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バレンタインは過ぎた頃
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「さてさて・・・」
「さてさて?」
「多分ね、このまま書いてるとこの男友達同士でくっついて終わるってオチしか思いつかないのよ」
「どうしてバレンタインの話書こうとしてそうなるのよ・・・」
「そもそもチョコ貰ってないのにバレンタインの話なんか書けるか!!」
「まあバレンタインとっくに過ぎてるんですけどもね」
「まあまあ」
「でも流石にゼロ個、いやZero個はないわ」
「何故急に発音良くした」
「昨日You Tubeのオススメに出て来ましてね」
「ぬわらぁ・・・」
「そもそもさ」
「うん」
「チョコ作った事ない人がチョコ渡す人の気持ちなんてわからなくない?」
「話・・・飛び過ぎじゃない?」
「いやいや、聞き給えよ青年」
「いやいや聞いてるよ青年は。そして恐れ慄いてるよ」
「実際に貰う体験というのは貰ったことない限りイメージ出来ないじゃん?」
「なんか滅茶刺さって辛いけどそうだね・・・」
「でも渡す側の気持ちはチョコ作ってみちゃえばわかるんじゃない?」
「・・・その手があったか」
「天才じゃろ?」
「天才じゃあぁ・・・」
「ということでここに板チョコがあります」
「いつから!?」
「ここ寄る前にコンビニで」
「やる気満々やんけ」
「そして台所に向かいます」
「暖房効いてねえんだよなあそっち・・・」
「火使うから寒さとぶやろ」
「発想が土人のそれ」
「はい差別主義者ー」
「ガチで怖いからすいませんやめて」
「ということでまずこの板チョコを刻みます」
「普通に始まったね」
「ここで注意点」
「うん」
「チョコは・・・溶けるぞ?」
「そりゃさっきまで暖房効いた部屋にカバン置いてた訳だしね」
「まあ溶かし易くするのが目的だから御の字よ」
「手、一回濯ごうね」
「うん・・・」
「それにしてもこれだけで大分料理してる感出るわね」
「唐突なオネエ言葉どうした」
「いや、渡す側の気持ちがインストールされてきた」
「間違った気持ちだから早くアンインストールして」
「酷い・・・」
「とまあ容器に移して、」
「移して?」
「その容器ごと沸騰した鍋にドォォンッ!!」
「熱っ!跳ねてるッ!!お湯跳ねてるッ!!」
「そして混ぜるッルゥァァァっっ!!」
「急なバトル物のテンション止めて!!バレンタインの空気出して!!」
「あっ、このままだと濃いからちょっと牛乳足すね」
「あっ、はい。チョコ混ぜるの楽しい」
「そしてコチラが流し込む【型】になります」
「うん、これコンニャク畑の空き容器だね」
「それっぽいハート型になるのよ」
「あれ、ジャングルの王者ターちゃんのオープニング?」
「は?」
「HEARTの形状って曲がね」
「じゃあ容器に移したら冷蔵庫にしまいます」
「・・・・・」
「・・・」
「・・・・・」
「そんなにイジケなくても」
「シカトされてさ、蔑ろにされたなって」
「チョコ渡す側ってよりメンヘラ女の気持ちインストールしとるやんけ」
「まあまあ、純粋に久々のお料理は楽しかったですわ」
「ちなみに渡す側の気持ちはわかりましたか?」
「君のことを想いながら作りました」
「きめぇ」
「どぎつ」
「ちなみに凍らす前にイチゴのっけたりナッツのっけるのもアリ。後はココアパウダーとか。まあめちゃくちゃ簡単な事しか今回してないけど」
「バナナ用意しとけば良かったぁ・・・」
「縁日じゃん」
「縁日行きたい」
「今ってお祭りやってんの?」
「浅草とか行けば年中ありそう」
「いやぁあ・・・でも観光地的な場所だとあるのかあ?」
「わからんが謎にベビーカステラの屋台はあるイメージ」
「確かに」
「ということで渡す側の気持ちもちょっとわかったので書ける気がする!!」
「まて、ここで終わったらただのスパゲッティですが」
「マグマスパゲッティ!?」
「こちらに事前に作って冷やしといたチョコがあります!!」
「3分クッキングでよくやる手法やん!!」
「貰う側の気持ちもここでインストールして頂きやしょう」
「え!!いいの!!!・・・・え?ガチでいいの?」
「いいよ?じゃあすることは一つだね?」
「バレンタインの話書けるぞぉぉおお!!!」
