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鹿狩純子のおもらし6 おもらし合宿
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おしっこおもらしを続ける合宿の二日目、プールサイドで純子はバーベキューのお肉を焼きながら茉莉那が少し恥ずかしそうに、それでも泣きもせず平然とおしっこを漏らすのを見ていた。
「……」
「うぅぅ……ごめん、おしっこが出ちゃうから離れて」
そう言った茉莉那は学校指定の白い水着を着ていて、その股間から黄色い滝を噴き出させた。
プシャァァァァアアァ…
どうせ出すなら全部出してしまわないとムズムズするので一気に出し切っている。なるべく脚を汚さないようにと恥ずかしくても開脚して終わらせた。
「はぁぁ……ごめんなさい。みんなの食事中に」
謝る茉莉那に愛歌が言う。
「いいよ、いいよ、どうせ、みんなも漏らしまくりだし」
今日は当番制を決めていて、全員が2時間に1度は全員に対して、お茶やジュースを配ることにしたので1時間あたり8杯も何か飲むことになる。おかげで一人あたり一時間に5回くらい漏らすので1時間に80回は誰かが漏らしている。一分以内に一人以上が漏らす計算なので茉莉那に続いてプールで遊んでいた美月が急いで揚がると、プールサイドでおもらしする。
「はぁっ、間に合った」
美月はトイレに間に合ったような心地でプールサイドでおしっこしている。最低限、プール内では漏らさないというルールは誰もが守っていた。プールは個人別荘の庭に付帯したものなので2メートルかける4メートルくらいで水深1メートル、さほど水量も多くないし、お互いの目があるのでルールは遵守されている。純子はおしっこおもらしをした茉莉那を呼ぶ。
「茉莉那、おいで」
「うぅ……もう書くのやめようよぉ。彩花ちゃん、お肉の焼き加減、頼むね」
「はいは~い」
彩花に火の番を頼み、茉莉那はカウチに寝転がっている純子のそばに立った。純子は油性マジックを握っている。
「ほら、茉莉那、脱いで」
「う~……」
仕方なく茉莉那は水着から肩を抜き、ワンピースの水着を股間までおろした。下腹部には正の字が並んでいる。おしっこおもらしをする度に書くのが女児たちにも流行ったけれど、プール遊びしながらだと面倒なので、だんだん廃れているのに茉莉那は書き続けられていた。
「フフ、もう20回を超えてきたね」
「……こんなの誰かに見られたら、もうお嫁にいけないよ」
「だったら、オレがもらってやる」
「……バカ…」
書かれた茉莉那は急いで水着を直す。別荘の庭なので他人の目はないものの、屋外で半裸になるのはとても恥ずかしかった。
「茉莉那、ホントに可愛いな。………………」
そう言った純子もおしっこが貯まっていて、それが限界に達する。漏らしてしまう前に寝転がっていたカウチから立った。
シュゥゥ…ピチャピチャピチャ…
純子も白いワンピースの水着を着ていて、その股間が濡れ、内腿をおしっこがくだっていくし、滝もできる。
「はい、純子ちゃんもおもらしだね。さ、書くよ」
茉莉那は油性マジックを奪い、純子の前にしゃがんだ。
「ほら、脱いで」
「いちいち脱ぐの面倒だし、太腿に書いて」
「それは絶対ダメ。この後、海の方にも行くんだよね。見えるところに書くのは絶対ダメだよ。ヘタしたら通報されるかも、ってくらいにダメなことなの」
「ふ~ん」
水着を脱いだ純子の下腹部にも正の字が並んでいて、茉莉那が仕返しに一画を書き足した。
「………」
こんなの私のお母さんや純子ちゃんのお母さんが見たら、悲しむだろうなぁ……、と茉莉那は考えたけれど、自分だけが書かれるのは嫌なので純子にも書いておく。プールサイドでのバーベキューが終わると、いよいよ海に出てみる。別荘から少し歩いた海岸は遠浅の砂浜になっていて全国的に有名な観光スポットなので海水浴客で賑わっていた。茉莉那は保護者として女児たちが溺れたりしないよう自分から離れないように注意して海で遊んでいたけれど、やっぱり、おしっこがしたくなる。
「………」
おしっこしたい……このまま海の中でしちゃっていいよね……、と茉莉那が考えていたのを純子が表情で見透かしてきた。
「茉莉那、海におしっこするなよ」
「うぅ……」
解放しかけていた茉莉那がブルっと身震いする。純子たちが茉莉那の手を引いて砂浜に揚げた。
「うぅ……こ…ここでは……もっと、どこか隠れるところ…」
茉莉那は人々で賑わう砂浜で戸惑った。こんなところで、おしっこおもらしをして他人に見られたら、と思うと顔が真っ赤になってくる。せめて、林か草の茂みに隠れたかったけれど、もう我慢がきかない。
「はぅ…」
ジュワ…ショワショワ…
「あぅぅ…」
茉莉那の情けない声とともに水着からおしっこが垂れてくる。せめて茉莉那は脚を閉じて滝をつくらないように漏らした。
「ハァ…ハァ…ぐすっ…」
内腿の温かい感触が全校生徒の前でのおもらしを想起させてくる。今にも砂浜にいる人たちみんなに注目されて笑われると茉莉那は怯えた。けれど、誰も気づかない。すぐそばを通ったカップルも家族連れも、まったく茉莉那のおしっこおもらしに気づいていない。そもそも茉莉那を見てさえいない。
「………」
おしっこが流れきって足元の砂が濡れている。
「…はぁ……よかった…」
まだ脚が濡れているし、水着の股間からも滴っているけれど、海水との区別はつかないはずで茉莉那は安心した。見ると純子も漏らしている。
シュゥゥゥゥ…
純子は脚を閉じずに滝をつくっていたので、そばにいた男子中学生に注目されている。
「……」
純子が黙って睨むと男子中学生は目をそらした。
「ほら、大丈夫だった」
「…そうだけど…」
「茉莉那は、ちょっとメンタルを強くした方がいいよ」
「うぅ……小学生に言われた…」
「旅の恥はかきすて、って言葉を知ってる?」
「知ってるけど、ここは旅っていうほど遠い場所じゃないし」
別荘は純子たちが住む街から100キロほどだった。
「まあ、茉莉那も、だいぶ強くなったかな。おもらししても泣かなくなった。クスっ」
「う~ぅ……この状況と全校生徒の前は違うんだからね」
「とりあえず書くから、あっちの林へ行こう」
純子は水着の胸から油性マジックを出している。茉莉那はタメ息をつきつつ松林に連れ込まれた。
「脱いで」
「……先に純子ちゃんが脱ぎなよ」
「OK」
純子は迷い無く水着から肩をぬいて腿までさげた。ひどく叩いた胸部が痣になっている。とても痛そうなので茉莉那は申し訳なくて要求されるまま、自分も半裸になる。二人で書き合いをして水着を直した後になって、松の木の反対側に他人がいるのに気づいた。
「「………」」
「「………」」
他人は2名で男女のカップル、二人とも水着をおろした半裸で下半身を合わせた姿勢で静かにしていた。状況からして純子たちが来る前から愛し合っていて、純子たちの気配を感じて音を立てないようにしていた様子だった。
「「………」」
「「………」」
純子と茉莉那は男女が何をしていたか即座に理解したけれど、男女の方は純子と茉莉那が何をしていたか理解できないでいる。そっと純子と茉莉那は静かに松林を出て海岸に戻った。
「「……………」」
無言で海岸に戻ると愛歌がスポーツドリンクを配給しに来た。
「はい、どうぞ」
「「ありがと」」
さきほどの男女のことには触れず、スポーツドリンクを飲むと再び、おしっこをしたくなる。茉莉那がソワソワと動く。
「あ~ん、もぉ、これだけどんどん飲まされたら、出しても出しても、漏らしちゃうよ」
「フフ、茉莉那が漏らすときの顔、すごく可愛い」
「……バカ…」
すぐに限界が来た茉莉那は静かに、おしっこおもらしをする。乾いてきた水着の股間が濡れ拡がり、内腿におしっこが流れる。目立たないように脚を閉じて漏らしたけれど、通りがかった男子大学生の集団のうち一人が茉莉那のおもらしに気づいた。
「……」
ジッと茉莉那の股間を見てくる。乾いていた水着の股間だけが濡れていて今も脚を、おしっこが流れ落ちている。茉莉那は涙目で男子大学生を睨んだ。
「……」
「……」
睨まれて目をそらせて行ってくれた。純子もおしっこが出てくる。
「あぁ……もうぜんぜん我慢する筋肉が動いてくれない……ううっ…出る…」
我慢するのを試してみて尿道に痛みが走り、おもらしを始めた。
シュー……
脚を開いて漏らしたので水着の股間から滝が伸びる。砂浜を濡らしてシミをつくった。
キュポン♪
純子が油性マジックを抜き、茉莉那に手渡す。
「林まで行くの面倒だし、誰かいるし、ここで書いて」
そう言って水着の股間部分を大きく手で引っ張り下腹部を晒してくる。
「え、ちょっ?!」
