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「全裸よりもチラリズムがいい、ってそれは高校生よりもオッサンの感覚なのでは?」ほか

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◎「全裸よりもチラリズムがいい、ってそれは高校生よりもオッサンの感覚なのでは?」
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(以下『ロシデレ』)のアニメを見ていて、「全裸はむしろ萎える、チラリズムこそ至高」みたいなことを主人公が主張していたときの筆者の感想である。
 少なくとも筆者は性に目覚めて以来、全裸大好きだ。モザイク処理とそれの根拠となる法律は廃止せよ!
 あんなのやってるの、日本だけだぞ!
 さて、件の言及があったのは主人公の妹が「すべての兄は妹の着替えに遭遇すべき」という謎の主張のもとにそれを仕掛け、主人公が妹の狙い通りその裸を見てしまうというシーンでのことだ。
 こういうファンタジーな妹、いいですね。
 妹の裸をありがたがったら、それはそれで限界なオッサンなのはわかるがそれはさておきだよ。
 例外はあるが、ほとんどのラノベは高校生がオッサンと呼ぶ年齢の人間が書いている。
 だから、高校生である主人公が作者であるオッサンの嗜好であるチラリズムを全裸よりありがたがるというギャグなのはもちろんわかっている。
(※原作未読なので、アニオリだった場合はすまない。)

 嘆かわしい風潮のせいで、テレビアニメで乳首を拝めない昨今、チラリズムの尊さを説くことは都合も良いだろうしな。
 世間では地球環境を次の世代になんちゃらとか言ってますが、違うよ。
 次世代に乳首とパンツの出るアニメをきちんと手渡すことこそが、本当の大人の責務だよ。
 それもできていないのに『らんま1/2』の再アニメ化とか、マジで意味が分からん。
 貴様はたこ焼きを買いに行って「最近はタコが高騰してるからね」と全部タコなしたこ焼きだったら嫌じゃないのか!?
 都市伝説界隈的には、それは無駄な小麦粉を食って腸に穴を開ける惨事リーキーガットを招く愚行だぞ。
(タコが入っていても同じだが、タコが入っているなら「たこ焼きを楽しんでいる」という建前くらいはつく)
「私~、別にタコ好きじゃないしぃ~」とかいうやつはそもそもたこ焼き食う必要ないじゃん。
 乳首のないお色気アニメなんて、タコの入ってないたこ焼きなんだよぉ!

 閑話休題。

 アニメだから省略した可能性があるが、メインヒロインのアーリャがヘアゴムを咥えてポニーテールを直すときにうなじが見えるシーンがあったが……なんも言及しないのは意外だったな。
 普段隠れている部分が露見するのだから、局部露出と一緒くらいの勢いで語るうなじフェチもいるのに。

 フェチといえば。
 〇〇フェチとみんな軽々しく口にするが、フェティシズムは日本語で「呪物崇拝」だぞ?
 アイドルが日本語で「偶像」みたいなノリだな。
 昨今は呪物といえば、勝手に髪の伸びる人形や死体で作ったアクセサリーなどの呪われているであろうアイテム、さらには『呪術廻戦』の「特級呪物」という設定名からの転用であろう。
 しかし、本来の呪物崇拝とは神聖だったり邪悪だったり特別な感じのする木や石、アイテムを神に見立てて崇拝するものだ。それゆえに物神崇拝とも呼ばれる。
 ここから転じて、指だの脚だの人体の一部などに性的な感情でもって執着する様を「〇〇フェチ」などと呼び習わすようになったんだろうな。

 もちろん乳袋肯定派かつ全裸肯定派で乳首をこよなく愛する筆者にも、そういうフェチはある。
 筆者は腋と美しい鼻と、四つん這いになった女子を後ろからみたときの下着や水着で包まれた女性器の膨らみが好きだな。あれって、名前付いてんの? 乳袋に倣ってま◎こ袋でいいの?
 あとは、ありがとう水を発見した人は天才だと思っているぞ。
 ちなみにヘアゴムを咥えるシーンをコンドームを咥えているシーンに例えて勝手に興奮するのは、見立てといいます。呪術的な着眼点です。


◎アニメ『負けヒロインが多すぎる!』
 原作、最新刊は買えてないしその前の巻も積んでいるが一応筆者は原作勢だ。
 最新話で登場した、生徒会の志喜屋しきやが一番好きです。メイン回は四巻。
 生気のない感じが生ける屍のよう、とされて不気味がられているという設定だ。
 まあ、予想はついていたがアニメでその繊細な魅力を表現するのは難しかったみたいだな。
 おかしい。『ゾンビランドサガ』の放送でネクロフィリアは一般性癖になったはずなのに。

