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第3章:天界と魔界
第24話:バッドエピソード攻略(R-18)
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レビヤタが見せた映像で精神的ダメージを受け、心を閉ざして眠り続ける水の大天使サキ・ジブリエル。
その眠りは、レビヤタを倒さない限り覚めることはない。
少なくともバッドエピソードとして存在する中の分岐ではそうだった。
今のルートは、未知の分岐。
でも多分、レビヤタを絆スキルで討伐することはできない。
「サキさん、僕が必ずあいつを倒してきます」
一晩添い寝した翌朝、僕は眠ったままのサキの額にキスをして囁く。
仮にサキが途中で目覚めたとしても、レビヤタに再び会わせて精神ダメージを受けさせたくない。
僕は、単独でボス戦に向かう覚悟を決めた。
「ウリさん、サキさんが目覚めるまで護ってもらえませんか?」
「引き受けよう。客室はこちらだ」
僕はサキを抱いて、ウリの家を訪れた。
ウリは何も聞かずに引き受けて、家の中に招いてくれた。
客室のベッドにサキを寝かせると、僕はウリの家を出てファーの家へ向かう。
サキが戦線離脱した状態でのレビヤタ戦では、ファーから学べるスキルが役に立つ。
修行中は現実世界の時は進まず、ゲーム世界の時だけが過ぎる。
僕はファーのところへ通い詰めて、回避関連の戦技を学んだ。
四天王討伐はレビヤタで3人目、前2回が絆スキル無しでクリアしているので、それほど悲観していない。
「レビヤタは奇襲が多い。素早く対応できるようにこれを持って行くといいよ」
「ありがとう」
ファーがくれたのは、護身用の短刀。
小回りが利くので、突然敵に近付かれた際に反撃しやすい。
ダメージなら盾スキルや不屈の反撃で対応できるけど、組み伏せられたりするようなダメージを伴わない敵の行動には対応できないから、そんな場面で短刀が役立つ筈。
◇◆◇◆◇
修行を終えて、いよいよ明日はレビヤタ戦に向かう前夜。
報告を受けている天使長ルウは、いつもの3倍くらい僕に注いでくれた。
何を注いだかは、もうお分かりだろう。
「今度の敵は節操無しの淫魔だからね。ヒロが襲われないように満たしておいたよ」
「海魔じゃなかったっけ?」
「水を支配するけど、どっちかというと淫乱イメージの方が強いからね。君の中には入れないから安心して」
と微笑む華奢な少年のどこにあんな量が溜まっていたんだろうか?
たっぷり注いだそれが僕の身体に吸収されるまで、ルウは体勢を変えずに蓋をして溢れ出るのを防いでいる。
僕は現実世界でケイに抱かれたことがあるから分かるけど、ルウの身体から注ぎ込まれるそれは現実世界のものとは少々違う。
現実世界なら、塞いでいるものがはずれたら外に流れ出る。
この世界(最後まで進んだのルウ&ケイしか経験無いけど)では、身体に吸収されて力となるみたいだ。
レビヤタがサキに注いだものは、力になるどころか身体を弱らせる毒になるらしい。
ヨブ湖に浮いていたサキが心肺停止状態になったのは、レビヤタが注いだもののせいだった。
サキに【初めて】をくれると言われたとき、ちゃんと最後まで進んでいれば、レビヤタに奪われることは無かったかもしれない。
「レビヤタは、元は天使だったんだよ。でも欲望に理性が負けて堕天してしまった」
「欲望って、サキにしたみたいなことを他の誰かにも?」
「うん。奴は美しければ性別問わずで、男も女も関係なく襲ったんだ」
公式ガイドブックにもレビヤタが堕天使であることは記載されていた。
サキを襲う映像を見ると、そうした行為に慣れているような感じがする。
節操無しに襲っているとはどこにも書いてなかったけど、天界の裏情報というやつだろう。
「じゃあ僕は大丈夫かな。そんなに美形でもないし」
「何を言っているんだか。君は自分の容姿の評価が低いな」
「そお?」
この世界での僕の容姿は、現実世界の僕が15歳だった3年前の姿だ。
人気モデルでもあるケイと比べたら、平凡な顔だと思うんだけど。
「このゲームでは名前が出ないけど、いずれアニメ化して声優の顔出しすれば君は注目されると思うよ」
と言うルウは、確かこのゲームのAI……だった筈。
アニメ化とか……多分ケイの情報の影響かな?
