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武人祭

ユウキたちの編入

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 「俺たちが学園に編入?」

 訝しげな表情をしたのはユウキ。
 そう、前に学園長に相談して一応OKを貰っていた。そして今日、ユウキたちが着れる学生服が届いたのだ。
 それを今、みんなが食事に集まるこの朝食の時間に告げる。

 「・・・・・・あーしは入りたいなんて言ってないんだけど?」

 気怠そうにそう言ったあーしさん。見た目通り勉強するところに行きたくないのか。

 「なんだ、お前ニートになる気か?」
 「はぁ!? んなわけないし!」
 「ならせめて学園くらいには行っとけ。どっちにしろあーしさんはまだ未成年で、俺やミーナみたいな冒険者に所属してる保護者じゃないとギルドにも入れないんだから・・・・・・まぁ、どっかアルバイトを見つけてあって、そっちに行きたいってんなら別だが」
 「あーしさん言うなし。えぇ・・・・・・メンド」

 肘を机に突いて出された食事をフォークで不機嫌そうにチマチマ突っつくあーしさん。なんとも問題児らしいセリフだ。
 そのやる気を出させるためにもう少し後押しする。

 「ああ、だけど別に学園を勉強の場とは考えなくていいぞ」
 「・・・・・・どーゆー意味?」

 ちょっとだけ興味が出たのか、目だけをこちらへ向けた。

 「この世界の勉学基準はかなり低い。小学生がやるような足し算掛け算さえクリアしていれば、あと残る問題は歴史くらいだ。そんでその座学の量は半分以下、基本的に魔法や剣術みたいな体を動かす授業が多い」
 「・・・・・・マジ?」

 座学、座るだけの授業が少ないと聞くやいなや、あーしさんは目を見開いて期待した眼差しを向けてくる。

 「マジだ」
 「・・・・・・わかった、行く」

 あーしさんの肯定を聞き、机の下で小さくガッツポーズを取る。
 残る問題は、問題とも言えない奴らだけだ。

 「ユウキはもちろん行くだろ?」
 「そだな、このままこの家にいても暇だし・・・・・・もっかい青春しますか!」

 ニッと笑って了承するユウキ。本当ならまだ俺たちの学生生活はまだ終わってなかったしな。
 あとは・・・・・・

 「ノクト、お前はどうだ?」
 「え・・・・・・僕ですか!?」

 まさか自分が聞かれるとは思ってなかったのか、スープを飲もうと持ち上げたスプーンが止まる。

 「あとチユキ」
 「わーい♪」

 カイトの膝の上でパンを咥えながら喜ぶチユキ。もうあいつのポジションはそこに決まっているようだ。なんて思っていると、カイトが驚いた。

 「チユキさんが!? なんで!?」
 「チユキがカイトと一緒にいたいなんて言うし、変に学園に侵入されるよりそっちの方がいいんじゃないかって話になった」

 なんでそんな話になったのかは、前に侵入したチユキが学園長に見つかって俺が呼び出されたとだけ言えばわかるだろう・・・・・・。

 「とりあえずチユキはカイトたちのクラスへ。ユウキは同じ学年だが別のクラスになる予定だ。あーしさんとノクトはカイトたちの学年で違うクラスだな」
 「・・・・・・兄さん、本当にいいの?」

 するとノクトが聞いてくる。

 「何に対して聞いてるのかはわからないが、大丈夫なら大丈夫とだけ言ってくれ。あとは気にしなくていい」

 何がなんでも嫌だ無理だと言うならクーリングオフするつもりだったし。
 そう言ってやるとノクトが笑顔になる。

 「わかったよ、兄さん。 ありがとう、僕も一緒に学園行くよ」
 「そりゃあ、よかった。あとチユキ、くれぐれも言っとくが・・・・・・」
 「わかってる、『面倒な問題は起こすな』でしょ? 面倒にならない程度にカイト君の近くにいるわ♪」

 「こんな風に」と言って、カイトの頬に頭を擦り付けるチユキ。

 「師匠ー・・・・・・いいんですか、本当に?」
 「まぁ・・・・・・うん、いいよ、もう」
 「突然投げやりに!?」

 そりゃあ、「やってくれなきゃ、こうしちゃうよ?」みたいに脅されたわけじゃないが、チユキだけあれダメこれダメって言うわけにはいかないだろ・・・・・・なんて、一度は弟子の命を奪った奴にそう思ってしまうというのは、やっぱ甘いのだろうか?

