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妖獣ゴッドと勇者アモン=デビルマンの姿が酷似している理由
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※最後に映画「LAMB」のネタバレがあります。
ネタバレがお嫌で未見の方は、ぜひ「LAMB」をご覧になってからお読みください。
https://dic.pixiv.net/a/%E5%A6%96%E7%8D%A3%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%89
↑(妖獣ゴッド【ピクシブ百科事典】)
TVアニメ版「デビルマン」のラスボスである。
劇中ではデーモン族のトップたる魔王ゼノンとの決着はつかず、またサタンも登場しない。
元上司がラスボス(しかも戦う前から盤外戦術をしてくる)というのは、なんとも昭和感が凄い。
原作漫画の「デビルマン」に似た姿と書かれているが、まさにコンパチといったところか。
ゴッドの名は伊達ではなく、聖書の唯一神のように言葉だけで望んだものを具現化できる上に、デビルマンと同等の能力を持つ。
筆者は一度円盤でTVアニメ版を通して見ているのだが、(設定は違うが)飛鳥了(もしくは酷似したキャラクター)が登場した気がするんだよなぁ。
マンデラ効果なのか……?
閑話休題。
神と悪魔が相似形、というイメージといえば神が湖だか池だかを覗き込むと水面に悪魔が映り込むという絵だ。
とんがり帽子を神が被っているせいで、それは六芒星に見える。
[神と悪魔 六芒星]と画像検索してもらえば出てくるのだが、どれも正面からその光景を描いている。
筆者のお気に入りは斜め横あたりから、湖を覗き込む神を描いた絵なのだが画像検索にヒットしなかった。
あの絵がプリントされたTシャツが凄く欲しかった。
でも見かけたのが店頭ではなくサークルの人が持ち込んだファッション誌だったのもあり、入手できなかった。無念。
その絵もマンデラ効果で、正面から描いた絵しか存在しないのかもしれない。
さておき、アモンについて書こう。
悪魔でアモンといえばソロモン王72柱の魔神が1柱、というのが直接の元ネタであろう。
アモンといえばメガテンシリーズでも「真・女神転生if...」において、2周目以降選択可能なパートナーの宮本明が悪魔アモンと合体(物凄くデビルマンを意識している!)するし、「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」(「DSJ」)の追加キャラクターである少女アレックスが使役する悪魔としてアモンが登場する。
「DSJ」のそれはフクロウの頭にヘビの身体という、コラン・ド・プランシー著「地獄の辞典」の挿絵を参考にした姿だ。「真・女神転生V」にも登場する。
だが「真・女神転生if...」アキラルートでは序盤からイベントにハトホルやセベクといったエジプト神話由来の悪魔が登場し、「真・女神転生V」でも創世神の座を争う戦いにエジプト神族代表のコンスが名乗りを上げる過程のイベントでアモンは登場する。
というのも、アモンの源流はかつてのエジプトで崇められた神なのである。
アモン神について詳しいことは「アマテラス解体新書」(著者/監修 考え方の学校Yoshi Sun TV 岡本佳之 内外出版社 2023年12月23日 )を読んでもらいたいのだが、
・“「見えざるもの」又は「隠されたもの」”(「アマテラス解体新書」p.115)
“モーセなどの選ばれた者しか見ることができない「ヤハウェ」と同じ神の設定”(上に同じ)
・“アモン・ミンの姿が人型のヤハウェとそっくりで同一”(p.130)
“このミンという農業神ですが、牛の角を持つ神だとされ、古代イスラエル人の起源の一つ、エジプト第18王朝の最高神アモン神と合体した存在「アモン・ミン」として崇拝されます。”(p.130)
“このアモン神がラーではなく、ミンという神様と融合した状態で崇拝されたものをアモン・ミンと呼び、右手を上げた状態で表されます。そして、その姿はカナンの神「エル」や「ヤハウェ」と同じです。”(p.114)
・農業神ミンと地球神ゲブ、そしてナイル川氾濫による疫病蔓延の象徴たるアペプ
“ミンは、農業だけでなく「人間が住む場所」全般と地下世界の神だとされており、生命体の繁殖を意味する男性器が象徴的に描かれています。”(p.130)
“この地球全体を表すゲブを、農業に適した土壌や人々が住む土地神として細分化し、誕生したのが「ミン」と言えます。日本風で言うと、地球神ゲブの荒魂がナイル川の氾濫のアペプだとすれば、ゲブの和魂が土地神・農業神ミンみたいなものです。”(上に同じ)
風神の属性を持つエンリルと同一あるがゆえに不可視の神属性があり、雷神の属性を持つエンリルと同一であるがゆえにゼウスとも同一で雷霆の槍を構えるかのように右手を上げる人型の神の姿があり、牛神の系譜であるエンリルと同一であるがゆえに有角神の属性があり、アモン(神)とヤハウェ=ゴッドは同一存在である。
ゆえに、アモン=デビルマンと妖獣ゴッドが相似形なのは当然である。
屏風で有名な風神と雷神はエンキとエンリルであるみたいな話もあるが、エンリルが風神属性も雷神属性もあるからもうこれわかんねぇな?