「騒がない。誰も見てないから急いで」
「……」
サッと急いで茉莉那は一画を足した。
「はい、次は茉莉那の番」
「うぅ……」
茉莉那は周囲を見る。人は多いけれど、茉莉那を見ている人間はいない。
「……一瞬で書いてよ」
「了解」
純子は楽しそうに答え、茉莉那は素早く水着の股間部分を数秒だけ引っ張る。そこに並んでいる正の字が見え、純子も書き足した。
「フフ」
「ドキドキして頭がおかしくなりそう」
「おもらしに慣れさせるトレーニングだから。これだけ何度も漏らせば慣れてくるし、学校で漏らしたのだって、何でもないことだって感じてこないか?」
「………まあ……少しは…」
昨日から何度となく漏らした茉莉那は学校で漏らした死にたくなるような恥ずかしい体験が相対的に小さくなってきたのを感じた。彩花が麦茶を持ってくる。
「配給で~す。……あ、ごめん、失礼します」
そう言った彩花の股間から、おしっこの滝が溢れて砂浜に落ちる。
シュルルルルウ…
彩花はタメ息をつく。
「はぁぁ……また出ちゃった。失礼しました。次、配給当番、永戸さんね」
「あ、はい。ありがとう。……」
あまり、ありがたくないけれど茉莉那は配給された麦茶を飲むと別荘に戻る。純子もついてきた。二人で別荘のキッチンに入るとスポーツドリンクをつくり人数分のプラスティックのコップに入れて蓋を閉め、ストローを刺した。室内に入ると茉莉那は自分の汗の匂いが気になった。夕べ入浴しなかったのでプールや海に入っても、外にいるときはまぎれるけれど、室内では腋が匂う。
「あ~……お風呂に入りたい……」
「さ、持っていこう」
純子が手伝ってくれるので16人分のドリンクを砂浜に運ぶのは楽だった。遊んでいる女児たちに配る。
「はい、美月ちゃん、どうぞ」
「わぁ、ありがとう。あんまり嬉しくないけど。お腹、タプタプだよ」
美月はお腹を撫でた。小学生らしく砂遊びをしている途中だったけれど、おしっこの限界が来た。
「あんうぅ…漏れちゃう…」
砂浜に座ったまま美月はおしっこを漏らした。
シャァァァァ…
美月のおしっこが砂を濡らして、少し貯まったけれど、その水たまりも数秒で砂に吸い込まれた。美月が少しだけ恥ずかしそうに照れ笑いする。
「おもらししても周りの人、気づかないね。もう恥ずかしくないかも。テヘ♪」
「みんなは小学生だから……私は高校生だから、かなり恥ずかしいんだよ」
そう言って次の女児に配る。配り終えて自分たちの分を一口飲む頃には、また茉莉那も純子も尿意が高まってきた。おもらししても大丈夫かな、と茉莉那が周囲を見回す様子で純子が言う。
「茉莉那、軽く自己暗示をかけてみなよ。おもらしなんか平気って」
「……自己暗示……」
「メンタル鍛えてみなよ。口に出して、言ってみな。永戸茉莉那は、おもらししても平気って」
「え~……」
「ほら、言って」
「……永戸……茉莉那は……おも…らし……」
恥ずかしそうに小声で言い始めたけれど、途中で言えなくなった。
「永戸茉莉那はおもらし、って、それじゃダメだろ。もう一回」
「………永戸……茉莉那は……おもらし…しても平気…」
「続けて、もう一回」
「永戸茉莉那はおもらししても…平気」
「いいぞ。もうちょい大きな声で、どうせ誰にも聞こえてない、聞こえても興味もたないから」
「……永戸茉莉那はおもらししても平気!」
「うん、いいね。そろそろ漏れそう?」
「漏れそう」
「ちょっと脚を開いて」
「………」
茉莉那は言われた通りに10センチほど脚を開いた。学校指定の白水着は競泳タイプなのでピッタリとしていて股間の形がわかりやすい。
「おもらし平気になった茉莉那、漏らしていいよ」
「…………」
チョロ……チョロ…シャァァアァァ…
茉莉那の水着から、おしっこが噴き出してくる。最初は恐る恐る、後半は一気におしっこを垂れ流した。
「はぁぁ……」
さすがに泣かないし、あまり顔も赤くならない。続けて純子も漏らした後、土橋が配給のドリンクを持ってきたので飲み、日焼け止めを塗り直すことにした。先に茉莉那が純子の背中に塗っていき、うっかりお尻に触ってしまった。
「痛っ…ぅぅ…」
昨夜、激しく叩かれたお尻は撫でられるだけでも痛かった。
「あ、ごめん!」
「いい、平気だから」
「……ホントにごめんね……私、自分でもあんなことするなんて……」
「もういいから。それより今度はオレが塗ってやるから、寝て」
「………」
またオレとか言ってる……せっかく可愛い顔に生まれたのに……、と茉莉那は純子の将来を心配しつつシートに寝そべった。純子の手が背中に日焼け止めを塗ってくる。
「ありがとう。もういいよ」
「もう少し」
「……」
なんだか触り方がエッチ………純子ちゃんは女の子の身体に興味あるのかな……しかも年上に……あ、また、おしっこしたい、と茉莉那が身震いすると手で接していた純子が気づく。
「茉莉那、おしっこしたい?」
「うん」
「このまま我慢」
「う~……シートの上に漏らしちゃうよ?」
「だから我慢」
「はぅぅ…」
「クスクス、茉莉那、ホントに可愛いな」
楽しそうに純子は女性として成熟しつつある茉莉那の身体を撫でる。日焼け止めを塗り込むべき背中や肩よりも、お尻や胸に何度も触れ、そのうちに水着の中へ手を入れてきた。
「………」
「………」
やっぱりエッチ……純子ちゃんはレズなのかな……私の身体に興味ある? ………いっそ、エッチな気分になっちゃったフリしたら、喜ぶのかな……、と茉莉那は考えていく。文句を言わずに撫でられていると、純子の右手は茉莉那の股間に、左手は胸に入ってきていて、これが男子にされているなら大問題だったけれど、茉莉那も熱さと尿意で頭がボーっとしてきたので、よく考えると男子でなく女子にされていても、それなりに問題であることを忘れて身を任せた。
「……ハァ……」
身を任せていくうちに茉莉那は尿意の疼きと純子の手で身体が高まってしまい、無意識にシートを手で握りしめた。
「…やん……もう漏れそう…」
「まだ我慢」
純子の手が執拗に撫でてくる。おしっこが出そうなところを何度も何度も撫でられて茉莉那は悶えた。
「…ハァ……ハァ……もう……もうダメ……もう、ううっ!」
プシャっ!
勢いよく、おしっこおもらしをすると同時に茉莉那は背筋から快感が登ってくるのも感じた。
シャアァァアァ…
おしっこは砂に吸収されずシートの上に水たまりをつくる。寝そべっている茉莉那の両腿とお腹あたりに拡がった。周囲に人は多い。誰かに気づかれないか、快感がおさまってから心配になったけれど、誰も気づいていない。
「ハァ……ハァ……」
「茉莉那、可愛かった。フフ」
「うぅ……」
まさか私……イったわけじゃないよね……おしっこが気持ちよかっただけ……たぶん……いくらなんでも小学生に……、と茉莉那は水たまりに浸りながら想い、起き上がろうとしたけれど純子に押さえられた。
「あん、まだ塗るの? 私、おしっこを海で流してきたいよ」
もう胸のあたりまで自分のおしっこが拡がっている。そろそろ顔にまで拡がって来そうだった。なのに純子が上に乗ってくる。茉莉那のお尻に跨って乗ってきた。
「茉莉那…ハァ…」
興奮した熱っぽい声で言われた。
「このまま、茉莉那のお尻におしっこさせて」
「え~………」
さんざんお尻や胸を叩いた罪悪感は残っているので変な要求だったけれど、茉莉那は抵抗しない。純子は跨って股間を押しつけてきて、そのまま茉莉那のお尻におもらしをしてきた。
「ううっ、出る」
「…う~……う~……」
茉莉那はお尻にかけられて呻いた。他人のおしっこの温かさが気持ち悪い。すぐに自分のおしっこと混じって水たまりが大きくなる。髪や顔まで浸ってしまった。
「海、入りたいよ」
「うん、いこうか。もう茉莉那も、おもらし平気だろ?」
「はぁぁ……」
タメ息をついて茉莉那は海で身体を流した。それからも日暮れまで何度も何度も他人がいる海岸でおしっこおもらしをしたので最後には女児たちも茉莉那も、まったく平気になってしまった。
「ありがとう、純子ちゃん、なんだか、私、バカみたいだったって気づいたよ」
茉莉那が一学期を振り返って微笑する。
「おしっこ漏らしたくらいで人生終わった、もう死のう、学校辞める、とか。笑っちゃう。フフ」
そう言って、また尿意を覚えたので茉莉那は脚を汚さないよう開脚して、ピースサインまでつくる。
「見て見て、私、おもらししま~す♪」
チャァァァァ…
茉莉那の股間から滝が迸る。海岸から車道に近い遊歩道でおしっこおもらしをしたのでアスファルトをおしっこが叩いている。近くに家族連れがいてゴムボードを片付けていた少年が茉莉那を注視していたけれど母親が肩を押して、見てはいけません、と背中を向けさせた。純子が笑って言う。
「茉莉那って適応能力、高いな」
「おもらし会長ですから」