「いや告れよバカチン!!!」
「俺の方が!!??」
おしまい
「さてさて?」
「多分ね、このまま書いてるとこの男友達同士でくっついて終わるってオチしか思いつかないのよ」
「どうしてバレンタインの話書こうとしてそうなるのよ・・・」
「そもそもチョコ貰ってないのにバレンタインの話なんか書けるか!!」
「まあバレンタインとっくに過ぎてるんですけどもね」
「まあまあ」
「でも流石にゼロ個、いやZero個はないわ」
「何故急に発音良くした」
「昨日You Tubeのオススメに出て来ましてね」
「ぬわらぁ・・・」
「そもそもさ」
「うん」
「チョコ作った事ない人がチョコ渡す人の気持ちなんてわからなくない?」
「話・・・飛び過ぎじゃない?」
「いやいや、聞き給えよ青年」
「いやいや聞いてるよ青年は。そして恐れ慄いてるよ」
「実際に貰う体験というのは貰ったことない限りイメージ出来ないじゃん?」
「なんか滅茶刺さって辛いけどそうだね・・・」
「でも渡す側の気持ちはチョコ作ってみちゃえばわかるんじゃない?」
「・・・その手があったか」
「天才じゃろ?」
「天才じゃあぁ・・・」
「ということでここに板チョコがあります」
「いつから!?」
「ここ寄る前にコンビニで」
「やる気満々やんけ」
「そして台所に向かいます」
「暖房効いてねえんだよなあそっち・・・」
「火使うから寒さとぶやろ」
「発想が土人のそれ」
「はい差別主義者ー」
「ガチで怖いからすいませんやめて」
「ということでまずこの板チョコを刻みます」
「普通に始まったね」
「ここで注意点」
「うん」
「チョコは・・・溶けるぞ?」
「そりゃさっきまで暖房効いた部屋にカバン置いてた訳だしね」
「まあ溶かし易くするのが目的だから御の字よ」
「手、一回濯ごうね」
「うん・・・」
「それにしてもこれだけで大分料理してる感出るわね」
「唐突なオネエ言葉どうした」
「いや、渡す側の気持ちがインストールされてきた」
「間違った気持ちだから早くアンインストールして」
「酷い・・・」
「とまあ容器に移して、」
「移して?」
「その容器ごと沸騰した鍋にドォォンッ!!」
「熱っ!跳ねてるッ!!お湯跳ねてるッ!!」
「そして混ぜるッルゥァァァっっ!!」
「急なバトル物のテンション止めて!!バレンタインの空気出して!!」
「あっ、このままだと濃いからちょっと牛乳足すね」
「あっ、はい。チョコ混ぜるの楽しい」
「そしてコチラが流し込む【型】になります」
「うん、これコンニャク畑の空き容器だね」
「それっぽいハート型になるのよ」
「あれ、ジャングルの王者ターちゃんのオープニング?」
「は?」
「HEARTの形状って曲がね」
「じゃあ容器に移したら冷蔵庫にしまいます」
「・・・・・」
「・・・」
「・・・・・」
「そんなにイジケなくても」
「シカトされてさ、蔑ろにされたなって」
「チョコ渡す側ってよりメンヘラ女の気持ちインストールしとるやんけ」
「まあまあ、純粋に久々のお料理は楽しかったですわ」
「ちなみに渡す側の気持ちはわかりましたか?」
「君のことを想いながら作りました」
「きめぇ」
「どぎつ」
「ちなみに凍らす前にイチゴのっけたりナッツのっけるのもアリ。後はココアパウダーとか。まあめちゃくちゃ簡単な事しか今回してないけど」
「バナナ用意しとけば良かったぁ・・・」
「縁日じゃん」
「縁日行きたい」
「今ってお祭りやってんの?」
「浅草とか行けば年中ありそう」
「いやぁあ・・・でも観光地的な場所だとあるのかあ?」
「わからんが謎にベビーカステラの屋台はあるイメージ」
「確かに」
「ということで渡す側の気持ちもちょっとわかったので書ける気がする!!」
「まて、ここで終わったらただのスパゲッティですが」
「マグマスパゲッティ!?」
「こちらに事前に作って冷やしといたチョコがあります!!」
「3分クッキングでよくやる手法やん!!」
「貰う側の気持ちもここでインストールして頂きやしょう」
「え!!いいの!!!・・・・え?ガチでいいの?」
「いいよ?じゃあすることは一つだね?」
「バレンタインの話書けるぞぉぉおお!!!」
「いや告れよバカチン!!!」
「俺の方が!!??」
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