6 / 13
高橋斗真
6.
しおりを挟む
―高橋斗真―
「あっ!高橋じゃんおはよ~!!」
「おぉ、おはよ」
「今日は来るの早かったね、どしたの?」
「ちょっとな~色々あって」
学校に登校すると色々なところから声がかかる、と言っても声をかけてくるのはだいだい同じ感じの奴らばかりで、金髪だったり、ピアスで耳ボコボコだったり、ネイルガッツリしてたり、まつ毛バシバシだったり、、、
いや、嫌いじゃないけどね、女の子好きだし。
ただ今はちょっとかまってる暇ない。
目当ての人物のいるはずの教室に顔を出してみたがいない。屋上もいない。保健室もいない。
あいつどこ行ってんだ?
まだ来てねぇのかな……いつも俺のが来るの遅いからいつごろ来てんのかわかんねぇ。
「斗真おは~」
廊下を歩いて、次のポイントへ探しに行こうとしていたとき後ろからドンと抱きつかれた。
こいつは合えばいつもこうなので気にすることはない。
「優はよ」
そういえば優はよくあいつと学校きてるっけな、聞けば何かわかるかも。
「なぁ、お前健人しんない?さっきから探してんだけど全然見かけなくてさ」
「あぁ、健ちゃん?俺一緒に来たよ?来て早々、屋上で寝るって言ってた~」
「屋上?俺さっき行ったけど、いなかった」俺が訝しむと
「だって俺たちさっき来たばっかだもん、健ちゃんとも今さっきわかれたばっか。」ツンと拗ねたように言われる。
そんな顔されても男だから全然可愛く無いが、優のこうゆうキャラは女子に大人気だ。
本人いわくたまに男からも告られるらしいが、俺にはよくわからん、物好きもいるもんだなと思うくらいだ。
「あぁ、ごめんごめん。じゃちょっと屋上行ってくるわ」背中にいる優をベリっとはがす。
「あ、俺も行く!!」
「はぁ?お前めんどくさいからついてくんな」
「えぇ、斗真ひどい~」頬を膨らませて言われる。だから、キモイだけだってのに。
「いいも~ん勝手についてくし」そう言って俺の横を歩く。
優は俺より少し背が低いくらいだ、何であんなぶりぶり出来るのかよくわからん。
そしてそれにトキメク奴らもよくわからん。
「健ちゃ~ん!さっきぶり。斗真連れてきたよ」屋上につくなり優は健人に抱きつく、健人も慣れたもんで「あーはいはい」とか言いながら優をベリっとはがす。
「おぉ、はよ斗真、今日は来んの早いのな」屋上のフェンスにもたれて座っていた健人は優をはがしながら言ってくる。
「はよ、いやちょっとお前に用があってさ」言いながら健人の前に座る。
「お前弟いたじゃん」早速本題へはいる。
「あぁ拓馬のこと?よく覚えてたな」
「覚えてるも何も昨日、偶然あってさ。拓馬、俺のこと何か言ってなかったの?」
今日、会ってからの健人の雰囲気だと何も聞いていなさそうだ、ちょっと拍子抜けだ。
「聞いてねぇな。昨日あいつ帰ってきてないし」
「はぁ?!」健人の言葉に衝撃をうける。俺の声に健人と優は目を丸くする。
「帰ってないって、大丈夫なのかよ」
「大丈夫も何も、あいつ殆ど家帰ってこねぇよ?」
「はぁ?!なんだよそれ、お前心配じゃないのかよ」声を荒らげてしまう。
「殆ど帰ってこないって、、、あんなのが毎日帰って来なかったらおかしいだろ!何とかしなきゃなんねぇとか思わないのかよ」
「まぁ、兄としては心配っちゃ心配だけどな、でも本人も楽しそうにしてるしいいんじゃないか?それに更生させるにしても、俺が言えた立場じゃ無いからな。俺たちも似たようなもんだろ?」
楽しそう?更生?似たようなもん??なんだ?なんか全然話が噛み合わねぇ。
