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忘却編
第7話 草薙
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剣史郎さんと私は、西にあるという草薙村に向けて歩いていた。カミコ様には、剣史郎さんと共に行くということを条件に、草薙村行きを許してもらった。
私の我が儘を聞いてもらった上、文句一つ言わずついてきてくれた剣史郎さんには、感謝しかなかった。
「剣史郎さん」
「ん?」
「お供していただき、ありがとうございます」
すると、剣史郎さんは控えめに笑った。
「構わない。それよりも、記憶のあてはあるのか?」
「あてならあります」
そう言いながら歩みを進めると、少し遠くに村が見えてくる。
すでにお日様は頂上に昇っていた。
「っと、誰か来たようだ」
私たちの向かう方角、村の方から3人の男の人たちが近づいてくる。その先頭を歩く弓矢を持った男の人に、私は不思議と既視感のような違和感を覚えた。
「ッ!?」
男の人は私の顔を見ると、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに元の表情に戻った。そして、その男の人が私たちの前に出て口を開く。
「見かけない者たちだな。この村に何用だ」
「私用だ。お前たちには関係のない事だ」
男の人の質問に、剣史郎さんはあっけからんとした態度で答えた。
その瞬間、お互いを取り巻く空気が凍りつくのを感じる。
「あ?」
「前に立たれては邪魔だ。そこを退いてもらおうか」
「け、剣史郎さん…」
険悪な雰囲気にも関わらず、剣史郎さんは男の人たちを無視して通ろうとする。しかし、男の人たちもそれを黙って見過ごすことはなかった。剣史郎さんの前に立ちはだかり、詰め寄る。
「おい!」
「………」
「貴様、聞いているのか!?」
「退け」
「用件を言え!出なければここは通さんぞ!」
私には、なぜ剣史郎さんがこの人たちに対してこの様な態度を取るのかが分からなかった。
「お前には関係ないと言っている。そこを退け」
「貴様、この後に及んでまだ言わぬか!」
すると、その態度が気に食わなかったのか、剣史郎さんに詰め寄っていた男の人たちが刀を抜いた。
「え、えっ!?」
「そうか、やるってのか」
男の人たちを睨みつけた剣史郎さんも刀を抜く。
「先に抜いたのはお前らだ」
「剣史郎さん、一体何を!」
「さぁ、得物を抜いたんだ。どいつからでもかかってきな」
「上等だ…後悔するなよ!」
場は一触即発、すぐにでも斬り合いが始まると言わんばかりの時、私たちの目の前に稲妻が走った。
稲妻と共に現れたのは、珍しい装束を身に纏った褐色の女の人だった。
「騒々しいと思ってきてみれば…これは何事だ」
「く、草薙比命姫様っ!?」
名前に聞き覚えがあった。カミコ様が言っていた、草薙村の土地神の名前だった。
その草薙比命姫様が、私の顔を見る。
「村に近寄る怪しい者どもがおりましたので…」
「郭よ、本当にこの者は怪しい者か?其方らはこの者を知っているのではないか?」
「うっ、それは…」
郭と呼ばれた弓を持つ男の人が、草薙比命姫様の言葉を聞いて目を逸らす。
「村の者たちの非礼を詫びる、葦原の者よ。私の名は草薙比命姫、草薙村の土地一帯を鎮める土地神だ。此度は申し訳なかった」
そう言って草薙比命姫様は頭を下げた。
「そ、そんな草薙比命姫様!我らごときのために頭などお下げにならないでください!」
「構わんよ、別に減るものでもない。それにしても剣史郎、お主はちとやり方が強引ではないか?」
「え、一体どういう…」
「あえて村の近くで騒ぎを起こして、私かタナキを呼び出そうなんぞ、普通では考えられんぞ」
「なっ!?」
「奴は来なくても、あんたなら来ると思ってな」
剣史郎さんは、相手が大神様であるのに、草薙比命姫様とやけに馴れ馴れしく話している。
「それで用件だが、俺の主、大御神に仕える斎ノ巫女、この白雪舞花のことについて調べにきた」