すっかり開き直っている。純子の案内で近所にある水着のまま来店できるレストランへ、ぞろぞろと向かい、水着で行くと言って予約しておいたので屋根はあるけれど壁はないテラス席に通された。ビュッフェ形式なので食べ放題、飲み放題になる。彩花がパスタを取ってきて言う。
「やっぱり水着だと、少し恥ずかしいね」
水着来店OKなのは主にランチタイム向けのサービスで今は店内で水着姿なのは純子たちだけだった。他の客は平服なのにピッタリと身体のラインがあらわになる水着を着ていると精神的な成長が少し早めである彩花は赤面している。対照的に美月は児童らしい無邪気さで食べているし、茉莉那は開き直ったままでいる。
「「美味しいね」」
しかも茉莉那の腿には正の字が並んでいる。下腹部では書ききれなかった分だった。旅の恥はかきすて、もう二度と一生涯このレストランには来ないという気持ちでいた。おしっこおもらしも続けていて、水着来店が前提のテラス席なので椅子は濡れても問題ないプラスティック製で、床も隙間が多い素材なので水たまりはできない。
「……あ…」
美味しく食べていた茉莉那がフォークを置いた。
「ちょっとトイレ」
それでも人間として最低限度ギリギリのラインは失っていない。昨夜も夕食時に便意を覚えたし、もともと茉莉那は夕食の前後に排便することが多いので正常なリズムとしてレストラン屋内の女子トイレに入った。個室は二つで片方は埋まっていたので奥の個室に入った。
「………」
和式かぁ……もう片方は洋式だったのかな……あんまり慣れないけど、お腹痛いし、しちゃおう、と茉莉那は個室の鍵を閉めると水着の肩を抜き、膝までおろしてしゃがんだけれど、バランスが悪い。
「……」
やりにくい……どうせ誰も見てないし、スッポンポンになろう、と茉莉那は全裸になる。脱いだ水着は戸のフックにかけて、ビーチサンダルだけの姿で和式便器にしゃがむ。
「………」
うっ……私の脚、おしっこ臭い………腋も相当ヤバい……、と茉莉那はしゃがんだことで自分の脚の匂いと腋の臭さを実感した。おしっこで濡れた脚は時間が経って匂いが強くなり、おしっこ独特の匂いがする。腋は海水に浸かったせいもあるのか、日焼け止めローションと混じったからなのか、お醤油を温めたような臭さがあった。
「………」
用を足して、お尻を拭いていると誰かが女子トイレに入ってきた。二つとも塞がっているので待っている気配がしたけれど、すぐに手前の個室に入っていた人が出てくれたようだった。
「あ、カナコ」
「なんだ、あんたか、急いで出て損した」
二人は知り合いのようで会話を始めた。後から来た方は個室に入って用を足しながら話している。会話はレストランの料理について話した後、明らかに茉莉那のことに言及してきた。
「あのおしっこ垂れビッチ来てるよ、ここに」
「見た見た。ってか、連れてる子供たち、あいつの子供?」
「どう見ても十代、いってても二十代前半って顔だから産めないし、みんな同い年で10人以上も産める?」
「どういうグループなんだろうね」
「どうでもいいけど、あいつ臭い、ビッチ臭がハンパない」
「たまにいるよね、ああいう頭のネジが飛んだ子」
「男はバカだから。うちらの向こう側に座ってる男子大学生のグループなんか、あの子のケツをガン見してるし。ナンパできないか話してたよ。じゃ、お先」
そこまで話して片方の女性はトイレを出て行ったので静かになる。
「………」
私のお尻、見られてたなぁ……、と茉莉那は思い出した。ビュッフェで料理を取っているとき、背後から視線を感じていたし、金属製の食器に反射するので茉莉那も振り返らなくても気づいていた。茉莉那が気づいていないと想っているのか、思い切りお尻を見られていた。
「………」
お昼に砂浜で、さんざん他の女の人も見たでしょうに……というか、やっぱりビッチって言われた……やっぱり、この正の字の数だけ男とエッチしたって見てるんだろうなぁ……実は処女で、彼氏さえいないのに……まあいいや、二度と会わない人たちだし、と茉莉那は割り切った。割り切ると逆に悪戯心が産まれる。会話していた二人は、まさか茉莉那が聴いていたとは思っていないはずなので、いっそ待ち受けてみようと個室を出る。しかも水着を着ないで出た。どうせ女子トイレなので女子しか来ないし問題ないかな、と裸で洗面所の前に立つと、鏡に自分の姿が映った。
「………」
うわぁ……どう見てもビッチ……、と茉莉那は下腹部から腿にかけて正の字が並んだ自分の裸体を見た。もしも自分が海水浴場で同じような女性を見たら、とんでもないビッチとしか思わない。
「………」
いっそ…、もっとビッチなポーズは、どうかな……こんな感じに……、と茉莉那は妙なテンションになって鏡に向かい、片目を瞑ってウインクし、ペロリと舌を出し、右腕をあげて腋と乳房を見せつけるようにしつつ右手で目元にピースサインをし、さらに左手は股間へやって下向きにピースサインを左右に拡げるようにつくった。さらに腰を振る。丸一日、直射日光を浴び続けたせいなのか、日焼け止めを塗っていても頭が沸騰したように興奮していて、いつもなら絶対にしないことをしていた。
「………」
キャハハ! いいね、超ビッチ、男大好きエロ女だよ、こういう自由な人生もありかもね、と茉莉那は心中で笑う。思い返すと、いい子に育ってきた。いい子になろうとしてきた。進学校に入って生徒会長になって、いい子にするあまり周囲から便利に使われて、おかげで忙しすぎて球技大会でおしっこおもらしをして笑われた。さんざん便利に使ったくせに、バカにして大笑いしてきた。
「………」
世間って……勝手だ……きっとビッチって思われてる子にも、いろいろ事情があるはず、と茉莉那が考えていると背後で個室の戸が開いた。
「「………」」
鏡越しにカナコと呼ばれていた30代過ぎの女性と目が合う。カナコはギョッとした目になり、それから顔中を嫌悪感でいっぱいの表情に変えた。汚物を見るより汚らわしいという目で茉莉那を見てくる。
「………」
「………」
そういう目で私を見ますか……まあ、そうですよね……私があなたでも、そうします……じゃあ、いいよ、その先入観を肯定してあげる、と茉莉那は微笑み、左手を動かして自分を慰めるように往復させ、右手でも乳房を揉んだ。
「………」
「………」
カナコは手も洗わずに女子トイレを出て行った。残った茉莉那は手を洗う。
「フフ、あんな嫌な顔されたの初めて」
いつも周囲の顔色を気にして生きてきたので逆に爽快だった。
「いっそ、このままトイレを出ようかな……って、私、頭おかしくなってる。即警察いきだよ」
警察沙汰は避けるため茉莉那は水着を水道で洗ってから着た。
「うっ…冷たっ…」
おしっこ臭かった水着はキレイになったものの濡れて冷たい。その冷たい刺激のせいで、おしっこをチビってしまう。
「ああ、また汚れた。洗った意味ないじゃん」
一人言をつぶやきながら席に戻り、夕食を済ませて純子たちとレストランを出ると、男子大学生6人のグループが茉莉那に声をかけてきた。
「なあ、彼女、やらせてくれよ」
「……」
なにかナンパでもしてくるかと思ったけど、そこまで直球ですか、私も軽く見られたものね、まあビッチ丸出しなんだけどさ、小学生も連れてるのに、と茉莉那が思っていると純子が守ってくれるように前に出て言う。
「うせろ」
「あはは、お嬢ちゃん、きついな。で、どうよ? 彼女」
純子より頭三つは大きい男子大学生はタンクトップ姿で筋肉もそこそこにある。他の仲間も似たようなものなので部活かスポーツの集まりのようだった。茉莉那はレストランで視線を浴びていたときから想定していた事態だったので余裕をもって、そして演技して答える。
「いいんだけどさ」
言いながら右腕をあげて腋と乳房を見せつけつつ、左手で水着の股間を引いて下腹部にある正の字も見せつける。合計で何十という数になっていることと、茉莉那の腋が臭いので男子大学生は半歩ほど引いた。茉莉那の腋は余裕をもっているつもりでも緊張もしているので汗で濡れて一気に匂いが濃くなっている。
「私、外国人とやりまくった後だから、性病が伝染しても知らないよ。それでもやる?」
あえてビッチ中のビッチとして舌を出してペロペロと動かした。そこまでやると男子大学生たちは引きまくり退散してくれた。
「はぁぁ…よかった」
タメ息をついて別荘に向かって歩き出した。歩いていると、おしっこがしたくなった。このおしっこが今日は屋外でする最期のおしっこになりそうなので、どういう風におしっこおもらししようかな、ということを考える。
「………」