エンキがほぼ確定なのは蛇神属性と水神属性とテクノロジー神属性くらいか?
いきなり出てきたエンキとエンリルは何かだって?
ハイコンテクストですまんね、もう全部説明してたら文章量が爆増するのでエンキについては調べるか、読み飛ばすかしてほしい。
エンリルは古代メソポタミアで崇拝された、だいたいの雷神風神有角神のルーツだと思ってもらっておk。
ミンが男性器を勃起させているのはこの地球神ゲブが、宇宙や天空の女神(ゲブの母であり妻である)ヌトと一つになるために男性器を高く長く勃起させている図が由来でもある。
アペプはナイル川の氾濫を神格化(悪魔化)した存在で、水の氾濫で疫病が蔓延したりするのは現代でも洪水が不潔な状態をもたらすことを思えば想像にかたくないだろう。
水の氾濫は龍とか蛇に例えられるのは、世界的なことなのでアペプも蛇の属性を持つ。
古代エジプトにおいては、そのナイル川の氾濫で疫病の流行などが起こったが、反面それが大地を肥沃にもした。その二面性は、湖を覗き込む神と水面に映った悪魔の図式と似ていると言っていいだろう。
つまり、人間の味方になったアモン=デビルマンとその元上司でラスボスの妖獣ゴッドである!
な、なんだってぇーっ!?
ほうら、六芒星が互いに両手で相手の両手を抑え込み、顎を突き出して力比べをするデビルマンとゴッドに見えてきただろう?
ちなみに。
“では、そんな古代エジプトの新年は7月半ばで、大犬座にある「ドッグスター」こと最も輝く星「シリウス」が一度現れてから、70日間姿を消して、また現れるタイミングが新年の基準とされていました。”「アマテラス解体新書」p.122)
“そして、このシリウスの二度目の出現はナイル川氾濫の時期が、もうすぐやってくるというのを知らせてくれる重要なサインでもあります。”(上に同じ)
“というのも、古代エジプトでは栄養を持った土が流れてくるナイル川の氾濫は、その後の農耕に必要不可欠だったのです。なので、だいたい9月辺りから次の年の1月ぐらいまで続くナイル川氾濫の時期になると、人々はそれに備えていました。”(上に同じ)
“氾濫時期になると時に赤くなり疫病を流行らすナイル川の擬人化にされたアペプの人形を、古代エジプトの新年辺りにボコボコにすることで、疫病やその他の災難の退散を願った儀式が行われていたということです。”(p.123)
「実践悪魔学入門」(著者 楠瀬啓 二見書房 1998年4月25日)p198-p199にカルデラッシュの蛇殺し儀式という呪術が、ジプシーの呪術として紹介されている。
曰く、“カルデラッシュと呼ばれるジプシーの一派の伝統から派生したものである。”(「実践悪魔学入門」p198)
“彼らの伝承では、3月15日は蛇の祭りの日である。この日に蛇を殺そうとした者は、それから1年のあいだ、幸運に恵まれるという。”(「実践悪魔学入門」p198)
なお、おもちゃの蛇やイラストや写真でもいいとのこと。
この二者、儀式の内容が酷似している。
古代エジプトの習慣では9月であるように(「アマテラス解体新書」の日本語はかなり不思議な箇所が多々ある)読み取れるので、呪術の3月15日とは大きな乖離があるが似た風習が伝わっていたと考えていいだろう。
むしろ、3月15日は宇宙元旦である3月20日に近いようだが……。
“ジプシーとは、この「エジプシャン」がなまったものである。”(「実践悪魔学入門」p180)
https://www.youtube.com/watch?v=-HZN_VDNlmc
「【新時代の扉/第3章】スコットランド人の起源...そして、DNA。」(考え方の学校 Yoshi Sun TV)
考え方の学校 Yoshi Sun TV様の最近の動画とも、繋がっていそうな情報だ。
