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武人祭
自慢
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重かったはずの話を簡単に済ませてしまったあの後、俺たちは学園長を交えて夕食にした。
学園長が相変わらずの愚痴を零したり、どこから取ってきたのかグレイが酒を机の上に自慢げに置いて酒盛りが始まってしまったりと、多少滅茶苦茶になりながらも楽しんでいたようなので良しとする。
途中で学園長はグレイの持ってきた強過ぎる酒により酔い潰れてしまったので、ソファーで寝かせておいた。
現在、そんな学園長の鼻をノワールが面白がって摘んで遊んでいたりしている。結構レアな絵面だな。
と、飯も全員が食べ終わろうとしたところで、メアが収納庫から何かを取り出してフィーナに渡し、得意げな表情をしてゴトッと机の上に大きめの石を置く。
「なんだ、急に?」
「魔石よ!」
「……すまん、もうちょっと説明を頼む」
状況の説明を求める俺の言葉にフィーナは不満を持ったらしく、今度は眉をひそめて不機嫌な表情になっていた。
「あ、それ……今日討伐したディープフロッグから出た魔石じゃないですか」
俺たちのやり取りを見ていたカイトが会話に入ってくる。
「今日討伐したって……ああ、もしかして冒険者登録する時の?」
「おう、そうだぜ!他のカエルより一段と強い奴が出てきて、そいつをフィーナが倒したら中から出てきたんだよ」
「へぇ……」
俺の疑問にメアが答えてくれる。
えっと、つまり……強敵倒した上に偶然出てきたレアなものを見せ付けて自慢しようとしてたってわけか?
「凄いのはわかったけど、なんで最初に見せるのが俺なんだ?」
「は?どういうことよ?」
訝しげに歪めた表情をするフィーナに対し、俺は視線をペルディアに向ける。
俺の視線に気付いても意味がわかってないのか、食後のお茶を啜ってから首を傾げるペルディア。
「ペルディアよりも先に報告を俺にするのか?褒めてもらうならこっちだろうに?」
「……」
返事が帰ってこないから視線をフィーナに戻してみると、目を見開いて呆然としていた。
「そ……そんなのわかってるわよ!?誰もあんたなんかに褒めてもらおうだなんて思ってないわ!あたしが言いたいのは、あたしだってやればできるってこと!」
そう言ってフンッと鼻を鳴らし、「あんたに見せたらペルディア様に褒めてもらうつもりだったわよ!」と言ってそっぽを向いてしまうフィーナ。
飯を食い終わって食器を片付けようとしてくれているユウキが「はいはい、ツンデレツンデレ」と呟いていたが、フィーナも意味を理解してなかったから俺もスルーしておく。
「んじゃ、フィーナの自慢も聞いたことだし、選手交代だ。俺よりペルディアに褒めてもらった方がいいだろ?」
「あっ……」
そう言って俺も食器を片付けようと席を立つ。そんな俺を見て悲しそうな表情をして声を零すフィーナ。
えっ、何その反応?
「アヤト、私はもちろんだが、お前からも何か言ってやるべきじゃないか?」
「ペルディア様ぁ……」
固まっていた俺に溜め息を漏らしながらそう言うペルディアと、文句を言いたくても彼女が好きな相手だから責められずに戸惑うフィーナ。
俺はそういうことかと納得し、食器を持ったままフィーナの後ろに回り込む。
そして俺は俺の存在に気付いてないフィーナの頭に手を置く。
「なっ――!?」
「よくやったな、フィーナ。大きな問題も起こさずに無事帰って来れたようだし……お前の言う通り、やればできるじゃねえか」
ニッと笑ってそう言ってやると、急に頭を撫でられてビックリしていたフィーナが段々と顔を赤くしてあたふたし始める。
「やめっ、やめなさ……やめてよ……!」
「……ん?」
いつもなら強く払うであろうフィーナが、払うというよりも恥ずかしがりながらそっと退かそうとするリナのようなしおらしさを見せる。
その反応にその場の空気が一瞬で固まるのを感じ、俺も声を漏らしてしまっていた。
近頃、なんだかフィーナのらしくないところばかり見ている気がするな……
「フィーナ……?」
ぺルディアも今まで見たことがなかったのだろう、戸惑った様子でフィーナを見ていた。
その場にいる者の視線が集まってることに気付いたフィーナがハッとする。
「ちち、違いますから!違うんだからね!今の言葉はそのままの意味で……別に他に他意はあるわけじゃないんだから!」
ぺルディアに言った後に口調を変えて俺に向かって言い直すフィーナ。
しかし表情はその言葉とは裏腹に今にも泣きそうで、それでも必死に睨もうとしてくる。
すると同時にフィーナのそんな表情を見て、胸がキュッと締め付けられるような感覚に襲われた。
「……?」
突然として湧いてくるこの感覚は……痛いというわけじゃないけど、苦しい……?
