6 / 6
最終話 私が愛する人
しおりを挟む
「ということがあったんですの。もう十年ほど前のことですわ」
親しい知人と交わすお茶の時間。
この静けさが何よりも心地よく身体の染み渡りますわ。
記憶の底から取り出してみましたけれど、今思い返しても訳の分からない出来事でしたわね。
悪夢か何かのようで、全く持って現実のこととは思えません。
こんなこときっと誰も信じない。
当時の状況も細部は良く思い出せないので、不自然な部分もちらほら。
でもまぁいいですわ。
目の前の彼は私が嘘をついているか否かくらいわかるでしょう。
「それはなかなか、稀有な体験だね」
「本当に。何かの冗談なら良かったのですけれどね。今思い返せば私だってもう少しうまく立ち回れたかもとは思わなくもないです」
振り返ってみれば私の精神状態もまともではなかった。
目の前のことで頭がいっぱいで、全てが敵に見えていたような気がします。
彼らが全員揃って邪悪な人間だったかと言えば、決してそんなことはないと思います。
「好いていただけたことはありがたいことだと思います。彼らには彼らのタイミングがあったのでしょうし、それが究極的に私の都合と噛み合わなかっただけ。ただ細やかな気配りや配慮と言ったものには致命的に欠けていましたけれどね」
「ところで君の話にあった、アドリア王国は一体どのあたりにある国なんだい? 全く聞かない国名だけど」
「ありませんわね。この世界には」
「え?」
気にせずお茶を味わいます。
ほのかに漂う異国の香り。
この味わいも随分と慣れ親しんだものですわね。
「君は一体、本当は何者なんだい?」
少しだけくすぐったい物言いでした。
別にこちらを本気で追求するでもなく、面白がるような声音です。
「別世界の人間なんですの」
「別世界?」
「私を哀れに感じたのか、女神様が助けてくださったんです。まぁ、一連の出来事を考えればその女神様の慈悲が全てを招いたようなところもありますけれど」
また冗談のようなことを口にすることになりました。
私が妄想を語っているようで地味に嫌ですわね。
「婚約破棄の夜、最後は記憶が飛んでいるんですが、夢の中でお告げのようなものがあったんです。このままだと求愛してきた男性たちのせいで騒ぎが起こるのでl別の世界に逃がしてあげると言われました。そうして、気づけばこちら側に投げ出されていました。あれが女神様だったのだと思います」
「なんと言うか、随分大雑把な女神様だね」
「えぇ、本当に。特に前任の女神様は、いえ。親切な方だとは思うのですけれどね。多分私に対する労いはあったのだと思います。こちらに来る際に色々いただきましたし」
おかげでこちらの暮らしは特に困ることもなく、穏やかに過ごすことが出来た。
彼に話しませんが、その他の細かい内幕のようなものもあります。
女神様の授けてくださった『天眼』という力。
望めば世界中の全てを見渡し、元の世界にもその目は届きます。
彼らのその後についてもある程度は把握しています。
アンドリュー様は廃嫡され、田舎に追放されたようでした。
彼も愚かではありましたが、周囲の思惑に振り回されていたところもあります。
それなりに元気そうに過ごしているようで少し安心しました。
男爵令嬢のミア様ですが、幸いにも大した罰は受けなかったようです。
王家によって背後関係を調査され、お兄様の策略やアズベル様の呪いなどについても露見しました。
終始影は薄かったですが、その分あまり深く関わらなかったことが幸いでしたわね。
ステファン様は女性関係で身を持ち崩してしまった様子。
慰謝料や養育費の支払いなどに奔走されているようです。
王太子はまだ幼かった第三王子が後釜に就いたようでした。
チャムカ王子は国に戻りご結婚されています。
奥様は彼とは幼馴染で。かなりのお気の強い方のご様子。
不幸にも私への求愛も護衛などを通じて筒抜けだった模様。
国に戻ってからこってりと絞られ、今では完全にお尻に敷かれているようでした。
アズベル様は女神様に与えられた能力の大半を没収されてしまわれました。
加えて男爵令嬢へ呪いをかけた罪に問われ、国外退去を命じられます。
その後は残った魔力を生かして冒険者となっていたようです。
ただ、持ち前の思い込みの強さ等が原因でパーティを追放されてしまったようです。