もっと他人に見せつけて……たとえば、横断歩道を渡るとき、停車してる車のヘッドライトに照らされてる状況でやったら、すごい目立つかも……両腕あげて、脚も開いてジャーって……あ、でもドライブレコーダーとかに撮られてネットに流されるのは困るし……、と茉莉那は大胆になっていても、それは今夜だけのつもりなので保身は計っておく。そんな茉莉那に男子が声をかけてきた。
「あ、永戸さん! やっと見つけた! 純子、お前、どこ行ってたんだよ?!」
茉莉那には優しく、純子には身内として冷たく、末兄の英雄が声をあげながら駆けてくる。
「っ、ヤダ……どうしよ…」
恥を忘れていた茉莉那は瞬時に羞恥心を想い出し、大慌てで両手を両腿にやって、とにかく正の字だけは隠した。身体のラインは水着なので隠しようがないけれど、夜とはいえ海岸なので、それほど非常識とは思われないかもしれないし、他の女児たちも水着なので大丈夫なはず、と思っておく。それでも顔が恥ずかしくて真っ赤になった。
「ぅぅ…」
「ハァハァ、純子、どこに行ってたんだよ?」
「あっちのレストラン。ってか、なんでチビ兄貴が来た? 邪魔なんだけど」
不機嫌そうに純子が問い、英雄が面倒そうに答える。
「お前らが女ばっかりで危険かもしれないから、父さんに行けって言われたんだ。邪魔して悪かったな」
「帰れ」
「もう終電ねぇよ。能登半島だぞ」
「ちっ…」
兄妹の容赦ない会話の間に茉莉那はとても困ったことになっていた。
「……」
ううっ……おしっこしたい……出る……漏っちゃう…、と茉莉那は身震いする。さっきまで、どんな大胆なおもらしをしようか考えていた茉莉那が今は漏らしたくないのに漏れそうで混乱していた。
「ハァ……ぅぅ…」
しかも、まったく我慢がきかない。昨日今日のおもらし生活で尿道括約筋はトライアスロン後の筋肉のように力が無いユルユルの状態で、もう手で押さえないと漏れそうだった。けれど、両手は両腿の正の字を隠してるので動かせないし、男子の目前で水着の股間を押さえるのは恥ずかしい。
ショロ…
あっさりと漏れてきた。
「ひっ?!」
茉莉那は慌てて両手で股間を押さえる。おしっこおもらしをしないように指先で水着の上から、おしっこの出口を塞ぐ。
「永戸さん? ………」
英雄の視線が茉莉那の腿にいく。正の字が並んでいる。
「っ…」
見られて茉莉那は恥ずかしさで再び両手を腿にやって隠した。
ショワ…ショォー…
また漏れてくる。
「あう…あう…あううう!」
混乱が極まって茉莉那は変な声を出しながら、腿を隠したり、おしっこの出口を押さえたりを繰り返しながら、結局はおしっこを全部おもらしした。
「…ぐすっ…ひっく! 違うの! これは違うの! ううっ!」
恥ずかしすぎて茉莉那が泣き出した。
「うわああん、お願い、忘れてぇ! 学校で言わないでぇ!」
「永戸さん……」
英雄は状況がわからないし、何と言えばいいかもわからない。純子が手を伸ばして茉莉那の肩を抱いて兄へ言う。
「こっち見るな。先を歩け」
「……わかったよ」
「ぐすっ…ひっく…」
啜り泣く茉莉那を連れて別荘の玄関前まで戻った。英雄が居心地悪そうに妹へ文句を言う。
「別荘の鍵は無いし、お前らに電話しても出ないし、かなり待ったんだぞ」
「別にお前が来る予定なんてなかったし、電話もって海には普通いかないし」
「…ぐすっ…ぐすっ…」
「………」
英雄はチラリと泣いている茉莉那の腿を見た。やっぱり正の字がある。とても気になる落書きだったけれど、質問しにくい。純子が別荘の鍵を探しながら、おしっこを漏らした。
ショァアァアァ…
女児水着の股間から、おしっこが飛んで芝生に落ちる。英雄は妹の所業には文句を言いたくなった。茉莉那は我慢できなくて漏らしてしまい恥ずかしくて泣いている様子だったけれど、純子は平気そうに漏らして鍵を手にしているので注意したくなる。
「おい、純子、行儀悪いぞ。もう家に入れるんだから、ちゃんとトイレでしろ」
「うるさい。そういう遊びしてるだけだから、お前、これ学校で言うなよ」
「はぁ? っていうか、その男みたいな喋り方もやめろ」
「オレの自由だし。お前こそ女みたいに喋ってみろ。そういう遊びも面白いかもな」
「アホか。いいから、さっさと玄関を開けろ。オレもトイレに行きたいんだ!」
「……大? 小?」
「小だよ!」
「………漏らせ」
「はぁ?!」
「小便、漏らせ、バカ兄貴」
「いいから開けろよ! 長いことお前らを待ってたんだ!」
英雄は鍵を取り上げようとしたけれど、純子は背中に隠した。
「純子、早くしろよ!」
「フフン♪」
「てめぇ!」
英雄と純子は鍵を巡って攻防した。兄妹らしい過去にも同じような争いをしていた様子で戦い、体格の差もあって最終的には英雄が鍵を手にした。
「ハァ…ハァ…覚えてろよ」
おしっこが漏れそうになってきたので英雄から余裕が無くなりつつある。なんとか玄関を開けて、すぐにトイレを目指した。その間に純子は女児たちに目配せで意図を送っている。英雄はトイレの前で驚いた。
「ちょっ?! トイレの外に鍵とかつけるか普通?!」
おもらし合宿のためにつけた鍵は両面テープで貼ってあるだけなので強引に開ければ開くけれど、英雄は見た目に騙されている。その間に女児たちが英雄の手足に取り憑いた。
「うお?! なんだよ、君たち?!」
まだ10歳とはいえ、少し胸も膨らんでいる女子たちに水着姿で手足へまとわりつかれ英雄は動揺している。彩花が一番に言う。
「ルールその1この合宿の間、おしっこをトイレでしてはいけません」
美月が続く。
「ルールその2お風呂の湯船でも、おしっこをしてはいけません」
土橋たちも言う。
「ルールその3庭のプール、海の中でするのも禁止です」
「ルールその4おしっこをするときパンツを脱いではいけません。ただし、お風呂は別ですが、お風呂でおしっこした人には罰ゲームを考えます」
「ルールその5おしっこは可能な限り我慢しましょう。ただし、健康のために手でお股を押さえるのは禁止です。押さえたら罰ゲーム」
「ルールその6合宿中のおもらしのことは、ここだけの秘密にすること」
「ルールその7おもらしをした人へは着替えの手助けしてあげましょう」
「ルールその8飲み物を勧められたときは、できるだけ飲みましょう」
「ルールその9お布団には必ずオネショシーツを敷きましょう」
「ルールその10以上のルールを守って、楽しく過ごしましょう」
女児たちが口々に言い、その口元がクスクスと嗤っている。かなり年上である茉莉那におもらしさせたときも楽しかったけれど、英雄は年上なだけでなく男子なので反応が楽しみだった。
「ちょっ、ちょっと何を言ってるんだ?! 離してくれよ、マジで!」
英雄の手足には8人の女児が取り憑いている。中には習い事として柔道や空手をやっている子もいるので寝技の技術があったりもするし、合計の体重は200キロを超える。押し倒され、動けなくなった。
「マジで! マジで離してくれ! 頼むよ!」
「フフン。情けないカッコだな、兄貴」
純子が黒い笑顔で兄を見下ろす。
「純子、てめぇ!」
「さてと、待つのも面倒だ。もう漏らせ」
そう言って純子は素足で兄の下腹部を踏んだ。
「うぅぅ! や、やめろぉ!」
「さっさと漏らせ」
純子が踏んでいる足に体重をかける。
「ぐうぅぅ! マジで、マジでやめろ! 殺すぞ!」
「おもら死ね」
ほぼ全体重を純子は片足にかけた。
「ひーっ…くうー! ぐあああ!」
「すごいな。よく耐える。オレの体重じゃダメか。茉莉那、踏め」
「ぇ……」
状況の急変で泣き止んでいた茉莉那がキョトンとする。
「踏め、茉莉那」
「な、永戸さん、助けてくれ! こいつらに何とか言ってくれ!」
「………英雄くん……えっと……」
迷った茉莉那は膝をついて英雄に言う。
「こういう合宿なんだって。私も漏らしたから。この腿に書いてある字、変な風に誤解しないでね、私が漏らした回数なだけだから」
「永戸さん……」
ちょっと英雄は安心した。もしかして性交回数を誇示しているのか、と考えてしまっていたので茉莉那が純真そうで安堵する。けれど、茉莉那は純真なだけではなかった。
「ごめんね、英雄くん」
「な……ううっ?!」
茉莉那の両手が下腹部を押してくる。
「ちょっ! やめてくれ!」
「ごめんなさい、漏らして。大丈夫、恥ずかしいのは最初だけだから」
そう言った茉莉那が体重をかけてきた。純子より重い。
「うああ?!」
英雄のジーンズが少し濡れてきた。女児たちが囁き合う。
「あ、チビった」
「チビったね」
「くっ…た、頼むから! 永戸さん、やめれくれって!!」
「もう楽になって、英雄くん。いっぱい出していいよ」
また体重を両手にかけ、男子の下腹部を押した。
「うあああ?!」
大きくジーンズが濡れるけれど英雄は必死に止めた。女児たちが嗤う。
「半もらしだ」
「フフ、半もらし」
「ハァ、ハァ…くっ、くうっ!」
「英雄くん、おもらしの時間だよ」
茉莉那も微笑して全体重をかけた。
「くああああっ!!!」
もう決壊して、おしっこおもらしになる。ジーンズが大きく濡れて、床に水たまりができた。
「……」
「うぅぅ……ごめん、おしっこが出ちゃうから離れて」
そう言った茉莉那は学校指定の白い水着を着ていて、その股間から黄色い滝を噴き出させた。
プシャァァァァアアァ…
どうせ出すなら全部出してしまわないとムズムズするので一気に出し切っている。なるべく脚を汚さないようにと恥ずかしくても開脚して終わらせた。
「はぁぁ……ごめんなさい。みんなの食事中に」
謝る茉莉那に愛歌が言う。
「いいよ、いいよ、どうせ、みんなも漏らしまくりだし」
今日は当番制を決めていて、全員が2時間に1度は全員に対して、お茶やジュースを配ることにしたので1時間あたり8杯も何か飲むことになる。おかげで一人あたり一時間に5回くらい漏らすので1時間に80回は誰かが漏らしている。一分以内に一人以上が漏らす計算なので茉莉那に続いてプールで遊んでいた美月が急いで揚がると、プールサイドでおもらしする。
「はぁっ、間に合った」
美月はトイレに間に合ったような心地でプールサイドでおしっこしている。最低限、プール内では漏らさないというルールは誰もが守っていた。プールは個人別荘の庭に付帯したものなので2メートルかける4メートルくらいで水深1メートル、さほど水量も多くないし、お互いの目があるのでルールは遵守されている。純子はおしっこおもらしをした茉莉那を呼ぶ。
「茉莉那、おいで」
「うぅ……もう書くのやめようよぉ。彩花ちゃん、お肉の焼き加減、頼むね」
「はいは~い」
彩花に火の番を頼み、茉莉那はカウチに寝転がっている純子のそばに立った。純子は油性マジックを握っている。
「ほら、茉莉那、脱いで」
「う~……」
仕方なく茉莉那は水着から肩を抜き、ワンピースの水着を股間までおろした。下腹部には正の字が並んでいる。おしっこおもらしをする度に書くのが女児たちにも流行ったけれど、プール遊びしながらだと面倒なので、だんだん廃れているのに茉莉那は書き続けられていた。
「フフ、もう20回を超えてきたね」
「……こんなの誰かに見られたら、もうお嫁にいけないよ」
「だったら、オレがもらってやる」
「……バカ…」
書かれた茉莉那は急いで水着を直す。別荘の庭なので他人の目はないものの、屋外で半裸になるのはとても恥ずかしかった。
「茉莉那、ホントに可愛いな。………………」
そう言った純子もおしっこが貯まっていて、それが限界に達する。漏らしてしまう前に寝転がっていたカウチから立った。
シュゥゥ…ピチャピチャピチャ…
純子も白いワンピースの水着を着ていて、その股間が濡れ、内腿をおしっこがくだっていくし、滝もできる。
「はい、純子ちゃんもおもらしだね。さ、書くよ」
茉莉那は油性マジックを奪い、純子の前にしゃがんだ。
「ほら、脱いで」
「いちいち脱ぐの面倒だし、太腿に書いて」
「それは絶対ダメ。この後、海の方にも行くんだよね。見えるところに書くのは絶対ダメだよ。ヘタしたら通報されるかも、ってくらいにダメなことなの」
「ふ~ん」
水着を脱いだ純子の下腹部にも正の字が並んでいて、茉莉那が仕返しに一画を書き足した。
「………」
こんなの私のお母さんや純子ちゃんのお母さんが見たら、悲しむだろうなぁ……、と茉莉那は考えたけれど、自分だけが書かれるのは嫌なので純子にも書いておく。プールサイドでのバーベキューが終わると、いよいよ海に出てみる。別荘から少し歩いた海岸は遠浅の砂浜になっていて全国的に有名な観光スポットなので海水浴客で賑わっていた。茉莉那は保護者として女児たちが溺れたりしないよう自分から離れないように注意して海で遊んでいたけれど、やっぱり、おしっこがしたくなる。
「………」
おしっこしたい……このまま海の中でしちゃっていいよね……、と茉莉那が考えていたのを純子が表情で見透かしてきた。
「茉莉那、海におしっこするなよ」
「うぅ……」
解放しかけていた茉莉那がブルっと身震いする。純子たちが茉莉那の手を引いて砂浜に揚げた。
「うぅ……こ…ここでは……もっと、どこか隠れるところ…」
茉莉那は人々で賑わう砂浜で戸惑った。こんなところで、おしっこおもらしをして他人に見られたら、と思うと顔が真っ赤になってくる。せめて、林か草の茂みに隠れたかったけれど、もう我慢がきかない。
「はぅ…」
ジュワ…ショワショワ…
「あぅぅ…」
茉莉那の情けない声とともに水着からおしっこが垂れてくる。せめて茉莉那は脚を閉じて滝をつくらないように漏らした。
「ハァ…ハァ…ぐすっ…」
内腿の温かい感触が全校生徒の前でのおもらしを想起させてくる。今にも砂浜にいる人たちみんなに注目されて笑われると茉莉那は怯えた。けれど、誰も気づかない。すぐそばを通ったカップルも家族連れも、まったく茉莉那のおしっこおもらしに気づいていない。そもそも茉莉那を見てさえいない。
「………」
おしっこが流れきって足元の砂が濡れている。
「…はぁ……よかった…」
まだ脚が濡れているし、水着の股間からも滴っているけれど、海水との区別はつかないはずで茉莉那は安心した。見ると純子も漏らしている。
シュゥゥゥゥ…
純子は脚を閉じずに滝をつくっていたので、そばにいた男子中学生に注目されている。
「……」
純子が黙って睨むと男子中学生は目をそらした。
「ほら、大丈夫だった」
「…そうだけど…」
「茉莉那は、ちょっとメンタルを強くした方がいいよ」
「うぅ……小学生に言われた…」
「旅の恥はかきすて、って言葉を知ってる?」
「知ってるけど、ここは旅っていうほど遠い場所じゃないし」
別荘は純子たちが住む街から100キロほどだった。
「まあ、茉莉那も、だいぶ強くなったかな。おもらししても泣かなくなった。クスっ」
「う~ぅ……この状況と全校生徒の前は違うんだからね」
「とりあえず書くから、あっちの林へ行こう」
純子は水着の胸から油性マジックを出している。茉莉那はタメ息をつきつつ松林に連れ込まれた。
「脱いで」
「……先に純子ちゃんが脱ぎなよ」
「OK」
純子は迷い無く水着から肩をぬいて腿までさげた。ひどく叩いた胸部が痣になっている。とても痛そうなので茉莉那は申し訳なくて要求されるまま、自分も半裸になる。二人で書き合いをして水着を直した後になって、松の木の反対側に他人がいるのに気づいた。
「「………」」
「「………」」
他人は2名で男女のカップル、二人とも水着をおろした半裸で下半身を合わせた姿勢で静かにしていた。状況からして純子たちが来る前から愛し合っていて、純子たちの気配を感じて音を立てないようにしていた様子だった。
「「………」」
「「………」」
純子と茉莉那は男女が何をしていたか即座に理解したけれど、男女の方は純子と茉莉那が何をしていたか理解できないでいる。そっと純子と茉莉那は静かに松林を出て海岸に戻った。
「「……………」」
無言で海岸に戻ると愛歌がスポーツドリンクを配給しに来た。
「はい、どうぞ」
「「ありがと」」
さきほどの男女のことには触れず、スポーツドリンクを飲むと再び、おしっこをしたくなる。茉莉那がソワソワと動く。
「あ~ん、もぉ、これだけどんどん飲まされたら、出しても出しても、漏らしちゃうよ」
「フフ、茉莉那が漏らすときの顔、すごく可愛い」
「……バカ…」
すぐに限界が来た茉莉那は静かに、おしっこおもらしをする。乾いてきた水着の股間が濡れ拡がり、内腿におしっこが流れる。目立たないように脚を閉じて漏らしたけれど、通りがかった男子大学生の集団のうち一人が茉莉那のおもらしに気づいた。
「……」
ジッと茉莉那の股間を見てくる。乾いていた水着の股間だけが濡れていて今も脚を、おしっこが流れ落ちている。茉莉那は涙目で男子大学生を睨んだ。
「……」
「……」
睨まれて目をそらせて行ってくれた。純子もおしっこが出てくる。
「あぁ……もうぜんぜん我慢する筋肉が動いてくれない……ううっ…出る…」
我慢するのを試してみて尿道に痛みが走り、おもらしを始めた。
シュー……
脚を開いて漏らしたので水着の股間から滝が伸びる。砂浜を濡らしてシミをつくった。
キュポン♪
純子が油性マジックを抜き、茉莉那に手渡す。
「林まで行くの面倒だし、誰かいるし、ここで書いて」
そう言って水着の股間部分を大きく手で引っ張り下腹部を晒してくる。
「え、ちょっ?!」
「騒がない。誰も見てないから急いで」
「……」
サッと急いで茉莉那は一画を足した。
「はい、次は茉莉那の番」
「うぅ……」
茉莉那は周囲を見る。人は多いけれど、茉莉那を見ている人間はいない。
「……一瞬で書いてよ」
「了解」