「………」
その言葉を聞いた草薙比命姫様は、腕を組み少し考え込んだあと口を開いた。
「成る程、承知した。郭」
「は、はいっ!」
「2人を我が神社まで案内しろ。くれぐれも他の村の者たちとは関わらせるな」
「ご、御命令、しかと承りました」
「では、私は神社で待っている。また後で会おう」
そう言うと、草薙比命姫様は稲妻と共に姿を消した。
「ついてこい、お前たちを神社まで案内する」
私たちは郭と呼ばれた男の人の後について行くことになった。
◇
村の外での騒動のあと、舞花と剣史郎は郭に続いて草薙村へと入っていく。
「………」
「………」
村に入ってからというものの、二人に向けられる村人たちの視線は穏やかではなかった。むしろ、どこか敵意すら含んでいるように感じる。
その理由が分からず、舞花は不安を覚えた。
「あ、あの、剣史郎さん…」
「どうした、舞花?」
周囲の異様な雰囲気に怯えた舞花は、隣を歩く剣史郎の袖を握る。
「そ、その、村の人たちの目が…なんだか、すごく怖くて…」
「気にするな。俺がついている」
そう言うと、剣史郎は袖を握る舞花の手をそっと包み、自分のそばへと抱き寄せた。
その瞬間、遠くから怒声が響いた。
「なんであんたがここにいるの!?」
人混みを掻き分けて現れたのは、一人の女性だった。
着物姿の彼女は、まるで生気を削り取られたかのように痩せ細り、肌もどこか青白い。年若いはずなのに、黒髪には白髪が混じり、荒れた爪の先は血の滲むほどに掻きむしられていた。
しかし、それ以上に舞花の目を惹いたのは、その目だった。
女性の瞳は、憎悪と悲哀、そして狂気が入り混じった異様な光を宿していた。まるで長年積もり積もった怨念が、彼女という存在を蝕み尽くしてしまったかのように。
そして、その女性を見た瞬間――舞花の頭に激しい痛みが走る。
「っ……!」
胸の奥がかき乱されるような、得体の知れない感覚。
彼女は……誰?
記憶の奥底に、確かに彼女の面影がある気がする。けれど、それは曖昧な幻のようで、掴もうとするとすり抜けていく。
「……舞花、俺の後ろに」
「は、はい…」
剣史郎はすぐに舞花の前に立ち、女性との間に壁を作る。
「何よあんた、そこを退きなさい。その子は呪われた忌子よ。殺さないと」
「忌子…?」
剣史郎は静かに女性を見据えた。
「退きなさい!」
女性は叫びながら、着物の袖の中から短刀を引き抜く。
「よせ!薫殿!」
「殺す、殺す、殺す、殺す、殺す…!お前なんて殺してやる!」
「ッ!?」
剣史郎は即座に動いた。
女性が舞花へと突進しようとするよりも速く、剣史郎はその腕を掴み、強引に捻り上げる。彼女の指から短刀が落ちると、続けて足を払って地面へと叩きつけた。
「きゃあ!?」
一瞬の出来事だった。
倒れた女性はなおも舞花を睨みつけ、鬼気迫る表情で喚く。
「なんで邪魔をするの!?」
「………」
「答えなさい!」
「薫殿を連れて行け」
郭の命令を受け、周囲にいた村人たちがすぐさま駆け寄る。
「離せ!お前たち!」
泣き叫びながら暴れる女性を無理やり引きずり、彼らはどこかへと連れて行った。
舞花は未だ震えていた。
「ありがとうございます、剣史郎さん…大丈夫ですか?」
「あぁ…」
剣史郎の声には、微かに警戒の色が滲んでいた。
「………行くぞ」
何事もなかったかのように、郭は再び歩き出した。
しばらくして、何本もの鳥居が並ぶ道を進むと、明風神社とは異なる造りをした立派な神社が見えてくる。
「着いたぞ、ここが草薙神社だ」
すると、拝殿の中から黒髪を腰まで伸ばし、白い布でまとめた巫女が姿を現した。
「ようこそいらっしゃいました。草薙比命姫様と禍褄棚綺大神様が中でお待ちです。どうぞこちらへ」
「では、俺はこれで失礼する」
郭が立ち去ろうとするが、巫女は静かにそれを制した。
「お待ちください郭様。我が主は、貴方様もお呼びでございます」
「なっ、俺もか!?」
「はい。左様にございます」
巫女は微笑みを浮かべ、深く一礼する。
