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42 晩餐
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入籍を済ませ城から帰ってきたエマ達は、朝も食事をとったシルヴィオ家のダイニングルームに案内されると、城との往復時間にはさほどかかっていないというのに、そこには豪華な祝いの食事が用意され、花が飾られていた。
スープや肉料理などから温かな料理からは湯気があがっており、サラダなどは新しいものだと一見して分かる程色がつやつやと輝いていた。使われている食材も見たことが無いものから、量も大層多い。こんなに沢山の料理を一度に目にしたのはエマは初めてかもしれない。
見た目からして美味しいだろうと思わせるいい匂いがエマの鼻を擽った。
用意された料理を目の前にして、エマが目を輝かせ、食欲が湧いていることがどうやらエスコートしていたレナート様にも見て取れたらしい。
「エマ」
急に名を呼ばれた。入籍を終えた途端、レナート様からはエマのことはファーストネームを呼び捨てで呼ばれ始めたのだ。それ自体は嬉しいのだけれど、名前を呼ばれているだけだというのに、レナート様に言われるたびにドキドキしている。いつかは慣れるのだろうか。
「遠慮はいらない。全部食べていいから」
冗談を言われたことは分かったが、思わずエマは真面目に答えてしまっていた。
「これを全部食べようと思ったら、二週間くらいかかってしまいます」
「え、二週間も!?そんなに!?私だったら一週間もあれば、ううん、五日かな?」
向いの席に座っているホノカさんから驚きの声が上がった。どうやらホノカさんの胃では随分と短期間で食べれる量だったらしい。エマは驚いた。だって、用意されている料理は相当な量なのに。
「よく言う、ホノカだったら三日あれば無くなるはずだ」
そこへすかさず訂正を入れたのは、レナート様だった。声は完全にからうためだろう笑いが混ざっていた。
(えっ、みっ、三日!?そんな短期間で!?・・・ホノカさんって凄い)
「酷っ、レナート兄さん。そんな本当のこと言っちゃ、エマさんに引かれちゃう。ねえ、セオドール、笑ってないで兄さんになんとか言ってよっ」
ホノカさんは隣のセオドール様の袖を引っ張り、口を尖らせて怒っている。むくれている姿も可愛らしい。
「俺はそんなどんなホノカでも好きですよ?それに俺なら二日あれば余裕です」
笑って二日だと答えたセオドール様に、むうと顔を赤らめながら怒りを収めたらしいホノカさんを見て、ダイニングルームにいた全員が和やかに微笑んでいた。知らず、エマも笑みを浮かべていた。
どうやらホノカさんはこれくらいの量なら三日で食べ尽くせるらしいことが事実だと伺え驚いたが、勿論エマは蒸し返すことはせずに黙っておいた。
「レナート様。せっかくのドレスを汚しそうなので、着替えてきたいのですが・・・」
席に案内されたエマはもう食事が始まろうとしていることが分かっていたが、アンナ様に用意された白いドレスを着替えて来たい旨を、隣の席に座っているレナート様にこっそりと伝えた。真新しい綺麗な白いドレスを汚したくなかったから。
汚さなければいいだけなのだが、テーブルマナーに余り自信がないエマにとっては緊張の場。手が震えて粗相をして汚してしまったらどうしようと気がかりだった。
レナート様はテーブル上に置かれていたナプキンを手に取ると、座っているエマの膝に大きく広げてくれた。
「汚れても大丈夫なように、膝上にこれをかけておくといい。そのエマのドレス姿、もっと見ていたいからね。白がよく似合ってるよ。―――可愛いね、我が奥さんは」
いきなりの誉め言葉にエマはお礼を言うことも忘れ、俯いてしまった。
エマは椅子の上で悶えていた。確かに今から着替えてくるとすれば、その間皆を待たせてしまい無駄な時間が過ぎてしまうし、穏やかな空気を壊してしまうことも躊躇ったというのもある。が、不意に「奥さん」と呼ばれて足腰に力が入らなくなったという事実があった。
(「奥さん」って、た、確かに入籍したのだから、奥さんであっているのだけど、本当に、レナート様って!レナート様って・・・!!)