純子は楽しそうに答え、茉莉那は素早く水着の股間部分を数秒だけ引っ張る。そこに並んでいる正の字が見え、純子も書き足した。
「フフ」
「ドキドキして頭がおかしくなりそう」
「おもらしに慣れさせるトレーニングだから。これだけ何度も漏らせば慣れてくるし、学校で漏らしたのだって、何でもないことだって感じてこないか?」
「………まあ……少しは…」
昨日から何度となく漏らした茉莉那は学校で漏らした死にたくなるような恥ずかしい体験が相対的に小さくなってきたのを感じた。彩花が麦茶を持ってくる。
「配給で~す。……あ、ごめん、失礼します」
そう言った彩花の股間から、おしっこの滝が溢れて砂浜に落ちる。
シュルルルルウ…
彩花はタメ息をつく。
「はぁぁ……また出ちゃった。失礼しました。次、配給当番、永戸さんね」
「あ、はい。ありがとう。……」
あまり、ありがたくないけれど茉莉那は配給された麦茶を飲むと別荘に戻る。純子もついてきた。二人で別荘のキッチンに入るとスポーツドリンクをつくり人数分のプラスティックのコップに入れて蓋を閉め、ストローを刺した。室内に入ると茉莉那は自分の汗の匂いが気になった。夕べ入浴しなかったのでプールや海に入っても、外にいるときはまぎれるけれど、室内では腋が匂う。
「あ~……お風呂に入りたい……」
「さ、持っていこう」
純子が手伝ってくれるので16人分のドリンクを砂浜に運ぶのは楽だった。遊んでいる女児たちに配る。
「はい、美月ちゃん、どうぞ」
「わぁ、ありがとう。あんまり嬉しくないけど。お腹、タプタプだよ」
美月はお腹を撫でた。小学生らしく砂遊びをしている途中だったけれど、おしっこの限界が来た。
「あんうぅ…漏れちゃう…」
砂浜に座ったまま美月はおしっこを漏らした。
シャァァァァ…
美月のおしっこが砂を濡らして、少し貯まったけれど、その水たまりも数秒で砂に吸い込まれた。美月が少しだけ恥ずかしそうに照れ笑いする。
「おもらししても周りの人、気づかないね。もう恥ずかしくないかも。テヘ♪」
「みんなは小学生だから……私は高校生だから、かなり恥ずかしいんだよ」
そう言って次の女児に配る。配り終えて自分たちの分を一口飲む頃には、また茉莉那も純子も尿意が高まってきた。おもらししても大丈夫かな、と茉莉那が周囲を見回す様子で純子が言う。
「茉莉那、軽く自己暗示をかけてみなよ。おもらしなんか平気って」
「……自己暗示……」
「メンタル鍛えてみなよ。口に出して、言ってみな。永戸茉莉那は、おもらししても平気って」
「え~……」
「ほら、言って」
「……永戸……茉莉那は……おも…らし……」
恥ずかしそうに小声で言い始めたけれど、途中で言えなくなった。
「永戸茉莉那はおもらし、って、それじゃダメだろ。もう一回」
「………永戸……茉莉那は……おもらし…しても平気…」
「続けて、もう一回」
「永戸茉莉那はおもらししても…平気」
「いいぞ。もうちょい大きな声で、どうせ誰にも聞こえてない、聞こえても興味もたないから」
「……永戸茉莉那はおもらししても平気!」
「うん、いいね。そろそろ漏れそう?」
「漏れそう」
「ちょっと脚を開いて」
「………」
茉莉那は言われた通りに10センチほど脚を開いた。学校指定の白水着は競泳タイプなのでピッタリとしていて股間の形がわかりやすい。
「おもらし平気になった茉莉那、漏らしていいよ」
「…………」
チョロ……チョロ…シャァァアァァ…
茉莉那の水着から、おしっこが噴き出してくる。最初は恐る恐る、後半は一気におしっこを垂れ流した。
「はぁぁ……」
さすがに泣かないし、あまり顔も赤くならない。続けて純子も漏らした後、土橋が配給のドリンクを持ってきたので飲み、日焼け止めを塗り直すことにした。先に茉莉那が純子の背中に塗っていき、うっかりお尻に触ってしまった。
「痛っ…ぅぅ…」
昨夜、激しく叩かれたお尻は撫でられるだけでも痛かった。
「あ、ごめん!」
「いい、平気だから」
「……ホントにごめんね……私、自分でもあんなことするなんて……」
「もういいから。それより今度はオレが塗ってやるから、寝て」
「………」
またオレとか言ってる……せっかく可愛い顔に生まれたのに……、と茉莉那は純子の将来を心配しつつシートに寝そべった。純子の手が背中に日焼け止めを塗ってくる。
「ありがとう。もういいよ」
「もう少し」
「……」
なんだか触り方がエッチ………純子ちゃんは女の子の身体に興味あるのかな……しかも年上に……あ、また、おしっこしたい、と茉莉那が身震いすると手で接していた純子が気づく。
「茉莉那、おしっこしたい?」
「うん」
「このまま我慢」
「う~……シートの上に漏らしちゃうよ?」
「だから我慢」
「はぅぅ…」
「クスクス、茉莉那、ホントに可愛いな」
楽しそうに純子は女性として成熟しつつある茉莉那の身体を撫でる。日焼け止めを塗り込むべき背中や肩よりも、お尻や胸に何度も触れ、そのうちに水着の中へ手を入れてきた。
「………」
「………」
やっぱりエッチ……純子ちゃんはレズなのかな……私の身体に興味ある? ………いっそ、エッチな気分になっちゃったフリしたら、喜ぶのかな……、と茉莉那は考えていく。文句を言わずに撫でられていると、純子の右手は茉莉那の股間に、左手は胸に入ってきていて、これが男子にされているなら大問題だったけれど、茉莉那も熱さと尿意で頭がボーっとしてきたので、よく考えると男子でなく女子にされていても、それなりに問題であることを忘れて身を任せた。
「……ハァ……」
身を任せていくうちに茉莉那は尿意の疼きと純子の手で身体が高まってしまい、無意識にシートを手で握りしめた。
「…やん……もう漏れそう…」
「まだ我慢」
純子の手が執拗に撫でてくる。おしっこが出そうなところを何度も何度も撫でられて茉莉那は悶えた。
「…ハァ……ハァ……もう……もうダメ……もう、ううっ!」
プシャっ!
勢いよく、おしっこおもらしをすると同時に茉莉那は背筋から快感が登ってくるのも感じた。
シャアァァアァ…
おしっこは砂に吸収されずシートの上に水たまりをつくる。寝そべっている茉莉那の両腿とお腹あたりに拡がった。周囲に人は多い。誰かに気づかれないか、快感がおさまってから心配になったけれど、誰も気づいていない。
「ハァ……ハァ……」
「茉莉那、可愛かった。フフ」
「うぅ……」
まさか私……イったわけじゃないよね……おしっこが気持ちよかっただけ……たぶん……いくらなんでも小学生に……、と茉莉那は水たまりに浸りながら想い、起き上がろうとしたけれど純子に押さえられた。
「あん、まだ塗るの? 私、おしっこを海で流してきたいよ」
もう胸のあたりまで自分のおしっこが拡がっている。そろそろ顔にまで拡がって来そうだった。なのに純子が上に乗ってくる。茉莉那のお尻に跨って乗ってきた。
「茉莉那…ハァ…」
興奮した熱っぽい声で言われた。
「このまま、茉莉那のお尻におしっこさせて」
「え~………」
さんざんお尻や胸を叩いた罪悪感は残っているので変な要求だったけれど、茉莉那は抵抗しない。純子は跨って股間を押しつけてきて、そのまま茉莉那のお尻におもらしをしてきた。
「ううっ、出る」
「…う~……う~……」
茉莉那はお尻にかけられて呻いた。他人のおしっこの温かさが気持ち悪い。すぐに自分のおしっこと混じって水たまりが大きくなる。髪や顔まで浸ってしまった。
「海、入りたいよ」
「うん、いこうか。もう茉莉那も、おもらし平気だろ?」
「はぁぁ……」
タメ息をついて茉莉那は海で身体を流した。それからも日暮れまで何度も何度も他人がいる海岸でおしっこおもらしをしたので最後には女児たちも茉莉那も、まったく平気になってしまった。
「ありがとう、純子ちゃん、なんだか、私、バカみたいだったって気づいたよ」
茉莉那が一学期を振り返って微笑する。
「おしっこ漏らしたくらいで人生終わった、もう死のう、学校辞める、とか。笑っちゃう。フフ」
そう言って、また尿意を覚えたので茉莉那は脚を汚さないよう開脚して、ピースサインまでつくる。
「見て見て、私、おもらししま~す♪」
チャァァァァ…
茉莉那の股間から滝が迸る。海岸から車道に近い遊歩道でおしっこおもらしをしたのでアスファルトをおしっこが叩いている。近くに家族連れがいてゴムボードを片付けていた少年が茉莉那を注視していたけれど母親が肩を押して、見てはいけません、と背中を向けさせた。純子が笑って言う。
「茉莉那って適応能力、高いな」
「おもらし会長ですから」
すっかり開き直っている。純子の案内で近所にある水着のまま来店できるレストランへ、ぞろぞろと向かい、水着で行くと言って予約しておいたので屋根はあるけれど壁はないテラス席に通された。ビュッフェ形式なので食べ放題、飲み放題になる。彩花がパスタを取ってきて言う。