 さておき、本アニメの原作は負けヒロインにフィーチャーしたライトノベル作品だ。
 青髪食いしん坊の八奈見やなみ、褐色陸上部の焼塩やきしお、ちんまい腐女子の小毬こまりの負けヒロインっぷりが見せ場だ。
 なので、彼女らが未練を抱く男子とそれぞれの勝ちヒロインも登場する。
 主人公は自らの恋愛に関心の低い、ライトノベルを愛する傍観者だったのだが……という物語だ。
 原作を五巻までしか読んでいない筆者だが、上に挙げた三人の負けヒロインで三巻を消費した上で続いているのがマジで凄い。
 五巻は志喜屋と甲乙つけがたい魅力的なキャラクター、主人公の妹の佳樹がフィーチャーされる。
 妹が負けヒロインとはどういうことなのか?
 原作に興味が湧いた向きは、楽しみに読んでもらいたい。
 二巻、三巻もなかなか刺さる話だしな。

 志喜屋の魅力がいまいち発揮されていないことの他に、筆者には本作に関する懸念点がもう一つあった。
 原作の時点で負けヒロイン概念ガチ愛好家が酷評していたこと?
 いやぁ、ほとんどの人は負けヒロイン概念ライト勢だからそれは気にしてない。

 原作文中に#Met◎◎が多用されることだ。

 主にメイン負けインの八奈見が主人公の温水君を批難するときに使うのだが、しっかりハッシュタグ付きで出てくる。
 女権活動家に煮え湯を飲まされ続けているアニメファン、オタクとしてはそういうのをアニメキャラから聞きたくないに決まっている。
 筆者だって原作を買い続けているが、正直それが出る度にノイズだし、昨今のライトノベルを侵食するシスターフッドの影にあるものを疑ったりしてしまうくらいだ。
 物語そのものは楽しめているので、このノイズのせいでアニメファンに叩かれてしまうのは忍びない。
 もちろん、「なんでもセクハラと言っておけば都合よくことが進むと思っている女子」の令和版だとは思うんですけどね。
 そういう浅い考えは、本当に困っている人が助けを訴えにくくなるから文字通りに「女の敵は女」の具体例なんだがなぁ。

 まだ3話だから油断はできないが一応、現時点でアニメにその単語は出てきていない。
 正直、原作も1回しか読んでないし、該当のセリフの出る箇所がまだアニメ放送されていないだけの可能性もある。
 だから暫定ではあるが、こちらに関しては忖度されていて一安心、といったところだ。

 そして、ED曲の話をしたい。
 これは上で扱った『ロシデレ』でもそうなのだが……ED曲が声優さんによる名曲のカバーですね。
 昨今はアーティストにもオタクが多くなり、『るろうに剣心』の『そばかす』みたいなことはあんまり起こらないと言われている。
 反面、アーティストにもオタクが多くなればわざわざ“本職ではない”声優さんの楽曲ではなく、“本職”のアーティストに楽曲を使ってしまえばいい、という話にもなってくる。
 以前から、声優さんによるカバー曲がEDなどに採用されることはあった。
 しかし、同じクールに『ロシデレ』『負けイン』と筆者が見ているアニメだけで2タイトルもそれをやっていると、これは一つの流れが来ているのか、と思ってしまう。
 タイアップでもなく、新曲でもなく、声優さんによるカバー曲アルバムを売ろう。
 こういう商売を声優事務所が企んでいるのではないか。
 まさか、Z世代に昭和の歌謡曲がウケているらしい、みたいなのが会社上層部に伝わって、それが企画会議の中で不思議な結論に繋がった……とかじゃないよね?


◎雑感
 妹ヒロイン、アツいんだけど……やっぱりまだ勘所はわかんねぇなぁ。
 血縁者ということもあって、着地点をどうするかのお約束があやふやだし。
 主人公と結ばれる、という結末を安直に決定できない時点で考えることが増える。
 そこを気にするということは、そんなに好きな概念ではないのではないか?
 ふわっ、とした気持ちでさして好きでもなさそうな概念を扱って火傷したプロをたくさん見てきたではないか。
 こうやって尻込みしちゃうんだよね。
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