ダルタニアスは故郷へ戻り、私の姿を模した石像を彫っています。
少し怖いです。
一応身近に女性の姿もあるようなので、いずれ別の幸せを掴んでくれることを祈ります。
お兄様については、アンドリュー様やアズベル様への教唆などが露見し、大分立場が悪くなったご様子。能力についても女神さまに没収されており、おかげでこれまで築いてきた人脈やお父様からの信頼なども失ってしまったようでした。
その後は離縁され、今では平民として生きているようです。
加えて、女神様についても余談があります。
お兄様やアズベル様に力を与えていた女神様は、どうやらお立場を追われたようです。
私とコンタクトを取ってくださったのは後任の女神様でした。
異世界への転生や能力付与などで、何かと大雑把な対応が目立ったことから上の方からだいぶ問題視されたらしく、能力を奪われ人間として転生送りになったとか。
神様の世界もいろいろあるのですね。
まぁ、今となってはあまり関係ありませんけれどね。
私も人生を狂わされた面もありますが、天のなすことに恨んでも仕方ありません。
目の前の、彼との会話に意識を戻します。
「故郷に戻りたいとは思わない?」
「うーん、特には。もうお父様にも合わせる顔がありませんからね。それにあの殿方たちと再びまみえるのはできればご勘弁していただきたいですわ」
別に彼らのことが憎んでいるわけでもない。
こちらの方が恨まれている可能性もありますからね。
「誰かに愛を囁かれるのは苦手かい?」
「決してそんなこともありませんわ。あの時はこちらに本当に余裕がなかったんです」
当時は私も若く、様々なプレッシャーを感じながら迎えた日でした。
アンドリュー様を言い負かしてそれでスッキリ、とはいかず。
これまでの努力や描いてきた未来。
それらが全て崩れ去り、目も前が真っ暗になっていました。
本当に、婚約破棄の直後でなかったらと思います。
「そうか。それは良かった、のかな?」
彼とも長い付き合いですけれど、今日は随分と曖昧な物言いをしてきます。
この世界に来てからほどなくして知り合った男性。
少しくすんだ、栗色の髪。
容姿端麗とまではいかないまでも優し気な表情。
穏やかで控えめなところがとても可愛い人。
当時は男性不審気味で、彼に対しても最初は冷たく当たってしまいました。
それを長い年月をかけて、こうして二人きりでお茶を飲むまでに親密になりました。
けれど、そこから先はなかなか進みません。
少しじれったくも感じます。
長い付き合いですから、お互いの気持ちは何となく伝わっています。
ーーそれで貴方はどうですの? こんな面倒な過去を持つ良い年をした女を前にして何を言おうとしていましたの? さぁさ、早く言ってください。
そんな風に詰めよるような言い方をしたい気持ちも少しあります。
彼の控えめさは美点です。
こちらがもどかしく感じてしまうほどに。
時にはあの男性たちのように勢いに任せて強引に行っていただきたいところはあります。
私の顔色や空気を読んで。
表情や仕草を見ていれば、何をどう思っているかわかるはずです。
彼の方も、とてもわかりやすいので、色々と微笑ましく感じます。
柱の影に隠した真っ赤なバラの花束が零れ落ちそうですわよ。
「それで、僕が言いたいのはね。その、女神様の持つ力がなぜこの世界を転移先に選んだのか」
話をそらしましたわね。
ふふ、なら私もちゃんと伝えましょう。
「それは今言うことですの? 貴方の気持ちが知りたいです。私のことをどう思ってらっしゃるの?」
もはやここまで、と観念するような顔を浮かべた彼。
椅子から腰を浮かせ、いそいそと柱の影から花束を取り上げます。
少しぎこちない動きと、恥ずかしそうにはにかんだ笑顔。
いつかの誰かの顔が浮かびそうで、でも彼の顔しかもう見えません。
「君のことが好きだ。愛している。結婚して欲しい」
率直で、ぎこちなく、だけど愛しい言葉。
その飾り気のなさを、とても好ましく思います。
「私も貴方を愛しています」
愛の囁きは決して嫌いではありません。
だけど、やはり自分が好いた相手の言葉が一番うれしいですわね。
世界で一番幸せなこのとき。
全ての過去に対して、ようやく笑顔を向けられそうな気がします。
そして今になって、ひどく申し訳なく感じる。
彼らの勇気も、愛も、決して偽りや傲慢ばかりではなかったと思います。