「あいつ……泣いてたぞ?頑張ってるのに上手くいかないって…」
俺の言葉に、健人は眉をよせる。
「は?あいつが?他人だろそれ、あいつ今バリバリのヤンキーだぞ」
え?ヤンキー?健人の言葉に唖然とする。俺が昨日会った拓馬はヤンキーとはかけ離れたタイプだった。
「なぁ、拓馬の写メとかある?」
そう言って見せてもらった写メにはやはり昨日のやつとは、似ても似つかない不良が写っていた。
「俺の知ってる拓馬じゃない。お前んちで見たときこんなんじゃなかった……」
「それって、いつの話だよ。」健人が呆れながら言ってくる。
「ニ年前くらい?」
俺の顔からサーっと血の気が引くのがわかる。
「ねぇ俺にも見せて~」俺の気持ちとは裏腹に優は健人のケータイをのぞきに来る。
「へ~この子健人の弟?可愛いね」
優は写メの中にいるヤンキーが気に入ったらしい。俺はカメラに睨みを聞かせているこいつのどこが可愛いのかがわからない。
優からケータイを取り上げもう一度写メをジッと見てみる。やはりどれだけ見ても違う物は違う…
「何なんだよ……」ため息まじりにつぶやく。
あいつ拓馬じゃなかったのかよ。じゃあ誰なんだあいつは。
どうやて探せっていうんだよ…。
「あっ!高橋じゃんおはよ~!!」
「おぉ、おはよ」
「今日は来るの早かったね、どしたの?」
「ちょっとな~色々あって」
学校に登校すると色々なところから声がかかる、と言っても声をかけてくるのはだいだい同じ感じの奴らばかりで、金髪だったり、ピアスで耳ボコボコだったり、ネイルガッツリしてたり、まつ毛バシバシだったり、、、
いや、嫌いじゃないけどね、女の子好きだし。
ただ今はちょっとかまってる暇ない。
目当ての人物のいるはずの教室に顔を出してみたがいない。屋上もいない。保健室もいない。
あいつどこ行ってんだ?
まだ来てねぇのかな……いつも俺のが来るの遅いからいつごろ来てんのかわかんねぇ。
「斗真おは~」
廊下を歩いて、次のポイントへ探しに行こうとしていたとき後ろからドンと抱きつかれた。
こいつは合えばいつもこうなので気にすることはない。
「優はよ」
そういえば優はよくあいつと学校きてるっけな、聞けば何かわかるかも。
「なぁ、お前健人しんない?さっきから探してんだけど全然見かけなくてさ」
「あぁ、健ちゃん?俺一緒に来たよ?来て早々、屋上で寝るって言ってた~」
「屋上?俺さっき行ったけど、いなかった」俺が訝しむと
「だって俺たちさっき来たばっかだもん、健ちゃんとも今さっきわかれたばっか。」ツンと拗ねたように言われる。
そんな顔されても男だから全然可愛く無いが、優のこうゆうキャラは女子に大人気だ。
本人いわくたまに男からも告られるらしいが、俺にはよくわからん、物好きもいるもんだなと思うくらいだ。
「あぁ、ごめんごめん。じゃちょっと屋上行ってくるわ」背中にいる優をベリっとはがす。
「あ、俺も行く!!」
「はぁ?お前めんどくさいからついてくんな」
「えぇ、斗真ひどい~」頬を膨らませて言われる。だから、キモイだけだってのに。
「いいも~ん勝手についてくし」そう言って俺の横を歩く。
優は俺より少し背が低いくらいだ、何であんなぶりぶり出来るのかよくわからん。
そしてそれにトキメク奴らもよくわからん。
「健ちゃ~ん!さっきぶり。斗真連れてきたよ」屋上につくなり優は健人に抱きつく、健人も慣れたもんで「あーはいはい」とか言いながら優をベリっとはがす。
「おぉ、はよ斗真、今日は来んの早いのな」屋上のフェンスにもたれて座っていた健人は優をはがしながら言ってくる。
