち出ない可能性が高いとは思っているのだが、自分たちの推察の域を出ていない。
そのため、ある程度は情報が集まっているであろう調査局がどのような見解を出しているのかを知りたいのだ。
「なるほど。理由は理解した」
そのことを理解していたのだろう。
翼の言葉に、保通はうなずいて返し、現状、自分たちが得ている情報とそれに基づいた見解を話し始める。
その内容は、翼が予測していたものとほぼ同じだった。
「魔法陣?」
「ということは、それが」
「あぁ。ジョンさんの見解では、『明けの明星』を呼び出すための魔法陣らしい」
「なるほど……だが、いくらなんでも早すぎやしないか?」
光の話を聞いた護は納得したようにうなずくが、やはり事態の動きが早いことに対し、やはり疑問を覚えていたらしい。
その疑問に答えるように、光は淡々とした様子で返してくる。
「あぁ。だが先日のアップデートを前に、アプリ登録者数が急激に上昇していた様子がある。おそらく、それが要因の一つではないかと」
「なるほど。必要な数はその時にそろっていたということか……ということは、私たちが呼ばれた理由は、すぐにでも行動に移すことにしたため、というわけか?」
光の言葉から自分たちが呼び出された理由を察した翼が問いかけると、光は神妙な面持ちでうなずいて返してきた。
翼が想定していたより、随分と早い時期からの行動となったが、事ここに至っては仕方がないのこと。
「それで、どうするので?」
「少しばかり駆け足になりますが、できれば今日中に魔法陣の破壊へ向かいます。場所は原因となったアプリ制作会社」
「となると、オフィス街ですか……しかし」
そこまで言って、翼は言葉を濁す。
最終目的も対応の方法も、魔法陣を破壊するという至極単純なものだ。
だが、物事というのは簡単で単純そうに見えるものほど、容易に進むことができるものではない。
「えぇ、おそらくバフォメットが呼び出した配下の悪魔や霊力に惹かれて、周囲にいる特殊生物や怨念がやってきている可能性が高いです」
その予想を裏切らない言葉が、光の口から出てきた。
そうなれば、戦闘を避けることはほぼ不可能だ。
「では、一度私たちは戻って準備をしたいのですが」
調査局には呪符や呪具だけでなく、銃などの近代兵器も保管してある。
だが、それらは数に限りがあり、調査局の正規職員が最優先で使用するものだ。
調査局からの仕事を請け負ってはいるが、調査局の正規職員ではない翼たちに調査局の備品を使用させるわけがない。
自分たちが使用する道具を用意したいと考えることは、必然だ。
「わかりました。では、一時間後にもう一度こちらに足を運んでいただけますか?それまでには今回の作戦立案ができているはずです」
その意図は光も理解していたようだ。
理解したうえでの提案を飲み、翼は護と一緒に調査局から一時退出した。
それが事実であることを確かめるためにも、翼と護は調査局へと向かったのだが。
「おい、情報まだかっ?!」
「式紙の返信がまだ来てないんだ!わかるわけないだろ!!」
「……荒れてるなぁ」
「電話回線が混乱しているんだろう。あれだけの大きな地震があったんだ、こうなるのはある意味、必然だな」
どうにかして情報を得ようとしている職員たちが、せわしなく動いている様子を見ながらつぶやくまm牢に、翼はため息をつきながら返し、局長室へと向かっていく。
護もその後ろに続き、数分後。
局長室の前に到着するなり、翼はノックもすることなく、扉を開け。
「保通、入るぞ」
「もう入ってるだろうが!というか、ノックぐらいしろ!」
「ノックしたところで気づけるような状態か?」
奥の方で控えていた保通から文句を言われるも、あっけらかんとした態度で返す、コントのようなやり取りが繰り広げられた。
そんな様子を後ろの方から眺めていた護は、光とジョンの方へ視線を向け。
「で、このタイミングで呼び出してきたってことは何かあったのか?」
今現在、自分の父親が局長と繰り広げている口論をまったく気にしていない様子で光とジョンから話を聞きだそうとしていた。
仕事のこと以外に関しては無関心であるようなその態度に、光はため息をつきつつ。
「大方、君が予想した通りだ……それはそれとして、止めようとかそういう気にはならないのか?」
「いい年してじゃれ合いしてるだけだろ?手が出てないだけまだいいんじゃないか?」