甘やかな台詞をさらり言ってのけ、蕩けるような笑みを見せられたのでは、とても真面に顔を見ていられなかった。
レナート様の言葉一つ、仕草一つに何もかもに翻弄されっぱなしだとエマはつくづく思い知らされた。正装をしていることもあるだろうけど、自分の笑顔の破壊力がどれほど影響を与えるのか知ってほしい。どれだけエマの心臓を酷使させようというのか。入籍してからは特に、だ。馬車の中でも、どれだけどきっとさせられたことか。
目を閉じても、今見たレナート様の笑顔はエマの中で消えてくれそうになかった。
***
「さあ、エマさんとレナートの婚姻の今日という記念日に乾杯だ」
ボードワン様の乾杯の音頭で祝いの食事が始まった。
「エマ、これも食べる?」
お魚を油で揚げたという料理をレナート様に勧められた。見たことがない料理に興味はあったが。
「いえ、もうお腹いっぱいですから」
正直エマは食べ過ぎでお腹が苦しかった。
スープから、サラダ、肉やパンなどもレナート様自らエマの皿に取り分けて入れてくれるという甲斐甲斐しさに恐縮するやら、恥ずかしいやらで、美味しい筈の料理の味も堪能できないままだった。
普段からこんなに沢山の種類の料理を食べることはない。具の少ないスープに、固いパンが主だった。だが、大勢で食事をするということが楽しくて、いつも以上に食べていた。
これで酔っていたらもっと大変だったろう。飲んだことが無かったアルコールは飲まないで正解だったと思う。ホノカさんも苦手だと言って、最初から水を飲んでいた。
「エマさん、小食なんだねー」
これ以上食べられないと音を上げたエマとは違い、ホノカさんのお腹はまだまだ余裕があるらしい。同じような体型をしているのに、エマ以上に食べているはずの料理はどこへ入っているのだろうか。不思議だ。
スープや肉料理などから温かな料理からは湯気があがっており、サラダなどは新しいものだと一見して分かる程色がつやつやと輝いていた。使われている食材も見たことが無いものから、量も大層多い。こんなに沢山の料理を一度に目にしたのはエマは初めてかもしれない。
見た目からして美味しいだろうと思わせるいい匂いがエマの鼻を擽った。
用意された料理を目の前にして、エマが目を輝かせ、食欲が湧いていることがどうやらエスコートしていたレナート様にも見て取れたらしい。
「エマ」
急に名を呼ばれた。入籍を終えた途端、レナート様からはエマのことはファーストネームを呼び捨てで呼ばれ始めたのだ。それ自体は嬉しいのだけれど、名前を呼ばれているだけだというのに、レナート様に言われるたびにドキドキしている。いつかは慣れるのだろうか。
「遠慮はいらない。全部食べていいから」
冗談を言われたことは分かったが、思わずエマは真面目に答えてしまっていた。
「これを全部食べようと思ったら、二週間くらいかかってしまいます」
「え、二週間も!?そんなに!?私だったら一週間もあれば、ううん、五日かな?」
向いの席に座っているホノカさんから驚きの声が上がった。どうやらホノカさんの胃では随分と短期間で食べれる量だったらしい。エマは驚いた。だって、用意されている料理は相当な量なのに。
「よく言う、ホノカだったら三日あれば無くなるはずだ」
そこへすかさず訂正を入れたのは、レナート様だった。声は完全にからうためだろう笑いが混ざっていた。
(えっ、みっ、三日!?そんな短期間で!?・・・ホノカさんって凄い)
「酷っ、レナート兄さん。そんな本当のこと言っちゃ、エマさんに引かれちゃう。ねえ、セオドール、笑ってないで兄さんになんとか言ってよっ」
ホノカさんは隣のセオドール様の袖を引っ張り、口を尖らせて怒っている。むくれている姿も可愛らしい。