「はよ、いやちょっとお前に用があってさ」言いながら健人の前に座る。
「お前弟いたじゃん」早速本題へはいる。
「あぁ拓馬のこと?よく覚えてたな」
「覚えてるも何も昨日、偶然あってさ。拓馬、俺のこと何か言ってなかったの?」
今日、会ってからの健人の雰囲気だと何も聞いていなさそうだ、ちょっと拍子抜けだ。
「聞いてねぇな。昨日あいつ帰ってきてないし」
「はぁ?!」健人の言葉に衝撃をうける。俺の声に健人と優は目を丸くする。
「帰ってないって、大丈夫なのかよ」
「大丈夫も何も、あいつ殆ど家帰ってこねぇよ?」
「はぁ?!なんだよそれ、お前心配じゃないのかよ」声を荒らげてしまう。
「殆ど帰ってこないって、、、あんなのが毎日帰って来なかったらおかしいだろ!何とかしなきゃなんねぇとか思わないのかよ」
「まぁ、兄としては心配っちゃ心配だけどな、でも本人も楽しそうにしてるしいいんじゃないか?それに更生させるにしても、俺が言えた立場じゃ無いからな。俺たちも似たようなもんだろ?」
楽しそう?更生?似たようなもん??なんだ?なんか全然話が噛み合わねぇ。
「あいつ……泣いてたぞ?頑張ってるのに上手くいかないって…」
俺の言葉に、健人は眉をよせる。
「は?あいつが?他人だろそれ、あいつ今バリバリのヤンキーだぞ」
え?ヤンキー?健人の言葉に唖然とする。俺が昨日会った拓馬はヤンキーとはかけ離れたタイプだった。
「なぁ、拓馬の写メとかある?」
そう言って見せてもらった写メにはやはり昨日のやつとは、似ても似つかない不良が写っていた。
「俺の知ってる拓馬じゃない。お前んちで見たときこんなんじゃなかった……」
「それって、いつの話だよ。」健人が呆れながら言ってくる。
「ニ年前くらい?」
俺の顔からサーっと血の気が引くのがわかる。
「ねぇ俺にも見せて~」俺の気持ちとは裏腹に優は健人のケータイをのぞきに来る。
「へ~この子健人の弟?可愛いね」
優は写メの中にいるヤンキーが気に入ったらしい。俺はカメラに睨みを聞かせているこいつのどこが可愛いのかがわからない。
優からケータイを取り上げもう一度写メをジッと見てみる。やはりどれだけ見ても違う物は違う…
「何なんだよ……」ため息まじりにつぶやく。
あいつ拓馬じゃなかったのかよ。じゃあ誰なんだあいつは。
どうやて探せっていうんだよ…。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
空は遠く
chatetlune
BL
素直になれないひねくれ者同士、力と佑人のこじらせ同級生ラブ♥ 高校では問題児扱いされている力と成績優秀だが過去のトラウマに縛られて殻をかぶってしまった佑人を中心に、切れ者だがあたりのいい坂本や落ちこぼれの東山や啓太らが加わり、積み重ねていく17歳の日々。すれ違いから遠のいていく距離。それでもやっぱり惹かれていく。
室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々
慎
BL
SECRET OF THE WORLD シリーズ《僕の名前はクリフェイド・シュバルク。僕は今、憂鬱すぎて溜め息ついている。なぜ、こうなったのか…。
※シリーズごとに章で分けています。
※タイトル変えました。
トラブル体質の主人公が巻き込み巻き込まれ…の問題ばかりを起こし、周囲を振り回す物語です。シリアスとコメディと半々くらいです。
ファンタジー含みます。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる