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7 告白
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夕食の煮込みを終えるとセオドールは切り分けたパンをバスケットに入れた。次に2人分の皿にスープを入れていると、隣の部屋いた筈の白い犬―――マートルは飼い主の足にすり寄って来てご飯をせがんだ。
「クゥーン」
「ああ、マートル。お前のご飯を忘れてた。・・・ほら、これを食べたらホノカさんの所へ行って傍にいてあげてくれないか?」
食器棚の横に獲り貯めてあったマレサの実を床の上のマートル専用の器に入れた。
マートルは十粒程の実をあっという間に全部食べ終えると、言われた通りに隣の部屋へと歩いていった。
セオドールは2人分の食事をトレーに乗せてテーブルに持って行くと、彼女はさっき見たときと変わらずテーブルに突っ伏したままだった。
「ホノカさん、食事出来ましたよ?起きて一緒に食べませんか?」
食事を取って少しは元気を出してもらいたい。
セオドールはテーブルの空いている所へ一旦トレーを置くと、段ボールとトートバッグを部屋の隅にある棚の上へと異動させた。
次にスープ皿を配ろうとしたが、声を掛けたのにまだ動かないままにいるのを不審に思って顔が見える位置に行き横から覗きこんだ。
すると、落ち込んで塞いでいると思っていたがどうも寝ているようだった。
起こそうかとも思ったが、予想外の事が立て続けに起きて疲れているはずだと考えたセオドールはそのまま寝かせることにした。
しかし、こんな所に一晩中寝かせておくわけにもいかない。風邪を引かせてしまう。
重ね着していた上着を一枚脱ぐと穂叶の背中にそっと掛けた。次に二階へと行き普段使っていない客室へと向かった。
部屋の明かりを付け、洗濯してあったシーツを掛けた。ベッドの用意を一通り終えると一階から起こさない様に穂叶を抱きあげ二階へと連れてきた。
ベッドに寝かせる為に横抱きにされても起きない穂叶に安心したが、腕にいる彼女の少しだけ開いた艶やかな唇から目が離せなくなった。
手に感じる温かい体温と、自分とは違うその体の柔らかさ。
黒い髪からは花のような香りが漂ってきて、思わずセオドールの喉がこくりと音を立てた。
折しも目の前にはベッドがあり、レナートが言った先程の台詞が頭をよぎった。
『運命の相手なんだから頑張って早く男になれよ?色男』
邪な考えに取りつかれぬ様にふるりと頭を振ると、ベッドに穂叶の体を静かに横たえると、見たこともない形をした靴を脱がして床へと置いた。
部屋に一緒に来ているマートルを小さな声で呼んだ。
「ホノカさんが目を覚ますまで、お前もここに居てくれないか?それとホノカさんは俺の大事な人なんだ。吠えたり、威嚇したりするなよ」
マートルは了解したらしく、ベッドに眠る穂叶の直ぐ傍の床に丸くなった。
「頼むな」
そう言って、マートルの頭を撫でた。
起こさないよう静かに肩まで布団を掛け、まだ眠っているのを確認すると、明りを消してドアから出る前に小さな声で呟いた。
「お休みなさい、ホノカさん。良い夢を」
***
最近ずっと切なくなる同じ夢ばかり見ていたのに、今日は久しぶりに夢を見ることも無くぐっすりと眠ることが出来た穂叶は、気持ち良く朝を迎えた。
ゆっくり上半身を起き上がらせ背伸びを思いっきりした。
「んーっっっ、なんか凄いすっきり。ぐっすり眠れたーっ。最近ずっと睡眠不足続いてたからなぁ」
続いてふわぁと、欠伸も一つ。
そこで、はたと気付く。
「ここは何処?」
自分のマンションでは無い、見たことも無い部屋に戸惑った。
八畳ほどの大きさの木材をふんだんに使ったシンプルな部屋。ベッド以外にはサイドボードが有るのみだ。
カーテン越しに洩れる明かりはまだ薄く、朝が早い事を指示している。
床を見ると自分が履いていたスニーカーがきちんと添えて置かれていて、その横には白い大型犬が尻尾をぱたりぱたりと揺らしている。
その犬に見覚えが有った。それで、ようやく昨日の事を思い出した。
「セオドールさんの家?誰の部屋だろう。もの凄い殺風景な部屋だけど」
自分で歩いてベッドに入った記憶がない。ということは、セオドールさんが連れて来てくれたのかな?
