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高橋斗真
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―高橋斗真―
「あっ!高橋じゃんおはよ~!!」
「おぉ、おはよ」
「今日は来るの早かったね、どしたの?」
「ちょっとな~色々あって」
学校に登校すると色々なところから声がかかる、と言っても声をかけてくるのはだいだい同じ感じの奴らばかりで、金髪だったり、ピアスで耳ボコボコだったり、ネイルガッツリしてたり、まつ毛バシバシだったり、、、
いや、嫌いじゃないけどね、女の子好きだし。
ただ今はちょっとかまってる暇ない。
目当ての人物のいるはずの教室に顔を出してみたがいない。屋上もいない。保健室もいない。
あいつどこ行ってんだ?
まだ来てねぇのかな……いつも俺のが来るの遅いからいつごろ来てんのかわかんねぇ。
「斗真おは~」
廊下を歩いて、次のポイントへ探しに行こうとしていたとき後ろからドンと抱きつかれた。
こいつは合えばいつもこうなので気にすることはない。
「優はよ」
そういえば優はよくあいつと学校きてるっけな、聞けば何かわかるかも。
「なぁ、お前健人しんない?さっきから探してんだけど全然見かけなくてさ」
「あぁ、健ちゃん?俺一緒に来たよ?来て早々、屋上で寝るって言ってた~」
「屋上?俺さっき行ったけど、いなかった」俺が訝しむと
「だって俺たちさっき来たばっかだもん、健ちゃんとも今さっきわかれたばっか。」ツンと拗ねたように言われる。
そんな顔されても男だから全然可愛く無いが、優のこうゆうキャラは女子に大人気だ。
本人いわくたまに男からも告られるらしいが、俺にはよくわからん、物好きもいるもんだなと思うくらいだ。
「あぁ、ごめんごめん。じゃちょっと屋上行ってくるわ」背中にいる優をベリっとはがす。
「あ、俺も行く!!」
「はぁ?お前めんどくさいからついてくんな」
「えぇ、斗真ひどい~」頬を膨らませて言われる。だから、キモイだけだってのに。
「いいも~ん勝手についてくし」そう言って俺の横を歩く。
優は俺より少し背が低いくらいだ、何であんなぶりぶり出来るのかよくわからん。
そしてそれにトキメク奴らもよくわからん。
「健ちゃ~ん!さっきぶり。斗真連れてきたよ」屋上につくなり優は健人に抱きつく、健人も慣れたもんで「あーはいはい」とか言いながら優をベリっとはがす。
「おぉ、はよ斗真、今日は来んの早いのな」屋上のフェンスにもたれて座っていた健人は優をはがしながら言ってくる。
「はよ、いやちょっとお前に用があってさ」言いながら健人の前に座る。
「お前弟いたじゃん」早速本題へはいる。
「あぁ拓馬のこと?よく覚えてたな」
「覚えてるも何も昨日、偶然あってさ。拓馬、俺のこと何か言ってなかったの?」
今日、会ってからの健人の雰囲気だと何も聞いていなさそうだ、ちょっと拍子抜けだ。
「聞いてねぇな。昨日あいつ帰ってきてないし」
「はぁ?!」健人の言葉に衝撃をうける。俺の声に健人と優は目を丸くする。
「帰ってないって、大丈夫なのかよ」
「大丈夫も何も、あいつ殆ど家帰ってこねぇよ?」
「はぁ?!なんだよそれ、お前心配じゃないのかよ」声を荒らげてしまう。
「殆ど帰ってこないって、、、あんなのが毎日帰って来なかったらおかしいだろ!何とかしなきゃなんねぇとか思わないのかよ」
「まぁ、兄としては心配っちゃ心配だけどな、でも本人も楽しそうにしてるしいいんじゃないか?それに更生させるにしても、俺が言えた立場じゃ無いからな。俺たちも似たようなもんだろ?」
楽しそう?更生?似たようなもん??なんだ?なんか全然話が噛み合わねぇ。
「あいつ……泣いてたぞ?頑張ってるのに上手くいかないって…」
俺の言葉に、健人は眉をよせる。
「は?あいつが?他人だろそれ、あいつ今バリバリのヤンキーだぞ」
え?ヤンキー?健人の言葉に唖然とする。俺が昨日会った拓馬はヤンキーとはかけ離れたタイプだった。
「なぁ、拓馬の写メとかある?」
そう言って見せてもらった写メにはやはり昨日のやつとは、似ても似つかない不良が写っていた。
「俺の知ってる拓馬じゃない。お前んちで見たときこんなんじゃなかった……」
「それって、いつの話だよ。」健人が呆れながら言ってくる。
「ニ年前くらい?」
俺の顔からサーっと血の気が引くのがわかる。
「ねぇ俺にも見せて~」俺の気持ちとは裏腹に優は健人のケータイをのぞきに来る。
「へ~この子健人の弟?可愛いね」
優は写メの中にいるヤンキーが気に入ったらしい。俺はカメラに睨みを聞かせているこいつのどこが可愛いのかがわからない。
優からケータイを取り上げもう一度写メをジッと見てみる。やはりどれだけ見ても違う物は違う…
「何なんだよ……」ため息まじりにつぶやく。
あいつ拓馬じゃなかったのかよ。じゃあ誰なんだあいつは。
どうやて探せっていうんだよ…。
「あっ!高橋じゃんおはよ~!!」
「おぉ、おはよ」
「今日は来るの早かったね、どしたの?」
「ちょっとな~色々あって」
学校に登校すると色々なところから声がかかる、と言っても声をかけてくるのはだいだい同じ感じの奴らばかりで、金髪だったり、ピアスで耳ボコボコだったり、ネイルガッツリしてたり、まつ毛バシバシだったり、、、
いや、嫌いじゃないけどね、女の子好きだし。
ただ今はちょっとかまってる暇ない。
目当ての人物のいるはずの教室に顔を出してみたがいない。屋上もいない。保健室もいない。
あいつどこ行ってんだ?