ただ、こちらの気持ちを考えてほしかっただけ。
かつて私を愛してくれた方も、そうでない方にも、等しく女神さまの祝福が降り注ぎますように。
親しい知人と交わすお茶の時間。
この静けさが何よりも心地よく身体の染み渡りますわ。
記憶の底から取り出してみましたけれど、今思い返しても訳の分からない出来事でしたわね。
悪夢か何かのようで、全く持って現実のこととは思えません。
こんなこときっと誰も信じない。
当時の状況も細部は良く思い出せないので、不自然な部分もちらほら。
でもまぁいいですわ。
目の前の彼は私が嘘をついているか否かくらいわかるでしょう。
「それはなかなか、稀有な体験だね」
「本当に。何かの冗談なら良かったのですけれどね。今思い返せば私だってもう少しうまく立ち回れたかもとは思わなくもないです」
振り返ってみれば私の精神状態もまともではなかった。
目の前のことで頭がいっぱいで、全てが敵に見えていたような気がします。
彼らが全員揃って邪悪な人間だったかと言えば、決してそんなことはないと思います。
「好いていただけたことはありがたいことだと思います。彼らには彼らのタイミングがあったのでしょうし、それが究極的に私の都合と噛み合わなかっただけ。ただ細やかな気配りや配慮と言ったものには致命的に欠けていましたけれどね」
「ところで君の話にあった、アドリア王国は一体どのあたりにある国なんだい? 全く聞かない国名だけど」
「ありませんわね。この世界には」
「え?」
気にせずお茶を味わいます。
ほのかに漂う異国の香り。
この味わいも随分と慣れ親しんだものですわね。
「君は一体、本当は何者なんだい?」
少しだけくすぐったい物言いでした。
別にこちらを本気で追求するでもなく、面白がるような声音です。
「別世界の人間なんですの」
「別世界?」
「私を哀れに感じたのか、女神様が助けてくださったんです。まぁ、一連の出来事を考えればその女神様の慈悲が全てを招いたようなところもありますけれど」
また冗談のようなことを口にすることになりました。
私が妄想を語っているようで地味に嫌ですわね。
「婚約破棄の夜、最後は記憶が飛んでいるんですが、夢の中でお告げのようなものがあったんです。このままだと求愛してきた男性たちのせいで騒ぎが起こるのでl別の世界に逃がしてあげると言われました。そうして、気づけばこちら側に投げ出されていました。あれが女神様だったのだと思います」
「なんと言うか、随分大雑把な女神様だね」
「えぇ、本当に。特に前任の女神様は、いえ。親切な方だとは思うのですけれどね。多分私に対する労いはあったのだと思います。こちらに来る際に色々いただきましたし」
おかげでこちらの暮らしは特に困ることもなく、穏やかに過ごすことが出来た。
彼に話しませんが、その他の細かい内幕のようなものもあります。
女神様の授けてくださった『天眼』という力。
望めば世界中の全てを見渡し、元の世界にもその目は届きます。
彼らのその後についてもある程度は把握しています。
アンドリュー様は廃嫡され、田舎に追放されたようでした。
彼も愚かではありましたが、周囲の思惑に振り回されていたところもあります。
それなりに元気そうに過ごしているようで少し安心しました。
男爵令嬢のミア様ですが、幸いにも大した罰は受けなかったようです。
王家によって背後関係を調査され、お兄様の策略やアズベル様の呪いなどについても露見しました。
終始影は薄かったですが、その分あまり深く関わらなかったことが幸いでしたわね。
ステファン様は女性関係で身を持ち崩してしまった様子。
慰謝料や養育費の支払いなどに奔走されているようです。
王太子はまだ幼かった第三王子が後釜に就いたようでした。
チャムカ王子は国に戻りご結婚されています。
奥様は彼とは幼馴染で。かなりのお気の強い方のご様子。
不幸にも私への求愛も護衛などを通じて筒抜けだった模様。
国に戻ってからこってりと絞られ、今では完全にお尻に敷かれているようでした。
アズベル様は女神様に与えられた能力の大半を没収されてしまわれました。
加えて男爵令嬢へ呪いをかけた罪に問われ、国外退去を命じられます。
その後は残った魔力を生かして冒険者となっていたようです。
ただ、持ち前の思い込みの強さ等が原因でパーティを追放されてしまったようです。