「俺はそんなどんなホノカでも好きですよ?それに俺なら二日あれば余裕です」
笑って二日だと答えたセオドール様に、むうと顔を赤らめながら怒りを収めたらしいホノカさんを見て、ダイニングルームにいた全員が和やかに微笑んでいた。知らず、エマも笑みを浮かべていた。
どうやらホノカさんはこれくらいの量なら三日で食べ尽くせるらしいことが事実だと伺え驚いたが、勿論エマは蒸し返すことはせずに黙っておいた。
「レナート様。せっかくのドレスを汚しそうなので、着替えてきたいのですが・・・」
席に案内されたエマはもう食事が始まろうとしていることが分かっていたが、アンナ様に用意された白いドレスを着替えて来たい旨を、隣の席に座っているレナート様にこっそりと伝えた。真新しい綺麗な白いドレスを汚したくなかったから。
汚さなければいいだけなのだが、テーブルマナーに余り自信がないエマにとっては緊張の場。手が震えて粗相をして汚してしまったらどうしようと気がかりだった。
レナート様はテーブル上に置かれていたナプキンを手に取ると、座っているエマの膝に大きく広げてくれた。
「汚れても大丈夫なように、膝上にこれをかけておくといい。そのエマのドレス姿、もっと見ていたいからね。白がよく似合ってるよ。―――可愛いね、我が奥さんは」
いきなりの誉め言葉にエマはお礼を言うことも忘れ、俯いてしまった。
エマは椅子の上で悶えていた。確かに今から着替えてくるとすれば、その間皆を待たせてしまい無駄な時間が過ぎてしまうし、穏やかな空気を壊してしまうことも躊躇ったというのもある。が、不意に「奥さん」と呼ばれて足腰に力が入らなくなったという事実があった。
(「奥さん」って、た、確かに入籍したのだから、奥さんであっているのだけど、本当に、レナート様って!レナート様って・・・!!)
甘やかな台詞をさらり言ってのけ、蕩けるような笑みを見せられたのでは、とても真面に顔を見ていられなかった。
レナート様の言葉一つ、仕草一つに何もかもに翻弄されっぱなしだとエマはつくづく思い知らされた。正装をしていることもあるだろうけど、自分の笑顔の破壊力がどれほど影響を与えるのか知ってほしい。どれだけエマの心臓を酷使させようというのか。入籍してからは特に、だ。馬車の中でも、どれだけどきっとさせられたことか。
目を閉じても、今見たレナート様の笑顔はエマの中で消えてくれそうになかった。
***
「さあ、エマさんとレナートの婚姻の今日という記念日に乾杯だ」
ボードワン様の乾杯の音頭で祝いの食事が始まった。
「エマ、これも食べる?」
お魚を油で揚げたという料理をレナート様に勧められた。見たことがない料理に興味はあったが。
「いえ、もうお腹いっぱいですから」
正直エマは食べ過ぎでお腹が苦しかった。
スープから、サラダ、肉やパンなどもレナート様自らエマの皿に取り分けて入れてくれるという甲斐甲斐しさに恐縮するやら、恥ずかしいやらで、美味しい筈の料理の味も堪能できないままだった。
普段からこんなに沢山の種類の料理を食べることはない。具の少ないスープに、固いパンが主だった。だが、大勢で食事をするということが楽しくて、いつも以上に食べていた。
これで酔っていたらもっと大変だったろう。飲んだことが無かったアルコールは飲まないで正解だったと思う。ホノカさんも苦手だと言って、最初から水を飲んでいた。
「エマさん、小食なんだねー」
これ以上食べられないと音を上げたエマとは違い、ホノカさんのお腹はまだまだ余裕があるらしい。同じような体型をしているのに、エマ以上に食べているはずの料理はどこへ入っているのだろうか。不思議だ。
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