参考に上記の動画も見てみてほしい。
杖を使う魔術はエジプト魔術が起源という点、「ハリー・ポッター」シリーズの魔法族とマグルの元ネタ考察など非常に興味深い動画シリーズの1つである。
“少なくとも、唯一神が世界を創り人はその世界を借りている、なんて大袈裟なことはよう言わなんだ”
“自然は誰かが創れるようなもんじゃありんせん。わっちは、いつから教会は喜劇を扱うようになったのかと思ったくらいじゃ”
(アニメ「狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF」「第2幕 いたずら狼と笑えない冗談」)
(原作 支倉凍砂(電撃文庫「狼と香辛料」/KADOKAWA刊)総監督 高橋丈夫 アニメーション制作 パッショーネ 2024年4月1日~)
「狼と香辛料」のホロと妖獣ゴッドを繋げるとどこかで嘯いたのだが、アニメからこじつけられるものを抜粋引用したのが上記の“”内のセリフだ。こ、こじつけられるかなぁ?
本作ヒロインのホロだが、ふるさとである遠く北の森ヨイツへと帰るべく主人公で行商人のロレンスに同行することになった。
ロレンスと出会うまでの彼女は、ある村で麦の豊作(と凶作)を司る守護神をしていた。
科学の力ってスゲーされたことで、彼女はその村を出ていく決心をしたといったところだ。
つまりホロは、農業神をしていた狼の神なのだ。
ん? 農業神……?
ここまでにキーワードは「アマテラス解体新書」から引用してきている。
それは
大犬座 「ドッグスター」 「シリウス」
オオカミは、大きな犬だ
ここで以下を「見てきたように面白い「超古代史」」(著者 黒戌 仁 王様文庫/株式会社三笠書房刊 2022年1月20日)から引用したい。
“メソポタミアの地に残された石板に記された謎のキーワード「アヌンナキ」。そのアヌンナキの中で長とされていたのが、「偉大なる最高神」と呼ばれる「アン」(または「アヌ」)という神のような存在です。”(p.36)
“アンは牡牛の角を持った、ジャッカルの姿で描かれることが多いとされていますが、ジャッカルはオオカミの姿によく似ています。ですから、日本で神の名が「〇〇大神」と呼ばれるのは、そのことに由来しているという説があります。また、「牡牛の角を持つ」ということで、王冠をかぶっていたという説もあります。”(p.37)
“先ほどもお伝えしましたが、アヌンナキはもともと太陽系の第10惑星「うしかい座」にある「惑星ニビル」に住んでいました。”(p.38-p.39)
“「牛」というワードは、アヌンナキの「トーテム」(特定の部族や血縁に宗教的に結びつけられた動植物の象徴)になります。”(p.39)
ちなみに妖獣ゴッドの「ゴッド」=「GOD」をひっくり返すと「DOG」=「犬」になります。
上の引用を参照するに、牛神の系譜「牛のトーテム」だとされる神々は実は「犬」のトーテムであるかもしれない。
つまり、上向きに曲がっている牛の角として表現される有角の神は、ピンと立てた犬の耳の変形である。そういう可能性が見えてくるのではないか。
そう考えてみると、農業神ミン……アモン・ミンと「賢狼ホロ」を繋げられるのではないか?
牛の角を持つ農業神アモン・ミンの角が、犬の耳だったとしたら……?
賢狼ホロは、麦の豊作を司っていた。つまり、農業神の性格を獲得していたわけだ。
アモン神は牛神の系譜でヤハウェと同一の神と括ることが可能であり、つまりアモン神と繋げられる賢狼ホロもヤハウェと同一と括ることができる。
唯一神が世界を創造したと説く教会の説法を笑うホロ=ヤハウェというのは、自分と同一の概念存在を過大評価されてくすぐったいほど滑稽な思いを吐露したと読み取ることができないだろうか?
