花衣ー皇国の皇姫ー

AQUA☆STAR

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傾国編

第5話 集う者たち

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 作戦が進む中で、大急ぎで進めるのが砦の修復と防備の強化だった。正面の門以外ほとんど無傷で手に入れた上、砦には敵兵が残した武器や防具が沢山あった。そのほかにも、固定の弩砲や小型の投石機が置かれている。

 弩砲や投石機が使われていれば、先の戦況も変わっていたはずだ。運がこちらに向いていて良かった。

 活用できるものは何でも使う、それが力の弱い者の特権だ。そして私は、先の戦いからあることを学んだ。

 練度の違い、それは勿論、緋ノ国は兵士として働けば訓練を受けるのは当たり前だ。末端の兵士まで、武器の扱いは隅々まで行き届いている。

 しかし、こちらは残念ながら農作業や狩猟ぐらいしかしてこなかった。信濃さんや数名は村の防人も兼ねていたが、やはりそれだけでは圧倒的に手数が足りない。

 そこで、信濃さんが他の村人たちを訓練している間、私は手の空いた人間にあるものを作らせていた。

 それは盾である。

「盾ですか?」
「そう。今回、弓矢による負傷があまりに多かったの。竹を半分に割って繋ぎ合わせた物なら、矢くらいは防げる。出来れば、鉄の盾が欲しいけど。贅沢は言えないわ」
「村長! 槍の特訓終わりました!」

 そして、並行して行っているのが槍の特訓だった。

 村には剣の使い手が少なく、鍬や鎌といった農具では効果的な戦略が立てられない。統一した武器ですぐに準備できるとすれば、長さを生かした槍が最適だった。

 出来れば、盾、槍、剣と三段構えにしたいが、これも贅沢は言えない。現状あるもので戦略を立てることが大事だ。

 砦は周囲を囲む塀に沿って櫓を建て、塀の上を歩けるように通路を造る。弓は訓練が必要になるため、代わりに大量に運び込んだ石を投石に使うつもりだ。

 あとは、熱湯。

 これらは全て、西洋の戦いから真似している。西洋の戦いはもっぱら攻城戦が大半で、攻め方も守り方も進化しているからだ。これらは学に長けている小夜から教えてもらった。

 試行錯誤を続ける中、砦の城壁を歩いて辺りを見渡していると、小夜が小走りで私のもとへとやってきた。

「瑞穂様、ここにいたのですか」
「小夜、どうしたの?」
「これを持ってきたです。ちょうどお昼なので食べてくださいです」

 小夜から手渡された包みを開けると、大きなおにぎりが出てきた。

 形は不恰好だが、一生懸命作ったことがわかる。

「もしかして、小夜が?」
「はいです! 御剣様から瑞穂様が朝からご飯を食べていないと聞いたので。中は梅干し入りなのです」
「ありがとう。早速頂くわ」

 私はおにぎりを口に運ぶ。疲れているからか、いつもより美味しく感じた。梅干しの味がなんとも言えないくらい美味しかった。

「うん、すごく美味しい」
「ほ、ほんとですか?」
「ありがとう小夜」

 そう言うと、小夜は嬉しそうにする。尻尾が生えているなら、今頃ぶんぶんと振っているくらいに。

「さてと、そろそろ私も行こうかしら」
「どこに行くのですか?」
「知り合いがいる村にちょっとね。御剣にはすぐ戻るって伝えておいて」
「良いのですか? 勝手に行かれると心配されると思うです」
「大丈夫、すぐ戻るから」

 私は馬を借り、ある村へと向かった。そこは葦原の南側、古くから付き合いのある煤木村だ。

 村に到着すると、知り合いが出迎えてくれた。凛は私のことに気がつくと、走って飛びついてきた。

「久しぶり、りっちゃん、元気にしてた?」
「勿論だよ! みっちゃんこそ、色々あったらしいけど元気?」
「うん、元気!」

 髪を二つにまとめた彼女とは、村長になる少し前に知り合った。お祖母様に連れられてこの村にやってきたとき、退屈していた私をよく遊びに連れ出してくれた。

 凛とはそれ以来の長い付き合いだ。

「村長が待ってるよ、一緒に行こ」
「うん!」

 凛に連れられ、私は煤木村の村長が住む屋敷へと向かった。

「よくぞ参られた、瑞穂殿」
「お元気そうで何よりです、御前」

 白髪で口ひげを蓄え、優しい顔つきながらも貫禄のあるこの老人こそ、凛の祖父でこの村の村長、石牧。

「墨染様の件、儂も耳にしておる。惜しい方を亡くした…」

 温厚で情に厚い人物と言われている。

「さて、御前。単刀直入に言わせていただきます。此度の戦、我が方に味方して頂きたい」
「ふむ…」

 イシマキは顎に手を当て、少し考え込んだ。

「儂も、墨染様には多大なる恩義がある。しかし、同時に村の者たちを守らなければならんのだ」
「そこを何とか出来ませんか?」
「すまぬ…」

 想定はしていたが、改めてそう言われると失意を感じる。

「そんな、あんまりだよお祖父ちゃん!」

 突然話に割って入ってきたのは、凛だった。

「みっちゃん…瑞穂様は墨染様のために自ら先陣を切って戦ってるのに、墨染様に何度も助けられた私たちは何もしないの!?」
「それもそうなのだが…凛、分かってくれないか」

 孫にきつく言われた御前は困った顔をするが、凛は答えを変えようとしない。

「ううん、分からない。でも、友達が戦っているのに、何も出来ないのは嫌よ」
「ううむ…」
「村長! 報告します!」

 突然、村人の一人が中へと入ってくる。その慌てようから、一大事だと言うことがわかった。

「何事だ」
「たった今、鏑矢村から村の者が戻ってまいりました!そ、それが…
「よい、話したまえ」
「村は焼き払われ、村人は全員殺されたとのことでした」
「何と…」
「嘘でしょ…」

 鏑矢村は葦原の北西に位置する村だ。そこがやられたとすれば、敵はもうこちらに向かっているということだ。

 しかし、早すぎる。まだ一日しか経っていないのに動きが早すぎる。ならば、少数の部隊の独断行動だろうか。

「その者の話では少数の国兵集団が突然現れ、反乱に加担したとして村に焼き打ちを行なったとのことです」 

 やはりと言うか、想定していた悪い予感が当たってしまった。

「御前、今回の件、我が村に非があるのは認めましょう。しかし、反乱に与していない鏑矢までやられたとなれば、ここも狙われることになります。この村は、私が責任を持って守り通してみせます。この葦原の村長、瑞穂の名にかけて」
「…避けられはせぬか」
「お祖父ちゃん」
「あい分かった。此度の戦、煤木は葦原と共に戦おう」
「ご助力、感謝します」
「凛よ、この事を村の者たちに伝えとくれ。勿論、鏑矢が焼き払われたことも」
「うん。分かった」
「敵の動きが気になります。私はこの後乙富へと参り、砦に戻らせていただきます」
「乙富へは、儂から話を通しておく。貴方はすぐ、砦に戻られると良い」
「感謝します。では」
「待って、みっちゃん」

 私が馬に乗ろうとすると、凛に呼び止められる。そして、優しく抱きついてきた。

「みっちゃん、お願いだから無理しないでね。みっちゃんと遊べなくなるなんて、嫌だから」
「大丈夫、絶対死なない。もう一度、前みたいに二人で遊ぼうね」
「約束だよ」
「うん、約束する」

 凛と分かれた私は、馬に乗り砦へと急いだ。

 砦では、すでに鏑矢の話が伝わっていて、みんなに動揺が広がっていた。焼き打ちをしたのがヤズラの兵であるのは間違いないが、いかんせん事態が動くのが早かった。

 兵舎に集まった村人たちの表情も重かった。みんな、鏑矢とは個人的な付き合いもあり、今回の事態に驚きと怒りを隠せなかった。

「あいつら、無関係の村を襲いやがった!」
「俺の友人も殺された!」
「どうすればいいんだ!」
「静まれ!」

 御剣が動揺する村人たちを一喝する。口々に話していた村人たちは黙り込み、大人しく座った。

 御剣に視線で訴えかけられる。
 私は皆の目を見て、口を開いた。

「今回の一件を招いたのは、間違いなく私たちのせいよ。今、私たちのしていることは、例え大義のためであっても、無残に死んでいった者からは到底認められる事ではないわ」

 だからこそ、私たちのやるべきことは変わらない。

 たとえ、歴史にどれだけ汚名を着せようとも、やり遂げなければならない。

「予定は変わらないわ。私たちは力を合わせて、この国の皇から人々を解放する。みんな、自分たちに与えられた使命を、最後まで全うしてほしい。そして、今一度問う」

 私が立ち上がると、再び皆の視線が一気に集まる。

「もしも、自分の命が大切であるのなら、立ち去ってもらって構わない。それは罪ではない、人として当たり前の事。それでも、最後まで私についてきてくれる?」
「なんだ村長、今更そんなこと聞いてよ。俺たちの気持ちは変わらねぇぜ」
「生まれも死ぬのも、葦原だ」
「でもよ、死んだら墨染様に怒られるかもな。あんた達、なに馬鹿の事してんだい、ってな」
「はは、ちげぇねえ」

 その場にいた村人が全員立ち上がる。

 私は、改めて村人の決意を感じた。彼らの決意に応えなければならない。

 この戦、絶対に負けられない。


 ◇


「はぁ、はぁ、はぁ…へへ、やってやったぜ」

 俺の前には焼け焦げた村があった。砦から逃げる道中、何か手柄が欲しかった俺は、数名の兵士を率いて鏑矢の村を制圧した。

 ここの村長は反乱には加担していないと懇願しやがったが、血の気の多い村の若者が剣を抜いて襲いかかってきた。

 あの時の村長の顔は傑作だった。俺たちは反乱とみなし、村を焼き、加わった人間を一人残らず討ち取ってやった。

「終わりましたか?」

 後ろを向くと、馬の上からいけ好かない顔で仁のやろうが俺を見てきた。気にくわねぇ、上から目線でものを言いやがって。

「よう侍大将さん。反乱の鎮圧ならもう終わったぜ?」
「そうですか」
「あんたの手を借りなくてもな?」
「では、私はこれから此度の軍長の活躍を、聖上にご報告させていただくとします」
「おうっ、気が効くじゃねぇか」
「では、失礼します」

 砦を落とされたのは失敗だったが、反乱の芽を摘んだんだ。聖上も大きな心で許していただけるはずだ。

 笑いが止まんねえ。


 ◇


 私と御剣、そして千代の三人は夕刻、とある場所へと向かっていた。
 村から少し離れた山の上にそれはある。

 明風神社、古くからこの地に眠るとされる大御神を祀る神社。いつから建てられたのかも分からず、代々呪術に秀でた者が宮司として管理を任されている。

 村長になってからここにくるのは初めてだ。御剣には、政務を執る私の代わりに奉納や祈祷を頼んでいる。千代にとっては、久し振りの実家への帰省になる。

 石段を登りきると、一人の女性と一匹の霊獣が出迎えてくれた。この神社の今代の宮司である白雪七葉さんと、神社に古くから棲みついている狐に似た霊獣のテンだ。

「お母様、白雪千代、ただ今戻りました」
「お帰りなさい。千代、お務めはちゃんと果たしていますか?」
「お務めですか。え、えっと…」

 千代が困った顔で見てきたので、助け舟を出す。

「千代はちゃんと務めを果たしてくれています。千代に救われた事もありました。良くやってくれています」
「瑞穂様…」

 自分で評価するより、他人の評価の方が聞き入れられ易いものだ。側付きとして頑張ってくれているし、助けられたのも嘘じゃない。

「ふふ、安心しました。ところで、今日は三人とも揃っていますが?」
「墨染様、そして亡くなった村人たちに供え物と挨拶を」

 神社の境内の一画に墓地がある。そこからの景色は眺めが良く、葦原村を見下ろせる事から、村で亡くなった人たちが安らかに眠れる場所となっている。

「お祖母様、参りました」

 まだ真新しい墓石の前に膝をつき、語りかける。

「ご存知かと思われますが、先日、私たちは国に反旗を翻しました。争いを嫌う私たちが、私たちの意思で起こした戦です。村長として戦を扇動した不出来な私を、どうかお許しください」

 懐から取り出したのは、お祖母様が生前好きだった米菓。それをお皿に載せ、墓石の前に置く。

「必ずやこの戦を終結させ、民が飢えず、誰もが幸せに暮らすことのできる真の平和な世を築きます」

 最後に目を閉じて手を合わせる。御剣と千代も、私の後にお祖母様に向けて思いを伝えた。


 ◇


 皇城へと戻り、聖上の待つ謁見の間へと向かうが、扉を開けようとすると中から卑猥な声が聞こえてくる。

 何とも嘆きかわしい。一国の皇とあろうお方が、昼間からそれも謁見の間で行為に及んでいるとは。相手はおそらく、お側付きの少女だろう。彼女の境遇も知っている以上、いたたまれない気持ちになった。

 謁見の間の扉を守る衛兵も、どうして良いか分からず困った顔を浮かべている。

「聖上、侍大将がお見えになりました」
「今良いところじゃ!」

 衛兵の進言はひと蹴りされ、その後もしばらく行為が続く。
 ようやく落ち着いたのが、私が謁見の間に来てから半刻経った後だった。

「ふぃ、やはりあやつはええ女じゃ」

 満悦の聖上とは裏腹に、薄っすら透ける布の向こう側では、少女のすすり泣く声が聞こえる。

「聖上、恐れながら申し上げますが、このような場で行為に至られるのは、配下の者たちに示しがつきませんので、お控えください」
「なんじゃ侍大将、お前は儂に口答えするつもりか?」
「滅相もありません。聖上の偉大なる立場を憂いた故、出すぎた発言をお許しください」
「なら許してやろう。儂は海より広い心の持ち主だからな。じゃて、儂に何の用だ?」
「葦原の反乱の件です。反乱軍は街道沿いの砦を落し、そこに陣を構えております」
「反乱軍なんぞ屁でもないわ。じゃて、お前はノコノコと砦を落とされたのに帰ってきたのか?」
「私が到着した時には、すでに戦況は大きく不利。崩落が目前であったため、軍長である沙河を救出後、撤退致しました。軍長である沙河は撤退途中、僅かな兵で他の村を強襲、焼き払い反乱を抑えました」
「ほほう、沙河がやったのか。うむ、奴には褒美を与えてやらなくては。それで、お前は何かやったのか?」
「いえ、私は何も」
「侍大将とあろう奴が何もしなかったのか!? ふざけるな、この能無し! 少しは沙河を見習え」
「申し訳ございません」
「ふん、わざわざ楽しみの最中に来たと思えば、そんな報告ばかりしよって。儂の前からとっとと消えろ」

 私は聖上に頭を下げ、謁見の間を後にした。自室に向かうために廊下を歩いていると、彼がいた。

「ご苦労さん。よくもまぁ、腹が立たないな」

 彼、傭兵のリュウはそう言って持っていた茶を私に手渡してくれた。彼は傭兵でありながら、同時に私の部下という立場であったが、個人的に付き合いがあるため気にならない。

「まぁ、何も出来なかったのは間違いありませんから。それにしてもリュウ、あなた聞いていたのですか?」
「あぁ、外で聞き耳立てていた。あのデブ、救いようがねぇな」
「言ってはなりません。仮にも、あのお方はこの国の皇様です。私たちがとやかく言うのはご法度です」
「大したもんだな、あんな奴でも頭を下げられるあんたを尊敬するよ」
「尊敬されるほどのものとは思いませんが?」
「俺は傭兵だからな。傭兵は金のためなら親でも殺す。それまで雇っていた雇い主だって殺す。そんなもんだ。だから、誰かに頭を下げるって考えがわからないんだ」
「リュウぅ!」

 そんな話をしながら廊下の角を曲がると、突然ひとりの女性が彼に抱きついた。あまりにも突然すぎたため、抱きつかれたリュウは女性に抱きつかれたまま、後ろに倒れてしまう。

「どこ行ってたのよ。探したんだから!」
「は、離せローズ。さ、侍大将の御前だぞ」
「嫌よ。今日という今日は二人でお風呂に入って、一緒の布団で寝させてもらうから」

 彼女はローズ。異国の女性で本名はローズマリー・ラヴァーニという。彼と同じく傭兵で、事実上の夫婦でもある。

 二人は西洋にいた頃に出会ったらしく、彼女はもともと聖堂と呼ばれる組織の騎士団長だったらしい。

「じ、仁、助けてくれ」
「あ、あの」
「何の用でしょう侍大将?」
「うっ、何もありません」

 助けようとするが、私が恐怖を感じるくらい笑顔で威嚇された。青い目が笑っていない。こうなってしまった以上、私には何も出来ません。

「すみませんリュウ」
「ちょ、おまっ、たすけ…」

 許してくださいリュウ。骨は拾いますから。いや、これは違いますね。

 夫婦仲慎ましい光景を、邪魔できませんので。
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