思わず自分の体を確かめると、着ている服は昨日のままで、ほっとした。
その間、横にはお座り状態で犬がずっと座っている。
「もしかして、君はずっと一晩中私と一緒に居てくれたのかな?有り難う。あれ?君の眼の色って紫色なんだねー。綺麗な色ー」
ベッドの縁に座ってふふっと笑った。一晩中一緒にいてくれたお礼に頭を撫で撫ですると、犬は嬉しいらしく尻尾を振る動きが早まった。
私はこの紫色をどこかで見たと思った。
何処で見たんだっけ?あぁ、レナートさんが連れていた鳥と一緒だ。
そう思いながら靴を履き、犬と一緒に部屋を出た。
部屋の近くにあった階段を下りて一階へ行くと、部屋の明かりが廊下に洩れて見えたので覗いてみた。そこは昨日穂叶が最初に入った部屋のリビングだった。
ドアを開けて部屋の中へ入って行くと、隣の部屋からは料理をしている音と共にいい匂いが漂ってきた。
「お早うございます、ホノカさん。良く眠れました?」
料理をしていたセオドールはドアの開く音に気付き手を止め後ろを振り返った。予想した通り隣の部屋に穂叶の姿が見えたので、リビングへと移動した。
「お早うございます、良く眠れました。あの、昨夜は寝てしまって済みませんでした。しかも、運んでもらったん・・・ですよね?」
記憶が無いので疑問形だ。
「ええ、客室が空いていたので、そこに。夕べ食べなかったからお腹空いてるでしょう?直ぐに用意しますから、座って待ってて下さい」
「有り難うございます」
決して軽くは無い平均身長の自分の体重は重かったと思うのでけれど、自分から重かったでしょう?なんて、そんなの怖くて聞けない・・・。こういうことは聞かずにそっとしておくに限る。
でも、再び料理に戻っていったセオドールさんの後姿を見れば体格も良く背も高くて、細身の割に鍛えられているみたいだ。腕まくりした腕は男の人らしい筋肉がしっかりと付いているのが見て取れた。
(だから、多分私の体重でも大丈夫。うん、そう言う事にしておこう)
セオドールさんに座って待っててと言われたけど、本当は手伝った方がいいのかも知れないと思いつつも言われた通りに大人しく昨日と同じ場所へと座った。
「昨日作った物を温め直しただけですけど。どうぞ食べて下さい」
そう言ってセオドールさんは、本当に直ぐに温かな野菜が沢山入ったスープと、パンと飲み物を用意してくれた。
「有り難うございます。頂きます」
お腹が空いていたので遠慮せずに添えられていた木で作られたスプーンでスープを一口食べた。
見た目はポトフそっくりで、味も優しい味付けで穂叶好みの味付けだった。
「美味しい」
温かい食事にほっこりと自然と笑みが浮かんで、もう一度スープをすくって食べ始めた。
その優しい笑みを見たセオドールは、はっとしたような表情を見せた後、私まで嬉しくなるような優しい笑顔を浮かべていた。
「それは良かった―――ホノカさん、そのまま食事したままでいいですから、聞いててもらえますか?」
「はい、何でしょう?」
昨夜は何も食べずに寝てしまったらお腹が空いていたけど、話を聞くのに1人食事をするのはマナーが悪いだろうと思い一旦手を止めた。
「昨日初めてお会いして、何を言うんだと思うかも知れません。空からホノカさんが落ちて来て、初めて見たその黒い瞳に恋に落ちました。今すぐ返事が欲しいとかそういうんじゃないんです。俺は貴方の事が好きです。それだけ知っていて下さい」
気になる人からの突然の告白にただ、ただ驚いて言葉が出なかった。
「クゥーン」
「ああ、マートル。お前のご飯を忘れてた。・・・ほら、これを食べたらホノカさんの所へ行って傍にいてあげてくれないか?」