なんだかすっかり現実世界の人間ぽい性格になっているよ。
おまけに、ルウと交代したケイからは10年前の秘密(?)を聞かされるし。
ケイはケイでいつもの3倍くらい注ぎ込んだ後、こう言った。
「ヒロは綺麗だよ。10年前に公園で逢った俺を魅了したくらいにね」
「えっ?! 初耳だけど?!」
「変態と思われそうで黙ってたから」
「思わない、思わない、ケイが言ってくれるなら喜ぶだけだよ」
10年前のあの日。
僕は声をかけてくれたケイを見上げて、なんて綺麗なお兄さんなんだろって思ってた。
ケイは可哀そうな子供を放置しておけなくて、保護してくれたんだと思ってた。
「さすがに子供に魅了されたなんて言ったら、児相が引き取らせてくれないだろ? だから、言えなかったんだよ」
意外なケイの裏事情。
でも、両親に捨てられた僕にそんな魅力なんて無いと思う。
僕に魅了されるなんて、きっとケイだけだろうね。
その眠りは、レビヤタを倒さない限り覚めることはない。
少なくともバッドエピソードとして存在する中の分岐ではそうだった。
今のルートは、未知の分岐。
でも多分、レビヤタを絆スキルで討伐することはできない。
「サキさん、僕が必ずあいつを倒してきます」
一晩添い寝した翌朝、僕は眠ったままのサキの額にキスをして囁く。
仮にサキが途中で目覚めたとしても、レビヤタに再び会わせて精神ダメージを受けさせたくない。
僕は、単独でボス戦に向かう覚悟を決めた。
「ウリさん、サキさんが目覚めるまで護ってもらえませんか?」
「引き受けよう。客室はこちらだ」
僕はサキを抱いて、ウリの家を訪れた。
ウリは何も聞かずに引き受けて、家の中に招いてくれた。
客室のベッドにサキを寝かせると、僕はウリの家を出てファーの家へ向かう。
サキが戦線離脱した状態でのレビヤタ戦では、ファーから学べるスキルが役に立つ。
修行中は現実世界の時は進まず、ゲーム世界の時だけが過ぎる。
僕はファーのところへ通い詰めて、回避関連の戦技を学んだ。
四天王討伐はレビヤタで3人目、前2回が絆スキル無しでクリアしているので、それほど悲観していない。
「レビヤタは奇襲が多い。素早く対応できるようにこれを持って行くといいよ」
「ありがとう」
ファーがくれたのは、護身用の短刀。
小回りが利くので、突然敵に近付かれた際に反撃しやすい。
ダメージなら盾スキルや不屈の反撃で対応できるけど、組み伏せられたりするようなダメージを伴わない敵の行動には対応できないから、そんな場面で短刀が役立つ筈。
◇◆◇◆◇
修行を終えて、いよいよ明日はレビヤタ戦に向かう前夜。
報告を受けている天使長ルウは、いつもの3倍くらい僕に注いでくれた。
何を注いだかは、もうお分かりだろう。
「今度の敵は節操無しの淫魔だからね。ヒロが襲われないように満たしておいたよ」
「海魔じゃなかったっけ?」
「水を支配するけど、どっちかというと淫乱イメージの方が強いからね。君の中には入れないから安心して」
と微笑む華奢な少年のどこにあんな量が溜まっていたんだろうか?
たっぷり注いだそれが僕の身体に吸収されるまで、ルウは体勢を変えずに蓋をして溢れ出るのを防いでいる。
僕は現実世界でケイに抱かれたことがあるから分かるけど、ルウの身体から注ぎ込まれるそれは現実世界のものとは少々違う。
現実世界なら、塞いでいるものがはずれたら外に流れ出る。
この世界(最後まで進んだのルウ&ケイしか経験無いけど)では、身体に吸収されて力となるみたいだ。
レビヤタがサキに注いだものは、力になるどころか身体を弱らせる毒になるらしい。
ヨブ湖に浮いていたサキが心肺停止状態になったのは、レビヤタが注いだもののせいだった。
サキに【初めて】をくれると言われたとき、ちゃんと最後まで進んでいれば、レビヤタに奪われることは無かったかもしれない。
「レビヤタは、元は天使だったんだよ。でも欲望に理性が負けて堕天してしまった」
「欲望って、サキにしたみたいなことを他の誰かにも?」
「うん。奴は美しければ性別問わずで、男も女も関係なく襲ったんだ」
公式ガイドブックにもレビヤタが堕天使であることは記載されていた。
サキを襲う映像を見ると、そうした行為に慣れているような感じがする。
節操無しに襲っているとはどこにも書いてなかったけど、天界の裏情報というやつだろう。
「じゃあ僕は大丈夫かな。そんなに美形でもないし」
「何を言っているんだか。君は自分の容姿の評価が低いな」
「そお?」
この世界での僕の容姿は、現実世界の僕が15歳だった3年前の姿だ。
人気モデルでもあるケイと比べたら、平凡な顔だと思うんだけど。
「このゲームでは名前が出ないけど、いずれアニメ化して声優の顔出しすれば君は注目されると思うよ」
と言うルウは、確かこのゲームのAI……だった筈。
アニメ化とか……多分ケイの情報の影響かな?
なんだかすっかり現実世界の人間ぽい性格になっているよ。
おまけに、ルウと交代したケイからは10年前の秘密(?)を聞かされるし。
ケイはケイでいつもの3倍くらい注ぎ込んだ後、こう言った。
「ヒロは綺麗だよ。10年前に公園で逢った俺を魅了したくらいにね」
「えっ?! 初耳だけど?!」
「変態と思われそうで黙ってたから」
「思わない、思わない、ケイが言ってくれるなら喜ぶだけだよ」
10年前のあの日。
僕は声をかけてくれたケイを見上げて、なんて綺麗なお兄さんなんだろって思ってた。
ケイは可哀そうな子供を放置しておけなくて、保護してくれたんだと思ってた。
「さすがに子供に魅了されたなんて言ったら、児相が引き取らせてくれないだろ? だから、言えなかったんだよ」
意外なケイの裏事情。
でも、両親に捨てられた僕にそんな魅力なんて無いと思う。
僕に魅了されるなんて、きっとケイだけだろうね。
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