200 / 303
武人祭
小さな配達屋さん
しおりを挟む
「あ・・・・・・んっ・・・・・・!」
復活したカイトたちにミランダを当ててからまた一時間。
ミランダが恍惚とした顔で体をビクビクと痙攣はさせて倒れている。事後みたいな絵面になっているのは気にしない。
ミランダをそんな姿にした本人たちはやり切った顔をして雑談していた。
「流石ミランダさんですね。中々攻撃が当たらないし、斬っても殴ってもすぐに立ち上がって来ますし・・・・・・本当に回復魔術解いてますよね?」
「あいつのもだけど、あたしたちの傷も癒えてないじゃない。ただ異常にタフだっただけでしょ?」
カイトの疑問にフィーナは心の底から疲れた表情をして答える。
そのカイトの横でレナが珍しく興奮していた。
「す、凄いよ、カイト、君!わた、私たたち、ミランダさんにか、勝っちゃったよ!」
「そうだな。結構ジリ貧だったし、袋叩きみたいになってたけど・・・・・・俺たち勝ったんだな!」
カイトもレナと一緒になって喜ぶが、その中でミーナはあまり嬉しそうにしてなかった。
「・・・・・・でもあの人、本気じゃなかった。スキルも使ってなかったし。次は本気出させたい」
「・・・・・・なんかそう言われると釈然としないわね。腹いせにもう少し痛ぶっとこうかしら」
フィーナの容赦ない発言が聞こえたのか、ミランダが「んっ!」と体を跳ねさせて反応した。
「こ、これ以上されたら流石に・・・・・・壊れてしまう・・・・・・!流石だアヤト殿。まさか弟子全員に鬼畜属性を付けさせているなんて・・・・・・」
何故かミランダから羨望の眼差しで見られる。
「おい、俺の弟子に勝手に変な属性付与を付けんな。フィーナは元々ああいう性格だし、他の奴はちゃんと止めるとこは止めただろ」
「ああ、そうだな。みんなやり過ぎないギリギリを攻めて来てくれた。特にカイト殿は私が女でも関係なく顔面へ膝蹴りを見事に決めてくれたよ・・・・・・」
ミランダは恐らくカイトに膝蹴りを受けた頬を撫でながら再び恍惚とした笑みを浮かべてカイトの方へ向き、その視線を感じたのか、カイトの肩がビクッと大きく跳ねた。ミランダの毒電波を受信してしまったのだろう。
「相手に容赦しないように教育したのは俺だが、あんまお前の趣味に付き合わせて本当にあいつらの性格を変えるなよ?」
「というと?」
「お前のマゾ趣味に合わせてあいつらをSに調教するなって話!」
「そんな・・・・・・私のどこがマゾだというんだっ!?」
本気で自覚なくこう言ってるんだから殴りたくなる。殴ったら喜ぶからやらんけど。
するとどこからか「おにーちゃーん!」という声が聞こえ、その声の方を向くと遠くから走って来る少女が見えた。
それはウルやルウではなく、ましてやランカでもない普通の人間の少女だった。
そんな小学生くらいの幼女とも言える少女のところへ急いで向かった。
「わぁ!お兄ちゃん速ーい!」
ニコニコとした無邪気な笑顔で喜ぶ少女。
悪気がないからどう言えばわからず、苦笑いで「まあな」と返すしかなかった。
「ここに来ちゃダメだって言わなかったか?」
「あ、うん・・・・・・でもお母さんがこれ食べてほしいって言ってたもん!」
一瞬落ち込みを見せた少女だが、清々しいまでに責任転嫁した言い訳で押し通そうとする。理論より感情で行動する子供らしい。
少女は食べやすいよう八等分に切られたリンゴが乗った皿を差し出して来た。
三個分か四個分が山のように盛られていた。
「リンゴか・・・・・・よく落とさなかったな」
少女が持つには少し大きい皿をフラフラになりながら運んでいる。
「うん! すっごく甘くて美味しいの! お母さんたちもみんなこんな甘いのなんて食べた事ないって、美味しいって食べてて、お兄ちゃんにも食べてほしいって言ってたよ!」
「そっかー、言ってたかー。でもな? こっちは危ないから来ちゃダメだ。お母さんや俺に怒られたくなかったら今度からちゃんと言う事を聞きな」
「・・・・・・ごめんなさい」
俯いて今にも泣きそうな顔をして落ち込む少女の頭を撫でる。
「おう、その『ごめんなさい』がちゃんと言えれば十分だ。もう怒ってない」