しかも嫌な感じでもない……というよりは、もっとフィーナの頭を撫でていたいという衝動に駆られる。
ペットを撫でようとするのとはまた違うような……
「ちょっと!いつまで人の頭を撫でてんのよ!」
「ん?」
そろそろ堪忍袋の緒が切れそうなのか、頬を赤く染めて憎々しげに睨んでくる。
ああ、そうか、ずっと俺はフィーナの頭を撫でていたのか。
と気付いても手を離すことを躊躇してしまっていた。
自分でも思ってもいなかった行動に戸惑っていると、フィーナが俺の手を退かすことなくそのまま立ち上がろうとする。
俺はその勢いに負けて、つい手を離してしまう。
……「つい」?
「わかったわよ!調子に乗り過ぎたのは理解したから、いい加減からかうのはやめなさいよ!」
フィーナの頭に置いていた手をジッと見つめながら、俺は「……おう」と上の空で答える。
「どうかしたのか、アヤト?」
俺のおかしな様子に気付いたペルディアが、心配した表情で顔を覗き込んできた。
「……いや……珍しくハッキリと拒絶されなかったなと思ってな」
「それだけフィーナがアヤトを認めてきたってことじゃないか?満更でもないフィーナを見ればそう捉えられそうなのだがな」
「「……」」
ぺルディアがそう言うと、メアとミーナが意味深な笑みを浮かべる。それを見逃す俺ではない。
「その含み笑いが何なのか教えてもらっていいか、お嬢さん方……?」
「やーだねっ!」
冗談っぽく言った俺の言葉にメアがウィンクしながらベッと舌を出し、ミーナも便乗してペロッと舌を出す。
二人共、やってることは同じでも意味合いが違って見える。ここら辺は個性が出てるなと思いつつ、メアたちが本当に言いそうもなさそうだったので、ここは潔く聞き出すのを諦めて食器を片付けようと持っていく後ろ姿を見送る。
どうせその意味も、フィーナがなんであんな態度なのかも、ユウキが見てるアニメや漫画の主人公のように理解力がないわけじゃないからわかってるつもりだ。
しかし……そのアニメや漫画でもそうだが、ツンデレ気質のフィーナに加えて周りが本人に教えようとしないから混乱するんだよな……まぁ、それは他人の、しかも漫画の事情であって、俺には関係ないんだけど。
「しかし……応えられない好意ってどうすりゃいいんだろうな?」
「なんだ、気付いてたのか。だったら囲えばいいじゃないか?お前にはすでに複数人いるし、それをできるだけの器があるだから」
俺に女を囲うだけの器量が?どこをどう見たらそうなるんだか……
「全員幸せにしてみせるなんて言い切れるような度胸はないぞ?」
「大丈夫です。すでにこうやって全員分の食事を養ってるだけで十分ですよ」
相変わらず食べるスピードと量が比例していないランカが会話に入ってきて、そんなことを言い出す。それはお前が自分は問題ないってだけじゃないか?