食器棚の横に獲り貯めてあったマレサの実を床の上のマートル専用の器に入れた。
マートルは十粒程の実をあっという間に全部食べ終えると、言われた通りに隣の部屋へと歩いていった。
セオドールは2人分の食事をトレーに乗せてテーブルに持って行くと、彼女はさっき見たときと変わらずテーブルに突っ伏したままだった。
「ホノカさん、食事出来ましたよ?起きて一緒に食べませんか?」
食事を取って少しは元気を出してもらいたい。
セオドールはテーブルの空いている所へ一旦トレーを置くと、段ボールとトートバッグを部屋の隅にある棚の上へと異動させた。
次にスープ皿を配ろうとしたが、声を掛けたのにまだ動かないままにいるのを不審に思って顔が見える位置に行き横から覗きこんだ。
すると、落ち込んで塞いでいると思っていたがどうも寝ているようだった。
起こそうかとも思ったが、予想外の事が立て続けに起きて疲れているはずだと考えたセオドールはそのまま寝かせることにした。
しかし、こんな所に一晩中寝かせておくわけにもいかない。風邪を引かせてしまう。
重ね着していた上着を一枚脱ぐと穂叶の背中にそっと掛けた。次に二階へと行き普段使っていない客室へと向かった。
部屋の明かりを付け、洗濯してあったシーツを掛けた。ベッドの用意を一通り終えると一階から起こさない様に穂叶を抱きあげ二階へと連れてきた。
ベッドに寝かせる為に横抱きにされても起きない穂叶に安心したが、腕にいる彼女の少しだけ開いた艶やかな唇から目が離せなくなった。
手に感じる温かい体温と、自分とは違うその体の柔らかさ。
黒い髪からは花のような香りが漂ってきて、思わずセオドールの喉がこくりと音を立てた。
折しも目の前にはベッドがあり、レナートが言った先程の台詞が頭をよぎった。
『運命の相手なんだから頑張って早く男になれよ?色男』
邪な考えに取りつかれぬ様にふるりと頭を振ると、ベッドに穂叶の体を静かに横たえると、見たこともない形をした靴を脱がして床へと置いた。
部屋に一緒に来ているマートルを小さな声で呼んだ。
「ホノカさんが目を覚ますまで、お前もここに居てくれないか?それとホノカさんは俺の大事な人なんだ。吠えたり、威嚇したりするなよ」
マートルは了解したらしく、ベッドに眠る穂叶の直ぐ傍の床に丸くなった。
「頼むな」
そう言って、マートルの頭を撫でた。
起こさないよう静かに肩まで布団を掛け、まだ眠っているのを確認すると、明りを消してドアから出る前に小さな声で呟いた。
「お休みなさい、ホノカさん。良い夢を」
***
最近ずっと切なくなる同じ夢ばかり見ていたのに、今日は久しぶりに夢を見ることも無くぐっすりと眠ることが出来た穂叶は、気持ち良く朝を迎えた。
ゆっくり上半身を起き上がらせ背伸びを思いっきりした。
「んーっっっ、なんか凄いすっきり。ぐっすり眠れたーっ。最近ずっと睡眠不足続いてたからなぁ」
続いてふわぁと、欠伸も一つ。
そこで、はたと気付く。
「ここは何処?」
自分のマンションでは無い、見たことも無い部屋に戸惑った。
八畳ほどの大きさの木材をふんだんに使ったシンプルな部屋。ベッド以外にはサイドボードが有るのみだ。
カーテン越しに洩れる明かりはまだ薄く、朝が早い事を指示している。
床を見ると自分が履いていたスニーカーがきちんと添えて置かれていて、その横には白い大型犬が尻尾をぱたりぱたりと揺らしている。
その犬に見覚えが有った。それで、ようやく昨日の事を思い出した。
「セオドールさんの家?誰の部屋だろう。もの凄い殺風景な部屋だけど」
自分で歩いてベッドに入った記憶がない。ということは、セオドールさんが連れて来てくれたのかな?