それだけ言って少女が持っていた皿からリンゴを一切れ取って食べる。
すると少女はパッと明るくなり、笑顔に戻った。
「ほら、怒られる前にお母さんのとこに戻りな」
「ここにいちゃダメ?」
「ダメだ。言っただろ? 危ないって」
そう言ってやると不貞腐れるように口を尖らせた。
「わかったー」
しかしなんだかんだ言いながらも素直に返事をしてくれる。
まぁ、ダメと言ってもまた来てしまうかもしれないが、その時はまた言えばいい。
「それじゃあリンゴだけ貰っとくよ。お母さんたちには俺が持ってったってだけ言ってくれるか?」
「うん、わかった!」
リンゴの乗った皿だけ受け取り、少女を帰した。
その後すぐにミランダや他の奴らがタイミングを見計らったように集まって来た。
その中でメアが一番に俺の持ってる皿からリンゴを一摘みして食べてしまう。俺もさっきやったから人の事を言えないが行儀が悪い。
「今の子は? 見たところ普通の子供のようだったが・・・・・・」
ミランダが心配そうな表情で今の子供の背中を見つめながら聞いて来た。
何を心配してるかはわからんが、少なくとも俺に対して失礼な事を考えている事は間違いない。
「メアたちには言ったが、今何人かを保護してるという状態なんだ」
「保護? ここにか?」
ミランダの疑問もわかる。
この魔空間はずっと修行の場として使っていたのに、そこに一般人を置くという事に違和感を感じるのだろう。
「ここは初めと違い、色んな動植物が育ってきている。食うもんにも困らないし、住む所だって俺が建てた。魔物すら出ない平和そのものと言えるんだぞ、ここは」
「それはわかるが・・・・・・いいのか? そんな事をして。もしあの子やその者たちが外でそんな事を洩らしてしまったら・・・・・・」
「ああ・・・・・・だからあいつらはもう外に出さない」
俺の言葉を聞いたミランダは怒ったような、そして悲しんでもいるような表情をする。
「・・・・・・本気で言っているのか?」
「そんな顔するなよ。あらかじめ聞いて承諾させてからここに連れて来たんだ。そんな詐欺だのなんだのと悪徳商法じみた事は一切してないから安心しろ」
「そうか・・・・・・ならいいんだが」
未だに納得していなさそうな返事をする。
まぁ、ここでミランダが納得しようがしまいが、ここにいる事を決めたのはそいつらなんだから関係ないがな。
「誰にでも事情ってやつはある。それを知らずにそいつらを説得しようなんて考えるなよ? それこそただの偽善になる」
「わかっているさ。ただ・・・・・・念のためにその者らを見ても良いか?」
「心配性だな。まぁ、邪魔にならない程度にな。・・・・・・あ、リンゴ食うか?」
メアが次から次へと食うので、全部食われる前にミランダに勧める。
ミランダも「なんだこれは?」と呟きながら一摘み取り、シャクッと良い音を立てながら食べた。
「ッ!? う、美味い!? なんだこの甘菓子は・・・・・・?」
「リンゴって果物だよ。いつの間にか実ってたもんだが、下手に作られたものよりも甘いんだよな」
俺も釣られて一口食べる。
シャキシャキとした食感にジュースのように出てくる甘み・・・・・・やはり美味い。
こっちの世界に来てから食ってなかったが、まさか魔空間に実っていようとは・・・・・・まさに嬉しい誤算というやつだ。
そしてそれが気になりもする。
ここは魔物も出ないどころか日本と似た環境。異世界であるこっちにあるものが存在せず、向こうのものが勝手に実ったり現れたりする。共通のものも出てきている。
まるでここが日本のどこかだとでも言うかのように。
「そのうちバナナやカカオが実った木が出てきたりしてな」
誰にも聞こえないように小さく呟く。
そうなったら日本じゃないが、地球のものがここに作られる事になる。
イノシシのような動物もそうだが、ここは本当に不思議な場所である。
・・・・・・うん、もう面倒だから「不思議」の一言で片付けてしまおう。俺は研究者でもなければ探求者でもないのだから。
復活したカイトたちにミランダを当ててからまた一時間。
