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4章
3話目 後編 本当の仲間
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「ちょっと!アリアが友達になりたいって言ってんだからなってあげてもいいでしょう!?」
ツインテールの少女が憤慨してそう言う。
さっきまで死ねだの何だの暴言を吐いていたのに……なんだコイツ。
「……もしそれで友達になったとしよう。それで『友達だから~』って言って何かを要求してくる奴がいたとしたら、本当にそいつを友達と言えるか?」
「はぁ?そんなの友達じゃなくて利用したい相手なだけでしょ!」
「っ……!」
俺の例え話に食い付いてきたツインテールの少女が放った言葉に、フランシスさんがハッと気付く。
「そうだな、友達なんてのは口で『なりましょう』って言ってなるもんじゃない。いつの間にかそういう存在になってるんだ」
「偉そうに……どうせあんたなんて友達の一人もいないクセに」
おい、人の傷口抉るのやめろ。
一流の料理人が見事な手捌きで料理する時の華麗さで人の心に切り込んできやがったぞ、こいつ!
いやでもほら、俺はアレだから。別に友達いないとかじゃなくて、どっからが友達になるかって定義がわかってないだけだから。
その曖昧な線さえ明確にしちゃえば友達の一人や二人くらい……
あれ……そういえば俺、家に呼ぶどころかまともに話した相手すらいなかったな。
待って、もう痛みを感じなくなったはずなのに胸に走るこの痛みはなんだろう……
「えっ、何、図星なの?」
俺の内心に気付いたっぽいツインテールの少女がニヤニヤと嫌味な笑みを浮かべてくる。
「ミヨ、そこまでにして。それとあなたの言葉、しかと心に刻んでおきますわ」
フランシスさんはそう言ってツインテールの少女の頭に手を置き、俺に視線を向けてくる。ミヨって名前なのか、そいつ。
「意外と素直なのな」
「ワタクシにも心当たりのある事情がございますのよ……」
少し苦笑いを浮かべてそう言ったフランシスさんは、自分のパーティへ視線を向ける。
……こいつも意外と苦労してるのかもな。
「ではまず、お友達になる第一歩としてワタクシのことはアリアとお呼びください」
「あたしはミヨよ!もしアリアに話しかけたい時はあたしを通してからにしなさい!もしこっそりアリアに近付こうなんてしたら、さっきみたいにあんたの大事なとこをまたぶん殴って今度こそ潰してやるから覚悟しなさい!」
「……おう」
さっきまでの印象とは打って変わって清楚なお嬢様のような立ち振る舞いをするアリアと、過保護過ぎる過激なマネージャーみたいなことを言うミヨ。
躊躇なく男の股間殴る女の子ってどうよ……?
すると今度はリンシヤさんが前に出てきて俺の目の前に立つ。
「んじゃ、私も。一応さっき呼ばれたけど名乗っとく。リンシヤだ、呼び捨てにしてくれて構わない。それとその……殴っちまって悪かった。そんで報告しないでくれてありがと……」
潔く頭を下げ、その後に顔を上げてモジモジしながら頬を赤らめて照れながら感謝を言葉にするリンシヤさん。一見ガサツにも見える少女が少女っぽい仕草をするとドキッとしてしまう。
というか信用するのかよ。さっきの話聞いてた?
もしかしたら俺が裏切るかもとか考えないのかよ……
最後に青髪の少女がリンシヤさんの横に並び、アリア同様に手を出して握手を求めてきた。
何だかんだで良い奴らばっかなんだな、このパーティは。
そう思っていたところに、青髪の少女が俺の耳元までグイッと顔を近付けてきた。
「なっ――」
反射的に逃げようとしたが、その前にボソリと呟かれて俺は固まってしまう。
「……もしアリアたちに手を出そうとか騙そうなんて考えたら、あなたの大事なもの全部壊しちゃうね」
ララのようにか細い声だったのにも関わらず、背筋がゾッとするような気持ちになった。
顔を離した青髪の少女はニコニコして笑っており、それがさっきの言葉のせいで逆に不気味に見えた。
「私はミーファ、よろしく」
何事も無かったかのように握手した手を軽く上下に振って名乗るミーファ。
……もしかしたらこの不安定なパーティは彼女によって保たれてるのかもしれない……
<hr>
「んで、何されてた二?」
アリアたちから解放されて戻ろうとすると、俺が拉致された辺りでレチアたちが暇そうに待機していた。
「待って、その前に俺のこと探してくれなかったの?」
「心配要らない二?だってヤタは強いから必ず生きて帰ってくるって信じてたから二」
「死なないから放っておいてもいいって考えの間違いじゃない、それ?」
「ニハハハハ」と笑って立ち上がるレチア。
ララやイクナも特に何か言うでもなく彼女の後をついて行く。
「でも本当に大丈夫だったのかよ?」
「そうです旦那!いきなり消えて心配したんですから……」
そんなレチアとは違い、ガープとガカンが心配そうに聞いてきた。
男の子たちの優しさが傷に染みるな……
「でも賭けはさすがに負け二ね。マルスたちはもうとっくに出発してるんじゃないか二?」
若干やる気がなくなっているレチアが言う。
やる気がなくなっているのはレチアだけじゃなく、ガープもどこかガッカリしてるようにも見えるが。
「だろうな。だけど問題は多分ない」
「マジか!」
俺の言葉に対して過剰な反応を示すガープ。
そこまでしてお願いしたいことってなんだろうね。
もしあまりゲスい内容だったら俺が全力で止めよう……
ツインテールの少女が憤慨してそう言う。
さっきまで死ねだの何だの暴言を吐いていたのに……なんだコイツ。
「……もしそれで友達になったとしよう。それで『友達だから~』って言って何かを要求してくる奴がいたとしたら、本当にそいつを友達と言えるか?」
「はぁ?そんなの友達じゃなくて利用したい相手なだけでしょ!」
「っ……!」
俺の例え話に食い付いてきたツインテールの少女が放った言葉に、フランシスさんがハッと気付く。
「そうだな、友達なんてのは口で『なりましょう』って言ってなるもんじゃない。いつの間にかそういう存在になってるんだ」
「偉そうに……どうせあんたなんて友達の一人もいないクセに」
おい、人の傷口抉るのやめろ。
一流の料理人が見事な手捌きで料理する時の華麗さで人の心に切り込んできやがったぞ、こいつ!