「やっぱり水着だと、少し恥ずかしいね」
水着来店OKなのは主にランチタイム向けのサービスで今は店内で水着姿なのは純子たちだけだった。他の客は平服なのにピッタリと身体のラインがあらわになる水着を着ていると精神的な成長が少し早めである彩花は赤面している。対照的に美月は児童らしい無邪気さで食べているし、茉莉那は開き直ったままでいる。
「「美味しいね」」
しかも茉莉那の腿には正の字が並んでいる。下腹部では書ききれなかった分だった。旅の恥はかきすて、もう二度と一生涯このレストランには来ないという気持ちでいた。おしっこおもらしも続けていて、水着来店が前提のテラス席なので椅子は濡れても問題ないプラスティック製で、床も隙間が多い素材なので水たまりはできない。
「……あ…」
美味しく食べていた茉莉那がフォークを置いた。
「ちょっとトイレ」
それでも人間として最低限度ギリギリのラインは失っていない。昨夜も夕食時に便意を覚えたし、もともと茉莉那は夕食の前後に排便することが多いので正常なリズムとしてレストラン屋内の女子トイレに入った。個室は二つで片方は埋まっていたので奥の個室に入った。
「………」
和式かぁ……もう片方は洋式だったのかな……あんまり慣れないけど、お腹痛いし、しちゃおう、と茉莉那は個室の鍵を閉めると水着の肩を抜き、膝までおろしてしゃがんだけれど、バランスが悪い。
「……」
やりにくい……どうせ誰も見てないし、スッポンポンになろう、と茉莉那は全裸になる。脱いだ水着は戸のフックにかけて、ビーチサンダルだけの姿で和式便器にしゃがむ。
「………」
うっ……私の脚、おしっこ臭い………腋も相当ヤバい……、と茉莉那はしゃがんだことで自分の脚の匂いと腋の臭さを実感した。おしっこで濡れた脚は時間が経って匂いが強くなり、おしっこ独特の匂いがする。腋は海水に浸かったせいもあるのか、日焼け止めローションと混じったからなのか、お醤油を温めたような臭さがあった。
「………」
用を足して、お尻を拭いていると誰かが女子トイレに入ってきた。二つとも塞がっているので待っている気配がしたけれど、すぐに手前の個室に入っていた人が出てくれたようだった。
「あ、カナコ」
「なんだ、あんたか、急いで出て損した」
二人は知り合いのようで会話を始めた。後から来た方は個室に入って用を足しながら話している。会話はレストランの料理について話した後、明らかに茉莉那のことに言及してきた。
「あのおしっこ垂れビッチ来てるよ、ここに」
「見た見た。ってか、連れてる子供たち、あいつの子供?」
「どう見ても十代、いってても二十代前半って顔だから産めないし、みんな同い年で10人以上も産める?」
「どういうグループなんだろうね」
「どうでもいいけど、あいつ臭い、ビッチ臭がハンパない」
「たまにいるよね、ああいう頭のネジが飛んだ子」
「男はバカだから。うちらの向こう側に座ってる男子大学生のグループなんか、あの子のケツをガン見してるし。ナンパできないか話してたよ。じゃ、お先」
そこまで話して片方の女性はトイレを出て行ったので静かになる。
「………」
私のお尻、見られてたなぁ……、と茉莉那は思い出した。ビュッフェで料理を取っているとき、背後から視線を感じていたし、金属製の食器に反射するので茉莉那も振り返らなくても気づいていた。茉莉那が気づいていないと想っているのか、思い切りお尻を見られていた。
「………」
お昼に砂浜で、さんざん他の女の人も見たでしょうに……というか、やっぱりビッチって言われた……やっぱり、この正の字の数だけ男とエッチしたって見てるんだろうなぁ……実は処女で、彼氏さえいないのに……まあいいや、二度と会わない人たちだし、と茉莉那は割り切った。割り切ると逆に悪戯心が産まれる。会話していた二人は、まさか茉莉那が聴いていたとは思っていないはずなので、いっそ待ち受けてみようと個室を出る。しかも水着を着ないで出た。どうせ女子トイレなので女子しか来ないし問題ないかな、と裸で洗面所の前に立つと、鏡に自分の姿が映った。
「………」
うわぁ……どう見てもビッチ……、と茉莉那は下腹部から腿にかけて正の字が並んだ自分の裸体を見た。もしも自分が海水浴場で同じような女性を見たら、とんでもないビッチとしか思わない。
「………」
いっそ…、もっとビッチなポーズは、どうかな……こんな感じに……、と茉莉那は妙なテンションになって鏡に向かい、片目を瞑ってウインクし、ペロリと舌を出し、右腕をあげて腋と乳房を見せつけるようにしつつ右手で目元にピースサインをし、さらに左手は股間へやって下向きにピースサインを左右に拡げるようにつくった。さらに腰を振る。丸一日、直射日光を浴び続けたせいなのか、日焼け止めを塗っていても頭が沸騰したように興奮していて、いつもなら絶対にしないことをしていた。
「………」
キャハハ! いいね、超ビッチ、男大好きエロ女だよ、こういう自由な人生もありかもね、と茉莉那は心中で笑う。思い返すと、いい子に育ってきた。いい子になろうとしてきた。進学校に入って生徒会長になって、いい子にするあまり周囲から便利に使われて、おかげで忙しすぎて球技大会でおしっこおもらしをして笑われた。さんざん便利に使ったくせに、バカにして大笑いしてきた。
「………」
世間って……勝手だ……きっとビッチって思われてる子にも、いろいろ事情があるはず、と茉莉那が考えていると背後で個室の戸が開いた。
「「………」」
鏡越しにカナコと呼ばれていた30代過ぎの女性と目が合う。カナコはギョッとした目になり、それから顔中を嫌悪感でいっぱいの表情に変えた。汚物を見るより汚らわしいという目で茉莉那を見てくる。
「………」
「………」
そういう目で私を見ますか……まあ、そうですよね……私があなたでも、そうします……じゃあ、いいよ、その先入観を肯定してあげる、と茉莉那は微笑み、左手を動かして自分を慰めるように往復させ、右手でも乳房を揉んだ。
「………」
「………」
カナコは手も洗わずに女子トイレを出て行った。残った茉莉那は手を洗う。
「フフ、あんな嫌な顔されたの初めて」
いつも周囲の顔色を気にして生きてきたので逆に爽快だった。
「いっそ、このままトイレを出ようかな……って、私、頭おかしくなってる。即警察いきだよ」
警察沙汰は避けるため茉莉那は水着を水道で洗ってから着た。
「うっ…冷たっ…」
おしっこ臭かった水着はキレイになったものの濡れて冷たい。その冷たい刺激のせいで、おしっこをチビってしまう。
「ああ、また汚れた。洗った意味ないじゃん」
一人言をつぶやきながら席に戻り、夕食を済ませて純子たちとレストランを出ると、男子大学生6人のグループが茉莉那に声をかけてきた。
「なあ、彼女、やらせてくれよ」
「……」
なにかナンパでもしてくるかと思ったけど、そこまで直球ですか、私も軽く見られたものね、まあビッチ丸出しなんだけどさ、小学生も連れてるのに、と茉莉那が思っていると純子が守ってくれるように前に出て言う。
「うせろ」
「あはは、お嬢ちゃん、きついな。で、どうよ? 彼女」
純子より頭三つは大きい男子大学生はタンクトップ姿で筋肉もそこそこにある。他の仲間も似たようなものなので部活かスポーツの集まりのようだった。茉莉那はレストランで視線を浴びていたときから想定していた事態だったので余裕をもって、そして演技して答える。
「いいんだけどさ」
言いながら右腕をあげて腋と乳房を見せつけつつ、左手で水着の股間を引いて下腹部にある正の字も見せつける。合計で何十という数になっていることと、茉莉那の腋が臭いので男子大学生は半歩ほど引いた。茉莉那の腋は余裕をもっているつもりでも緊張もしているので汗で濡れて一気に匂いが濃くなっている。
「私、外国人とやりまくった後だから、性病が伝染しても知らないよ。それでもやる?」
あえてビッチ中のビッチとして舌を出してペロペロと動かした。そこまでやると男子大学生たちは引きまくり退散してくれた。
「はぁぁ…よかった」
タメ息をついて別荘に向かって歩き出した。歩いていると、おしっこがしたくなった。このおしっこが今日は屋外でする最期のおしっこになりそうなので、どういう風におしっこおもらししようかな、ということを考える。
「………」
もっと他人に見せつけて……たとえば、横断歩道を渡るとき、停車してる車のヘッドライトに照らされてる状況でやったら、すごい目立つかも……両腕あげて、脚も開いてジャーって……あ、でもドライブレコーダーとかに撮られてネットに流されるのは困るし……、と茉莉那は大胆になっていても、それは今夜だけのつもりなので保身は計っておく。そんな茉莉那に男子が声をかけてきた。
「あ、永戸さん! やっと見つけた! 純子、お前、どこ行ってたんだよ?!」