 「俺も人のこと言えないしな・・・・・・」

 溜め息を吐きながら言った俺の言葉に、カイトが苦笑いで返す。

 「まぁ、可愛いボディーガードが付いたとでも思ってればいいんじゃないか? ちょっとした面倒事も回避できるかもだし」
 「むしろ面倒が増える未来しか見えませんけど? チユキさんがうちのクラスにやってきた時なんて、もう大騒ぎになりましたもん・・・・・・」
 「クフフ、面白かったわ~、カイト君にキスしたら部屋中の子たちが目の色変えるんだもん♪ ・・・・・・もう一度やったら同じ反応をしてくれるかしら?」
 「やめてください!?」

 チユキの冗談かわからない言葉に、カイトが渾身のツッコミ。冗談っぽくは言ってはいるが、こいつの場合その冗談をやりかねない。というか、絶対やる。

 「ねぇねぇ、僕らは?」

 するとシトが当たり前のように聞いてくる。

 「お前いたの?」
 「ずっと君の近くにいるよ☆」

 ストーカーみたいでやめてほしい。

 「っていうか、僕『ら』ってあと誰だ?」
 「フィーナちゃんとランカちゃんかな? ペルディアちゃんは無理だろうし・・・・・・」
 「ペルディアが無理でフィーナとランカが・・・・・・ああ、スキルか」

 その二人はスキルで人間へ姿を変えることができることができる。
 だが今までスキルを使って一日中姿を変えて学園に、という発想が思い付かなかったのだ。

 「お前らはどうしたい?」
 「あたしは遠慮したいわね・・・・・・人間たちと仲良くするなんて虫唾が走るもの」

 いつも通りの答えだなと思ったのだが、いつもなら「嫌」とハッキリ言っていたフィーナが、「遠慮したい」などとハッキリ断らなかったことに気付き驚いた。

 「意外と学園には憧れてるのか?」
 「・・・・・・ハッ、まさか」

 その言葉を返すまでに少しの間があったことから、ちょっと興味があるらしい。

 「ランカは?」
 「学園ですか・・・・・・」

 フォークで刺したものを口に運びながら唸るランカ。

 「たしかに興味はありますね。いつまでも家で暇を潰すのもあれですし」
 「・・・・・・そういや、お前らっていつもこの家で何してるの?」

 ずっと家にいるけど、ユウキやあーしさんみたいに「暇ー暇ー!」って言わないけれど・・・・・・

 「基本的にあの駒遊びをしていますが・・・・・・」

 そう言ってリアナとグレイ、ココア以外の精霊が囲んだチェス盤を見る。駒遊びっていうことは将棋とかも含んでいるのだろう。

 「さすがにずっとは息が詰まってしまうので、チユキさんに人気のない辺境などに連れて行ってもらっていました」
 「え、何それ面白そう。っていうか、初耳なんだけど」

 カイトとイチャイチャしてるチユキの方を見ると屈託のない笑みで「まーねー」と答えられた。

 「ほら、私ってアヤト君たちに会うまで今まで引きこもってたじゃない?」

 「じゃない?」って言われても知らんがな。と言いたいが、話が拗れそうなのでツッコまず黙っておく。

 「カイト君もいないし、息抜きついでに置いてった物を取りに行こうと思って。そしたらそこに丁度ランカちゃんに出会したの」
 「いつもアヤトが使う空間魔術を彼女も使ってどこかへ行こうとしていたので、お願いして付いて行ったというわけです」
 「まさか出会い頭に土下座でお願いされるとは思わなかったけれどね・・・・・・」