何?
その後に、商会に追われ、狼の耳持つホロを教会に突き出そうとしてたじゃないか、だって?
教会とはそういうものだ。
仮にモーセのようにヤハウェを見ることができる者が現れたり、ヤハウェを自称する者が降臨したり、あるいは天使を名乗る者が顕現したりして、奇跡を起こして見せたとしても。
やつらはそれを民衆が崇めることも認めないし、自分たちの神の実在証明としてそれを崇めることもしない。
あれは神を拝んでいるのではなく、神の威光を笠に着て宗教権力という利権が欲しいだけの醜悪な組織だ。
神を崇拝しているのは、哀れな子羊と呼ばれる一般信者だけで上層部は誰も神を崇拝してなどいない。
ジャンヌ・ダルクの末路を思い出せ。
自分たち以外に聖なるものが現れたなら、異端として、火刑に処すのがあいつらの本性よ。
ともかく、アモン神=ヤハウェと繋げられるということは、妖獣ゴッドと賢狼ホロは繋げられるということだ。
いや~巷間の物語を読み解いていくと、思わぬところで神話に直面するものですねぇ!
アモン神は羊角を持つ神や羊頭人身の神として描かれる(エジプトっぽいね!)こともあるのですが、それを踏まえると映画「LAMB」も読み解けそうな気がしますね。
冒頭から現れては動物を殺していく何者かを“不可視の神”として、アモン神が“羊頭人身の神”の姿を持つと考えればクライマックスで姿を現すアレはアモン神だったと解釈できないこともないだろう。
アモン神は生贄を求める神であるわけだし、獣殺しをそう受け取ることもできよう。
そしてアモン神はヤハウェとも同一なので、まあ愚かな女に天罰が下ったという解釈が素直ではないか。
読者諸兄におかれましてもぜひ「アマテラス解体新書」を読んで、色んな作品の神話的な解釈をしてアハ体験を楽しんでいただければと思います。
ネタバレがお嫌で未見の方は、ぜひ「LAMB」をご覧になってからお読みください。
https://dic.pixiv.net/a/%E5%A6%96%E7%8D%A3%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%89
↑(妖獣ゴッド【ピクシブ百科事典】)
TVアニメ版「デビルマン」のラスボスである。
劇中ではデーモン族のトップたる魔王ゼノンとの決着はつかず、またサタンも登場しない。
元上司がラスボス(しかも戦う前から盤外戦術をしてくる)というのは、なんとも昭和感が凄い。
原作漫画の「デビルマン」に似た姿と書かれているが、まさにコンパチといったところか。
ゴッドの名は伊達ではなく、聖書の唯一神のように言葉だけで望んだものを具現化できる上に、デビルマンと同等の能力を持つ。
筆者は一度円盤でTVアニメ版を通して見ているのだが、(設定は違うが)飛鳥了(もしくは酷似したキャラクター)が登場した気がするんだよなぁ。
マンデラ効果なのか……?
