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【猛猫リンネの物語】2024.4.15〜
第22話:パンチが足りない?
しおりを挟む「ねぇリンネ」
「ウアーオ (何よ)」
「なんで閲覧増えないんだろうねぇ?」
「シャーッ! (知るか!)」
「タイトルが平凡だからかな? もっとパンチの効いたタイトルにしようか?」
「ウアーオゥゥゥ! カッ! (だったら、もっと食らいなっ!)」
「いやいや、そのパンチは間に合ってるよ?」
猛猫は今日もキレている。
姿を見れば臨戦態勢、ケージに近付けば前足を浮かせて攻撃準備、ケージの格子から5cm範囲まで接近したらパンチが飛ぶ。
多分、ケージを巣と認識して、近付くものを排除しようとする本能なんだろう。
っていうか、食べ物くれるって分かってる相手も敵扱いってどういうこと?
ゴハンの容器の前まで進み出て待ってるくらい、貰える相手って分かってるんだよね?
そんな母猫と保護主の攻防を、仔猫たちは今日も呑気に傍観している。
ヨチヨチと歩く姿が愛らしい仔猫たちには、未だに一度も触れていない。
むしろ姿もマトモに見れず、辛うじて背中が見える程度だ。
昨日マイクルが煮干しを齧るのを見て、あ~歯が生えてきてるんだな~と気付いた。
煮干しに食らいつくワイルドな乳飲み子は、そろそろ離乳が始まるんだろうか?
人間に頼らず生きる猫の子は、離乳食なんて食べずに育っているんだろう。
ライオンの子みたいに、母猫が獲ってきた獲物を噛みちぎって咀嚼して飲み込むのかもしれない。
今日は固形のオヤツ「蒸しササミ」をケージの中にポトンと落としてみた。
(マイクル、齧るかな?)
期待したけど、結果は違った。
リンネがすぐに振り向いて、マイクルが齧るよりも早く蒸しササミをガツガツ食べ始めた。
マイクルたちが匂いに反応して集まってくるけど、リンネは譲らずに夢中で食べている。
まだ仔猫には早いってことかな?
蒸しササミは余程美味しいのか、底無し腹ペコなのか、食べ続けるリンネに隙が見えた。
予定と違うけど、今がチャンス!
リンネが蒸しササミを食べている間に、ケージの扉を開けてトイレ容器を取り出した。
ハッと気付いたリンネが飛びかかろうとした時には、僕はケージの扉を閉めて回避成功。
トイレ容器の掃除を終えてケージに戻す際にも、また蒸しササミをケージの中に落として、リンネが食いついたところで扉を開けて容器をIN!
「ウゥゥゥ~! (おのれ、計ったな!)」
「怒るな怒るな。ほら、貢物追加だ」
攻撃しそこねて怒るリンネには、そっとちゅーるを差し出しておく。
ちゅーるの誘惑には勝てないのか、静かになったリンネは1袋しっかり完食した。
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