二人格は生活に困る

黒咲 空気

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第2章 零を消していくマジックナンバー

61話 ある人

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家にてみんなが作戦会議のようなものをしていると平野達が帰ってきて戦力などの話の内容を全て聞いた後、急に平野は言い出した。
「ねぇ、この山使って強化を目的にしたキャンプをしない?」
「うーん」
少し悩んだのち
「いいんじゃない」
六花の言葉に飛鳥も同意の言葉を発した。
「飛鳥も言ってるだから俺もありだと思う」
「じゃあ決まり日程的に次の連休だね。」
すぐに日程などが決まっていきキャンプをすることにした。しかし、平野は喜んでいるような作り顔をしていることが六花には分かった。
「ナツさん、外で話があります」
平野を外に出して六花は聞いてみた。
「何かありました?」
「なにもないですよ」
とても嘘をついている時の声にしか聞こえない六花は問いただす。
「本当に?」
「なんもないですよ」
強気な声に平野は動じないで答えた。
「ナツさん、アリスと何話しましたか?」
「話してないですよ。戦闘訓練です」
「嘘ですよね」
優しい微笑みを浮かべている六花に平野は少しずつ涙目になっていくそして言った。
「ほんとは言い争いをしちゃって」
「言い争いは誰が原因ですか?」
「くう」
「全てを語ってください先輩の話を聞くのも後輩の役目ですから」
平野は何があったかを全て語った。

~回想~
外に出てすぐだ。
「ナツさんはくうさんのことどう思いますか?」
「うーんまぁリーダーとして責任を持っているけどふざけたりしている人だね」
「そうですか」
平野の返答を聞き息を吐き深呼吸を始め少し経った頃にいった。
「私は白夜さんのことがかっこいい人にしか見えません。仲間思いで信用できる人」
「か、かっこいい人ないない」
手を横に振る平野は冗談だと思っていた。
「いいえ、白夜さんはかっこいいですよ」
「まぁかっこいいところもあるけどさぁ」
少し平野は男子をまともに評価したことがないのか顔が赤くなった。
「何赤くなってるんですか?まさか好きなんですか?」
「それは絶対ない」
この発言だけは真実を言ったような真顔であり大和は驚いた。
「私は、くうさんを見ていたいです。そこで一つ思いついたのはこの山を使ってキャンプをするのはどうですか?」
「それは他の人に言えばいいじゃん」
平野は急な提案に話し方が少し変わった。
「それに都合が合うかわからないし」
「いえ」
大和は服のポケットから一つの手帳を取り出し話した。
「みんなの予定的に連休が綺麗に空いていますしくうさんの退院は連休前ですから行けますよ」
みんなの予定を知っていることに対してドン引きしてしまったが両手でほっぺたをビンタして落ち着きを戻した。
「私は反対させてもらうよ」
「すみませんが流石にナツさんの反対には抵抗しますよ。バトルでもいいです」
平野は、丁度あった木材を拾い大和に向けていった。
「騒がしくならないようにならやってあげるよ。」
「私も静かにやります」
言い争いから始まった戦闘がスタートした。

次回
言い争いの喧嘩
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