二人格は生活に困る

黒咲 空気

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第2章 零を消していくマジックナンバー

65話 火が起こす楽しさと急降下

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新しい力を手に入れた六花は満足してみんなで元の場所へと帰宅することにした。
飛鳥もアスタロイドと絵画に合流して全員が戻ってきた。
飛鳥はカレーを作っていると平野が来た。
「カレーってそう言う作り方なんだ」
「カレー作ったことないの?」
「ないよ」
「うちの学校は謎に家庭科には対応していないんだよね。」
白夜がそう言うと絵画が否定してきた。
「いやいや、家庭科は文系のところで学ぶことできるよ。謎仕様のひとつね」
否定はしてきたが白夜はピンときていなかった。
「え、俺文系なのに家庭科したことない」
「何を言っているの」
ドン引きしたような言い方に対して平野はヒソヒソと笑っていた。千葉もそれに釣られていた。
「おい、笑うな」
「私は理系なので分かりません~」
「そうかよ、だけど俺は料理できますから」
白夜は厨房に近づきジャガイモを速いスピードで捌き始めた?
「はや~助かるよ」
「だろ」
平野はぼんやりと見守ることしかできなかった。
その時に、六花が魚を持ってきた。
「魚取ってきたぞ」
それをみた平野はすぐに六花により
「私、魚捌けるよ」
その瞬間、みんなが「え、」と反応してしまった。
「魚捌けるの」
「もちろん」
「すごいですね」
平野が魚を捌いている途中でジャガイモを切るのを終わらせた白夜は大和と火を焚いていた。
「気をつけろよ」
「はい、ふーふー」
火がちゃんと燃えたことを確認し
「よしこれでオッケー」
「終わった~」
大和は安心していると脳内から声が聞こえた。
「火は怖いんじゃ」
「なんで」
「分からないだけど火は嫌な記憶がある気がする」
「そんな火を見なくていいんだよ。嫌いもものだっているんだから仕方ないよ」
脳内で話している大和に気を使い白夜は、テントの方に行った。
みんながいろんなことで楽しんでいる中で夜になっていった。
「みんな、キャンプファイヤーしない?」
元から気を用意していた千葉はみんなを誘ってキャンプファイヤーをしていた。
大和は少し遠目から眺めていた。
「ダンスダンス」
火を見ながら平野は舞い上がっていた。
「真面目に生きている中で楽しく生活するものいいものね」
「学校ではずっと真面目を演技しているからな」
「剣道部で最近、有名になっていると聞いたけど大会とか出るの?」
絵画に聞かれた平野はもじもじしながら言った。
「もう、一回優勝している よ」
「えー」と大和以外のみんなが驚いたようだ。
「聞いてないよ」
「言う気がなかったから」
「すごいな」
平野をすごいと褒めているみんなに対して少し遠目から見ていた大和は元気を失っていた。
「ねぇ、火って燃えてるね」
脳内で三羽矢に聞いた。
「そうじゃな、まぁ元気を出せ」
「でも私は、みんなのように嬉しくなれない感情を共有することができない」
「それでいいんじゃ、みんなが其方を大事にしているから共有されていなくても問題なし」
大和はずっと火を見て少しずつ前に踏み出していると三羽矢が騒ぎ出した。
「近づくな、嫌な記憶が回ってくる」
苦しそうな声を出している。
「やめろ、わしは何もしていない」
「だいじょぶ」
それと同時に大和も座り込み頭を抱えていた。
「アリス、大丈夫か?」
白夜はすぐに気づき寄り添おうとしているとアスタロイドに止められた。
「なんで」
止められたことにキレているがアスタロイドは、冷静に言った。
「これはやばい気がする。また暴走だな」
「アリスちゃん」
平野は大きく叫ぶが効く気がない、大和は自分の空間にいる気がした。
「私はナツさんがあんまり好きじゃないだけど優しさがあるから嫌いにはならなかった。嫌い、くうさんのような人出会って全てが変わった。嫌い、嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い」
大和は闇を纏い服装がとても変わっていた。
黒い光を放ち三羽矢に変身していたそして言った。
「私は三羽失みはふしこの世界が大っ嫌い」
次回
嫌い
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