閑話休題。
神と悪魔が相似形、というイメージといえば神が湖だか池だかを覗き込むと水面に悪魔が映り込むという絵だ。
とんがり帽子を神が被っているせいで、それは六芒星に見える。
[神と悪魔 六芒星]と画像検索してもらえば出てくるのだが、どれも正面からその光景を描いている。
筆者のお気に入りは斜め横あたりから、湖を覗き込む神を描いた絵なのだが画像検索にヒットしなかった。
あの絵がプリントされたTシャツが凄く欲しかった。
でも見かけたのが店頭ではなくサークルの人が持ち込んだファッション誌だったのもあり、入手できなかった。無念。
その絵もマンデラ効果で、正面から描いた絵しか存在しないのかもしれない。
さておき、アモンについて書こう。
悪魔でアモンといえばソロモン王72柱の魔神が1柱、というのが直接の元ネタであろう。
アモンといえばメガテンシリーズでも「真・女神転生if...」において、2周目以降選択可能なパートナーの宮本明が悪魔アモンと合体(物凄くデビルマンを意識している!)するし、「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」(「DSJ」)の追加キャラクターである少女アレックスが使役する悪魔としてアモンが登場する。
「DSJ」のそれはフクロウの頭にヘビの身体という、コラン・ド・プランシー著「地獄の辞典」の挿絵を参考にした姿だ。「真・女神転生V」にも登場する。
だが「真・女神転生if...」アキラルートでは序盤からイベントにハトホルやセベクといったエジプト神話由来の悪魔が登場し、「真・女神転生V」でも創世神の座を争う戦いにエジプト神族代表のコンスが名乗りを上げる過程のイベントでアモンは登場する。
というのも、アモンの源流はかつてのエジプトで崇められた神なのである。
アモン神について詳しいことは「アマテラス解体新書」(著者/監修 考え方の学校Yoshi Sun TV 岡本佳之 内外出版社 2023年12月23日 )を読んでもらいたいのだが、
・“「見えざるもの」又は「隠されたもの」”(「アマテラス解体新書」p.115)
“モーセなどの選ばれた者しか見ることができない「ヤハウェ」と同じ神の設定”(上に同じ)
・“アモン・ミンの姿が人型のヤハウェとそっくりで同一”(p.130)
“このミンという農業神ですが、牛の角を持つ神だとされ、古代イスラエル人の起源の一つ、エジプト第18王朝の最高神アモン神と合体した存在「アモン・ミン」として崇拝されます。”(p.130)
“このアモン神がラーではなく、ミンという神様と融合した状態で崇拝されたものをアモン・ミンと呼び、右手を上げた状態で表されます。そして、その姿はカナンの神「エル」や「ヤハウェ」と同じです。”(p.114)
・農業神ミンと地球神ゲブ、そしてナイル川氾濫による疫病蔓延の象徴たるアペプ
“ミンは、農業だけでなく「人間が住む場所」全般と地下世界の神だとされており、生命体の繁殖を意味する男性器が象徴的に描かれています。”(p.130)
“この地球全体を表すゲブを、農業に適した土壌や人々が住む土地神として細分化し、誕生したのが「ミン」と言えます。日本風で言うと、地球神ゲブの荒魂がナイル川の氾濫のアペプだとすれば、ゲブの和魂が土地神・農業神ミンみたいなものです。”(上に同じ)
風神の属性を持つエンリルと同一あるがゆえに不可視の神属性があり、雷神の属性を持つエンリルと同一であるがゆえにゼウスとも同一で雷霆の槍を構えるかのように右手を上げる人型の神の姿があり、牛神の系譜であるエンリルと同一であるがゆえに有角神の属性があり、アモン(神)とヤハウェ=ゴッドは同一存在である。
ゆえに、アモン=デビルマンと妖獣ゴッドが相似形なのは当然である。
屏風で有名な風神と雷神はエンキとエンリルであるみたいな話もあるが、エンリルが風神属性も雷神属性もあるからもうこれわかんねぇな?
エンキがほぼ確定なのは蛇神属性と水神属性とテクノロジー神属性くらいか?
いきなり出てきたエンキとエンリルは何かだって?
ハイコンテクストですまんね、もう全部説明してたら文章量が爆増するのでエンキについては調べるか、読み飛ばすかしてほしい。
エンリルは古代メソポタミアで崇拝された、だいたいの雷神風神有角神のルーツだと思ってもらっておk。
ミンが男性器を勃起させているのはこの地球神ゲブが、宇宙や天空の女神(ゲブの母であり妻である)ヌトと一つになるために男性器を高く長く勃起させている図が由来でもある。
アペプはナイル川の氾濫を神格化(悪魔化)した存在で、水の氾濫で疫病が蔓延したりするのは現代でも洪水が不潔な状態をもたらすことを思えば想像にかたくないだろう。
水の氾濫は龍とか蛇に例えられるのは、世界的なことなのでアペプも蛇の属性を持つ。
古代エジプトにおいては、そのナイル川の氾濫で疫病の流行などが起こったが、反面それが大地を肥沃にもした。その二面性は、湖を覗き込む神と水面に映った悪魔の図式と似ていると言っていいだろう。
つまり、人間の味方になったアモン=デビルマンとその元上司でラスボスの妖獣ゴッドである!