「それは……そうかもしれないが、さすがに話が進まないだろう?」
「かもしれんが、やらせとけばいい。というか、途中で止めて矛先がこっちに向く方が面倒くさい」
護としては、自分に矛先が向くことが面倒くさいと感じているため、しばらくの間、放っておくことにしたらしい。
さっさと話を先に進めたい光としては、その態度は首をかしげるものであったが。
――確かに、こっちに飛び火するとそれはそれで面倒なことになりそうだな……
納得できる部分もあるため、ひとまず、見守ることを選んだ。
だが、事態が一刻を争う段階まで来ていることを誰よりも理解しているジョンは。
「あ、あの。そろそろ話を進めたいのですが?」
まだ不毛な言い争いをしているベテラン二人に声をかけていた。
すると。
「むっ……そうだな」
「あぁ、失礼しました」
翼と保通は言い争いをやめて、ジョンに謝罪した。
護と光ならば、そのまま二人に話題が飛び火していたかもしれない。
だが、声をかけた人間は調査局に協力依頼をしている人物であり、まったく無関係の人間だ。
悪ふざけで話題をふるわけにもいかず、素直に謝罪し、言い争いを中断し、本題に入った。
「で、式紙には緊急招集としか書かれていなかったが、いったい何があったんだ?」
「あらかた予想はついているだろう?」
「ある程度はな。だが、そちらの見解を聞きたい」
翼も護も、このタイミングでの緊急招集に、協力要請されていた案件が関与していることを疑っていた。
その見解が過ち出ない可能性が高いとは思っているのだが、自分たちの推察の域を出ていない。
そのため、ある程度は情報が集まっているであろう調査局がどのような見解を出しているのかを知りたいのだ。
「なるほど。理由は理解した」
そのことを理解していたのだろう。
翼の言葉に、保通はうなずいて返し、現状、自分たちが得ている情報とそれに基づいた見解を話し始める。
その内容は、翼が予測していたものとほぼ同じだった。
「魔法陣?」
「ということは、それが」
「あぁ。ジョンさんの見解では、『明けの明星』を呼び出すための魔法陣らしい」
「なるほど……だが、いくらなんでも早すぎやしないか?」
光の話を聞いた護は納得したようにうなずくが、やはり事態の動きが早いことに対し、やはり疑問を覚えていたらしい。
その疑問に答えるように、光は淡々とした様子で返してくる。
「あぁ。だが先日のアップデートを前に、アプリ登録者数が急激に上昇していた様子がある。おそらく、それが要因の一つではないかと」
「なるほど。必要な数はその時にそろっていたということか……ということは、私たちが呼ばれた理由は、すぐにでも行動に移すことにしたため、というわけか?」
光の言葉から自分たちが呼び出された理由を察した翼が問いかけると、光は神妙な面持ちでうなずいて返してきた。
翼が想定していたより、随分と早い時期からの行動となったが、事ここに至っては仕方がないのこと。
「それで、どうするので?」
「少しばかり駆け足になりますが、できれば今日中に魔法陣の破壊へ向かいます。場所は原因となったアプリ制作会社」
「となると、オフィス街ですか……しかし」
そこまで言って、翼は言葉を濁す。
最終目的も対応の方法も、魔法陣を破壊するという至極単純なものだ。
だが、物事というのは簡単で単純そうに見えるものほど、容易に進むことができるものではない。
「えぇ、おそらくバフォメットが呼び出した配下の悪魔や霊力に惹かれて、周囲にいる特殊生物や怨念がやってきている可能性が高いです」
その予想を裏切らない言葉が、光の口から出てきた。
そうなれば、戦闘を避けることはほぼ不可能だ。
「では、一度私たちは戻って準備をしたいのですが」
調査局には呪符や呪具だけでなく、銃などの近代兵器も保管してある。
だが、それらは数に限りがあり、調査局の正規職員が最優先で使用するものだ。
調査局からの仕事を請け負ってはいるが、調査局の正規職員ではない翼たちに調査局の備品を使用させるわけがない。
自分たちが使用する道具を用意したいと考えることは、必然だ。
「わかりました。では、一時間後にもう一度こちらに足を運んでいただけますか?それまでには今回の作戦立案ができているはずです」
その意図は光も理解していたようだ。
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