「たしかにそうだ!雄ってのは食い扶持が稼げれば何も問題ないわ!」
そしてグレイまでもそう言い出す始末。リアナは自分の息子であるベルが食事してる姿をうっとり眺めてるだけで、こっちの会話には微塵も興味なさそうだ。
いいよな、こいつらは単純そうで。
「人間がそう単純だったらよかったんだがな」
「単純さ。雌ってのは結局強い雄に惹かれるようにできている。そしてお前はとどのつまり、人々が口にする神話級に該当する我らでさえ押さえ付けてしまえる力を持っているのだから」
俺たちの話がもう少しかかると見たココアが、俺が持っていたものと机の上に置いてあった食器を持っていく。
ココアに礼を言いながら俺は落ち着いて再び席に付き、大きく溜息を吐く。
「力で魅了しちまえってか?人間……いや、この場合理性ある生物って言った方がいいか?他の種族は知らんけど……その場合、それが逆効果になるだから嫌なんだよ」
「そういうもんかのう……?」
「そういうもんだろ。人間でありながら悪魔や竜より力のある奴なんて、気味が悪いだけだ」
グレイが首をかしげると、リアナが堂々とそう言う。
その言葉にグレイが「おい、お前……」と仲裁に入ろうとするが、それを手で制す。
「なんだ、珍しく意見が合ったじゃねぇか」
俺がニッと笑ってそう答えると、その反応が予想外だったらしいリアナが目を見開いて驚いていた。その後に「フンッ!」と鼻を鳴らしてそっぽを向く。
「貴様と意見が合ったところで、何の嬉しみも湧いてこないがな!」
「よく意味もなく突っかかるのう……ところで、この魔石はどうする?」
リアナの頑固ぶりに呆れたグレイが、フィーナが机に置きっぱなしにした魔石を指差す。大きさは冷蔵庫に使われてるものよりも、一回りくらい大きいな……
「フィーナがくれるってんなら、使う当てがあるけど……後で聞いてみるか」
その後、フィーナが風呂から上がったタイミングで聞いてみると、「要らないわよ、あんな石!欲しいならあたしに感謝しながら使いなさいよね!」と喧嘩腰な言い方されてしまった。
学園長が相変わらずの愚痴を零したり、どこから取ってきたのかグレイが酒を机の上に自慢げに置いて酒盛りが始まってしまったりと、多少滅茶苦茶になりながらも楽しんでいたようなので良しとする。
途中で学園長はグレイの持ってきた強過ぎる酒により酔い潰れてしまったので、ソファーで寝かせておいた。
現在、そんな学園長の鼻をノワールが面白がって摘んで遊んでいたりしている。結構レアな絵面だな。
と、飯も全員が食べ終わろうとしたところで、メアが収納庫から何かを取り出してフィーナに渡し、得意げな表情をしてゴトッと机の上に大きめの石を置く。
「なんだ、急に?」
「魔石よ!」
「……すまん、もうちょっと説明を頼む」
状況の説明を求める俺の言葉にフィーナは不満を持ったらしく、今度は眉をひそめて不機嫌な表情になっていた。
「あ、それ……今日討伐したディープフロッグから出た魔石じゃないですか」
俺たちのやり取りを見ていたカイトが会話に入ってくる。
「今日討伐したって……ああ、もしかして冒険者登録する時の?」
「おう、そうだぜ!他のカエルより一段と強い奴が出てきて、そいつをフィーナが倒したら中から出てきたんだよ」
「へぇ……」
俺の疑問にメアが答えてくれる。
えっと、つまり……強敵倒した上に偶然出てきたレアなものを見せ付けて自慢しようとしてたってわけか?