「申し遅れました。私、この草薙神社で巫女の管長を務めております、伊之瀬と申します。以後、お見知り置きを」
そう名乗った伊之瀬は、剣史郎たちを神社の奥へと招き入れた。
私の我が儘を聞いてもらった上、文句一つ言わずついてきてくれた剣史郎さんには、感謝しかなかった。
「剣史郎さん」
「ん?」
「お供していただき、ありがとうございます」
すると、剣史郎さんは控えめに笑った。
「構わない。それよりも、記憶のあてはあるのか?」
「あてならあります」
そう言いながら歩みを進めると、少し遠くに村が見えてくる。
すでにお日様は頂上に昇っていた。
「っと、誰か来たようだ」
私たちの向かう方角、村の方から3人の男の人たちが近づいてくる。その先頭を歩く弓矢を持った男の人に、私は不思議と既視感のような違和感を覚えた。
「ッ!?」
男の人は私の顔を見ると、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに元の表情に戻った。そして、その男の人が私たちの前に出て口を開く。
「見かけない者たちだな。この村に何用だ」
「私用だ。お前たちには関係のない事だ」
男の人の質問に、剣史郎さんはあっけからんとした態度で答えた。
その瞬間、お互いを取り巻く空気が凍りつくのを感じる。
「あ?」
「前に立たれては邪魔だ。そこを退いてもらおうか」
「け、剣史郎さん…」
険悪な雰囲気にも関わらず、剣史郎さんは男の人たちを無視して通ろうとする。しかし、男の人たちもそれを黙って見過ごすことはなかった。剣史郎さんの前に立ちはだかり、詰め寄る。
「おい!」
「………」
「貴様、聞いているのか!?」
「退け」
「用件を言え!出なければここは通さんぞ!」
私には、なぜ剣史郎さんがこの人たちに対してこの様な態度を取るのかが分からなかった。
「お前には関係ないと言っている。そこを退け」
「貴様、この後に及んでまだ言わぬか!」
すると、その態度が気に食わなかったのか、剣史郎さんに詰め寄っていた男の人たちが刀を抜いた。
「え、えっ!?」
「そうか、やるってのか」
男の人たちを睨みつけた剣史郎さんも刀を抜く。
「先に抜いたのはお前らだ」
「剣史郎さん、一体何を!」
「さぁ、得物を抜いたんだ。どいつからでもかかってきな」
「上等だ…後悔するなよ!」
場は一触即発、すぐにでも斬り合いが始まると言わんばかりの時、私たちの目の前に稲妻が走った。
稲妻と共に現れたのは、珍しい装束を身に纏った褐色の女の人だった。
「騒々しいと思ってきてみれば…これは何事だ」
「く、草薙比命姫様っ!?」
名前に聞き覚えがあった。カミコ様が言っていた、草薙村の土地神の名前だった。
その草薙比命姫様が、私の顔を見る。
「村に近寄る怪しい者どもがおりましたので…」
「郭よ、本当にこの者は怪しい者か?其方らはこの者を知っているのではないか?」
「うっ、それは…」
郭と呼ばれた弓を持つ男の人が、草薙比命姫様の言葉を聞いて目を逸らす。
「村の者たちの非礼を詫びる、葦原の者よ。私の名は草薙比命姫、草薙村の土地一帯を鎮める土地神だ。此度は申し訳なかった」
そう言って草薙比命姫様は頭を下げた。
「そ、そんな草薙比命姫様!我らごときのために頭などお下げにならないでください!」
「構わんよ、別に減るものでもない。それにしても剣史郎、お主はちとやり方が強引ではないか?」
「え、一体どういう…」
「あえて村の近くで騒ぎを起こして、私かタナキを呼び出そうなんぞ、普通では考えられんぞ」
「なっ!?」
「奴は来なくても、あんたなら来ると思ってな」
剣史郎さんは、相手が大神様であるのに、草薙比命姫様とやけに馴れ馴れしく話している。
「それで用件だが、俺の主、大御神に仕える斎ノ巫女、この白雪舞花のことについて調べにきた」
「………」
その言葉を聞いた草薙比命姫様は、腕を組み少し考え込んだあと口を開いた。
「成る程、承知した。郭」
「は、はいっ!」
「2人を我が神社まで案内しろ。くれぐれも他の村の者たちとは関わらせるな」