思わず自分の体を確かめると、着ている服は昨日のままで、ほっとした。
その間、横にはお座り状態で犬がずっと座っている。
「もしかして、君はずっと一晩中私と一緒に居てくれたのかな?有り難う。あれ?君の眼の色って紫色なんだねー。綺麗な色ー」
ベッドの縁に座ってふふっと笑った。一晩中一緒にいてくれたお礼に頭を撫で撫ですると、犬は嬉しいらしく尻尾を振る動きが早まった。
私はこの紫色をどこかで見たと思った。
何処で見たんだっけ?あぁ、レナートさんが連れていた鳥と一緒だ。
そう思いながら靴を履き、犬と一緒に部屋を出た。
部屋の近くにあった階段を下りて一階へ行くと、部屋の明かりが廊下に洩れて見えたので覗いてみた。そこは昨日穂叶が最初に入った部屋のリビングだった。
ドアを開けて部屋の中へ入って行くと、隣の部屋からは料理をしている音と共にいい匂いが漂ってきた。
「お早うございます、ホノカさん。良く眠れました?」
料理をしていたセオドールはドアの開く音に気付き手を止め後ろを振り返った。予想した通り隣の部屋に穂叶の姿が見えたので、リビングへと移動した。
「お早うございます、良く眠れました。あの、昨夜は寝てしまって済みませんでした。しかも、運んでもらったん・・・ですよね?」
記憶が無いので疑問形だ。
「ええ、客室が空いていたので、そこに。夕べ食べなかったからお腹空いてるでしょう?直ぐに用意しますから、座って待ってて下さい」
「有り難うございます」
決して軽くは無い平均身長の自分の体重は重かったと思うのでけれど、自分から重かったでしょう?なんて、そんなの怖くて聞けない・・・。こういうことは聞かずにそっとしておくに限る。
でも、再び料理に戻っていったセオドールさんの後姿を見れば体格も良く背も高くて、細身の割に鍛えられているみたいだ。腕まくりした腕は男の人らしい筋肉がしっかりと付いているのが見て取れた。
(だから、多分私の体重でも大丈夫。うん、そう言う事にしておこう)
セオドールさんに座って待っててと言われたけど、本当は手伝った方がいいのかも知れないと思いつつも言われた通りに大人しく昨日と同じ場所へと座った。
「昨日作った物を温め直しただけですけど。どうぞ食べて下さい」
そう言ってセオドールさんは、本当に直ぐに温かな野菜が沢山入ったスープと、パンと飲み物を用意してくれた。
「有り難うございます。頂きます」
お腹が空いていたので遠慮せずに添えられていた木で作られたスプーンでスープを一口食べた。
見た目はポトフそっくりで、味も優しい味付けで穂叶好みの味付けだった。
「美味しい」
温かい食事にほっこりと自然と笑みが浮かんで、もう一度スープをすくって食べ始めた。
その優しい笑みを見たセオドールは、はっとしたような表情を見せた後、私まで嬉しくなるような優しい笑顔を浮かべていた。
「それは良かった―――ホノカさん、そのまま食事したままでいいですから、聞いててもらえますか?」
「はい、何でしょう?」
昨夜は何も食べずに寝てしまったらお腹が空いていたけど、話を聞くのに1人食事をするのはマナーが悪いだろうと思い一旦手を止めた。
「昨日初めてお会いして、何を言うんだと思うかも知れません。空からホノカさんが落ちて来て、初めて見たその黒い瞳に恋に落ちました。今すぐ返事が欲しいとかそういうんじゃないんです。俺は貴方の事が好きです。それだけ知っていて下さい」
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