ダルタニアスは故郷へ戻り、私の姿を模した石像を彫っています。
少し怖いです。
一応身近に女性の姿もあるようなので、いずれ別の幸せを掴んでくれることを祈ります。
お兄様については、アンドリュー様やアズベル様への教唆などが露見し、大分立場が悪くなったご様子。能力についても女神さまに没収されており、おかげでこれまで築いてきた人脈やお父様からの信頼なども失ってしまったようでした。
その後は離縁され、今では平民として生きているようです。
加えて、女神様についても余談があります。
お兄様やアズベル様に力を与えていた女神様は、どうやらお立場を追われたようです。
私とコンタクトを取ってくださったのは後任の女神様でした。
異世界への転生や能力付与などで、何かと大雑把な対応が目立ったことから上の方からだいぶ問題視されたらしく、能力を奪われ人間として転生送りになったとか。
神様の世界もいろいろあるのですね。
まぁ、今となってはあまり関係ありませんけれどね。
私も人生を狂わされた面もありますが、天のなすことに恨んでも仕方ありません。
目の前の、彼との会話に意識を戻します。
「故郷に戻りたいとは思わない?」
「うーん、特には。もうお父様にも合わせる顔がありませんからね。それにあの殿方たちと再びまみえるのはできればご勘弁していただきたいですわ」
別に彼らのことが憎んでいるわけでもない。
こちらの方が恨まれている可能性もありますからね。
「誰かに愛を囁かれるのは苦手かい?」
「決してそんなこともありませんわ。あの時はこちらに本当に余裕がなかったんです」
当時は私も若く、様々なプレッシャーを感じながら迎えた日でした。
アンドリュー様を言い負かしてそれでスッキリ、とはいかず。
これまでの努力や描いてきた未来。
それらが全て崩れ去り、目も前が真っ暗になっていました。
本当に、婚約破棄の直後でなかったらと思います。
「そうか。それは良かった、のかな?」
彼とも長い付き合いですけれど、今日は随分と曖昧な物言いをしてきます。
この世界に来てからほどなくして知り合った男性。
少しくすんだ、栗色の髪。
容姿端麗とまではいかないまでも優し気な表情。
穏やかで控えめなところがとても可愛い人。
当時は男性不審気味で、彼に対しても最初は冷たく当たってしまいました。
それを長い年月をかけて、こうして二人きりでお茶を飲むまでに親密になりました。
けれど、そこから先はなかなか進みません。
少しじれったくも感じます。
長い付き合いですから、お互いの気持ちは何となく伝わっています。
ーーそれで貴方はどうですの? こんな面倒な過去を持つ良い年をした女を前にして何を言おうとしていましたの? さぁさ、早く言ってください。
そんな風に詰めよるような言い方をしたい気持ちも少しあります。
彼の控えめさは美点です。
こちらがもどかしく感じてしまうほどに。
時にはあの男性たちのように勢いに任せて強引に行っていただきたいところはあります。
私の顔色や空気を読んで。
表情や仕草を見ていれば、何をどう思っているかわかるはずです。
彼の方も、とてもわかりやすいので、色々と微笑ましく感じます。
柱の影に隠した真っ赤なバラの花束が零れ落ちそうですわよ。
「それで、僕が言いたいのはね。その、女神様の持つ力がなぜこの世界を転移先に選んだのか」
話をそらしましたわね。
ふふ、なら私もちゃんと伝えましょう。
「それは今言うことですの? 貴方の気持ちが知りたいです。私のことをどう思ってらっしゃるの?」
もはやここまで、と観念するような顔を浮かべた彼。
椅子から腰を浮かせ、いそいそと柱の影から花束を取り上げます。
少しぎこちない動きと、恥ずかしそうにはにかんだ笑顔。
いつかの誰かの顔が浮かびそうで、でも彼の顔しかもう見えません。
「君のことが好きだ。愛している。結婚して欲しい」
率直で、ぎこちなく、だけど愛しい言葉。
その飾り気のなさを、とても好ましく思います。
「私も貴方を愛しています」
愛の囁きは決して嫌いではありません。
だけど、やはり自分が好いた相手の言葉が一番うれしいですわね。
世界で一番幸せなこのとき。
全ての過去に対して、ようやく笑顔を向けられそうな気がします。
そして今になって、ひどく申し訳なく感じる。
彼らの勇気も、愛も、決して偽りや傲慢ばかりではなかったと思います。
ただ、こちらの気持ちを考えてほしかっただけ。
かつて私を愛してくれた方も、そうでない方にも、等しく女神さまの祝福が降り注ぎますように。
0
お気に入りに追加
43
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
【完結】なんで、あなたが王様になろうとしているのです?そんな方とはこっちから婚約破棄です。
西東友一
恋愛
現国王である私のお父様が病に伏せられました。
「はっはっはっ。いよいよ俺の出番だな。みなさま、心配なさるなっ!! ヴィクトリアと婚約関係にある、俺に任せろっ!!」
わたくしと婚約関係にあった貴族のネロ。
「婚約破棄ですわ」
「なっ!?」
「はぁ・・・っ」
わたくしの言いたいことが全くわからないようですね。
では、順を追ってご説明致しましょうか。
★★★
1万字をわずかに切るぐらいの量です。
R3.10.9に完結予定です。
ヴィクトリア女王やエリザベス女王とか好きです。
そして、主夫が大好きです!!
婚約破棄ざまぁの発展系かもしれませんし、後退系かもしれません。
婚約破棄の王道が好きな方は「箸休め」にお読みください。
【完結】リクエストにお答えして、今から『悪役令嬢』です。
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「断罪……? いいえ、ただの事実確認ですよ。」
***
ただ求められるままに生きてきた私は、ある日王子との婚約解消と極刑を突きつけられる。
しかし王子から「お前は『悪』だ」と言われ、周りから冷たい視線に晒されて、私は気づいてしまったのだ。
――あぁ、今私に求められているのは『悪役』なのだ、と。
今まで溜まっていた鬱憤も、ずっとしてきた我慢も。
それら全てを吐き出して私は今、「彼らが望む『悪役』」へと変貌する。
これは従順だった公爵令嬢が一転、異色の『悪役』として王族達を相手取り、様々な真実を紐解き果たす。
そんな復讐と解放と恋の物語。
◇ ◆ ◇
※カクヨムではさっぱり断罪版を、アルファポリスでは恋愛色強めで書いています。
さっぱり断罪が好み、または読み比べたいという方は、カクヨムへお越しください。
カクヨムへのリンクは画面下部に貼ってあります。
※カクヨム版が『カクヨムWeb小説短編賞2020』中間選考作品に選ばれました。
選考結果如何では、こちらの作品を削除する可能性もありますので悪しからず。
※表紙絵はフリー素材を拝借しました。
神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました
青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。
それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。
新しい街で 〜婚約破棄され実家も追い出されました〜
にーなにな
恋愛
【親愛なるソフィアへ 俺との婚約をなかったことにしてほしい。】
騎士であるジョセフと婚約していたソフィアは、いつか彼と結婚することを疑うこともなかった。しかし、ある日突然、手紙で一方的に婚約破棄を告げられた。理由もなく婚約を解消されたことにソフィアは深く傷つき、立ち直ることができなかった。さらに、親から「もうこの家には置いておけない」と言われ……
断罪寸前の悪役令嬢になってしまいました
柚木ゆず
恋愛
「タチアナ、早く歩け」
「……え? わっ、わたしはタチアナではありません!」
わたしロズリーヌは気が付くと、タチアナ・ルレーラという名の女性になっていました。
その方は隣国の侯爵令嬢であり、罪人。複数の罪を犯した罰として、まもなく断罪が始まろうとしていたのです。
――このままだとわたしが代わりに処刑されてしまう――。
幸いにも近くに居た方・侯爵令息オディロン様は別人だと信じてくださりましたが、明確な証拠がないと処刑は回避できないそうです。
オディロン様の機転のおかげで、1週間の猶予ができました。その間に、なんとしてもタチアナさんを見つけないと――。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
面白いお話でした‼︎
ありがとうございます‼︎