ミランダが恍惚とした顔で体をビクビクと痙攣はさせて倒れている。事後みたいな絵面になっているのは気にしない。
ミランダをそんな姿にした本人たちはやり切った顔をして雑談していた。
「流石ミランダさんですね。中々攻撃が当たらないし、斬っても殴ってもすぐに立ち上がって来ますし・・・・・・本当に回復魔術解いてますよね?」
「あいつのもだけど、あたしたちの傷も癒えてないじゃない。ただ異常にタフだっただけでしょ?」
カイトの疑問にフィーナは心の底から疲れた表情をして答える。
そのカイトの横でレナが珍しく興奮していた。
「す、凄いよ、カイト、君!わた、私たたち、ミランダさんにか、勝っちゃったよ!」
「そうだな。結構ジリ貧だったし、袋叩きみたいになってたけど・・・・・・俺たち勝ったんだな!」
カイトもレナと一緒になって喜ぶが、その中でミーナはあまり嬉しそうにしてなかった。
「・・・・・・でもあの人、本気じゃなかった。スキルも使ってなかったし。次は本気出させたい」
「・・・・・・なんかそう言われると釈然としないわね。腹いせにもう少し痛ぶっとこうかしら」
フィーナの容赦ない発言が聞こえたのか、ミランダが「んっ!」と体を跳ねさせて反応した。
「こ、これ以上されたら流石に・・・・・・壊れてしまう・・・・・・!流石だアヤト殿。まさか弟子全員に鬼畜属性を付けさせているなんて・・・・・・」
何故かミランダから羨望の眼差しで見られる。
「おい、俺の弟子に勝手に変な属性付与を付けんな。フィーナは元々ああいう性格だし、他の奴はちゃんと止めるとこは止めただろ」
「ああ、そうだな。みんなやり過ぎないギリギリを攻めて来てくれた。特にカイト殿は私が女でも関係なく顔面へ膝蹴りを見事に決めてくれたよ・・・・・・」
ミランダは恐らくカイトに膝蹴りを受けた頬を撫でながら再び恍惚とした笑みを浮かべてカイトの方へ向き、その視線を感じたのか、カイトの肩がビクッと大きく跳ねた。ミランダの毒電波を受信してしまったのだろう。
「相手に容赦しないように教育したのは俺だが、あんまお前の趣味に付き合わせて本当にあいつらの性格を変えるなよ?」
「というと?」
「お前のマゾ趣味に合わせてあいつらをSに調教するなって話!」
「そんな・・・・・・私のどこがマゾだというんだっ!?」
本気で自覚なくこう言ってるんだから殴りたくなる。殴ったら喜ぶからやらんけど。
するとどこからか「おにーちゃーん!」という声が聞こえ、その声の方を向くと遠くから走って来る少女が見えた。
それはウルやルウではなく、ましてやランカでもない普通の人間の少女だった。
そんな小学生くらいの幼女とも言える少女のところへ急いで向かった。
「わぁ!お兄ちゃん速ーい!」
ニコニコとした無邪気な笑顔で喜ぶ少女。
悪気がないからどう言えばわからず、苦笑いで「まあな」と返すしかなかった。
「ここに来ちゃダメだって言わなかったか?」
「あ、うん・・・・・・でもお母さんがこれ食べてほしいって言ってたもん!」
一瞬落ち込みを見せた少女だが、清々しいまでに責任転嫁した言い訳で押し通そうとする。理論より感情で行動する子供らしい。
少女は食べやすいよう八等分に切られたリンゴが乗った皿を差し出して来た。
三個分か四個分が山のように盛られていた。
「リンゴか・・・・・・よく落とさなかったな」
少女が持つには少し大きい皿をフラフラになりながら運んでいる。
「うん! すっごく甘くて美味しいの! お母さんたちもみんなこんな甘いのなんて食べた事ないって、美味しいって食べてて、お兄ちゃんにも食べてほしいって言ってたよ!」
「そっかー、言ってたかー。でもな? こっちは危ないから来ちゃダメだ。お母さんや俺に怒られたくなかったら今度からちゃんと言う事を聞きな」
「・・・・・・ごめんなさい」
俯いて今にも泣きそうな顔をして落ち込む少女の頭を撫でる。
「おう、その『ごめんなさい』がちゃんと言えれば十分だ。もう怒ってない」
それだけ言って少女が持っていた皿からリンゴを一切れ取って食べる。
すると少女はパッと明るくなり、笑顔に戻った。
「ほら、怒られる前にお母さんのとこに戻りな」