「凄いのはわかったけど、なんで最初に見せるのが俺なんだ?」
「は?どういうことよ?」
訝しげに歪めた表情をするフィーナに対し、俺は視線をペルディアに向ける。
俺の視線に気付いても意味がわかってないのか、食後のお茶を啜ってから首を傾げるペルディア。
「ペルディアよりも先に報告を俺にするのか?褒めてもらうならこっちだろうに?」
「……」
返事が帰ってこないから視線をフィーナに戻してみると、目を見開いて呆然としていた。
「そ……そんなのわかってるわよ!?誰もあんたなんかに褒めてもらおうだなんて思ってないわ!あたしが言いたいのは、あたしだってやればできるってこと!」
そう言ってフンッと鼻を鳴らし、「あんたに見せたらペルディア様に褒めてもらうつもりだったわよ!」と言ってそっぽを向いてしまうフィーナ。
飯を食い終わって食器を片付けようとしてくれているユウキが「はいはい、ツンデレツンデレ」と呟いていたが、フィーナも意味を理解してなかったから俺もスルーしておく。
「んじゃ、フィーナの自慢も聞いたことだし、選手交代だ。俺よりペルディアに褒めてもらった方がいいだろ?」
「あっ……」
そう言って俺も食器を片付けようと席を立つ。そんな俺を見て悲しそうな表情をして声を零すフィーナ。
えっ、何その反応?
「アヤト、私はもちろんだが、お前からも何か言ってやるべきじゃないか?」
「ペルディア様ぁ……」
固まっていた俺に溜め息を漏らしながらそう言うペルディアと、文句を言いたくても彼女が好きな相手だから責められずに戸惑うフィーナ。
俺はそういうことかと納得し、食器を持ったままフィーナの後ろに回り込む。
そして俺は俺の存在に気付いてないフィーナの頭に手を置く。
「なっ――!?」
「よくやったな、フィーナ。大きな問題も起こさずに無事帰って来れたようだし……お前の言う通り、やればできるじゃねえか」
ニッと笑ってそう言ってやると、急に頭を撫でられてビックリしていたフィーナが段々と顔を赤くしてあたふたし始める。
「やめっ、やめなさ……やめてよ……!」
「……ん?」
いつもなら強く払うであろうフィーナが、払うというよりも恥ずかしがりながらそっと退かそうとするリナのようなしおらしさを見せる。
その反応にその場の空気が一瞬で固まるのを感じ、俺も声を漏らしてしまっていた。
近頃、なんだかフィーナのらしくないところばかり見ている気がするな……
「フィーナ……?」
ぺルディアも今まで見たことがなかったのだろう、戸惑った様子でフィーナを見ていた。
その場にいる者の視線が集まってることに気付いたフィーナがハッとする。
「ちち、違いますから!違うんだからね!今の言葉はそのままの意味で……別に他に他意はあるわけじゃないんだから!」
ぺルディアに言った後に口調を変えて俺に向かって言い直すフィーナ。
しかし表情はその言葉とは裏腹に今にも泣きそうで、それでも必死に睨もうとしてくる。
すると同時にフィーナのそんな表情を見て、胸がキュッと締め付けられるような感覚に襲われた。
「……?」
突然として湧いてくるこの感覚は……痛いというわけじゃないけど、苦しい……?
しかも嫌な感じでもない……というよりは、もっとフィーナの頭を撫でていたいという衝動に駆られる。
ペットを撫でようとするのとはまた違うような……
「ちょっと!いつまで人の頭を撫でてんのよ!」
「ん?」
そろそろ堪忍袋の緒が切れそうなのか、頬を赤く染めて憎々しげに睨んでくる。
ああ、そうか、ずっと俺はフィーナの頭を撫でていたのか。
と気付いても手を離すことを躊躇してしまっていた。
自分でも思ってもいなかった行動に戸惑っていると、フィーナが俺の手を退かすことなくそのまま立ち上がろうとする。
俺はその勢いに負けて、つい手を離してしまう。
……「つい」?