茉莉那には優しく、純子には身内として冷たく、末兄の英雄が声をあげながら駆けてくる。
「っ、ヤダ……どうしよ…」
恥を忘れていた茉莉那は瞬時に羞恥心を想い出し、大慌てで両手を両腿にやって、とにかく正の字だけは隠した。身体のラインは水着なので隠しようがないけれど、夜とはいえ海岸なので、それほど非常識とは思われないかもしれないし、他の女児たちも水着なので大丈夫なはず、と思っておく。それでも顔が恥ずかしくて真っ赤になった。
「ぅぅ…」
「ハァハァ、純子、どこに行ってたんだよ?」
「あっちのレストラン。ってか、なんでチビ兄貴が来た? 邪魔なんだけど」
不機嫌そうに純子が問い、英雄が面倒そうに答える。
「お前らが女ばっかりで危険かもしれないから、父さんに行けって言われたんだ。邪魔して悪かったな」
「帰れ」
「もう終電ねぇよ。能登半島だぞ」
「ちっ…」
兄妹の容赦ない会話の間に茉莉那はとても困ったことになっていた。
「……」
ううっ……おしっこしたい……出る……漏っちゃう…、と茉莉那は身震いする。さっきまで、どんな大胆なおもらしをしようか考えていた茉莉那が今は漏らしたくないのに漏れそうで混乱していた。
「ハァ……ぅぅ…」
しかも、まったく我慢がきかない。昨日今日のおもらし生活で尿道括約筋はトライアスロン後の筋肉のように力が無いユルユルの状態で、もう手で押さえないと漏れそうだった。けれど、両手は両腿の正の字を隠してるので動かせないし、男子の目前で水着の股間を押さえるのは恥ずかしい。
ショロ…
あっさりと漏れてきた。
「ひっ?!」
茉莉那は慌てて両手で股間を押さえる。おしっこおもらしをしないように指先で水着の上から、おしっこの出口を塞ぐ。
「永戸さん? ………」
英雄の視線が茉莉那の腿にいく。正の字が並んでいる。
「っ…」
見られて茉莉那は恥ずかしさで再び両手を腿にやって隠した。
ショワ…ショォー…
また漏れてくる。
「あう…あう…あううう!」
混乱が極まって茉莉那は変な声を出しながら、腿を隠したり、おしっこの出口を押さえたりを繰り返しながら、結局はおしっこを全部おもらしした。
「…ぐすっ…ひっく! 違うの! これは違うの! ううっ!」
恥ずかしすぎて茉莉那が泣き出した。
「うわああん、お願い、忘れてぇ! 学校で言わないでぇ!」
「永戸さん……」
英雄は状況がわからないし、何と言えばいいかもわからない。純子が手を伸ばして茉莉那の肩を抱いて兄へ言う。
「こっち見るな。先を歩け」
「……わかったよ」
「ぐすっ…ひっく…」
啜り泣く茉莉那を連れて別荘の玄関前まで戻った。英雄が居心地悪そうに妹へ文句を言う。
「別荘の鍵は無いし、お前らに電話しても出ないし、かなり待ったんだぞ」
「別にお前が来る予定なんてなかったし、電話もって海には普通いかないし」
「…ぐすっ…ぐすっ…」
「………」
英雄はチラリと泣いている茉莉那の腿を見た。やっぱり正の字がある。とても気になる落書きだったけれど、質問しにくい。純子が別荘の鍵を探しながら、おしっこを漏らした。
ショァアァアァ…
女児水着の股間から、おしっこが飛んで芝生に落ちる。英雄は妹の所業には文句を言いたくなった。茉莉那は我慢できなくて漏らしてしまい恥ずかしくて泣いている様子だったけれど、純子は平気そうに漏らして鍵を手にしているので注意したくなる。
「おい、純子、行儀悪いぞ。もう家に入れるんだから、ちゃんとトイレでしろ」
「うるさい。そういう遊びしてるだけだから、お前、これ学校で言うなよ」
「はぁ? っていうか、その男みたいな喋り方もやめろ」
「オレの自由だし。お前こそ女みたいに喋ってみろ。そういう遊びも面白いかもな」
「アホか。いいから、さっさと玄関を開けろ。オレもトイレに行きたいんだ!」
「……大? 小?」
「小だよ!」
「………漏らせ」
「はぁ?!」
「小便、漏らせ、バカ兄貴」
「いいから開けろよ! 長いことお前らを待ってたんだ!」
英雄は鍵を取り上げようとしたけれど、純子は背中に隠した。
「純子、早くしろよ!」
「フフン♪」
「てめぇ!」
英雄と純子は鍵を巡って攻防した。兄妹らしい過去にも同じような争いをしていた様子で戦い、体格の差もあって最終的には英雄が鍵を手にした。
「ハァ…ハァ…覚えてろよ」
おしっこが漏れそうになってきたので英雄から余裕が無くなりつつある。なんとか玄関を開けて、すぐにトイレを目指した。その間に純子は女児たちに目配せで意図を送っている。英雄はトイレの前で驚いた。
「ちょっ?! トイレの外に鍵とかつけるか普通?!」
おもらし合宿のためにつけた鍵は両面テープで貼ってあるだけなので強引に開ければ開くけれど、英雄は見た目に騙されている。その間に女児たちが英雄の手足に取り憑いた。
「うお?! なんだよ、君たち?!」
まだ10歳とはいえ、少し胸も膨らんでいる女子たちに水着姿で手足へまとわりつかれ英雄は動揺している。彩花が一番に言う。
「ルールその1この合宿の間、おしっこをトイレでしてはいけません」
美月が続く。
「ルールその2お風呂の湯船でも、おしっこをしてはいけません」
土橋たちも言う。
「ルールその3庭のプール、海の中でするのも禁止です」
「ルールその4おしっこをするときパンツを脱いではいけません。ただし、お風呂は別ですが、お風呂でおしっこした人には罰ゲームを考えます」
「ルールその5おしっこは可能な限り我慢しましょう。ただし、健康のために手でお股を押さえるのは禁止です。押さえたら罰ゲーム」
「ルールその6合宿中のおもらしのことは、ここだけの秘密にすること」
「ルールその7おもらしをした人へは着替えの手助けしてあげましょう」
「ルールその8飲み物を勧められたときは、できるだけ飲みましょう」
「ルールその9お布団には必ずオネショシーツを敷きましょう」
「ルールその10以上のルールを守って、楽しく過ごしましょう」
女児たちが口々に言い、その口元がクスクスと嗤っている。かなり年上である茉莉那におもらしさせたときも楽しかったけれど、英雄は年上なだけでなく男子なので反応が楽しみだった。
「ちょっ、ちょっと何を言ってるんだ?! 離してくれよ、マジで!」
英雄の手足には8人の女児が取り憑いている。中には習い事として柔道や空手をやっている子もいるので寝技の技術があったりもするし、合計の体重は200キロを超える。押し倒され、動けなくなった。
「マジで! マジで離してくれ! 頼むよ!」
「フフン。情けないカッコだな、兄貴」
純子が黒い笑顔で兄を見下ろす。
「純子、てめぇ!」
「さてと、待つのも面倒だ。もう漏らせ」
そう言って純子は素足で兄の下腹部を踏んだ。
「うぅぅ! や、やめろぉ!」
「さっさと漏らせ」
純子が踏んでいる足に体重をかける。
「ぐうぅぅ! マジで、マジでやめろ! 殺すぞ!」
「おもら死ね」
ほぼ全体重を純子は片足にかけた。
「ひーっ…くうー! ぐあああ!」
「すごいな。よく耐える。オレの体重じゃダメか。茉莉那、踏め」
「ぇ……」
状況の急変で泣き止んでいた茉莉那がキョトンとする。
「踏め、茉莉那」
「な、永戸さん、助けてくれ! こいつらに何とか言ってくれ!」
「………英雄くん……えっと……」
迷った茉莉那は膝をついて英雄に言う。
「こういう合宿なんだって。私も漏らしたから。この腿に書いてある字、変な風に誤解しないでね、私が漏らした回数なだけだから」
「永戸さん……」
ちょっと英雄は安心した。もしかして性交回数を誇示しているのか、と考えてしまっていたので茉莉那が純真そうで安堵する。けれど、茉莉那は純真なだけではなかった。
「ごめんね、英雄くん」
「な……ううっ?!」
茉莉那の両手が下腹部を押してくる。
「ちょっ! やめてくれ!」
「ごめんなさい、漏らして。大丈夫、恥ずかしいのは最初だけだから」
そう言った茉莉那が体重をかけてきた。純子より重い。
「うああ?!」
英雄のジーンズが少し濡れてきた。女児たちが囁き合う。
「あ、チビった」
「チビったね」
「くっ…た、頼むから! 永戸さん、やめれくれって!!」
「もう楽になって、英雄くん。いっぱい出していいよ」
また体重を両手にかけ、男子の下腹部を押した。
「うあああ?!」
大きくジーンズが濡れるけれど英雄は必死に止めた。女児たちが嗤う。
「半もらしだ」
「フフ、半もらし」
「ハァ、ハァ…くっ、くうっ!」
「英雄くん、おもらしの時間だよ」
茉莉那も微笑して全体重をかけた。
「くああああっ!!!」
もう決壊して、おしっこおもらしになる。ジーンズが大きく濡れて、床に水たまりができた。
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