 そう言ってクスクスと笑うチユキ。
 チユキとランカ、珍しい組み合わせだな。

 「まぁ、その話はまた今度聞くとして、今日はその報告を学園長にしておく。ユウキたちの登校は多分明後日からだろうな。勉強道具はそれぞれの部屋に置いておくから、ちょっとだけでも目を通しておけよ」
 「・・・・・・あれ、僕は?」

 思い出したかのように、シトが自分を指差して首を傾げる。

 「お前も学園に行きたいのか? その容姿じゃ、初等部か中等部になるんじゃないか?」
 「フッフッフッ、忘れたのかいアヤト君? 僕たち神様は姿形を簡単に変えられるのさ。だからーー」

 シトは席を立って俺にゆっくり近付き、徐々に姿を変えていく。
 それは身長が俺より少し低いくらいな美男子となっていた。
 その姿のまま俺の後ろから抱き付いてきた。

 「こんな姿にもなれるよ?」
 「やめろ、暑苦しい。しかもその姿、アルニアっぽくて兄妹に見えるし」
 「っていうか、その姿でアヤトに引っ付くな!」

 突然メアが立ち上がり、俺からシトを引き剥がす。
 その意外な行動にシトも驚いていた。

 「どうしたんだい? これくらい男の子同士ならよくやることだよ?」
 「それでアヤトが目覚めちゃったらどうしてくれるんだ!」

 待て、なんだ目覚めるって? 男好きになるってか?
 そんなバカなことあってたまるか!

 「ただでさえミラ姉がおかしくなっちまったってのに・・・・・・アヤトが女に興味なくなったらと思ったら・・・・・・」

 少し涙目になるメアに、シトは苦笑いで返しながら俺から離れる。
 ああ、ミランダの変わり果てた姿を目の当たりにしちゃったんだったな、そういえば。

 「あはは、ごめんごめん。まさかそこまで真剣に考えているなんて思わなくてね。悪ふざけが過ぎたみたいだ・・・・・・あ、でも女の子の姿ならワンチャンあったり?」

 シトは思い付いたようにそう言って、髪を伸ばして胸を膨らませる。
 さらにアルニアっぽくなり、ミランダよりも姉妹なんじゃないかと思えてくる。

 「・・・・・・ギリセーフ」
 「ないから。お前にだけは絶対そういう感情を向けたくない」

 悩みながら軽く頷くメアだが、俺はハッキリ拒絶する。
 シトは口を尖らせ「ざーんねん」と言いながら、その姿のまま元の席に戻る。

 「ま、そういうの云々はともかく、僕はここでお留守番してるよ。神様があまりこの世界に鑑賞しちゃいけないからね」
 「そういうルールもあるのか・・・・・・んじゃ、またランカの分も学園長に頼んでおくよ。フィーナの分は保留でいいだろ?」
 「えぇ、いいわ」

 フィーナとランカも頷く。
 フィーナの視線が一瞬、ペルディアとウルとルウにいったところを見る辺り、あまりあの三人と離れたくないのだろう。
 ペルディアはまだわかるが、ウルとルウにもそんな視線を送ってくれたことに嬉しさを感じる。

 「学園か・・・・・・可愛い女の子はいっぱいいるのか?」

 するとポツリとユウキが呟く。
 その発言に女性陣のほとんど全員が「うわぁ・・・・・・」という顔をし、アークが「ほう」と呟いて目を光らせる。やめろ、ユウキをそっちの道に引きずり込もうとするんじゃない。

 「そりゃあ、いるとは思うが・・・・・・変な期待はするなよ?」

 そこのアークのように、誰彼構わず女を追いかけ回して不評を買うようなことはしてほしくない。

 「わかってる・・・・・・ああ、でもやっぱ期待だけはしていいか? 期待しちゃうのは男の子だし、仕方ないよね」
 「俺に同意求めんなよ・・・・・・とりあえず全員程々にって感じでな。あんま学園長に心配かけると、俺があの人に胃薬贈呈しなくちゃいけなくなるから」