な、なんだってぇーっ!?
ほうら、六芒星が互いに両手で相手の両手を抑え込み、顎を突き出して力比べをするデビルマンとゴッドに見えてきただろう?
ちなみに。
“では、そんな古代エジプトの新年は7月半ばで、大犬座にある「ドッグスター」こと最も輝く星「シリウス」が一度現れてから、70日間姿を消して、また現れるタイミングが新年の基準とされていました。”「アマテラス解体新書」p.122)
“そして、このシリウスの二度目の出現はナイル川氾濫の時期が、もうすぐやってくるというのを知らせてくれる重要なサインでもあります。”(上に同じ)
“というのも、古代エジプトでは栄養を持った土が流れてくるナイル川の氾濫は、その後の農耕に必要不可欠だったのです。なので、だいたい9月辺りから次の年の1月ぐらいまで続くナイル川氾濫の時期になると、人々はそれに備えていました。”(上に同じ)
“氾濫時期になると時に赤くなり疫病を流行らすナイル川の擬人化にされたアペプの人形を、古代エジプトの新年辺りにボコボコにすることで、疫病やその他の災難の退散を願った儀式が行われていたということです。”(p.123)
「実践悪魔学入門」(著者 楠瀬啓 二見書房 1998年4月25日)p198-p199にカルデラッシュの蛇殺し儀式という呪術が、ジプシーの呪術として紹介されている。
曰く、“カルデラッシュと呼ばれるジプシーの一派の伝統から派生したものである。”(「実践悪魔学入門」p198)
“彼らの伝承では、3月15日は蛇の祭りの日である。この日に蛇を殺そうとした者は、それから1年のあいだ、幸運に恵まれるという。”(「実践悪魔学入門」p198)
なお、おもちゃの蛇やイラストや写真でもいいとのこと。
この二者、儀式の内容が酷似している。
古代エジプトの習慣では9月であるように(「アマテラス解体新書」の日本語はかなり不思議な箇所が多々ある)読み取れるので、呪術の3月15日とは大きな乖離があるが似た風習が伝わっていたと考えていいだろう。
むしろ、3月15日は宇宙元旦である3月20日に近いようだが……。
“ジプシーとは、この「エジプシャン」がなまったものである。”(「実践悪魔学入門」p180)
https://www.youtube.com/watch?v=-HZN_VDNlmc
「【新時代の扉/第3章】スコットランド人の起源...そして、DNA。」(考え方の学校 Yoshi Sun TV)
考え方の学校 Yoshi Sun TV様の最近の動画とも、繋がっていそうな情報だ。
参考に上記の動画も見てみてほしい。
杖を使う魔術はエジプト魔術が起源という点、「ハリー・ポッター」シリーズの魔法族とマグルの元ネタ考察など非常に興味深い動画シリーズの1つである。
“少なくとも、唯一神が世界を創り人はその世界を借りている、なんて大袈裟なことはよう言わなんだ”
“自然は誰かが創れるようなもんじゃありんせん。わっちは、いつから教会は喜劇を扱うようになったのかと思ったくらいじゃ”
(アニメ「狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF」「第2幕 いたずら狼と笑えない冗談」)
(原作 支倉凍砂(電撃文庫「狼と香辛料」/KADOKAWA刊)総監督 高橋丈夫 アニメーション制作 パッショーネ 2024年4月1日~)
「狼と香辛料」のホロと妖獣ゴッドを繋げるとどこかで嘯いたのだが、アニメからこじつけられるものを抜粋引用したのが上記の“”内のセリフだ。こ、こじつけられるかなぁ?
本作ヒロインのホロだが、ふるさとである遠く北の森ヨイツへと帰るべく主人公で行商人のロレンスに同行することになった。
ロレンスと出会うまでの彼女は、ある村で麦の豊作(と凶作)を司る守護神をしていた。
科学の力ってスゲーされたことで、彼女はその村を出ていく決心をしたといったところだ。
つまりホロは、農業神をしていた狼の神なのだ。
ん? 農業神……?