まだ来てねぇのかな……いつも俺のが来るの遅いからいつごろ来てんのかわかんねぇ。
「斗真おは~」
廊下を歩いて、次のポイントへ探しに行こうとしていたとき後ろからドンと抱きつかれた。
こいつは合えばいつもこうなので気にすることはない。
「優はよ」
そういえば優はよくあいつと学校きてるっけな、聞けば何かわかるかも。
「なぁ、お前健人しんない?さっきから探してんだけど全然見かけなくてさ」
「あぁ、健ちゃん?俺一緒に来たよ?来て早々、屋上で寝るって言ってた~」
「屋上?俺さっき行ったけど、いなかった」俺が訝しむと
「だって俺たちさっき来たばっかだもん、健ちゃんとも今さっきわかれたばっか。」ツンと拗ねたように言われる。
そんな顔されても男だから全然可愛く無いが、優のこうゆうキャラは女子に大人気だ。
本人いわくたまに男からも告られるらしいが、俺にはよくわからん、物好きもいるもんだなと思うくらいだ。
「あぁ、ごめんごめん。じゃちょっと屋上行ってくるわ」背中にいる優をベリっとはがす。
「あ、俺も行く!!」
「はぁ?お前めんどくさいからついてくんな」
「えぇ、斗真ひどい~」頬を膨らませて言われる。だから、キモイだけだってのに。
「いいも~ん勝手についてくし」そう言って俺の横を歩く。
優は俺より少し背が低いくらいだ、何であんなぶりぶり出来るのかよくわからん。
そしてそれにトキメク奴らもよくわからん。
「健ちゃ~ん!さっきぶり。斗真連れてきたよ」屋上につくなり優は健人に抱きつく、健人も慣れたもんで「あーはいはい」とか言いながら優をベリっとはがす。
「おぉ、はよ斗真、今日は来んの早いのな」屋上のフェンスにもたれて座っていた健人は優をはがしながら言ってくる。
「はよ、いやちょっとお前に用があってさ」言いながら健人の前に座る。
「お前弟いたじゃん」早速本題へはいる。
「あぁ拓馬のこと?よく覚えてたな」
「覚えてるも何も昨日、偶然あってさ。拓馬、俺のこと何か言ってなかったの?」
今日、会ってからの健人の雰囲気だと何も聞いていなさそうだ、ちょっと拍子抜けだ。
「聞いてねぇな。昨日あいつ帰ってきてないし」
「はぁ?!」健人の言葉に衝撃をうける。俺の声に健人と優は目を丸くする。
「帰ってないって、大丈夫なのかよ」
「大丈夫も何も、あいつ殆ど家帰ってこねぇよ?」
「はぁ?!なんだよそれ、お前心配じゃないのかよ」声を荒らげてしまう。
「殆ど帰ってこないって、、、あんなのが毎日帰って来なかったらおかしいだろ!何とかしなきゃなんねぇとか思わないのかよ」
「まぁ、兄としては心配っちゃ心配だけどな、でも本人も楽しそうにしてるしいいんじゃないか?それに更生させるにしても、俺が言えた立場じゃ無いからな。俺たちも似たようなもんだろ?」
楽しそう?更生?似たようなもん??なんだ?なんか全然話が噛み合わねぇ。
「あいつ……泣いてたぞ?頑張ってるのに上手くいかないって…」
俺の言葉に、健人は眉をよせる。
「は?あいつが?他人だろそれ、あいつ今バリバリのヤンキーだぞ」
え?ヤンキー?健人の言葉に唖然とする。俺が昨日会った拓馬はヤンキーとはかけ離れたタイプだった。
「なぁ、拓馬の写メとかある?」
そう言って見せてもらった写メにはやはり昨日のやつとは、似ても似つかない不良が写っていた。
「俺の知ってる拓馬じゃない。お前んちで見たときこんなんじゃなかった……」
「それって、いつの話だよ。」健人が呆れながら言ってくる。
「ニ年前くらい?」
俺の顔からサーっと血の気が引くのがわかる。
「ねぇ俺にも見せて~」俺の気持ちとは裏腹に優は健人のケータイをのぞきに来る。
「へ~この子健人の弟?可愛いね」
優は写メの中にいるヤンキーが気に入ったらしい。俺はカメラに睨みを聞かせているこいつのどこが可愛いのかがわからない。
優からケータイを取り上げもう一度写メをジッと見てみる。やはりどれだけ見ても違う物は違う…
「何なんだよ……」ため息まじりにつぶやく。
あいつ拓馬じゃなかったのかよ。じゃあ誰なんだあいつは。
どうやて探せっていうんだよ…。
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