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夢の内容を元に書いたイオ視点の話
第50話:夢幻ウサギをモフッてみた
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「せっかく捕獲したからデータ記録しておこう」
捕獲玉に入った夢幻ウサギをしばし見つめた後、チッチがカバンからいそいそと記録用の魔道具を取り出した。
チッチは異世界転移者ではないので、異空間倉庫は持ってない。
こちらの世界の者は、空間魔法を習得すれば、異空間倉庫と同様に物を収納出来るようになるそうだよ。
チッチが取り出した記録用の魔道具は、捕獲玉を嵌め込めるようになっていた。
表紙に捕獲玉を嵌め込んで、中に入っている生き物の全データを読み込む便利品だ。
本を模した魔道具。
その1ページに身体の大きさ、色合い、性別や年齢、生息区域、餌として食べている物など、図鑑に記載されるような内容が記録されてゆく。
いいな、それ。
購買で売ってるのかな?
「その魔道具、どこで売ってるの?」
聞いてみると……
「動植物学部の教材だから、購買に売ってるよ」
……予想通りだ。
「捕獲玉も?」
「うん」
よし、今度買いに行こう。
元・自然科学部員、異世界の自然データ集めにチャレンジするぞ。
データ登録を済ませた後、捕獲玉の夢幻ウサギたちはリリースする事になった。
捕まる前はめちゃくちゃ逃げ足速かったくせに、捕まったら固まってる3匹。
7つの色を持つ瞳をまん丸に見開いて、真っ白い身体と背中の鳥みたいな翼はピタッと動きを止めている。
「ウサギ、地球産のなら、ここを撫でると喜ぶんだけどな」
ふと思いついて、俺は捕獲玉から出しても動こうとしない夢幻ウサギの額を指先で撫でてみた。
そこにはウサギの耳の半分くらいの長さの三角錐型をした白いツノがある。
そのツノの根元付近を、指先で掻いてみた。
「………」
お? 地球産のウサギと同じ反応。
目を閉じてじーっとしてる…というか、元々じっとして動かないウサギが、気持ちよさそうに目を閉じた。
「気持ちいいのかな?」
「ウサギのツボ?」
チッチとモチも真似して、それぞれ捕獲玉から出したウサギを撫で始める。
しばし白い可愛い生き物との触れ合いタイム。
ダンジョンの中で3人揃ってウンコ座りして、ウサギを撫でるのはどうかと思うけど。
「っと、あんまりゆっくりしてられないな」
チッチがハッと我に返ったように言った。
撫でる手が離れたら、ウサギはパチッと目を開けた。
「捕まえてゴメンね、もう逃げていいよ」
優しい声で言って、チッチが立ち上がりウサギから離れる。
モチと俺も続く。
ちょっと名残惜しく感じつつ、俺たちはウサギから離れてダンジョンの奥へ向かった。
捕獲玉に入った夢幻ウサギをしばし見つめた後、チッチがカバンからいそいそと記録用の魔道具を取り出した。
チッチは異世界転移者ではないので、異空間倉庫は持ってない。
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チッチが取り出した記録用の魔道具は、捕獲玉を嵌め込めるようになっていた。
表紙に捕獲玉を嵌め込んで、中に入っている生き物の全データを読み込む便利品だ。
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いいな、それ。
購買で売ってるのかな?
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……予想通りだ。
「捕獲玉も?」
「うん」
よし、今度買いに行こう。
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「ウサギ、地球産のなら、ここを撫でると喜ぶんだけどな」
ふと思いついて、俺は捕獲玉から出しても動こうとしない夢幻ウサギの額を指先で撫でてみた。
そこにはウサギの耳の半分くらいの長さの三角錐型をした白いツノがある。
そのツノの根元付近を、指先で掻いてみた。
「………」
お? 地球産のウサギと同じ反応。
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「気持ちいいのかな?」
「ウサギのツボ?」
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チッチがハッと我に返ったように言った。
撫でる手が離れたら、ウサギはパチッと目を開けた。
「捕まえてゴメンね、もう逃げていいよ」
優しい声で言って、チッチが立ち上がりウサギから離れる。
モチと俺も続く。
ちょっと名残惜しく感じつつ、俺たちはウサギから離れてダンジョンの奥へ向かった。
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