いやでもほら、俺はアレだから。別に友達いないとかじゃなくて、どっからが友達になるかって定義がわかってないだけだから。
その曖昧な線さえ明確にしちゃえば友達の一人や二人くらい……
あれ……そういえば俺、家に呼ぶどころかまともに話した相手すらいなかったな。
待って、もう痛みを感じなくなったはずなのに胸に走るこの痛みはなんだろう……
「えっ、何、図星なの?」
俺の内心に気付いたっぽいツインテールの少女がニヤニヤと嫌味な笑みを浮かべてくる。
「ミヨ、そこまでにして。それとあなたの言葉、しかと心に刻んでおきますわ」
フランシスさんはそう言ってツインテールの少女の頭に手を置き、俺に視線を向けてくる。ミヨって名前なのか、そいつ。
「意外と素直なのな」
「ワタクシにも心当たりのある事情がございますのよ……」
少し苦笑いを浮かべてそう言ったフランシスさんは、自分のパーティへ視線を向ける。
……こいつも意外と苦労してるのかもな。
「ではまず、お友達になる第一歩としてワタクシのことはアリアとお呼びください」
「あたしはミヨよ!もしアリアに話しかけたい時はあたしを通してからにしなさい!もしこっそりアリアに近付こうなんてしたら、さっきみたいにあんたの大事なとこをまたぶん殴って今度こそ潰してやるから覚悟しなさい!」
「……おう」
さっきまでの印象とは打って変わって清楚なお嬢様のような立ち振る舞いをするアリアと、過保護過ぎる過激なマネージャーみたいなことを言うミヨ。
躊躇なく男の股間殴る女の子ってどうよ……?
すると今度はリンシヤさんが前に出てきて俺の目の前に立つ。
「んじゃ、私も。一応さっき呼ばれたけど名乗っとく。リンシヤだ、呼び捨てにしてくれて構わない。それとその……殴っちまって悪かった。そんで報告しないでくれてありがと……」
潔く頭を下げ、その後に顔を上げてモジモジしながら頬を赤らめて照れながら感謝を言葉にするリンシヤさん。一見ガサツにも見える少女が少女っぽい仕草をするとドキッとしてしまう。
というか信用するのかよ。さっきの話聞いてた?
もしかしたら俺が裏切るかもとか考えないのかよ……
最後に青髪の少女がリンシヤさんの横に並び、アリア同様に手を出して握手を求めてきた。
何だかんだで良い奴らばっかなんだな、このパーティは。
そう思っていたところに、青髪の少女が俺の耳元までグイッと顔を近付けてきた。
「なっ――」
反射的に逃げようとしたが、その前にボソリと呟かれて俺は固まってしまう。
「……もしアリアたちに手を出そうとか騙そうなんて考えたら、あなたの大事なもの全部壊しちゃうね」
ララのようにか細い声だったのにも関わらず、背筋がゾッとするような気持ちになった。
顔を離した青髪の少女はニコニコして笑っており、それがさっきの言葉のせいで逆に不気味に見えた。
「私はミーファ、よろしく」
何事も無かったかのように握手した手を軽く上下に振って名乗るミーファ。
……もしかしたらこの不安定なパーティは彼女によって保たれてるのかもしれない……
<hr>
「んで、何されてた二?」
アリアたちから解放されて戻ろうとすると、俺が拉致された辺りでレチアたちが暇そうに待機していた。
「待って、その前に俺のこと探してくれなかったの?」
「心配要らない二?だってヤタは強いから必ず生きて帰ってくるって信じてたから二」
「死なないから放っておいてもいいって考えの間違いじゃない、それ?」
「ニハハハハ」と笑って立ち上がるレチア。
ララやイクナも特に何か言うでもなく彼女の後をついて行く。
「でも本当に大丈夫だったのかよ?」
「そうです旦那!いきなり消えて心配したんですから……」
そんなレチアとは違い、ガープとガカンが心配そうに聞いてきた。
男の子たちの優しさが傷に染みるな……
「でも賭けはさすがに負け二ね。マルスたちはもうとっくに出発してるんじゃないか二?」
若干やる気がなくなっているレチアが言う。
やる気がなくなっているのはレチアだけじゃなく、ガープもどこかガッカリしてるようにも見えるが。
「だろうな。だけど問題は多分ない」
「マジか!」
俺の言葉に対して過剰な反応を示すガープ。
そこまでしてお願いしたいことってなんだろうね。
もしあまりゲスい内容だったら俺が全力で止めよう……
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