「ご、御命令、しかと承りました」
「では、私は神社で待っている。また後で会おう」
そう言うと、草薙比命姫様は稲妻と共に姿を消した。
「ついてこい、お前たちを神社まで案内する」
私たちは郭と呼ばれた男の人の後について行くことになった。
◇
村の外での騒動のあと、舞花と剣史郎は郭に続いて草薙村へと入っていく。
「………」
「………」
村に入ってからというものの、二人に向けられる村人たちの視線は穏やかではなかった。むしろ、どこか敵意すら含んでいるように感じる。
その理由が分からず、舞花は不安を覚えた。
「あ、あの、剣史郎さん…」
「どうした、舞花?」
周囲の異様な雰囲気に怯えた舞花は、隣を歩く剣史郎の袖を握る。
「そ、その、村の人たちの目が…なんだか、すごく怖くて…」
「気にするな。俺がついている」
そう言うと、剣史郎は袖を握る舞花の手をそっと包み、自分のそばへと抱き寄せた。
その瞬間、遠くから怒声が響いた。
「なんであんたがここにいるの!?」
人混みを掻き分けて現れたのは、一人の女性だった。
着物姿の彼女は、まるで生気を削り取られたかのように痩せ細り、肌もどこか青白い。年若いはずなのに、黒髪には白髪が混じり、荒れた爪の先は血の滲むほどに掻きむしられていた。
しかし、それ以上に舞花の目を惹いたのは、その目だった。
女性の瞳は、憎悪と悲哀、そして狂気が入り混じった異様な光を宿していた。まるで長年積もり積もった怨念が、彼女という存在を蝕み尽くしてしまったかのように。
そして、その女性を見た瞬間――舞花の頭に激しい痛みが走る。
「っ……!」
胸の奥がかき乱されるような、得体の知れない感覚。
彼女は……誰?
記憶の奥底に、確かに彼女の面影がある気がする。けれど、それは曖昧な幻のようで、掴もうとするとすり抜けていく。
「……舞花、俺の後ろに」
「は、はい…」
剣史郎はすぐに舞花の前に立ち、女性との間に壁を作る。
「何よあんた、そこを退きなさい。その子は呪われた忌子よ。殺さないと」
「忌子…?」
剣史郎は静かに女性を見据えた。
「退きなさい!」
女性は叫びながら、着物の袖の中から短刀を引き抜く。
「よせ!薫殿!」
「殺す、殺す、殺す、殺す、殺す…!お前なんて殺してやる!」
「ッ!?」
剣史郎は即座に動いた。
女性が舞花へと突進しようとするよりも速く、剣史郎はその腕を掴み、強引に捻り上げる。彼女の指から短刀が落ちると、続けて足を払って地面へと叩きつけた。
「きゃあ!?」
一瞬の出来事だった。
倒れた女性はなおも舞花を睨みつけ、鬼気迫る表情で喚く。
「なんで邪魔をするの!?」
「………」
「答えなさい!」
「薫殿を連れて行け」
郭の命令を受け、周囲にいた村人たちがすぐさま駆け寄る。
「離せ!お前たち!」
泣き叫びながら暴れる女性を無理やり引きずり、彼らはどこかへと連れて行った。
舞花は未だ震えていた。
「ありがとうございます、剣史郎さん…大丈夫ですか?」
「あぁ…」
剣史郎の声には、微かに警戒の色が滲んでいた。
「………行くぞ」
何事もなかったかのように、郭は再び歩き出した。
しばらくして、何本もの鳥居が並ぶ道を進むと、明風神社とは異なる造りをした立派な神社が見えてくる。
「着いたぞ、ここが草薙神社だ」
すると、拝殿の中から黒髪を腰まで伸ばし、白い布でまとめた巫女が姿を現した。
「ようこそいらっしゃいました。草薙比命姫様と禍褄棚綺大神様が中でお待ちです。どうぞこちらへ」
「では、俺はこれで失礼する」
郭が立ち去ろうとするが、巫女は静かにそれを制した。
「お待ちください郭様。我が主は、貴方様もお呼びでございます」
「なっ、俺もか!?」
「はい。左様にございます」
巫女は微笑みを浮かべ、深く一礼する。
「申し遅れました。私、この草薙神社で巫女の管長を務めております、伊之瀬と申します。以後、お見知り置きを」
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