ここまでにキーワードは「アマテラス解体新書」から引用してきている。
それは
大犬座 「ドッグスター」 「シリウス」
オオカミは、大きな犬だ
ここで以下を「見てきたように面白い「超古代史」」(著者 黒戌 仁 王様文庫/株式会社三笠書房刊 2022年1月20日)から引用したい。
“メソポタミアの地に残された石板に記された謎のキーワード「アヌンナキ」。そのアヌンナキの中で長とされていたのが、「偉大なる最高神」と呼ばれる「アン」(または「アヌ」)という神のような存在です。”(p.36)
“アンは牡牛の角を持った、ジャッカルの姿で描かれることが多いとされていますが、ジャッカルはオオカミの姿によく似ています。ですから、日本で神の名が「〇〇大神」と呼ばれるのは、そのことに由来しているという説があります。また、「牡牛の角を持つ」ということで、王冠をかぶっていたという説もあります。”(p.37)
“先ほどもお伝えしましたが、アヌンナキはもともと太陽系の第10惑星「うしかい座」にある「惑星ニビル」に住んでいました。”(p.38-p.39)
“「牛」というワードは、アヌンナキの「トーテム」(特定の部族や血縁に宗教的に結びつけられた動植物の象徴)になります。”(p.39)
ちなみに妖獣ゴッドの「ゴッド」=「GOD」をひっくり返すと「DOG」=「犬」になります。
上の引用を参照するに、牛神の系譜「牛のトーテム」だとされる神々は実は「犬」のトーテムであるかもしれない。
つまり、上向きに曲がっている牛の角として表現される有角の神は、ピンと立てた犬の耳の変形である。そういう可能性が見えてくるのではないか。
そう考えてみると、農業神ミン……アモン・ミンと「賢狼ホロ」を繋げられるのではないか?
牛の角を持つ農業神アモン・ミンの角が、犬の耳だったとしたら……?
賢狼ホロは、麦の豊作を司っていた。つまり、農業神の性格を獲得していたわけだ。
アモン神は牛神の系譜でヤハウェと同一の神と括ることが可能であり、つまりアモン神と繋げられる賢狼ホロもヤハウェと同一と括ることができる。
唯一神が世界を創造したと説く教会の説法を笑うホロ=ヤハウェというのは、自分と同一の概念存在を過大評価されてくすぐったいほど滑稽な思いを吐露したと読み取ることができないだろうか?
何?
その後に、商会に追われ、狼の耳持つホロを教会に突き出そうとしてたじゃないか、だって?
教会とはそういうものだ。
仮にモーセのようにヤハウェを見ることができる者が現れたり、ヤハウェを自称する者が降臨したり、あるいは天使を名乗る者が顕現したりして、奇跡を起こして見せたとしても。
やつらはそれを民衆が崇めることも認めないし、自分たちの神の実在証明としてそれを崇めることもしない。
あれは神を拝んでいるのではなく、神の威光を笠に着て宗教権力という利権が欲しいだけの醜悪な組織だ。
神を崇拝しているのは、哀れな子羊と呼ばれる一般信者だけで上層部は誰も神を崇拝してなどいない。
ジャンヌ・ダルクの末路を思い出せ。
自分たち以外に聖なるものが現れたなら、異端として、火刑に処すのがあいつらの本性よ。
ともかく、アモン神=ヤハウェと繋げられるということは、妖獣ゴッドと賢狼ホロは繋げられるということだ。
いや~巷間の物語を読み解いていくと、思わぬところで神話に直面するものですねぇ!
アモン神は羊角を持つ神や羊頭人身の神として描かれる(エジプトっぽいね!)こともあるのですが、それを踏まえると映画「LAMB」も読み解けそうな気がしますね。
冒頭から現れては動物を殺していく何者かを“不可視の神”として、アモン神が“羊頭人身の神”の姿を持つと考えればクライマックスで姿を現すアレはアモン神だったと解釈できないこともないだろう。
アモン神は生贄を求める神であるわけだし、獣殺しをそう受け取ることもできよう。
そしてアモン神はヤハウェとも同一なので、まあ愚かな女に天罰が下ったという解釈が素直ではないか。
読者諸兄におかれましてもぜひ「アマテラス解体新書」を読んで、色んな作品の神話的な解釈をしてアハ体験を楽しんでいただければと思います。
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