「ここにいちゃダメ?」
「ダメだ。言っただろ? 危ないって」
そう言ってやると不貞腐れるように口を尖らせた。
「わかったー」
しかしなんだかんだ言いながらも素直に返事をしてくれる。
まぁ、ダメと言ってもまた来てしまうかもしれないが、その時はまた言えばいい。
「それじゃあリンゴだけ貰っとくよ。お母さんたちには俺が持ってったってだけ言ってくれるか?」
「うん、わかった!」
リンゴの乗った皿だけ受け取り、少女を帰した。
その後すぐにミランダや他の奴らがタイミングを見計らったように集まって来た。
その中でメアが一番に俺の持ってる皿からリンゴを一摘みして食べてしまう。俺もさっきやったから人の事を言えないが行儀が悪い。
「今の子は? 見たところ普通の子供のようだったが・・・・・・」
ミランダが心配そうな表情で今の子供の背中を見つめながら聞いて来た。
何を心配してるかはわからんが、少なくとも俺に対して失礼な事を考えている事は間違いない。
「メアたちには言ったが、今何人かを保護してるという状態なんだ」
「保護? ここにか?」
ミランダの疑問もわかる。
この魔空間はずっと修行の場として使っていたのに、そこに一般人を置くという事に違和感を感じるのだろう。
「ここは初めと違い、色んな動植物が育ってきている。食うもんにも困らないし、住む所だって俺が建てた。魔物すら出ない平和そのものと言えるんだぞ、ここは」
「それはわかるが・・・・・・いいのか? そんな事をして。もしあの子やその者たちが外でそんな事を洩らしてしまったら・・・・・・」
「ああ・・・・・・だからあいつらはもう外に出さない」
俺の言葉を聞いたミランダは怒ったような、そして悲しんでもいるような表情をする。
「・・・・・・本気で言っているのか?」
「そんな顔するなよ。あらかじめ聞いて承諾させてからここに連れて来たんだ。そんな詐欺だのなんだのと悪徳商法じみた事は一切してないから安心しろ」
「そうか・・・・・・ならいいんだが」
未だに納得していなさそうな返事をする。
まぁ、ここでミランダが納得しようがしまいが、ここにいる事を決めたのはそいつらなんだから関係ないがな。
「誰にでも事情ってやつはある。それを知らずにそいつらを説得しようなんて考えるなよ? それこそただの偽善になる」
「わかっているさ。ただ・・・・・・念のためにその者らを見ても良いか?」
「心配性だな。まぁ、邪魔にならない程度にな。・・・・・・あ、リンゴ食うか?」
メアが次から次へと食うので、全部食われる前にミランダに勧める。
ミランダも「なんだこれは?」と呟きながら一摘み取り、シャクッと良い音を立てながら食べた。
「ッ!? う、美味い!? なんだこの甘菓子は・・・・・・?」
「リンゴって果物だよ。いつの間にか実ってたもんだが、下手に作られたものよりも甘いんだよな」
俺も釣られて一口食べる。
シャキシャキとした食感にジュースのように出てくる甘み・・・・・・やはり美味い。
こっちの世界に来てから食ってなかったが、まさか魔空間に実っていようとは・・・・・・まさに嬉しい誤算というやつだ。
そしてそれが気になりもする。
ここは魔物も出ないどころか日本と似た環境。異世界であるこっちにあるものが存在せず、向こうのものが勝手に実ったり現れたりする。共通のものも出てきている。
まるでここが日本のどこかだとでも言うかのように。
「そのうちバナナやカカオが実った木が出てきたりしてな」
誰にも聞こえないように小さく呟く。
そうなったら日本じゃないが、地球のものがここに作られる事になる。
イノシシのような動物もそうだが、ここは本当に不思議な場所である。
・・・・・・うん、もう面倒だから「不思議」の一言で片付けてしまおう。俺は研究者でもなければ探求者でもないのだから。
0
お気に入りに追加
7,106
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

〈完結〉毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。