「わかったわよ!調子に乗り過ぎたのは理解したから、いい加減からかうのはやめなさいよ!」
フィーナの頭に置いていた手をジッと見つめながら、俺は「……おう」と上の空で答える。
「どうかしたのか、アヤト?」
俺のおかしな様子に気付いたペルディアが、心配した表情で顔を覗き込んできた。
「……いや……珍しくハッキリと拒絶されなかったなと思ってな」
「それだけフィーナがアヤトを認めてきたってことじゃないか?満更でもないフィーナを見ればそう捉えられそうなのだがな」
「「……」」
ぺルディアがそう言うと、メアとミーナが意味深な笑みを浮かべる。それを見逃す俺ではない。
「その含み笑いが何なのか教えてもらっていいか、お嬢さん方……?」
「やーだねっ!」
冗談っぽく言った俺の言葉にメアがウィンクしながらベッと舌を出し、ミーナも便乗してペロッと舌を出す。
二人共、やってることは同じでも意味合いが違って見える。ここら辺は個性が出てるなと思いつつ、メアたちが本当に言いそうもなさそうだったので、ここは潔く聞き出すのを諦めて食器を片付けようと持っていく後ろ姿を見送る。
どうせその意味も、フィーナがなんであんな態度なのかも、ユウキが見てるアニメや漫画の主人公のように理解力がないわけじゃないからわかってるつもりだ。
しかし……そのアニメや漫画でもそうだが、ツンデレ気質のフィーナに加えて周りが本人に教えようとしないから混乱するんだよな……まぁ、それは他人の、しかも漫画の事情であって、俺には関係ないんだけど。
「しかし……応えられない好意ってどうすりゃいいんだろうな?」
「なんだ、気付いてたのか。だったら囲えばいいじゃないか?お前にはすでに複数人いるし、それをできるだけの器があるだから」
俺に女を囲うだけの器量が?どこをどう見たらそうなるんだか……
「全員幸せにしてみせるなんて言い切れるような度胸はないぞ?」
「大丈夫です。すでにこうやって全員分の食事を養ってるだけで十分ですよ」
相変わらず食べるスピードと量が比例していないランカが会話に入ってきて、そんなことを言い出す。それはお前が自分は問題ないってだけじゃないか?
「たしかにそうだ!雄ってのは食い扶持が稼げれば何も問題ないわ!」
そしてグレイまでもそう言い出す始末。リアナは自分の息子であるベルが食事してる姿をうっとり眺めてるだけで、こっちの会話には微塵も興味なさそうだ。
いいよな、こいつらは単純そうで。
「人間がそう単純だったらよかったんだがな」
「単純さ。雌ってのは結局強い雄に惹かれるようにできている。そしてお前はとどのつまり、人々が口にする神話級に該当する我らでさえ押さえ付けてしまえる力を持っているのだから」
俺たちの話がもう少しかかると見たココアが、俺が持っていたものと机の上に置いてあった食器を持っていく。
ココアに礼を言いながら俺は落ち着いて再び席に付き、大きく溜息を吐く。
「力で魅了しちまえってか?人間……いや、この場合理性ある生物って言った方がいいか?他の種族は知らんけど……その場合、それが逆効果になるだから嫌なんだよ」
「そういうもんかのう……?」
「そういうもんだろ。人間でありながら悪魔や竜より力のある奴なんて、気味が悪いだけだ」
グレイが首をかしげると、リアナが堂々とそう言う。
その言葉にグレイが「おい、お前……」と仲裁に入ろうとするが、それを手で制す。
「なんだ、珍しく意見が合ったじゃねぇか」
俺がニッと笑ってそう答えると、その反応が予想外だったらしいリアナが目を見開いて驚いていた。その後に「フンッ!」と鼻を鳴らしてそっぽを向く。
「貴様と意見が合ったところで、何の嬉しみも湧いてこないがな!」
「よく意味もなく突っかかるのう……ところで、この魔石はどうする?」
リアナの頑固ぶりに呆れたグレイが、フィーナが机に置きっぱなしにした魔石を指差す。大きさは冷蔵庫に使われてるものよりも、一回りくらい大きいな……
「フィーナがくれるってんなら、使う当てがあるけど……後で聞いてみるか」
その後、フィーナが風呂から上がったタイミングで聞いてみると、「要らないわよ、あんな石!欲しいならあたしに感謝しながら使いなさいよね!」と喧嘩腰な言い方されてしまった。
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