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第5章:獣の惑星
第49話:移民団の家族
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ティオとレシカから、双子のニイとミイを養子にしたいとの要望があった。
双子は夫婦に懐いているし、本人たちも望んでいたので、僕が反対する要素は何も無い。
コロニーで成人を迎えたティオとレシカは、精巣と卵巣を摘出済みなので、実子は生まれない。
人口の調整が必要だったコロニーの人間は、第二次性徴後に出生管理局に精巣や卵巣を切除される。
摘出されたそれらは管理局が検査して、遺伝子に異常が無ければ次世代を生み出す人工授精に使われる。
コロニー成人最年少の僕も、11歳で精巣摘出手術を受けたので、生殖能力は持ってない。
だから今、アルビレオ移民団で生殖能力を有するのは、コールドスリープ装置で眠る10歳前の子供たちと、異星から参加した子供たちだけだった。
宇宙船アルビレオ号
艦長トオヤ・ユージアライトの日記より
アイオは新たに加わった子供たちの額に順番に手をかざし、乗組員データの登録を進めてゆく。
双子の養父母になる事を望むティオとレシカも、その場に立ち会っていた。
名前:ニイ
性別:男
登録時の年齢:12歳
出身:ベスティア
養父:ティオ
養母:レシカ
名前:ミイ
性別:女
登録時の年齢:12歳
出身:ベスティア
養父:ティオ
養母:レシカ
「登録、完了しました」
微笑みと共に告げるアイオ。
その背後にあるモニターに、登録データが表示された。
養父母と双子が、喜びに目を潤ませる。
「パパ、ママ、ありがとう!」
「二人とも私たちの子になってくれて、ありがとう」
ニイはティオに、ミイはレシカに抱きつき、それぞれ愛情を籠めて抱き締められる。
母性に目覚めたレシカは特に感激していて、ミイを抱き締めたまま涙を流したほどだった。
「おめでとう!」
他の子供たちが、地球人の習慣を真似て拍手で祝う。
「トオヤ以外の人が養子を迎えるのは初めてだね」
と言うカールはベガの弟子、養父母にはトオヤとアイオを望んで登録している。
カールの両親は母星で存命だが、移民団乗組員に加わる際に未成年だったのでトオヤたちの養子になった。
コロニーでは弟子入りする先の養子になる事が多いが、プライベートが残念なベガには子供を育てられないと思われたらしい。
「ねえ、おかあさん、プレイルームの近くにお風呂を作ってほしいな」
「大浴場だと女の子が別になっちゃって寂しいの」
「そうですね。子供たちみんなで入れるお風呂を作りましょうか」
ふと思いついたのか、ナオとニアがアイオにおねだりを始める。
ニイとミイが家族風呂で一緒に入っているのが羨ましくなった女の子たち。
その願いを叶えて、プレイルーム付近に子供風呂が作られる事となった。
ニアにすっかり懐かれたアイオがそこへ引っ張って行かれ、そのアイオに引っ張られてトオヤまで一緒に入らされるのは、後に日常と化していった。
双子は夫婦に懐いているし、本人たちも望んでいたので、僕が反対する要素は何も無い。
コロニーで成人を迎えたティオとレシカは、精巣と卵巣を摘出済みなので、実子は生まれない。
人口の調整が必要だったコロニーの人間は、第二次性徴後に出生管理局に精巣や卵巣を切除される。
摘出されたそれらは管理局が検査して、遺伝子に異常が無ければ次世代を生み出す人工授精に使われる。
コロニー成人最年少の僕も、11歳で精巣摘出手術を受けたので、生殖能力は持ってない。
だから今、アルビレオ移民団で生殖能力を有するのは、コールドスリープ装置で眠る10歳前の子供たちと、異星から参加した子供たちだけだった。
宇宙船アルビレオ号
艦長トオヤ・ユージアライトの日記より
アイオは新たに加わった子供たちの額に順番に手をかざし、乗組員データの登録を進めてゆく。
双子の養父母になる事を望むティオとレシカも、その場に立ち会っていた。
名前:ニイ
性別:男
登録時の年齢:12歳
出身:ベスティア
養父:ティオ
養母:レシカ
名前:ミイ
性別:女
登録時の年齢:12歳
出身:ベスティア
養父:ティオ
養母:レシカ
「登録、完了しました」
微笑みと共に告げるアイオ。
その背後にあるモニターに、登録データが表示された。
養父母と双子が、喜びに目を潤ませる。
「パパ、ママ、ありがとう!」
「二人とも私たちの子になってくれて、ありがとう」
ニイはティオに、ミイはレシカに抱きつき、それぞれ愛情を籠めて抱き締められる。
母性に目覚めたレシカは特に感激していて、ミイを抱き締めたまま涙を流したほどだった。
「おめでとう!」
他の子供たちが、地球人の習慣を真似て拍手で祝う。
「トオヤ以外の人が養子を迎えるのは初めてだね」
と言うカールはベガの弟子、養父母にはトオヤとアイオを望んで登録している。
カールの両親は母星で存命だが、移民団乗組員に加わる際に未成年だったのでトオヤたちの養子になった。
コロニーでは弟子入りする先の養子になる事が多いが、プライベートが残念なベガには子供を育てられないと思われたらしい。
「ねえ、おかあさん、プレイルームの近くにお風呂を作ってほしいな」
「大浴場だと女の子が別になっちゃって寂しいの」
「そうですね。子供たちみんなで入れるお風呂を作りましょうか」
ふと思いついたのか、ナオとニアがアイオにおねだりを始める。
ニイとミイが家族風呂で一緒に入っているのが羨ましくなった女の子たち。
その願いを叶えて、プレイルーム付近に子供風呂が作られる事となった。
ニアにすっかり懐かれたアイオがそこへ引っ張って行かれ、そのアイオに引っ張られてトオヤまで一緒に入らされるのは、後に日常と化していった。
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