 自分のせいもあって少し不憫に思ってしまう。
 するとユウキが何か気になった様子で話しかけてくた。

 「そういえば学園長ってどんな人だ? 俺が寝てる間にも来たことあるみたいだけど・・・・・・」

 どんな人って・・・・・・え? あの特徴言うの?
 ・・・・・・誤魔化せるところは誤魔化しとくか。

 「女だ」
 「ほう? それで?」

 女というだけでユウキの目が光り、食い付いてきた。もうやだ、こいつ。

 「責任感は強い、と方だとは思う」
 「まぁ、学園長だしな」
 「一度手合わせしたが、戦いになると性格が変わる」
 「マジでか。戦闘狂みたいな感じ?」
 「見た目は可愛い系」
 「ほう」
 「あとスタイルがいい」
 「ほほう!」

 食い付きが半端なさ過ぎて、段々近付いてこようとするのをやめてほしい。切実に。
 ユウキは女性陣の自分に対する冷ややかな視線すら気にせず、今からワクワクし始めている様子だった。
 するとあーしさんがふと気付く。

 「ってか、学園ってことは制服はあんの?」
 「ああ、ある。教科書と一緒に置いとくから」
 「ふーん・・・・・・ねぇ、採寸ってどうしたの?」

 ジト目で疑ってくるあーしさん。俺がこっそり採寸したとでも思っているのだろうか・・・・・・?

 「お前ら一度はルナに計られてるだろ。んで、ルナが書いたそのサイズをそのまま学園長に渡しただけだ。俺は渡した以外何もしてない」

 詳細を話しつつ自分を守る。濡れ衣なんてまっぴらごめんだからな。
 するとチユキが珍しく悩むように唸っていた。

 「何か問題か?」
 「その制服って、前に見た子たちが着てた服のことよねぇ? ・・・・・・もうちょっと白くならないの?」
 「何でもかんでもお前の頭みたいに白くなると思うなよ」

 本当にこいつは、服や髪だけじゃなく脳みそまで白くなってんじゃないかと思う。

 「ふむ・・・・・・」

 すると珍しく一緒に朝食を食べていたシャードも、

 「お前もか・・・・・・どうしたんだよって聞いた方がいいか?」
 「・・・・・・そうだな、学園の生徒である君の意見も取り入れた方がいいだろう」

 学園の、ってことは、それに関係する悩みか?

 「実は先日ラピィたちに冒険者に復帰するという話を聞いてな」
 「ああ、俺もこの前聞いた。自分たちの家を建てるために金を貯めるんだってな」

 ラピィの方を見るとニッとして笑い、知らされてないその事実にカイトたちも驚いた様子だった。
 って、今口に出してわかったんだが、こいつら一緒の家に住むのか?
 まぁ、他人の事情に興味もないし、口出しもしないけれど・・・・・・しかし、そのラピィたちと学園に何の関係が?

 「それで私も新たな就職先を探そうかと思ってな。とはいえ、この子のように自分の持ち家が欲しい、というような話ではないがね」
 「ああ、それはいい事だな・・・・・・ん? それで学園と関係のある話って・・・・・・まさか?」

 俺の「まさか」という言葉に、待ってましたとばかりに笑うシャード。

 「学園の教員になろうかと思う」
 「えぇっ!?」

 驚きの声を上げたのはカイトだった。

 「シャードさん、人にものを教えられるんですか!?」
 「無遠慮に失敬だな、君も。私だって人に教えるくらいはしたさ。伊達に城の中で薬師をしていたわけじゃない」

 自慢気に笑うシャード。こいつには悪いが、俺もカイトと似たような考えで、俺やメアと同じ完全な感覚タイプだと思っていたのに。

 「まぁ、私の解説を理解した者は少なかったがね」
 「それ、ダメじゃね?」

 頭がよくても解説力がなきゃ教師はなぁ・・・・・・よし。

 「んじゃあ、試しに俺に何か教えてくれよ」
 「・・・・・・え?」
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